JPH0367526B2 - - Google Patents

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JPH0367526B2
JPH0367526B2 JP21271984A JP21271984A JPH0367526B2 JP H0367526 B2 JPH0367526 B2 JP H0367526B2 JP 21271984 A JP21271984 A JP 21271984A JP 21271984 A JP21271984 A JP 21271984A JP H0367526 B2 JPH0367526 B2 JP H0367526B2
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JP
Japan
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peroxycarbonate
unsaturated
group
polymerization
carbonate
Prior art date
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JP21271984A
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English (en)
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JPS6191209A (ja
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Kenji Kato
Yasushi Okada
Kazuhito Aoshima
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP21271984A priority Critical patent/JPS6191209A/ja
Priority to US06/784,049 priority patent/US4658001A/en
Priority to EP85307154A priority patent/EP0178141B1/en
Priority to DE8585307154T priority patent/DE3561242D1/de
Publication of JPS6191209A publication Critical patent/JPS6191209A/ja
Publication of JPH0367526B2 publication Critical patent/JPH0367526B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、特定の不飽和ペルオキシカーボネー
ト及び該ペルオキシカーボネートと共重合可能な
不飽和単量体からなる共重合体の製造方法に関
し、特に広い温度範囲で重合が可能であり、得ら
れる共重合体はグラフト共重合体製造のため中間
体として、又高分子改質材等として有用な貯蔵安
定性が良好なペルオキシカーボネート基含有共重
合体の製造方法に関する。 (従来の技術) ペルオキシ基含有不飽和単量体と不飽和単量体
とを共重合させる方法については各種の方法が知
られている。例えば、英国特許第1041088号明細
書には、t−ブチルペルオキシメタクリレートと
メタクリル酸メチルとの共重合方法が開示され、
特公昭46−34100号公報には、ジ(t−ブチルペ
ルオキシ)フマレートとスチレンとの共重合方法
が開示されている。また、「高分子化学」第17巻、
183〜186頁(1960年)にはt−ブチルペルオキシ
クロネートと酢酸ビニルとの共重合方法が示さ
れ、特公昭57−42083号公報にはt−ブチルペル
オキシアリルカーボネートと塩化ビニルとの共重
合方法が開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) 然し前記のペルオキシ基含有飽和単量体を用い
て共重を行つた場合に次のような問題があつた。
t−ブチルペルオキシメタクリレート、ジ(t−
ブチルペルオキシ)フマレート及びt−ブチルペ
ルオキシクロトネートは、これらはすべてα−不
飽和ペルオキシエステルであるが、通常の条件下
の不飽和単量体との共重合により共重合体中に含
有されると、(ペルオキシエステル基が、α−置
換不飽和カルボン酸から第3級カルボン酸のペル
オキシエステル基へ、もしくは、不飽和カルボン
酸から第2級カルボン酸のペルオキシエステル基
へとかわるため、ペルオキシエステル基の熱分解
の速度が著しく大きくなり、従つて、得られた共
重合体の貯蔵安定性が悪くなる。そして、共重合
体中にペルオキシエステル基を上記のような欠点
