JPH0371777A - カメラ一体型ビデオテープレコーダ - Google Patents

カメラ一体型ビデオテープレコーダ

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JPH0371777A
JPH0371777A JP1208424A JP20842489A JPH0371777A JP H0371777 A JPH0371777 A JP H0371777A JP 1208424 A JP1208424 A JP 1208424A JP 20842489 A JP20842489 A JP 20842489A JP H0371777 A JPH0371777 A JP H0371777A
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porous
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porous layer
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Tadashi Maeda
忠司 前田
Toshiro Tsukahara
塚原 敏郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ この発明はカメラ一体型ビデオテープレコーダ(以下、
VTRと略す)、特にその筺体の構造に関するものであ
る。
[従来の技術] 第19図は従来のカメラ一体型VTRの分解図であり、
第20図は、その機構部の動作を示す詳細図である。第
19図において(1)はカメラ−体型VTRを(イ)、
(つ)、(1)、(オ)方向より覆う意匠構造体である
。(6)はカメラ−体型VTRを機能させるための回路
部である。
(7)は磁気テープをカセットケースから引き出し、引
き出した磁気テープに信号を記録または磁気テープから
の信号を再生するためのメカ部である。
(8)は、回路部への静電気障害を防ぐ導電性のシール
ドプレート、 (9)はシールドプレート(8)と回路
部(6)の接触を防ぐために矢印(ア)方向にシールド
プレートを覆うように取り付ける非導電性の絶縁シート
、(10)は音声を収音するためのマイクである。
(11)はドラム、(12)は磁気テープ、(13)は
カセットケース、(11a)はドラム(11)に取り付
けられたヘッドである。
次に動作について説明する。
第20図は、機構部の動作を示しており、磁気テープ(
12)がカセットケース(13)より引き出されてドラ
ム(11)に巻き付く。
ドラム(11)は矢印(力)方向に回転し、また磁気テ
ープは矢印(キ)方向に走行する。
そして、ヘッド(lla)は磁気テープ(12)に信号
を記録または磁気テープ(12)からの信号を再生する
[発明が解決しようとする課題] 従来のカメラ一体型VTRは以上のように構成されてい
るので、ドラム(11)に取り付けたヘッド(lla)
が磁気テープ(12)に進入または離脱するときに発生
する騒音は通常の射出成形のプラスチック製の筺体で覆
っただけでは低騒音のカメラ一体型VTRが得られにく
く、マイク(10)にその騒音が集音されてしまうとい
う課題があった。
また、シールドプレート(8)及び絶縁シート(9)を
装着しなければならず、そのためのスペースの確保が困
難であり、部品点数が多くなるため、カメラ一体型VT
Rの小型化及びコストダウンを図れないという問題があ
った。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、比重変化をもたせた多孔質層の吸音部材を用
いることにより吸音特性を良好なものとすると共に、複
雑な材質にも対応できる静電気シールド効果を有する筺
体を用いて小型のカメラ一体型VTRを得ることを目的
とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係るカメラ一体型VTRは、比重を層の厚さ
方向もしくは面方向に連続的に変化させた多孔質層の吸
音部材と、この吸音部材の内側に融着して一体化した多
孔質層よりも空孔率の小さい非通気性の融合層部材とか
らなる多孔質構造体により筺体を構成したものである。
