JPH0365997A - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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JPH0365997A
JPH0365997A JP1202631A JP20263189A JPH0365997A JP H0365997 A JPH0365997 A JP H0365997A JP 1202631 A JP1202631 A JP 1202631A JP 20263189 A JP20263189 A JP 20263189A JP H0365997 A JPH0365997 A JP H0365997A
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signal
resonance
circuit
delay
excitation
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JP1202631A
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Toshihiro Inoue
俊弘 井上
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Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、特に管楽鼎音の合成に用いて好適な楽音合
成装置に関する。
「従来の技術」 自然楽21の発音メカニズムをシミュレ・−卜すること
により得られたモデルを動作させ、これにより、自然楽
器の楽音を合成する方法が知られている。クラリネット
等の管楽□□□の最も基本的なモデルとしては、リード
の弾性特性をシミュレートした非線形増幅素子と、共鳴
管をシミュレートした共振回路とを接続した閉ループ構
造のモデルが知られている。このモデルでは、非線形増
幅素子から信号が出力されると、この信号は進行波信号
として共振回路に入力され、共振回路からの帰還信号、
すなわち、共鳴管からの反射波に相当する信号が非線形
増幅素子に帰還される。このように、非線形増幅素子と
共振回路とからなる閉ループ回路によって、管楽恭にお
ける空気圧力波の伝播が忠実にシミコレートされる。
また、実際の管楽器には、音高操作用の孔、いわゆるト
ーンホールが設けられているが、このトーンホールをも
含めて管楽器をシミュレートしたモデルが知られている
。このモデルでは、複数の双方向伝送回路を有すると共
に各双方向伝送回路間にトーンホールに対応する信号処
理を行う信号散乱ジャンクション(以下、ジャンクショ
ンと略す)と呼ばれる回路を介沖した構成の共振回路が
用いられる。そして、各ジャンクションにより、隣接す
る双方向伝送回路からの各入力信号に対し係数乗算等の
演算処理が行われ、演算結果が隣接する双方向伝送回路
に供給される。この演算処理における乗算係数等は当該
トーンホールの開閉状態に対応し切り換えられる。
この場合、非線形増幅素子に帰還される信号は、各ジャ
ンクシジンにおいて折り返された成分の総和となる。し
かも、上述したように、各ジャンクシジンにおける演算
用の乗算係数は当該トーンホールの開閉状態に対応して
切り換えるので、結局、共振回路の伝送量周波数特性は
トーンホールの開閉状態に対応して切り換えられる。さ
らに詳述すると、共振回路の伝送量周波数特性は、非線
形増幅素子の出力信号が開放状態のトーンホールに対応
したジャンクシジンにおいて折り返されて非線形増幅素
子に帰還されるまでの遅延時間に対応した周波数(1次
)、およびその整数倍の各周波数(高次〉に共振周波数
を有する多峰性の特性となる。
一方、非線形増幅素子において、入力信号によって非線
形増幅のバイアス点を変化させることにより、等価的に
各周波数成分に対する増幅率を変化させることができる
。従って、この増幅制御により非線形増幅素子および共
振回路を循環する各周波数成分の内、強調する成分を切
り換えることができる。
このようにして、例えば、管楽器において吹奏圧を変化
させた時に現れる1オクタ一ブ以上の音域にわたる音高
変化をシミュレートすることができる。なお、この種の
技術は、例えば特開昭63−40199号公報に開示さ
れている。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、上述した従来の楽音合成装置において、非線
形増幅素子のバイアス点を変化することにより、共振回