がないように存在させるためには、重合温度を低
くすることや重合時間を短かくすることが必要と
なる等の点である。 通常、重合温度を低くしたり重合時間を短かく
すると重合速度が著しく小さくなつたり重合が完
結しないおそれがある等、工業的には好ましくな
い現象を生ずる。 一方、t−ブチルペルオキシアリルカーボネー
トを用いた場合、これは不飽和ペルオキシカーボ
ネートであるが、この場合はビニル単量体との共
重合により共重合体中に含有されてもペルオキシ
カーボネート基は熱的に安定であるため、比較的
高温で重合させることが可能であるが、不飽和基
の共重合性が非共役型であることから、共重合可
能な不飽和単量体が塩化ビニルや酢酸ビニルに限
定されるという問題があつた。 本発明者らは、前述の問題点に鑑み、長期研究
した結果、特定の不飽和ペルオキシカーボネート
と、該ペルオキシカーボネートと共重合可能な不
飽和単量体とを共重合させることにより、広い温
度範囲で重合が行なえ、かつ得られる共重合体の
貯蔵安定性が良好であることを確認して本発明を
完成した。 (問題点を解決するための手段および作用) 即ち本発明は 一般式 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜2の
アルキル基を;R2は炭素数1〜9の直鎖アルキ
ル基又は分岐アルキル基、フエニル基、又は炭素
数1〜3のアルキル置換フエニル基を;nは1〜
2の整数を示す)で示される不飽和ペルオキシカ
ーボネートと該不飽和ペルオキシカーボネートと
共重合可能な不飽和単量体とをラジカル重合開始
剤の存在下で共重合させることを特徴とするペル
オキシカーボネート基含有共重合体の製造方法に
関する。 本発明に用いられる上記一般式で示される不飽
和ペルオキシカーボネートとしては、具体的に
は、例えば、t−ブチルペルオキシアクリロイロ
キシエチルカーボネート、t−ヘキシルペルオキ
シアクリロイロキシエチルカーボネート、1,
1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシアク
リロイロキシエチルカーボネート、クミルペルオ
キシアクリロイロキシエチルカーボネート、p−
イソプロピルクミルペルオキシアクリロイロキシ
エチルカーボネート、t−ブチルペルオキシメタ
クリロイロキシエチルカーボネート、t−アミル
ペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネー
ト、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオ
キシメタクリロイロキシエチルカーボネート、ク
ミルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボ
ネート、t−ブチルペルオキシ(エチル)アクリ
ロイロキシエチルカーボネート、t−ブチルペル
オキシアクリロイロキシエトキシエチルカーボネ
ート、t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシ
エトキシエチルカーボネート、クミルペルオキシ
アクリロイロキシエトキシエチルカーボネート、
t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエトキ
シエチルカーボネート、t−アミルペルオキシメ
タクリロイロキシエトキシエチルカーボネート、
クミルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエ
チルカーボネート等があり、好ましくはt−ブチ
ルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネ
ート、t−ブチルペルオキシアクリロイロキシエ
チルカーボネート、t−ブチルペルオキシメタク
リロイロキシエトキシエチルカーボネート、t−
ブチルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチ
ルカーボネート等である。 とくにそれらが好ましい理由は、とくにこれら
の不飽和ペルオキシカーボネートの不飽和単量体
との共重合性が良好なこと、ペルオキシカーボネ
ート基の重合開始効率が高いこと、また不飽和ペ
ルオキシカーボネートとして合成の際の収率が高
いことや化学的に安定なため取扱いが容易等の理
由からである。 また、前記一般式で示される不飽和ペルオキシ
カーボネートと共重合可能な不飽和単量体として
は、例えば、スチレンおよびその誘導体、アクリ
ル酸およびアクリル酸エステル、メタクリル酸お
よびメタクリル酸エステル、ビニルエステル、ハ
ロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、共役ジ
エン、ビニルエーテル等がある。具体的には、例
えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、o−クロルス
チレン、p−ブロムスチレン、p−メトキシスチ
レン、アクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸フエニル、アクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プ
ロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸フエニル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、メタクリル酸クロリド、アクリル酸ク
ロリド、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプ
ロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フツ化ビニ
リデン、ブタジエン、イソプレン、メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル、フエニルビニルエーテル、エチレ
ン、プロピレン、テトラフルオロエチレン、ビニ
ルピリジン、ビニルイミダゾール、アクリルアミ
ド等があり、好ましくは、アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸の炭素数1ないし8のアルキル
エステル、メタクリル酸の炭素数1ないし8のア
ルキルエステル、スチレン、核置換スチレン等で
ある。これらの不飽和単量体は、1種類または2
種類以上を混合して用いてもよい。 本発明における前記一般式で示される不飽和ペ
ルオキシカーボネートと不飽和単量体とを共重合
させるに際し、両者の仕込み重量比は、不飽和単
量体1に対し、不飽和ペルオキシカーボネート
0.0001〜10でが好ましく、さらに好ましいのでは
0.001〜1である。その割合が0.0001未満では、
共重合体中に含有されるペルオキシカーボネート
基の割合が少なすぎるため、グラフト重合体製造
用の有用な中間体とならない。また、10を越える
と、共重合体中のペルオキシカーボネート基の割
合が多すぎ、取扱いや加熱時に急激な分解を起こ
す等の危険性がある。 本発明における共重合温度は0〜120℃が好ま
しく、さらに好ましくは40〜100℃である。0℃
より低い温度では重合速度が著しく遅くなり、そ
のために重合時間が長くなり、重合が完結しない
こともある。120℃より高い温度では、共重合体
中に含まれたペルオキシカーボネート基が分解を
起こし、副反応が生じる等のため好ましくない。 本発明における共重合反応に用いるラジカル重
合開始剤としては、通常の重合反応に用いられて
いる重合開始剤である有機過酸化物系開始剤、ア
ゾ化合物開始剤および無機系開始剤等があり、分
解速度の目安となる初濃度の半分の濃度になるの
に要する時間が10時間であるときの温度(即ち、
10時間半減期温度)が10ないし130℃のものの内
から適宜選択される。上記に該当する重合開始剤
としては、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、
ジラウロイルペルオキシド、イソブチリルペルオ
キシド、アセチルシクロヘキシルスルホニペルオ
キシド、t−ブチルペルオキシピバレート、クミ
ルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペル
オキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾ
エート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)
シクロヘキサン、ジクミルペルオキシド、ジt−
ブチルペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、t−ブチルヒドロペルオキシド、ク
メンヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸カ
リ、過硫酸アンモニウム等がある。 これらの重合開始剤の添加量は、通常、前記一
般式で示される重合のため仕込まれる不飽和ペル
オキシカーボネートと不飽和単量体との合計(全
仕込み量)に対して0.01ないし10重量%の範囲内
で使用することが好ましい。0.01重量%未満で
は、重合反応が著しく遅くなり好ましくない。ま
た10重量%を越えると重合反応が急激に起こり、
暴走する等安全性の点から好ましくない。 通常の重合操作では、重合温度および重合開始
剤量を適宜選択することにより、重合反応が1な
いし20時間で完結するように行なうのがよい。 本発明の共重合体の製造方法としては、塊状重
合法、溶液重合法、懸濁重合法または乳化重合法