[作用] この発明におけるカメラ一体型VTRは、比重すなわち
空孔率を変化させた多孔質層の部材を装着することによ
り各種特性を向上させる。
例えば、厚み等に応じて空孔率の変化度合を変えて吸音
特性の周波数を制御したり、多孔質層の吸音部材とその
内側に融着された非通気性の融合層部材とを層状にする
と遮音特性が向上する。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例について説明する。
第1図はこの発明によるカメラ一体型VTRの筺体を示
す斜視図であり、図において、(1a)は機構部で発生
する騒音の吸収及び静電気シールド効果を有する多孔質
層の吸音部材と非通気性の融合素材とからなる筺体であ
る。
(2)はネジ(3)を用いて筺体(Ia)で回路部及び
機構部を覆い密閉するように取り付けるときに回路部(
6)のグランド部又は機構部(7)に接触する導電性の
取付首部である。
第2図は、第1図の取付首部(2)付近を示す断面図で
ある。図において、(17)は比重を層の厚さ方向に変
化させた多孔質層の吸音部材、(工6)は多孔質層(1
7)に融着して二律化した非通気性の導電性部材(16
a)及び非導電性部材(16b)からなる融合層部材で
ある。
なお、上記実施例では、(1a)の筺体のみ多孔質構造
体としたが筺体(1b)、(1c)、(ld)(第19
図参照)も同様の構造としても良い。また融合層部材(
16)を非導電性部材のみにより構成し、吸音効果のみ
を得るようにしても良い。
次に、本発明に用いる吸音材と非通気性の融合層部材と
からなる多孔質構造体(以下多孔質体あるいは層状のも
のは多層材ともいう)の構造、製法、特性について説明
する。なお詳細については平底1年4月28日出願の特
願平01−110996号明細書、名称「多孔質構造体
」に記載しである。
第3図(A)、(B)は、それぞれ多層材(14)の厚
さ方向に切断した断面を模式的に示す図である。図にお
いて、(15)は比重の大きい層、例えば融合層で、通
気性又は非通気性のいずれでもよい。
(16)は比重の小さい多孔質層で、通常は通気性であ
り、空孔率は、厚さ方向に連続的に変化している。
(17)は通常比重が融合層(15)と多孔質層(16
)の中間にあるスキン層で、例えば厚さ100ミクロン
以下の融合層である。
多層材(14)は、融合層(15)と多孔質層(16)
とが一体化しており、同様に融合層(15)と多孔質層
(16)とスキン層(17)は−体化している。
多層材(14)は吸音材として使用するときは、多孔質
層(16)を騒音源側に対面させて、音のエネルギーを
吸収減衰させかつ、融合層(15)で音波が透過するの
を防ぐ。
次に、上記のような多層材(多孔質構造体)(14)を
構成する、層の厚さ方向もしくは層の面方向に比重を連
続的に変化させた多孔質層の製造方法及び特性について
説明する。
まず、製造方法について説明する。
第4図は、多層材の製造方法を説明する金型構成断面図
である。図において、(18)は凹側金型で、例えばア
ルミニウム等の熱伝導性の良い材質で構成されており、
(19)は凸側金型で、同様にアルミニウムで構成され
ている。
(20)、(21)は各々金型の温度を上げるヒーター
で、凹側金型(18)の方が凸側金型(19)よりも高
温にされる。
製法■ 原料として、熱可塑性樹脂の粒状素材を用いて、多孔質
構造体を成形する場合について説明する。
凹側金型(18)の壁部(22)の温度は、凹側金型(
18)と凸側金型(19)によって形成される閉空間(
23)内に入れられる原料である粒状素材の軟化する温
度以上で熱分解温度以下、通常150〜240℃にセッ
トされ、凸側金型(19)の壁部(24)の温度は、凹
側金型(18)の壁部(22)の温度よりも低い温度、
例えば原料となる粒状素材の軟化する温度付近、通常7
0〜180℃にセットされる。
すると、凹側金型(18)の高温壁部(22)に接触し
た粒状素材は溶融し、最終的には比重の大きい層、すな
わち融合層(15)になり、融合の程度により通気性か
ら非通気性に変化する。
凸側金型(19)の壁部(24)は高温壁部(22)よ
り低温のため、壁部(24)から上記融合層(15)ま
での粒状素材は、完全流動までには至らないが、半流動
状態で、粒状素材各々が接触部分で溶着し、最終的には
