JPH0352716Y2 - - Google Patents

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JPH0352716Y2
JPH0352716Y2 JP1984200957U JP20095784U JPH0352716Y2 JP H0352716 Y2 JPH0352716 Y2 JP H0352716Y2 JP 1984200957 U JP1984200957 U JP 1984200957U JP 20095784 U JP20095784 U JP 20095784U JP H0352716 Y2 JPH0352716 Y2 JP H0352716Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、下水処理場の沈殿池や貯水池等とし
て好適に使用できる円形水槽に関するものであ
る。
〔従来の技術〕 従来、この種の円形水槽は、いわゆる現場打ち
コンクリートにより構築されるのが一般である。
そのため、現場での型枠工事や鉄筋工事が不可欠
となり、作業の煩雑化を招いている。したがつ
て、工期の短縮やコストダウンを図るのが難し
く、また、品質管理にも一定の限界があるという
点が問題となつている。
そのため、近時、型枠工事等に比較的手間のか
かる周壁を、コンクリート二次製品により構成す
ることが検討されている。すなわち、この円形水
槽は、工事等で予め製造した複数の擁壁ブロツク
を円周方向に配列させて円筒体状の周壁を形成す
るとともに、この周壁の基底部に底版を打設して
なるもので、通常、地中に埋設して使用される。
しかして、このような水槽を構築する場合には、
擁壁ブロツクを円筒体状に組み合わせた後に、そ
の周囲に土を埋め戻すという作業が行われている
が、近時の埋め戻し作業は、重機等を用いて迅速
に進められる。そのため、各擁壁ブロツクに大き
な偏土圧が作用することが予想され、各ブロツク
に位置づれが生じるおそれがある。したがつて、
ブロツクの位置づれによる水漏れ等を防止するに
は、各擁壁ブロツク同士を、比較的強固に連結し
ておく必要がある。そのため、例えば、実公昭52
−10731号公報に示されるように、予め工場等で
製造したコンクリートブロツクを縦横に積み上げ
配列させるとともに、特定のコンクリートブロツ
ク間にコンクリート製の支柱を介在させて周壁を
構成するように、それらのコンクリートブロツク
同士を、円周方向に張設したPC鋼棒と、上下方
向に張設したPC鋼棒とによつて緊締連結するよ
うにしたものも開発されている。
ところが、このものも前記支柱は現場で型枠を
用いて構築するものであるため、現場作業が煩雑
なものになる。そして、各コンクリートブロツク
間には鉛直な接合面のみならず水平な接合面も存
在するため接合面が多くなるとともに、鉛直接合
面と水平接合面の交差部分におけるシールが難し
くなり、漏水が生じ易い。また、このようなもの
では、コンクリートブロツクを円周方向に緊締す
るPC鋼棒と、コンクリートブロツクを上下方向
に締付けるPC鋼棒とをそれらコンクリートブロ
ツクの肉厚内で交差しなければならないため、各
コンクリートブロツクの厚み寸法を大きなものに
しておかないと、強度的に問題が生じ易いという
不具合がある。
また、他の先行技術として、実開昭58−143382
号公報に示されるように、コンクリートブロツク
を縦横に積み上げ配列させて周壁を構成するよう
に、それらのコンクリートブロツク同士を、円周
方向に張設したPC鋼棒と、上下方向に張設した
PC鋼棒とによつて緊締連結するようにしたもの
であつて、円周方向に張設するPC鋼棒の端部を、
複数個おきに配したコンクリートブロツクの連結
用ボツクス内で止着するようにしたものも知られ
ている。
しかしながら、このものもコンクリートブロツ
ク間に多くの接合面が形成されているとともに、
鉛直接合面と水平接合面とが交差する部分が多数