路の共振周波数の次数を切り換えようとする場合、共振
回路の各共振周波数近傍における共振のQ(選択度)は
低い方が望ましい。逆に、周波数の安定した楽音を発生
する場合はQを高くすることが望ましい。このように演
奏形態に適するように共振回路の共振のQを所望の大き
さに切り換えることに対する要求がある。また、共振回
路における共振のQを高くした場合は多くの周波数成分
を含んだ豊かな音が発生され、共振のQを高くした場合
は鋭い感じの音となる。従って、様々な楽器の音色を実
現しようとする場合、共振のQを制御する機能が不可欠
なものとなる。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり
、所望の演奏形態に対応し、あるいは所望の楽器の音色
に対応し、共振回路における共振のQを制御することが
可能な楽音合成装置を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 上記課題を解決するため、この発明は、正逆双方向の各
入力信号に対し、所定の信号処理を施して各々出力する
複数の信号処理手段、および前記各信号処理手段を接続
する手段であって、該接続される各信号処理手段の出力
信号に対し、所定の演算処理を施し、該演算結果を該信
号処理手段に入力信号として供給する少なくとも1個の
信号散乱ジャンクションによりて構成される共振回路と
、自身への入力信号および前記共振回路からの帰還信号
に基づいて励振信号を発生し、該励振信号を該共振回路
に入力する励振手段とを備え、かつ、前記励振手段から
出力された励振信号が前記共振回路を介して再び前記励
振手段に帰還されるまでの伝送経路に信号減衰手段を介
挿し、前記信号減衰手段における信号減衰量を制御する
ようにしたことを特徴とする。
「作用」 上記構成によれば、励振手段から出力された励振信号が
共振回路を介して再び励振手段に帰還されるまでの伝送
経路に信号減衰手段を介挿したので、励振手段に対し、
信号減衰手段の信号減衰量に応じた負帰還が行われる。
従って、上記伝送経路は負帰還増幅落として動作し、信
号減衰量を大くすると共振回路の共振のQが低くなり、
信号減衰量を小さくすると共振のQは高くなる。
「実施例」 以下、図面を参照し、本発明の一実施例を説明する。
第1図はこの発明の一実施例による楽音合成装置の構成
を示すブロック図である。また、第2図はこの楽音合成
装置がシミュレートするクラリネットの物理モデルの構
成国である。
まず、第2図の物理モデルについて説明する。
第2図において、lは管楽器の共鳴管(管部)、2はマ
ウスピース部、2aはリード、T I(は共鳴管lに形
成された1個のトーンホール、RTCはレジスタチュー
ブを示す。
以下、この物理モデルを参照し、クラリネットの発音メ
カニズムを説明する。吹奏者がマウスピース部2をくわ
え、息を吹き込むと、その吹奏圧Pおよび自身の伸性特
性によりリード2aに変位が生ずる(矢印2S)。この
結果、リード2aの管内側に空気の圧力波(粗密波)が
発生し、これが進行圧力波Fとなって共鳴管lの終端部
IEに向かって送出される。そして、進行圧力波Fは共
鳴管l内の各所および終端部IEにおいて反射され、反
射圧力波Rとなってリード2aに戻り、リード2aは反
射圧力波Rからの圧力PRを受ける。従って、吹奏中、
リード2aが受ける全圧力PAは、反射圧力波Rの圧力
をPRとすると、 PA=P−PR・・・・・・(1) となり、結局、リード2aは自身の弾性特性と上記圧力
PAとにより振動する。そして、リード2aの振動と共
鳴管l内の圧力波FおよびRの往復運動とが共振状態と
なることにより楽音が発生される。
この時の1次の共振周波数は、共鳴管lに形成されたト
ーンホールT Hの開閉操作により切り換えられる。す
なわち、トーンホールTHの開閉操作が行われると、そ
れに伴ってトーンホールT H近傍における圧力波の流
れが変化し、共鳴管1の実効的な長さが変化することに
よって共振周波数の切換がなされる。
以下、共鳴管lのトーンホールT Hの近傍点jにおけ
る空気圧力波の状態について説明する。
くトーンホールTHが開状態の場合〉 トーンホールTHが開状態の場合、点jの空気圧Pjは
、 Pj=a+ofr p、+ +  atoHp、+ a
soN P3+・・・・・・(2) となる。ここで、Pl+は共鳴管1のリード2a側から
点jに流入する空気圧力波の圧力、P、+は共鳴管1の
終端部IE側から点jに流入する空気圧力波の圧力、ま
た、P、+iまトーンホールTHから流入する空気圧力
波の圧力を示す。また、alofL atonおよびa
sorfは、点jに流入する各空気圧力波の点jの空気