上記融合層(15)に溶着した多孔質層(16)が形成
される。
この多孔質層(16)は通常は通気性であるが、バイン
ダーなどの素材の混合材によっては非通気性になる。
このようにして比重の大きい層と比重の小さい多孔質層
を一体的に同時に成形することができる。
粒状素材の直径が0.2mm以下になると、空孔径が小
さくなって、多層材の機能、例えば吸音特性が低下する
また、空孔径を大きくしようとすると、粒子間の融着度
合が少なくなり、機械的強度が低下する。
更に、直径が31以上になると、吸音特性が低下する。
なお、熱可塑性樹脂の粒状素材原料としては、代表的な
ものとして、PP(ポリプロピレン)、AS(アクリル
スチロール)、スチロールなどを用いることができる。
又、熱可塑性樹脂の粒状素材にバインダーとして、メチ
ルエチルケトン(MEK)セルロース、ワニス、アセト
ンを吹付けたり、混ぜたりすると、多層材の粒状素材各
々の固着力が増し、機械的強度が向上して、取扱い性が
良くなる。
製法■ 原料として、熱硬化性樹脂の粒状素材を用いて多層材を
成形する場合について説明する。
製法■と同様にして、凹側金型(18)の壁部(22)
の温度は、粒状素材の軟化する温度以上で熱分解以下に
セットされ、凸側金型(19)の壁部(24)の温度は
、凹側金型(18)の壁部(22)の温度よりも低い粒
状素材の軟化する温度付近にセットされる。
ここにおいて金型(18)、(19)内に熱硬化性樹脂
、例えばフェノール、PBT (ポリブチレンテレフタ
レート) 、PET (ポリエチレンテレフタレート)
などの粒状素材で直径0.2〜3mm程度の粒子を、バ
インダーとなる例えばセルロース、ワニス、各種接着剤
などと混合して投入し、金型(18)、(19)を加圧
しながら閉じ、数分〜数時間加熱する。
この加熱は上述した金型(18)、(19)のセット温
度で行われ、加圧力は加熱状態で1 kg/Cll12
〜数ton /cm2である。
このようにすると、凹側金型(18)の高温壁部(22
)に接触した粒状素材は軟化し、バインダーで接着され
て比重の大きい層となり、軟化の程度により、通気性か
ら非通気性に変化する。
凸側金型(19)の壁部(24)は高温壁部(22)に
より低温のため、壁部(24)から上記の比重の大きい
層(15)までの粒状素材は、完全流動までには至らな
いが、半流動状態で、粒状素材各々が接触部分でバイン
ダーで接着されて、最終的には、上記の比重の大きい層
(15)に接着した多孔質層(16)が一体向に形成さ
れる。
この多孔質層(16)は通常は通気性であるが、バイン
ダーの混合量が多くなると、非通気性になる。
さらに、多層材の多孔質層の比重を、多孔質層の層面方
向に変化させようとするには、低温側の金型の温度を上
記層面方向に沿って変化すればよい。
すると低温側の金型の中でも、より高温部に対向する多
孔質層部分は、比重が大きくなり、より低温部に対向す
る多孔質層部分は比重が小さくなる。
一方、上述の製法においては、多層材が一体的に成形で
きるので、金型を変えることにより、種々の形状、特に
複雑な形状の多層材にも容易に対応できる。
次に、このようにして製造された、層の厚さ方向もしく
は層の面方向に比重を連続的に変化させた多孔質層の各
種特性及び応用等について説明する。
(i)吸音特性 第5図は、製広■て成形された厚さ10+n+aの多孔
質構造体(はとんど全域多孔質層)における厚さ方向の
空孔率(比重)分布例を示す図である。
第5図中、曲線A、Cは、空孔率が厚さ方向にほぼ−様
な特性を示し、それぞれ約25(%)、約10(%)の
ものであり、曲線Bは、空孔率が厚さ方向に分布を有し
、10〜20(%)の範囲で連続的に変化しているもの
である。
この種の多孔質構造体を吸音材として利用する場合には
、その吸音特性が問題になる。
第6図は第5図に示す三種類の空孔率分布を有するサン
プルにおける垂直入射吸音率をJISA1405 r管
内法による建築材料の垂直入射吸音率の測定法」により
測定した結果を示す。
なお、曲線Bの厚さ方向に空孔率分布を有するサンプル
では、空孔率が10(%)の方を音波を入射する面とし
た。
図から判るように、空孔率分布を有するサンプル(曲線
B)が最も吸音率特性が良いことを確認した。
以上説明した多孔質層を形成する樹脂粒は形状が球状の