存在するため、漏水が生じ易く、また、円周方向
に張設するPC鋼棒と、上下方向に張設するPC鋼
棒とをブロツクの肉厚内で交差させる必要がある
ため、強度低下を招くことなしに、ブロツクを薄
肉化することが難しい。
また、以上のように、コンクリートブロツクを
縦横に連結する場合には、組立時に鉛直方向の精
度のほか、水平方向の精度も必要になるため、施
工時の精度管理が難しいという問題もある。
なお、実開昭57−140396号公報に示されるよう
に、水槽深さに略対応する背丈を有した複数の擁
壁ブロツクを柱を介することなしに配列させて円
筒体状の周壁を構成するようにしたものも開発さ
れている。ところが、このものは、隣接する擁壁
ブロツクの接合部に相互に連続する切欠部をそれ
ぞれ設けておき、それら両切欠部内に連結金具を
挿入し、しかる後に、その切欠部にコンクリート
を充填して凝固させることにより、それら擁壁ブ
ロツク同士を接合するようにしている。そのた
め、かかる周壁は、すべての擁壁ブロツクを並べ
終わり、切欠部に打設したコンクリートが強度を
発現しはじめるまでは、各擁壁ブロツクをつつか
え棒的な補助具を用いて支持しておく必要があ
り、安全に施工するには、多数の補助具と多大の
手間を要するという問題がある。
[考案が解決しようとする課題] 本考案は、型枠作業や鉄筋作業等のために現場
作業が煩雑になるという問題点や、コンクリート
ブロツク同士を強固に連結するのが難しいという
不具合、ならびに、コンクリートブロツクを用い
るとコンクリートブロツクの接合面が多くなり、
特にその接合面交差部分で、漏水が生じ易く、ま
た、そのコンクリートブロツクが連結手段の存在
により分厚くなつてしまうという問題、さらに
は、安全に施工するには多数の補助具を用いて擁
壁ブロツクの転倒を防止することが必要となり工
事に手間がかかるという不具合を一挙に解消する
ことを目的としている。特に、本考案は、全周に
プレストレスが導入された頑丈で漏水が生じ難い
周壁を有してなり、施工に際してはその周壁を安
全かつ確実に構築することができるようにした円
形水槽を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、かかる目的を達成するために、次の
ような構成を採用したものである。
すなわち、本考案に係る円形水槽は、水槽深さ
に略対応する背丈を有した複数の擁壁ブロツクを
柱を介することなしに円周方向に配列させて形成
した円筒体状の周壁と、この周壁の基底部に連続
させて設けた底版とを具備してなる円形水槽であ
つて、各擁壁ブロツクに金属製の連結用ボツクス
をそれぞれ埋設するとともに、前記各擁壁ブロツ
クの内部に前記連結用ボツクス内に連通する挿通
孔を設け、この挿通孔内にPC鋼材を、その両端
螺子部を前記連結用ボツクス内に位置させて挿通
させ、このPC鋼材の両端螺子部にナツトを螺着
して前記擁壁ブロツク同士を緊締連結したもので
あり、円周方向に隣接する全てのPC鋼材を前記
各連結用ボツクスを介して相互に接続しているこ
とを特徴とする。
[作用] このような円形水槽であれば、複数の擁壁ブロ
ツクを現場で組み合わせることによつて、その周
壁を作ることができので、その周壁構築用の大掛
りな型枠工事や鉄筋工事が不要となる。しかも、
各擁壁ブロツク同士はPC鋼材により緊締され強
固に連結されるので、偏土圧等によつて前記擁壁
ブロツクに位置づれが生じるようなこともない。
特に、本考案では、周壁の肉厚内部において、円
周方向に隣接する全てのPC鋼棒が金属製の連結
用ボツクスを介して相互に接続され、円環状の緊
締構造体を構成することになるので、PC鋼材の
緊締力に対応した強さのプレストレスが周壁全周
に導入されることになる。したがつて、擁壁ブロ
ツク同士を連結するための手段のみを有効に利用
して、偏土圧や水圧等に対する周壁の強度を効果
的に向上させることができる。そして、前記PC
鋼材による緊締は、各ブロツクの挿通孔に挿入し