圧P3への寄与度に相当する係数であり、下記式(3)
〜(5)で与えられる。
a、on= 2φl′/(φ1′+φ1+φ、”)  
−・・−(3)a*orr= 2φ?/(φd+φ1+
φ、”)  −−−−−−(4)asoH= 2φ、′
/(φ11+φ1+φ3′)・・・・・・(5)ここで
、φ、は共鳴管lのリード2a側の部分の直径、φ、は
共鳴管lの終端部IE側の直径、φ、はトーンホールT
Hの直径を示す。
一方、第2図において、点jから共鳴管lのリード2a
方向に流出する空気圧力波の圧力P、−1共鳴管共鳴管
端部IE方向に流出する空気圧力波の圧力P、およびト
ーンホールT I(へと流出する空気圧力波の圧力をP
s−とすると、これらは各々pt−=p3−p、+ ・
・・・・・(6)P、−=Pj−P、+ ・・・・・・
(7)Ps”=  Pj  P3+ ・・・・・・(8
)となる。
点jから終端部IE側へと伝播する空気圧力波(圧力p
l)は、やがて終端部lEに到達して一部がリード2a
側へ反射されるが、クラリネット等のように終端が開い
た管楽器の場合、この反射の際、位相の反転が行われる
。また、トーンホー/L/T I−[が開状態の場合、
j点からトーンホールTHの外側に向けて流出された空
気圧力波(圧力P、−)は開口部において反射されるが
、この場合も、進行波は逆相で反則される。
くトーンホールTHが開状態の場合〉 この場合、トーンホールTHの直径φ、がOになった状
態と等価であると考えられる。従って、上記式(3)〜
(5)にφ、=Oを代入することにより、トーンホール
THが閉状態の場合における各空気圧力波の空気圧Pj
への寄与度に相当する係数11.on、 anon、 
asonが、下記式(9) 〜(l l)のように導か
れる。
a+on= 2φ1′/(φ−十φm”)  −・・・
・(9)amon= 2φ1/(φ、′+φm”)  
−・−・−(10)a−on= 0         
 −− (11)そして、点jの空気圧Pjは、 P j”a+on P 14 + axon P t+
 a@On P s”・・・・・・(12) となる。
リード2aには、上述のようにして共鳴管lの各所にお
いて反射された信号が帰還され、その中の最も有効な成
分によって1次の共振周波数が決定される。そして、ト
ーンホールTHが開状態の場合、1次の共振周波数はリ
ード2aとトーンホールTHとの間を空気圧力波が往復
する所要時間によって決定される。また、この場合の共
鳴管1の伝送量周波数特性は、1次の共振周波数、およ
びその3倍、5倍、・・・の高次の共振周波数において
伝送利得が極大になる多峰性の特性となる。
次にレジスタチューブRTCについて説明する。
上述したように、管楽器の共鳴管lは多峰性の伝送m周
波数特性を有するが、レジスタチューブRTCは、共鳴
管lにおける高次の共振周波数での共振を促進するため
に設けられたものである。実在の管楽器の中にも、lオ
クターブ以上の音高切換を容易にするために、レジスタ
チューブRTCに相当する孔(オクターブキーと呼ばれ
る)を備えた管楽器が存在する。第2図に示すように、
レジスタチューブRTCの近傍点にでは、空気圧力波の
散乱が発生する。Q I ”+ Q l ”+ Q 3
+は近傍点kに流入する空気圧力波の圧力、Q、−、Q
、−、Q、−は近傍点kから流出する空気圧力波の圧力
である。レジスタチューブRTCが閉じた状態の場合、
リード2aに帰還される空気圧力波の成分は、トーンホ
ールTHあるいは終端部IEにおいて反射されて帰還す
るものが支配的となる。一方、レジスタチューブRTC
が開状態になると、レジスタチューブRTCでの空気圧
力波の散乱が著しくなるので、リード2aに帰還される
空気圧力波において、レジスタチューブRTCにおいて
反射された成分が強調される。なお、この点kにおける
空気圧力波の散乱は、上述したトーンホールTHの近傍
点jにおける場合と同様であるので、ここでのffl 
?Uした説明は省略する。
次に第2図の物理モデルに基づいて構成された第1図の
楽音合成装置について説明する。同図において、励振回
路10は第2図におけるマウスピース部2に対応してお
り、共振回路30は共鳴管1に対応している。また、励
振回路10と共振回路30との間に介挿されるジャンク
シ9ン20は、マウスピース部2と共鳴管1との接続部
における空気圧力波の散乱をシミュレートしたものであ
る。
このジャンクシジン20では、共振回路30からの出力
信号と励振回路10の出力信号が加算器18によって加
算されて共振回路30に入力され、加算器18の出力信
号と共振回路30の出力信号が加算119によって加算