ほか、円筒状、円柱状、立方体などでもよい。ひげ付き
の熱可塑性樹脂粒はひげの部分が溶融しやすいので、原
料として好適である。
又、多層材の軽量化を図る目的で、例えば発泡した中空
粒状素材や発泡性素材を原料として利用することもでき
る。
更に、補強用として原料に短繊維を混入させてもよいし
、バインダーとして糸状の熱可塑性樹脂を原料に混入さ
せてもよい。
なお、多孔質体としての特性、特に吸音特性に対し、粒
状素材の形状や長径には、より優れた特性を有する範囲
があることを確認した。以下に説明する。
第7図には、粒状素材の形状を変えた場合の素材入射吸
音率の特性バラツキ(サンプル数5個での特性のバラツ
キ)を示す図である。曲線Aは粒状素材が直径0.8 
(mn+) 、長さ1 (n+m)の円筒形状のもの、
曲線Bは直径1 (m+u)の球体状のものである。
なお、いずれも多孔質層の厚さは10 (nun)であ
り、吸音率を測定した周波数は2 (KHz)である。
同図より、球体状のもの(曲線B)は、サンプルの違い
による特性の差が少なく、極めて安定していることが判
る。
この理由は、球体状の場合、粒状素材どうしの接触点が
一個所となるので、成形時に粒状素材の層状態が安定し
て均一になるためである。
このように、特にサンプル間で特性の安定性を要する場
合などには球体状(球体もしくは楕円体)にする方が、
より好ましい多孔質構造体を得ることができる。
また、吸音特性は、粒状素材の長径によっても異なるこ
とを確認した。第8図に、粒状素材の長径と吸音率の関
係を示す。
サンプルの厚さは10 (IIIn)で、測定周波数は
2 (KHz)である。粒状素材を径を小さく過ぎたり
、大きくし過ぎたりすると、音波が多孔質体内に侵入し
にくくなったり、多孔質体の固有音響インピーダンスが
空気側の固有音響インピーダンスと整合しなくなったり
して吸音率か低下する。
第8図より、粒状素材の長径は、実用的な範囲では0.
2〜3.0 (mm) 、好ましくは1,0〜2.0(
n+m)の範囲とすることにより、吸音特性を良好にで
きることを確認した。
次に、本発明に用いる多孔質構造の他の実施例について
説明する。
多孔質構造体は、層の厚さ方向もしくは層の面方向に比
重を連続的に変化させた多孔質層と、この多孔質よりも
空孔率が小さく比重の大きい中実層とを層状にしたもの
である。
この中実層は、粒状素材が熱可塑性樹脂の場合は、融合
層になり、融合の程度により通気性から非通気性まで変
化する。
また、粒状素材が熱硬化性樹脂の場合には、粒状素材が
軟化しバインダーで接着されて比重の大きい層となり、
軟化の程度により通気性から非通気性まで変化する。
次に、このような多孔質構造体の代表的な製造方法につ
いて説明する。
製法例■−■ 製法■において、凹側金型(18)の壁部(22)の温
度を150℃にセットし、凸側金型(19)の壁部(2
4)の温度を100℃にセットし、ABS樹脂として、
電気化学工業株式会社製GTR−40(グレード)、軟
化する温度86℃の熱可塑性樹脂の粒状素材、直径ll
l1mの球状粒子を金型に入れ、金型(18)、(19
)を閉じた。この時、壁面(22)、(24)間の距離
は10mn+であった。
この状態で20分間経過(つまり加熱状態を持続)させ
て金型(18)、(19)を開放した。
なお、加熱状態のときの加圧力は100 kg/ cm
2であった。
このようにして成形した多層材(14)を第9図に示す
。この多層材(14)は厚さが10vnでその中の融合
層(15)の厚さは約1 mra、多孔質層(16)の
厚さは約9間であった。
製法例の−3 製法■において、凹側金型(18)の壁部(22)の温
度を180℃にセットし、凸側金型(19)の壁部(2
4)の温度を130℃にセットし、ABS樹脂として、
電気化学工業株式会社製GTR−40(グレード)、軟
化する温度86℃の熱可塑性樹脂の粒状素材、直径1n
onの球状粒子を金型に入れ、金型(18)、(19)
を閉じた。この際、壁面(22)、(24)間の距離は
10vnmであった。
この状態で15分間経過させて金型(18)、(19)
を開放した。なお加熱状態のときの加圧力は100 k
g/c+n2であった。
このとき成形した多層材(14)は厚さが101、その