等の公知の一般的な重合方法により、また回分式
および連続式等の方法で行なうことが出来る。ま
た重合に際しては、分子量調整剤、例えばアルデ
ヒド、ハロゲン化炭化水素、メルカブタン類、低
級脂肪酸、アルコール類および低級脂肪酸エステ
ル等を全仕込み量に対して0.01ないし5重量%の
割合で添加することにより、分子量を広範囲に調
整することが出来る。このようにして得られる本
発明の共重合体の平均分子量は、通常2000ないし
80万の範囲内にある。 本発明の製造方法により得られた共重合体の化
学構造は、赤外吸収スペクトルおよび活性酸素量
の測定から共重合体中のペルオキシカーボネート
基や他の不飽和モノマー基の確認が出来、また共
重合体中の組成比は、活性酸素量および核磁気共
鳴スペクトルの測定により求められる。また共重
合体の平均分子量は極限粘度数の値から与えられ
る。 (発明の効果) 前記一般式で示される不飽和ペルオキシカーボ
ネートは、広範囲の不飽和単量体との共重合性が
良好であるので、共重合させる両者の仕込み比率
を広範囲に変化させることにより、目的と共重合
体の性質に応じた重合比をもつペルオキシカーボ
ネート基含有重合体をうることができる。また重
合に際し、広い温度範囲での重合操作が行なえる
ため、重合に要する時間の短縮が可能であり、ま
た重合度の調整も行ないやすい等の効果がある。
更に、本発明の方法により得られた共重合体は、
貯蔵安定性にすぐれており、高分子改質剤やグラ
スト共重合用中間体等として好適である。 (実施例) 以下、本発明を具体的に参考例、実施例及び用
途例により説明する。 参考例 (不飽和ペルオキシカーボネートの合成) t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチ
ルカーボネートをソ連国特許第374284号明細書に
準じた方法で合成した。即ち、 かくはん器、温度計および滴下漏斗をそなえた
1の4つ口フラスコに20重量%の濃度の水酸化
カリウム水溶液336.6g(1.2モル)を入れ、次に
20℃で70重量%のt−ブチルヒドロペルオキシド
水溶液154.5g(1.2モル)をフラスコ内に添加し
た。次に、純度93重量%のメタクリロキシエチル
クロロホルメート207.1gをはげしくかくはんし
ながら20℃に保ちつつ、30分間で滴下した。その
後2時間かくはんをつづけた。その後反応液を分
液漏斗に移し水相を除き、有機相を5℃の冷水
300mlで2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
させた。乾燥后の有機相を別し、無色透明の溶
液206.0gを得た。この溶液の活性酸素量はヨー
ドメトリー法により求めた結果、6.24%であつ
た。また赤外吸収スペクトルの測定により、メタ
クリル酸エステル基のカルボニル基の吸収が1720
cm-1にみられ、またペルオキシカーボネート基の
カルボニル基の吸収が1790cm-1にみられた。以上
のことからt−ブチルペルオキシメタクリロキシ
エチルカーボネートが生成していることを確認し
た。また、活性酸素量から計算により求めた純度
は96%、従つて収率は80.3モル%であつた。 また、これをベンゼンに0.05モル/の濃度で
溶かし、熱分解速度を測定した。その結果10時間
半減期温度は104℃であつた。第1表にこの方法
に準じた方法で合成した前記一般式で示される他
の不飽和ペルオキシカーボネートの分子量、活性
酸素量(理論値)、純度、収率、赤外吸収スペク
トルによるカルボニル基の吸収波数および10時間
半減期温度をそれぞれ示す。
【表】 また、比較例で用いる不飽和ペルオキシドにつ
いても同様に第2表に示す。
【表】 実施例 1 (懸濁重合によりペルオキシカーボ
ネート基含有共重合体の製造) かくはん器、温度計、ジムロート冷却器、窒素
ガス導入管および滴下漏斗をそなえた内容積1
の4つ口フラスコに400mlの0.2重量%のポリビニ
ルアルコール(けん化度89%)水溶液を入れ、50
℃に調整した。 別途に、常法により精製したスチレン198.0g
と参考例に示す方法で合成されたBPMC(純度
96.0重量%)2.08gおよび重合開始剤としてジイ
ソプロピルペルオキシカーボネート(純度99.0重
量%)4.04gを仕込んだ混合溶液を調製し、これ
を50℃で窒素ガスを導入しながらかくはん下に、
10分間で滴下した。その後10時間かくはんを続け
懸濁液を得た。次に得られた懸濁液からスチレン
とBPMCとの共重合体と認められる白色ビーズ
状固体を別し、水洗した後減圧乾燥した。その
重量は170.5gであつた。 この内一部をトルエン−メタノール系で溶解、
沈澱をくり返し洗浄した。このものについて各種
の測定を行なつた。その結果、活性酸素量は0.06
%であつた。また赤外吸収スペクトルにおいて
1710、1790cm-1にそれぞれ共重合体中のBPMCの