されて励振回路10に入力されるようになっている。
励振回路10は、減算器ILフィルタ12および13、
加算器14、ROM15、乗算藩16.17およびIN
Vとで構成される。そして、楽音発生時、楽音制御回路
lOOから吹奏圧P、エンブシュアE(マウスピースを
口にくわえる時の圧力)に相当する情報が与えられる。
減算2311には、共振回路30からジャンクシコン2
0を介して入力される信号、すなわち、第2図における
共鳴管lからの反射波Rの空気圧PRに相当する信号と
、吹奏圧Pに相当する信号が入力される。そして、上記
式(1〉の演算が行われ、リード2aに加わる空気圧P
Aに相当する信号が得られる。
減算器11の出力信号はフィルタ12によって帯域制限
される。このフィルタ12は1次のローパスフィルタに
よって構成されており、励振回路10と共振回路30と
の間を貼理する信号の振幅が特定周波数において著しく
大きくならないようにするために介挿されている。そし
て、フィルタ12の出力信号P、はフィルタ13に人力
されると共に乗算′aI N Vによって反転されて乗
算器16に入力される。信号P、はフィルタ13を介す
ことにより、高周波成分が除去される。これにより、急
激な圧力変化を吸収するリード2aの応答特性がシミュ
レートされる。
そして、加算器14によって、フィルタ13の出力信号
p、に対し、エンブシュアEに相当する信号が加算され
、実際にリードに加えられる圧力に相当する信号P、が
求められる。そして、この信号P3がROM15にアド
レスとして与えられる。これにより、ROM15内に予
め記憶された非線形関数のテーブルが参照され、リード
2aとマウスピース部2との間隙の断面積、すなわち、
空気流に対するアドミッタンスに相当する信号Yが出力
される。そして、信号Yと信号−P、とが乗算器16に
よって乗算され、リード2aとマウスピース部2との間
隙を通過する空気の流速に相当する信号FLが得られる
そして、信号FLに対し、乗算器17によって乗算係数
Gが乗じられる。ここで、乗算係数Gは共鳴管1におけ
るマウスピース部2の取り付は部付近の管径に応じて決
められる定数であり、空気流の通りにくさ、すなわち、
空気流に対するインピーダンスに相当するものである。
従って、乗算?317からは、共鳴管1のマウスピース
側の人口において発生する空気の圧力変化に相当する信
号が得られる。そして、この信号がジャンクシ9ン20
を介し、共振回路30に入力される。
共振回路30において、遅延回路D jf、 D kr
、 Dsr、 D @r、 D kr+ D jrは、
各々、第2図の共鳴管1内における空気圧力波の伝播経
路に対応している。
さらに詳述すると、リード2aとレジスタチューブRT
Cとの間の空気圧力波の伝播遅延が遅延回路Djrおよ
びDirによってシミュレートされ、レジスタチューブ
RTCとトーンホールT Hとの間の伝播遅延が遅延回
路DkrおよびDkrによってシミュレートされ、トー
ンホールTI(と終端部IEとの間の伝播遅延が遅延回
路DmfおよびDtrrによってシミュレートされる。
共振回路30の出力信号が終端回路TRMに入力される
と、ローパスフィルタMLによって帯域制限され、さら
に乗算器IVによって負の係数γが乗算されて共振回路
30に戻される。このようにして、終端部IEにおける
音響損失の周波数特性および反射に伴う位相反転がシー
、スレートされる。
共振回路30におけるジャンクションJTHは、第2図
におけるトーンホールT )lの近傍点jにおける空気
圧力波の散乱をシミュレートしたものであり、加算器Δ
j1乗算器M 、、 M 、、 M 、、 M 、、減
算器A r、A □A s%遅延回路DTH,、DTH
,、ローパスフィルタLPFTHとで構成される。加算
器Ajには、遅延回路Dkrの出力信号(第2図の圧力
P、十に対応)に乗算器M、によって係数31を乗じた
信号、遅延回路Dmrの出力信号(第2図の圧力P。
十に対応)に乗算恭M tによって係数a、を乗じた信
号、および遅延回路DTH,の出力信号(第2図の圧力
P3+に対応)に乗算器M3によって係数a、を乗じた
信号が入力される。また、各係数aln aln as
としては、当該トーンホールTHが開状態の場合は、楽
音制御回路lOOから上記式(3)〜く5)に従った係
数a+oN、 asoH,asorfが与えられ、当該
トーンホールTHが開状態の場合は、上記式(9)〜(
ll)に従った係数a + On + 11 t On
 + 83Onが与えられる。
そして、加算2’A A Jの加算結果、すなわち、点