中の融合層(15)の厚さは約1non、多孔層(16
)の厚さは約9+n+nであったが、製法例■−2の成
形多層材(14)に比べ、多孔層(16)の表面部の融
合化が一部分進み、30μm程度のスキン層が形成され
た。
製法例■−2 製法■において、凹側金型(18)の壁(22)の温度
を200℃にセットし、凸側金型(19)の壁部(24
)の温度を150℃にセットし、熱硬化性樹脂として、
フェノール樹脂(明和化成株式会社製、MW−752(
グレード)、軟化する温度190℃)で直径1mmの粒
状素材を、パインダーとなる粉末状セルロース15重量
%と共に金型に入れ、金型(18)、(19)を閉じた
壁面(22)、(24)間の距離は10mmであった。
この状態で25分間経過(つまり加熱状態を持続)させ
て金型(18)、(19)を開放した。
なお加熱状態のときの加圧力は150 kg’/ cm
2であった。このように成形した多層材(14)は厚さ
が10vnで、その中の比重の大きい層(15)の厚さ
は約1m+n、多孔質層(16)の厚さは約9manで
あった。
なお熱硬化性樹脂を熱可塑性樹脂でコートした粒状素材
を原料として用いてもよい。
次に、上記のようにして成形された多層材(層状の多孔
質構造体)の特性等について説明する。
(i)空孔率 第10図は成形された多層材の空孔率を示す曲線図で曲
線実■−2、実■−3はそれぞれ製法例の−2、製法例
■−3によって製造された多層材の厚さ(nun)に対
する空孔率(%)を示す。
融合層(15)はいずれも非通気性で、実■−2の多孔
質層(16)は厚さ方向に空孔率が連続的に変化し、表
面(低温側)で空孔率が最大となる。実■−3の多孔質
層(16)は厚さ方向に空孔率が連続的に変化するが、
多孔質層(16)の中央で空孔率が最大になり表面部(
低温側)で空孔率が低下する。
すなわち、表面部の空孔率は、多孔質層(16)の最大
の空孔率と融合層(15)の空孔率の中間であり、部分
的に融合したスキン層(17)が形成されていることを
示している。
なお比重は材質が同じであれば、当然ながら空孔率が小
さいほど大きい。
(ii)層状多孔質構造体の特性 多層材を吸音材として使用する場合にはその吸音特性が
問題になる。
第11図は垂直入射吸音率を比較する曲線図で、垂直入
射吸音率を前述のJIS  A  1405により測定
した結果を示す。
曲線実の−2は製法■−2で製造した多層材で厚さ10
mmのもの、曲線「従」は従来の吸音材であるウレタン
フオームで厚さ10mmのものの特性をそれぞれ示す。
図からも判るように、多層材の垂直入射吸音率は従来の
吸音材(ウレタンフオーム)のそれと同等以上の特性を
有することを確認した。
第12図は同様な垂直入射吸音率の特性曲線図で、いず
れの曲線も前述の方法で製造した多層材の特性で、実■
−2、実■−3はそれぞれ製法例■−2、製法例■−3
で製造した厚さ110l1l1の多層材の特性を示す。
なお、製法例■−3のものの特性が良好な理由は表面部
の空孔率の最適化の影響と思われる。
(iii)スキン層の効果 次に、スキン層により吸音特性が向上する現象の解明及
びその最適厚さについて説明する。
まず、多孔質構造体としてABS樹脂を用いて、厚さ1
0n+mのサンプルを前述の製法■により製作した。
このサンプルの空孔率分布の実測結果を第13図に、空
孔率の小さい方を音波入射面なしでその垂直入射吸音率
特性を第14図に示す。
図から明らかなように、このサンプルでは、400(H
z)という低周波で吸音率が最大となり、しかもその値
が90(%)を越える良好な吸音特性が得られた。
このとき、このサンプルの音波入射面側の低空孔率部を
顕微鏡で破断観察した結果、その表面が厚さ30ミクロ
ン程度の、はぼ非通気性のスキン層になっていることが
見出された。
さらに、スキン層の厚さを種々変更して吸音特性の試験
を行った結果、スキン層の厚さが100ミクロンを越え
ると、スキン層が質量としてではなく、弾性膜(バネ系
)として働くようになり、最高吸音率の周波数は、逆に
上がってしまい、所要の効果は得られなかった。
従って、スキン層の厚さは100ミクロン以下が妥当で
あることを確認した。
上記の層状の多孔質構造体は、主として二層の場合で説
明してきたが、三層あるいは任意層・任意材質の多孔質