構成単位のエステル基およびペルオキシカーボネ
ート基のカルボニル基の吸収が認められた。プロ
トン核磁気共鳴スペクトルにおいては、6.4〜
7.4ppmに共重合体中のスチレン構成単位のベン
ゼン環の水素、3.4〜4.4ppmにBPMC構成単位の
エチレン基の水素のスペクトルが観測され、ま
た、その積分値から、計算により共重合体中の
BPMC構成単位の割合が0.98%であることが解つ
た。即ち前記の白色ビーズ状固体はペルオキカー
ボネート基含有共重合体であることがあきらかで
ある。また25℃ベンゼン溶液での極限粘度数は
0.16であつた。前記の重合原料、重合条件、およ
び共重合体に関する結果を第3表に示す。 更に、得られた共重合体の貯蔵安定性を調べる
ため、50℃の恒温器中に1ケ月間入れた後の活性
酸素量を測定した。その結果、活性酸素の低下は
認められなかつた。この結果を第7表に示す。 実施例 2〜6 第3表に示したように、不飽和ペルオキシカー
ボネートの種類と仕込み量、不飽和単量体の種類
と仕込み量、重合開始剤の種類と量また共重合温
度および共重合時間を変えた他は実施例1に準じ
た方法で共重合を行なつた。共重合条件および得
られたペルオキシカーボネート基含有共重合体の
分析の結果を第3表に示す。また実施例1に準じ
た方法で測定した共重合体の貯蔵安定性について
第7表に示す。 実施例 7 不飽和ペルオキシカーボネートとしてBPAC
(純度94.5重量%)を用い、不飽和単量体として
メタクリル酸メチルを用いたこと、懸濁分散液と
して200mlの水にラウリル硫酸ナトリウム0.04g、
ポリアクリル酸ナトリウム0.53gと硫酸ナトリウ
ム1.62gとを溶解させたものを調製し、用いたこ
と、また第3表に示したそれぞれの仕込み量、共
重合温度や共重合時間等の条件の他の実施例1に
準じた方法により共重合を行なつた。得られたペ
ルオキシカーボネート基含有共重合体の分析結果
および貯蔵安定性についてそれぞれ第3表及び第
7表に示す。 実施例 8 内容積400mlのステンレス製オートクレーブに
0.1重量%のポリビニルアルコール(けん化度89
%)水溶液200mlと不飽和ペルオキシドとして
BPMC(純度94.0重量%)2.13gおよび重合開始
剤としてジイソブチリルペルオキシド(純度50.0
重量%)0.4gを仕込み、−30℃に冷却した。そこ
へ塩化ビニル単量体98.0gを仕込み、オートクレ
ーブの空間部分を窒素置換し、密栓した。オート
クレーブを40℃に保つた恒温水槽中に浸し、12時
間毎分32回転でかくはんすることにより、
BPMCと塩化ビニル単量体とを共重合させた。
その後オートクレーブを冷却し、開栓し未反応の
塩化ビニル重量体を除去し、反応生成物である白
色粉末を取り出した。この白色粉末を水洗、減圧
乾燥した。収量は84.0gであつた。この白色粉末
はペルオキシカーボネート基含有共重合体であ
る。共重合条件、共重合体の分析結果と貯蔵安定
性についてそれぞれ第3表及び第7表に示す。 比較例 1 不飽和ペルオキシドとしてBPMCの代わりに
t−ブチルペルオキシアリルカーボネート
(BPAL、純度70.0重量%)を用いた他は実施例
1に準じた方法で反応せしめた。その結果、白色
固体が得られたが、活性酸素量は0%であり、ま
た赤外吸収スペクトルを測定したがカルボニル基
の吸収は認められなかつた。従つて、ペルオキシ
カーボネート基含有共重合体は得られなかつた。
反応条件および反応生成物の分析結果を第3表に
示す。 比較例 2 BPACの代わりに不飽和ペルオキシエステルで
あるt−ブチルペルオキシアクリレート(BPA、
純度70.0重量%)を用いた他は実施例2に準じた
方法で共重合反応を行なつた。その結果得られた
白色固体はトルエンおよびテトラヒドロフランに
不溶であつた。また活性酸素量は0.11%であつ
た。反応条件および反応生成物の分析結果と貯蔵
安定性についての結果はそれぞれ第3表及び第7
表に示す。
【表】
【表】 実施例 9 (塊状重合によるペルオキシカーボ
ネート基含有共重合体の製造) 内容積20mlのガラス製アンプルにBPMC(純度
96.0重量%)2.08g、精製スチレン8.0gを過酸化
ベンゾイル(純度99.8重量%)0.1gとを仕込み、
窒素置換をした後熔封した。このアンプルを100
℃に調整した恒温油槽に1時間浸した。その後ア
ンプルを取り出し、冷却し開封し、生成物を500
mlのメタノール中に滴下し沈澱させた。白色固体
を別し、減圧乾燥した。収量は5.8gであつた。
また活性酸素量は1.20%であつた。また、赤外吸
収スペクトルを測定した結果、1725cm-1、1795cm
-1にカルボニル基の吸収、1600cm-1以下にベンゼ
ン環の特性吸収がみられた。この結果から、この
白色固体がスチレン構成単位およびペルオキシカ
ーボネート構成単位からなる共重合体であること