jの空気圧Pjに相当する信号は、減算器A8、八。
およびA、に入力される。そして、減算5A、では加算
器Ajの出力信号から遅延回路Dkrの出力信号(圧力
p、十相当)が減算され、減算結果(圧力P。
−相当)が遅延回路Dkrに送られる。また、減算器A
、では加算器Ajの出力信号から遅延回路D+arの出
力信号(圧力P、十相′1)が減算され、減算結果(圧
力Pr相当)が遅延回路Ddに送られる。、さらに、減
算PJ A 、では加算器へjの出力信号から遅延回路
D T H、の出力信号(圧力P、十相当)が減算され
、減算結果(圧力P、−相当)が遅延回路D T H、
に送られる。
そして、遅延回路DTH,に入力された信号は所定時間
遅延されてローパスフィルタL P F T Hに入力
され、トーンホール開口部における音響損失が付与され
る。そして、ローパスフィルタLPFTHの出力信号に
対し、トーンホールT H開口部における空気圧力波に
対する反射係数theが乗算器M4によって乗算される
この反射係数theは楽音発生時、楽音制御回路100
から供給されるものであり、当該トーンホールT I−
1が閉状態の場合には正の値に、開状態の場合は負の値
に切り換えられる。また、この楽音合成装置は、例えば
ボリューム(図示せず)等の操作子によって共振回路3
0の共振のQの高さを指定することができるようになっ
ている。そして、この操作子の操作量を楽音制御回路1
00が検出し、その操作量に応じてトーンホールTHが
開状態の場合の反射係数theの値を可変制御するよう
になっている。さらに詳述すると、共振回路30の共振
のQを下げる場合には、反射係数theの絶対値は小さ
な値に調整され、Qを上げる場合には反射係数theの
絶対値は大きな値に調整される。
なお、この反射係数theとQとの関係については、後
で詳述する。
そして、乗算器M4の乗算結果は遅延回路DTH,によ
って遅延されて減算器A、および乗算四M3に入力され
る。遅延回路DTH,およびD ’rH。
の遅延時間はトーンホールTHの高さ、すなわち、空気
圧力波がトーンホールT Hの筒状部分を往復するのに
要する時間に等しい。このようにして上述したトーンホ
ールTHの近傍点jにおける空気圧力波の伝播がシミュ
レートされる。
ジャンクシジンJ RTCはレジスタチューブRTCの
空気圧力波の散乱を演算するために設けたものである。
ここで、各乗算係数す。b□b、は、レジスタチューブ
RTCに対応した各径φ+b、φ、b。
φ、bに基づいて決められる。また、LPFRTCはレ
ジスタチューブRTC開放時の音響損失を与えるローパ
スフィルタ、DRTC,およびDRTC!はレジスタチ
ューブRTCの高さに応じた遅延時間を有する遅延回路
である。また、反射係数rtcはレジスタチューブRT
Cの開閉に対応し切り換えられる。なお、ジャンクシジ
ンJ RTCの構成は、ジャンフシボンJ T I−1
と全く同じであり、以上説明したように演算に用いられ
る各係数に相異があるだけである。従って、ジャンクシ
ョンJRTCに関する詳細な構成の説明は省略する。
さて、この楽音合成装置における遅延回路Djr。
D jr、 D kf、 D kr、 D mf、 D
 srは各々段数遅延素子を有すると共に、信号遅延に
寄与する遅延素子の段数を切換制御可能な構成となって
いる。そして、遅延回路DjfおよびDjrには遅延段
数データe1が、遅延回路DkfおよびDkrには遅延
段数データムが、遅延回路DllIrおよびDmrには
遅延段数データmが、楽音制御回路100から与えられ
、開放するトーンホールTHの位置に対応してこれらの
遅延時間の配分が切り換えられるようになっている。な
お、この種の遅延時間の制御可能な遅延回路の具体的回
路としては、例えば入力信号を所定周期のシフトクロッ
クによって駆動されるシフトレジスタに入力し、シフト
レジスタの各段出力の内、所望の遅延時間に対応したも
のをセレクタ等によって選択して出力するといった方式
のものを用いることができる。
ここで、上述のトンホールの開閉操作に対応した遅延時
間の配分の制御について詳述する。今、第2図における
トーンホールT Hが、共鳴管1に多数設けられたトー
ンホールの内、開状態であり、かつ、最もリード2a寄
りのトーンホールであるものとする。この場合、遅延段
数データQ1とQ、は、両データの和が、リード28か
ら当該トーンホールTHまでの距離に対応した遅延段数
nと等しくなり、かつ、遅延段数Q、の遅延段数nに対
する比が一定値となるように設定される。なお、この遅
延段数Qlと遅延段数nとの関係については後述する。
また、共鳴管lの全長に対応した遅延段数がe8の場合