構造体とすることもできる。
第15図は、スキン層(17) 、多孔質層(16)及
び非通気性の中実層(15)よりなる三重層の多孔質構
造体(14a)の断面図を示す。
これを、吸音材として用いる場合には、前述したように
、スキン層(17)及び多孔質層(16)により優れた
吸音特性を有し、かつ非通気性の中実層(15)が遮音
体となるので、吸音と遮音の両機能を効果的に発揮する
構造体とすることができる。
なお、上記例に限らず、各分野でその用途に応じて、任
意層・任意材質の多孔質構造体として応用できることは
いうまでもない。
さらに、粒状素材に樹脂粒以外の粒を含む素材を用いる
ことにより、多孔質構造体の機能を拡大させることがで
きる。以下、その一実施例を説明する。
まず、製造方法について説明する。
製広例■−1 第16図は金型(18)、(19)の空間(23)に2
種類の粒を含む素材を入れ金型(18)、(19)を閉
じたところを示す断面図である。
凹側金型(18)内に、最初に長径が約0.2+nmの
鉄粒(25)を積み厚さが約11になるように充填し、
その後、長径が約1mll1のABS樹脂粒(26)(
製法例■−2に使用したものと同じもの)を閉空間(2
3)の高さ(lhm)より約2111mはど高くなるよ
うに充填する。
充填後、凸側金型(19)(第16図では板状金型)を
凹側金型(18)に密着接合させることにより、上記鉄
粒(25)とABS樹脂粒(26)の充填層を圧縮し、
閉空間(23)内に異種粒の充填層を形成する。
以上の条件で、ABS樹脂粒の軟化する温度86℃より
高い温度、つまり凹側金型温度を150℃、凸側金型温
度を100℃に昇温し、約20分加熱する。鉄粒(25
)の融点は約1500℃であることから、その鉄粒の粒
形状は保持された状態となる。
一方ABS樹脂粒は、特に凹側金型(18)の壁部(2
2)は高温であることから、それに接触する鉄粒も高温
となり、鉄粒(25)と接触するABS樹脂粒(26)
は溶融し、溶融したABS樹脂粒が鉄粒(25)を取り
巻くように流動する。
加熱後、冷却されて成形された多層体(14)は、厚さ
が10mmでその中鉄粒(25)が混入された融合層(
15)は厚さが約111II111多孔質層(16)は
厚さが約91の一体化した積層体となった。融合層(1
5)の比重は、鉄粒を含まない場合は、ABS樹脂の比
重そのものとなり、1.05gr/ccであるが、鉄粒
を入れた場合は融合層のみを切断し、その比重を測定し
た結果、4.4gr/eeであった。
多層材の多孔質層を吸音材とし、融合層を遮音材として
利用する場合、遮音材としてはその比重が大きいほど遮
音特性が向上するので、この多層材は遮音特性に優れる
従来は、ABS樹脂のような比重の軽い材料の遮音度を
上げるには、その材料の厚さを厚くするか、鉄板などの
金属を貼りつけることが必要であったが、この製造方性
では溶融する部分に比重の大きい材料を混入させること
により、多孔質層と比重のさらに大きい融合層を持つ多
層材を容易に実現できる。
次に、特性例(遮音特性)について説明する。
第18図はこの多層材の遮音度特性を示す曲線図である
曲線実■−2、曲線実■−1はそれぞれ製法例■−2で
製造した多層材(鉄粒なし)の厚さ10ilIllのも
の、製法例■−1で製造した多層材(鉄粒入り)の厚さ
10111+1のものの遮音特性を示す。
この遮音特性は第17図の特性測定器を用いて)II定
した。パイプ(27)(100IImφ)の中に、測定
する多層材(14)を挿入し、その前後にマイクロホン
No、1、No、2(30)、(31)を設置する。
パイプ(27)の−万端よりスピーカ(28)で音を入
射させる。パイプ(27)の他端は閉じており、その閉
端には、長さ約100100Oのグラスウール(29)
を充填しており、閉端で音が反射しないように処理され
ている。スピーカ(28)で放射され、多層材(14)
に入射する入射波の音圧レベルはマイクロホンNo、1
(30)でJjlJ定し、多層材を透過する透過波の音
圧レベルは、マイクロホンNo、2(31)で測定され
る。
なお、多層材の遮音度(d B)は、入射波の音圧レベ
ルから透過波の音圧レベルを差引いた値で評価した。
第18図に示すように、鉄粒入りのもの(実■−1)が
、鉄粒なしのもの(実■−2)より約10dB遮音度が
