JPH035459B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、可動間仕切壁の耐震補強装置、特
に、揚床上に配設した可動間仕切壁が地震等の強
振動により移動したり倒れたりすることを防止す
るため、揚床の固定支持脚に補強部材を用いて可
動間仕切壁を固定するようにした可動間仕切壁の
耐震補強装置に関するものである。

従来、揚床（二重床）を使用しているコンクリ
ート建物において、広い空間を間仕切るのに揚床
の上に可動間仕切壁を直接的に、あるいは鍵形に
配置して間仕切りを行つている。この場合、前記
可動間仕切壁はその下部に設けたフロアーレール
と揚床とをビス等の止め部材で簡単に固定してい
たのである。そのため、地震等の強振動に対して
は耐久性がなく、弱い振動に対しても、ビスが外
れたり、曲つたりして可動間仕切壁が移動した
り、倒れたりする事故が多発したのである。

本発明は、前記の問題点を解決することを目的
とし、可動間仕切壁のフロアーレールを躯体に固
定されている揚床の支持脚に取り付けられた補強
部材により一体に固定した構成として強振動に対
して強い耐力を有する可動間仕切壁の耐震補強装
置を提供しようとするものである。

以下図面について、本発明を説明する。

第１図は本発明の実施例下面図、第２図は本発
明の実施例正面図、第３図は本発明の実施例にお
ける支持脚に取り付けられた補強部材の固定部分
図、第４図は本発明の実施例の配置図を示す。

第１図ないし第４図において、１はコンクリー
ト躯体、２は揚床の床板、３は支持脚、４は補強
受材で鋼材等のアングルにより形成される。５は
Ｕボルト、６は連結材で鋼材等のＣ型チヤンネル
が使用される。７はボルト等の締付具、８はボル
ト等の固定具であり、前記補強受材４と連結材６
とにより補強部材が形成されている。９は可動間
仕切壁で下部に巾木１１を介してフロアーレール
１０が設けられている。

本発明にかかる可動間仕切壁の耐震補強装置を
組立てるには、床板２を載置していてコンクリー
ト躯体１に固定されている揚床の四隅の支持脚３
の内対角土にある二本の支持脚３の所定位置（高
さ）に補強受材４の両端を夫々Ｕボルト５により
固定する。そして、相隣れる揚床に夫々設けてい
る補強受材４の所定位置にある取付孔４Ａと連結
材６の下辺所定位置に有する長孔６Ａとを用いて
締付部材７により補強受材４と連結材６とを固着
する。この際、長孔６Ａは細長く開けてあるため
２つの補強受材４の間隔が多少ずれても調整して
固着することが可能である。次に、揚床の床板２
上に配置された可動間仕切壁９の位置により多数
設けられた上辺長孔６Ｂの中対応した連結材６の
上辺長孔６Ｂを用いて、フロアーレール１０に設
けた貫通孔１０Ａと床板２に設けた貫通孔２Ａと
上辺長孔６Ｂとに固定部材８を通して固定する。

第４図で明示したように補強受材４と連結材６
は、可動間仕切壁９に対して両側に突出した形状
に構成されるので、強い振動の横振れには強い抗
力を示す。

そして、補強受材、連結材、締付部材、固定部
材等は本発明の要旨を逸脱しない限りの手段を用
いることが可能である。

以上説明したように、本発明は従来のように簡
単なビス等で床板に固定したものではなく、コン
クリート躯体に固定された支持脚に固定した補強
受材とそれに連結した連結材を用いて床板と可動
間仕切壁とを結合して固定している。従つて、地
震等強い振動に対しても可動間仕切壁の位置が移
動したり傾いたりせず、その結果、可動間仕切壁
が倒れるような事故を防止することができるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例下面図、第２図は同じ
く正面図、第３図は同じく支持脚に取付けられた
補強部材の固定部分図、第４図は同配置図を示
す。 １：コンクリート躯体、２：床板、３：支持
脚、４：補強受材、５：Ｕボルト、６：連結材、
７：締付部材、８：固定部材、９：可動間仕切
壁、１０：フロアーレール、を夫々表わす。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コンクリート躯体に固定している揚床の支持
   脚と揚床の床板上に配置された可動間仕切壁とを
   床板を挟んで補強部材により連結固定したことを
   特徴とする可動間仕切壁の耐震補強装置。 ２ 前記補強部材は揚床の四隅に設けた支持脚の
   内対角上にある支持脚に両端を夫々固定した補強
   受材と相隣れる補強受材を連結する連結材とによ
   り構成され、かつ前記連結材が前記可動間仕切壁
   と床板とを連結固定していることを特徴とする前
   記特許請求の範囲第１項記載の可動間仕切壁の耐
   震補強装置。