が確認できた。共重合体条件、得られた共重合体
の分析結果を第4表に、また共重合体の貯蔵安定
性の結果を第7表に示す。 実施例 10〜14 不飽和ペルオキシカーボネートの種類と仕込み
量、不飽和単量体の種類と仕込み量、開始剤の種
類と添加量および共重合温度等を変えた他は実施
例9に準じた方法で共重合を行なつた。共重合条
件および得られた共重合体の分析結果と貯蔵安定
性の結果をそれぞれ第4表及び第7表に示す。 比較例 3 不飽和ペルオキシドとしてBPALを用いた他
は、実施例9に準じた方法で共重合を行なつた。
得られた白色固体の活性酸素量を測定した結果0
%であつた。また赤外吸収スペクトルの測定で
1700〜1800cm-1にカルボニル基の吸収は認められ
なかつた。従つて、ペルオキシ基含有共重合体は
得られなかつた。反応条件および反応生成物の分
析結果を第4表に示す。 比較例 4〜5 不飽和ペルオキシドとしてBPAまたはDBPF
を用いたこと、不飽和単量体の種類と仕込み量ま
た開始剤の種類と添加量等第4表に示した条件
で、実施例9に準じた方法で共重合を行なつた。
得られた共重合体の分析結果および貯蔵安定性の
結果をそれぞれ第4表及び第7表に示す。
【表】
【表】 実施例 15 (溶液重合によるペルオキシカーボ
ネート基含有共重合体の製造) かくはん器、温度計、ジムロート冷却器および
窒素ガス導入管をそなえた内容積500mlの4つ口
フラスコにBPMC(純度96.0重量%)2.1gと精製
したスチレン98.0gおよび溶媒としてエチレング
リコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ
と略す)200gを仕込み、フラスコ温度を100℃に
調整した。次に開始剤としてBPO(純度99.0重量
%)1.0gをフラスコ内に添加し、窒素ガス流通
下にかくはんしながら5時間共重合を行なわせ
た。その後反応液を3の冷メタノール中に滴下
し、沈澱した白色固体を減圧乾燥した。その重量
は82.0gであつた。この白色固体の活性酸素量は
0.11%であり、赤外吸収スペクトルを測定した結
果、1710、1790cm-1にカルボニル基の吸収が認め
られた。また25℃におけるベンゼン溶液の極限粘
度数(100ml/g)は0.22であつた。共重合条件
および得られた共重合体の前記分析結果および貯
蔵安定性の結果をそれぞれ第5表及び第7表に示
す。 実施例 16〜20 不飽和ペルオキシカーボネートの種類と仕込み
量、不飽和単量体の種類と仕込み量、溶媒の種類
と仕込み量、開始剤の種類と添加量、共重合温度
および共重合時間等を変えた他は実施例15に準じ
た方法で共重合を行なつた。共重合条件および得
られた共重合体の分析結果および貯蔵安定性の結
果をそれぞれ第5表及び第7表に示す。 比較例 6〜8 不飽和ペルオキシドおよび、不飽和単量体のそ
れぞれの種類と仕込み量、溶媒の種類と仕込み
量、開始剤の種類と添加量、重合温度および時間
を変えた他は実施例15に準じた方法で共重合を試
みた。重合条件および得られた重合体の分析結果
および活性酸素を有する重合体について貯蔵安定
性を測定した結果をそれぞれ第5表及び第7表に
示す。
【表】
【表】 実施例 21 (乳化重合によるペルオキシカーボ
ネート基含有共重合体の製造) 温度計、かくはん器、滴下漏斗及び窒素導入管
をそなえた内容積500mlの4つ口フラスコに、ド
デシル硫酸ナトリウム1.0gを溶解させた水溶液
200gを入れ、次に別途に調製したBPMC(純度
96.0重量%)5.2gと精製したスチレン95.0gとを
仕込んだ混合液のうち20gを加えた。フラスコ内
液を窒素ガス流通下に加温し50℃に調整し、次
に、過硫酸カリウム0.6gを溶解させた水溶液15
mlと亜硫酸水素ナトリウム0.6gを溶解させた水
溶液15mlとを調製し、それぞれの溶液の内1.5ml
をフラスコ内に加えた。その後30分間隔で、
BPMCとスチレンの混合液、過硫酸カリウム水
溶液および亜硫酸水素ナトリウム水溶液をそれぞ
れ5回に分けフラスコ内に加えた。全量加え終つ
てから更に1時間かくはんを続けた。その後冷却
し、得られた乳濁液を0.5モル/濃度の硫酸ナ
トリウム水溶液1中に添加し塩析し、更に1
の水で2回洗浄し乾燥させ、白色固体62.3gを得
た。このものの活性酸素量は0.31%であり、赤外
吸収スペクトルを測定した結果は1710、1790cm-1
にそれぞれカルボニル基の吸収が認められた。ま
た25%のベンゼン溶液の極限粘度数(100ml/g)
は0.22であつた。共重合条件、得られた共重合体
の分析の結果および共重合体の貯蔵安定性の結果
をそれぞれ第6表及び第7表に示す。 実施例 22〜23 不飽和ペルオキシカーボネートおよび、不飽和
単量体のそれぞれの種類と仕込み量や共重合の条
件を変えた他は、実施例21に準じた方法で共重合
を行なつた。共重合条件および得られた共重合体