、5=12s−nなる段数データ慎が遅延回路I)sr
およびDsrに供給される。このようにして、各遅延回
路の遅延時間が設定される。そして、ジャンクシッンJ
THには、係数a、oH+ atorr、 aso[が
供給されると共に反射係数theとして−1が供給され
る。一方、トーンホールをすべて指でふさいだ場合は、
最も終端部IE寄りのトーンホール位置に対応し、段数
データnおよびmが決められる。
そして、ジャンクションJTHには、係数alOn、a
* 011 r a @ Oflが供給されると共に反
射係数theとしてlが供給される。また、レジスタチ
ューブRTCの開閉操作に対応し、ジャンクションJ 
RTCにおける反射係数rtcおよび積和演算用の乗算
係数b+、b□b、が切り換えられる。
以上説明した第1図の構成の楽音合成装置を試作し、楽
音波形の評価を行った。以下、今回の評価において試作
品に設定した各パラメータを列挙し説明する。
く設計パラメーター覧〉 [フィルタ類] ◇トーンホールTH用ローパスフィルタLPFT H(
D h ッ) t 7周波数fcTI+= 2500 
[Hz]◇レジスタチューブRTC用ローパスフィルタ
L P F RTCのカットオフ周波数fcRTc= 
7000 [)1 z]◇終GW 部I E用ローパス
フィルタML、のカットオフ周波数fcML= 200
0 [Hz]◇フィルタ13(ローパスフィルタ)のカ
ットオフ周波数rcdcf= 1500 [Hz][遅
延回路の段数(シフトレジスタ段数)]◇遅延回路D 
jr、 D krおよびDmf(遅延回路Djr。
DkrおよびD −r)の総遅延段数(共鳴管lの全長
に対応)h= 82 ◇遅延回路DjrおよびD kr(遅延回路り、jrお
よびD kr)の総遅延段数(リード2aからトーンホ
ールTHまでの距離に対応)n=40 ◇遅延回路Djf(遅延回路Dir)の遅延段数(リー
ド2aからレジスタチューブRTCまでの距離に対応)
e、= 10 ◇遅延回路DTH,およびDTH,の各々の遅延段数(
トーンホールTHの高さに対応)ffT11= 1◇遅
延回路DRTCIおよびDRTCIの各々の遅延段数(
レジスタチューブRTCの高さに対応)12RTC= 
2 [トーンホールTH関連の各パラメータ]φ、= 24
 [問] φ== 24 [s+m] φ、=16[帥] これら各種の値に基づいて上記乗算係数a+ofr、 
aloft、 a3offを演算し、ジャンクションJ
THに設定した。
[レジスタチューブRTC関連の各パラメータ]φ 、
b=  1 9  [mml φ、b= 19 [問] φ−b−3[s+*] これらの各種の値に基づいて上記乗算係数す。
off、 bsofr、 bsofr、 bton、 
byon、 bsonを演算し、ジャンクシランJ R
TCに設定した。
また、反射係数rLcはl(レジスタチューブRTC閉
状態)および−1(レジスタチューブRTC開状態)の
2種類に切り換えた。
[その他のパラメータ] ◇反転回路rvの乗算係数(終端部IEの反射係数)γ
=−0,9 ◇乗算117の乗算係数(共鳴管lの空気流に対するイ
ンピーダンス)G=0.3 そして、上記各パラメータを設定した状態で、ジャンク
シッンJ’THにおける反射係数theを、各種の値に
切り換え、第1図の楽音合成装置の評価を行った。今回
の評価では、第1図の楽音合成装置から励振回路10を
切り離し、点りからインパルスを入力し、点t、におい
てその応答を観測し、そのインパルス応答に対してFF
T(高速フーリエ変PI&)を適用し、第3図(a)、
 (b)に示す伝送量周波数特性を得た。なお、第3図
(a)はレジスタチューブRTC用の反射係数rtcを
1にした場合、第3図(b)はrLc=’−1にした場
合を示したものである。これらの図に示すように、トー
ンホールT Hにおける反射係数theが−1,−0,
9,−0,8というように、その絶対値が小さくなるに
従い、各共振周波数における共振のQが小さく(すなわ
ち、帯域幅が広く)なることが分かる。
この楽音合成装置では、上述したように操作子の操作に
よりトーンホールT Hの開放時の反射係数theの値
を変化させることができ、上記評価結果から理解される
ように共振回路30の共振のQを調整することができる
。従って、例えば演奏中に楽音における主力的な共振周
波数の次数を変化させるような柔軟な演奏制御を行うこ
とができ、また、多彩な音色制御を行うことができる。
なお、上記実施例では、ジャンクシランJ T Hにお
ける反射係数theの絶対値を小さくすることにより、
共振回路30のQを制御するようにしたが、例えば遅延