向上している。
上述実施例においては、樹脂粒に混合する粒を鉄粒とし
たが、他の金属、ガラスや比重の大きい材料でも同様の
効果を発揮する。
又、上述実施例においては、遮音特性の向上のみ説明し
たが、電磁シールドにアルミニウムなど電磁シールドに
効果のある材料を混入させてもよく、更に融合層や多孔
質層の強度向上にグラスフィアバなどを、樹脂粒に混入
して成形してもよい。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、カメラ一体型VTR
を覆う筺体を、比重を層の厚さ方向に連続的に変化させ
た多孔質層の吸音部材と、その内側に融着して一体化し
た非通気性の融合層部材とにより構成したので、吸音特
性を向上できる。
また、融合層を厚さ100ミクロン以下のスキン層とす
ると、さらに吸音特性を向上させることができる。
また、比重を変化させた多孔質層の一側面に、この多孔
質よりも空孔率が小さい中実層を他側面に厚さ100ミ
クロン以下のスキン層を設けると、相乗的に特性の向上
が図れる。
史に、多孔質構造体を構成する粒子素材を導電性材料を
用いたことにより静電気シールド性能の向上も図れ、装
置の小型化及びコストダウンを図ることができる。
また、精度の高いものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるカメラ一体型VTR
を覆う筺体の一部を示す。第2図は第1図の一部断面図
を示す。第3図は本発明に用いる多層材(多孔質構造体
)の模式的断面図、第4図は多孔質構造体を製造する金
型構成断面図、第5図は本発明に用いる多孔質構造体の
第1の実施例であり、多孔質構造体の厚さに対する空孔
率を示す曲線図、第6図は第5図に空孔率曲線を示した
多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲線図、第7図は
多孔質層を形成する粒状素材の形状を変えた場合の垂直
入射吸音率の特性のバラツキを示す特性図、第8図は粒
状素材の直径と吸音率の関係を示す特性図、第9図は層
状の多孔質構造体を一部断面で示す図、第10図は本発
明に用いる第3の実施例の多孔質構造体の厚さに対する
空孔率を示す曲線図、第11図及び第12図は従来のも
のと第10図に空孔率曲線を示した多孔質構造体との垂
直入射吸音率の特性を比較する曲線図、第13図は本発
明に用いるスキン層を有する多孔質構造体の空孔率を示
す曲線図、第14図は第13図に空孔率曲線を示したス
キン層を有する多孔質構造体の垂直入射吸音率の特性曲
線図、第15図は本発明に用いる任意層状の多孔質構造
体を示す断面図、第16図は鉄粒入り多孔質構造体を製
造するための金型構成断面図、第17図は遮音特性を測
定する特性測定器の説明図、第18図は本発明に用いる
二種類の多孔質構造体の遮音度特性曲線図、第19図は
従来のカメラ一体型VTRの構成を示す分解図、第20
図は第19図の機構部を詳細に示す模式図である。 図において、(1)は筺体、(15)は多層材(多孔質
構造体)、(16)は融合層(比重の大きい層、中実層
)、(17)は多孔質層である。 なお、図中、同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  内部装置を覆う筺体を備えてなるカメラ一体型ビデオ
    テープレコーダにおいて、比重を厚さ方向もしくは面方
    向に連続的に変化させた多孔質層部材と、多孔質層部材
    の一側に融着した非通気性の融合層部材とからなる多孔
    質構造体により筺体を構成したことを特徴とするカメラ
    一体型ビデオテープレコーダ。
JP1208424A 1989-08-11 1989-08-11 カメラ一体型ビデオテープレコーダ Expired - Fee Related JPH0722352B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007006722A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Meitec Corp 飛翔虫類捕獲ネット

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