の分析の結果および貯蔵安定性の結果をそれぞれ
第6表及び第7表に示す。 比較例 9〜10 不飽和ペルオキシドおよび不飽和単量体の種類
と仕込み量や共重合の条件を変えた他は、実施例
21に準じた方法で共重合を行なつた。得られた共
重合体の分析の結果および貯蔵安定性の結果をそ
れぞれ第6表及び第7表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 以上の実施例および比較例から、前記一般式で
示される不飽和ペルオキシカーボネートは広範囲
の不飽和単量体との共重合性が良好であるため、
広範囲な割合のペルオキシカーボネート基を含む
共重合体を容易に製造出来、またペルオキシカー
ボネート基が比較的高い重合温度において安定で
あるため、重合反応を効率よく行なえることが認
められた。更に、重合過程においてペルオキシカ
ーボネート基の開裂がなく架橋反応等の副反応も
防ぐことが出来、かつ得られた共重合体のペルオ
キシカーボネート基の貯蔵安定性が良好であるこ
とが認められた。 用途例 (ポリエテレンへのポリスチレンのグラ
フト化) 実施例1で製造したBPMCとスチレンとの共
重合体(活性酸素量0.06%)30gと低密度ポリエ
チレン(重合度3300)100gとを混合し、バンバ
リーミキサー型ラボプラストミルを用い、200℃
で10分間混練した。その後、混練物をとり出し、
キシレン−アセトン系の溶媒で分別し、ポリエチ
レン鎖にポリスチレンのグラフト化した物を分離
し重量からグラフト効率を求めた。その結果は
77.2%であつた。 そして、このスチレングラフト化ポリエチレン
の成型物の表面特性は、もとのポリエチレンより
良好であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜2の
    アルキル基を:R2は炭素数1〜9の直鎖アルキ
    ル基又は分岐アルキル基、フエニル基、又は炭素
    数1〜3のアルキル基置換フエニル基を:nは1
    〜2の整数を示す) で示される不飽和ペルオキシカーボネートと該不
    飽和ペルオキシカーボネートと共重合可能な不飽
    和単量体とをラジカル重合開始剤の存在下で共重
    合させることを特徴とするペルオキシカーボネー
    ト基含有共重合体の製造方法。 2 不飽和ペルオキシカーボネートがt−ブチル
    ペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネー
    トである特許請求の範囲第1項記載のペルオキシ
    カーボネート基含有共重合体の製造方法。 3 不飽和ペルオキシカーボネートがt−ブチル
    ペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネート
    である特許請求の範囲第1項記載のペルオキシカ
    ーボネート基含有共重合体の製造方法。 4 不飽和ペルオキシカーボネートがt−ブチル
    ペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカ
    ーボネートである特許請求の範囲第1項記載のペ
    ルオキシカーボネート基含有共重合体の製造方
    法。 5 不飽和ペルオキシカーボネートがt−ブチル
    ペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカー
    ボネートである特許請求の範囲第1項記載のペル
    オキシカーボネート基含有共重合体の製造方法。 6 不飽和単量体がアクリル酸、メタクリル酸、
    アクリル酸の炭素数1〜8のアルキルエステル、
    メタクリル酸の炭素数1〜8のアルキルエステ
    ル、スチレンおよび核置換スチレンである特許請
    求の範囲第1項記載のペルオキシカーボネート基
    含有共重合体の製造方法。 7 共重合反応の温度が0〜120℃である特許請
    求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の
    ペルオキシカーボネート基含有共重合体の製造方
    法。 8 不飽和ペルオキシカーボネートと不飽和単量
    体とを共重合させるに際し、不飽和単量体と不飽
    和ペルオキシカーボネートとの仕込み量重量比は
    1:0.0001〜10である特許請求の範囲第1項ない
    し第7項のいずれかに記載のペルオキシカーボネ
    ート基含有共重合体の製造方法。
JP21271984A 1984-10-12 1984-10-12 ペルオキシカ−ボネ−ト基含有共重合体の製造方法 Granted JPS6191209A (ja)

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