回路励振回路D nr、 D air、 D sr、 
D nr、 D ir、 D kL D kr、 D 
jrの前段あるいは後段に信号減衰用の乗算器を介挿し
、その減衰率を制御するようにしても上記実施例と同様
の効果が得られる。
なお、上述した実施例では、進行波の遅延時間と反射波
の遅延時間を等しくした場合について説明したが、励振
回路10から出力された信号が、ジャンクションJRT
CあるいはJTH,あるいは終端回路TRMを介して励
振回路IOに帰還されるまでの時間の総和が一定である
ならば、進行波に対する遅延時間と反射波に対する遅延
時間との配分を不均衡にしても構わない。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、正逆双方向の
各入力信号に対し、所定の信号処理を施して各々出力す
る複数の信号処理手段、および前記各信号処理手段を接
続する手段であって、該接続される各信号処理手段の出
力信号に対し、所定の演算処理を施し、該演算結果を該
信号処理手段に入力信号として供給する少なくとも!個
の信号散乱ジャンクションによって構成される共振回路
と、自身への入力信号および前記共振回路からの帰還信
号に基づいて励振信号を発生し、該励振信号を該共振回
路に入力する励振手段とを備え、前記励振手段から出力
された励振信号が前記共振回路を介して再び前記励振手
段に帰還されるまでの伝送経路に信号減衰手段を介挿し
、前記信号減衰手段における信号減衰量を制御するよう
にしたので、共振回路の共振のQを制御することができ
、柔軟な演奏制御を行うことができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による楽音合成装置の構成
を示すブロック図、第2図は同実施例がシミュレートす
るクラリネットの物理モデルを示す図、第3図は同実施
例におけるt+、Lm点から共振回路30側を見た場合
の伝送量周波数特性を示す図である。 JTH・・・・・・トーンホール用ジャンクシッン、J
RTC・・・・・・レジスタチューブ用ジャンクシッン
、Dnr、D+ar、Dmr、Dnr、Djf、Dkf
、Dkr、Dj+”−=遅延回路、100・・・・・・
楽音制御回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 正逆双方向の各入力信号に対し、所定の信号処理を施し
    て各々出力する複数の信号処理手段、および前記各信号
    処理手段を接続する手段であって、該接続される各信号
    処理手段の出力信号に対し、所定の演算処理を施し、該
    演算結果を該信号処理手段に入力信号として供給する少
    なくとも1個の信号散乱ジャンクションによって構成さ
    れる共振回路と、 自身への入力信号および前記共振回路からの帰還信号に
    基づいて励振信号を発生し、該励振信号を該共振回路に
    入力する励振手段と を備え、前記励振手段から出力された励振信号が前記共
    振回路を介して再び前記励振手段に帰還されるまでの伝
    送経路に信号減衰手段を介挿し、前記信号減衰手段にお
    ける信号減衰量を制御するようにしたことを特徴とする
    楽音合成装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5230417A (en) * 1975-09-03 1977-03-08 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd Device for combining musical sound waves of electronic musical instrum ent
JPS5848109A (ja) * 1981-09-08 1983-03-22 ウセソユズニ・ナウチノ−イスレドヴアテルスキ・イ・プロエクトノ−コンストルクトルスキ・インスチテユ−ト・ポ・アフトマチザツイ・プレドプリアテイ・プロミシユレンノスチ・ストロイテルニク・マテリアロフ 所定の組成を有する粉砕された混合物の製造を自動的に制御するための調節装置
JPS6340199A (ja) * 1986-05-02 1988-02-20 ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ リーランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ 残響付与システム

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