たPC鋼材の両端螺子部を連結用ボツクス内に位
置させ、その螺子部にナツトを螺着することによ
り行うことができるので、擁壁ブロツク同士の連
結も容易である。そして、各擁壁ブロツクは、水
槽深さに略対応する背丈を有しているため、上下
方向に接合する必要がなく、周壁には鉛直方向の
接合面が平行に存在するのみとなる。そのため、
接合面が少なくなるとともに、鉛直接合面と水平
接合面とが交差する部分が一切なくなる。
また、各擁壁ブロツクは、円周方向にのみ連結
すれば足りるため、擁壁ブロツクの肉厚内に円周
方向の連結手段と、上下方向の連結手段とを交差
させて収容する必要もなくなる。
しかも、各擁壁ブロツク間に支柱を介在させて
いないので、現場で型枠を用いることなしに周壁
を構築することができる。
さらに、このような構成のものであれば、擁壁
ブロツクに次の擁壁ブロツクを隣接させる毎に、
それら両擁壁ブロツク同士をPC鋼材を用いて確
実に連結することができる。そのため、擁壁ブロ
ツクを1個づつ順次に連結するように施工すれ
ば、最初の擁壁ブロツクの転倒を防止しておくだ
けで、他の擁壁ブロツクが転倒する危険性はなく
なる。したがつて、多数の転倒防止用補助具を使
用するようなことなしに、安全かつ確実に施工す
ることが可能となる。
[実施例] 以下、本考案を下水処理場の最初沈殿池あるい
は最終沈殿池として使用される円形水槽に適用し
た場合の一実施例につき、第1図〜第6図を参照
して説明する。
第1図は、本考案に係る組立式円形水槽を示す
平断面図であり、第2図は、同正断面図である。
これらの図面に示されるように、この円形水槽
は、複数の擁壁ブロツク1を、柱を介することな
しに円周方向に配列させて形成した円筒体状の周
壁2と、この周壁2の基底部2aに連続させて設
けた底版3とを具備してなる。各擁壁ブロツク1
は、水槽深さに略対応する背丈を有し、平断面扇
形をした湾曲板状のコンクリートブロツクであ
り、その基底部2には、底版3の厚みに対応する
フランジ4を有している。なお、各擁壁ブロツク
1の内周面1aおよび外周面1bの曲率中心は、
該円形水槽の中心線n上にあり、また、左右の接
合端面5,6を延長すると、前記中心線n上で交
わるように設定してある。したがつて、これらの
擁壁ブロツク1を必要個数接合させることによつ
て真円の周壁2が形成されるようになつている。
そして、各擁壁ブロツク1の一方の接合端面5に
は、平行な二条のシール溝7が上端から下端に亙
つて設けてあり、これら各シール溝7に水膨張ゴ
ム製のシール材8を装着している。また、各擁壁
ブロツク1には、筺形金属製の4個の連結用ボツ
クス9を外周面1bにそれぞれ開口させて埋設す
るとともに、該ブロツク1の内部に、各連結用ボ
ツクス9内に連通し、該ボツクス9を前記各接合
端面5,6に開口させるわん曲した挿通孔11を
設けており、これら各挿通孔11は、隣接する擁
壁ブロツク1の各挿通孔11とそれぞれ合致し得
るようになつている。そして、これら各挿通孔1
1内には、PC鋼材たるPC鋼棒12を挿通させて
いる。PC鋼棒12は、両端に螺子部12a,1
2bを有した鋼鉄製の棒材であり、一方の螺子部
12aを特定の擁壁ブロツク1の連結用ボツクス
9内に突出させるとともに、他方の螺子部12b
をその特定の擁壁ブロツク1に隣接する擁壁ブロ
ツク1の連結用ボツクス9内に位置させている。
そして、連結用ボツクス9内において、前記各螺
子部12a,12bにアンカープレート13を介
してナツト14を螺合させ、このナツト14を締
付けて前記PC鋼棒12に張力を付与することに
よつて隣接する擁壁ブロツク1同士を緊締連通し
ている。なお前記挿通孔11および前記連結用ボ
ツクス9内には、PC鋼棒12による緊締を完了
した後にモルタル(図示せず)を充填しておく。
一方、底版3は、前記擁壁ブロツク1のフラン
ジ4の先端間にコンクリートを打設することによ
つて作られたもので、その中央部には、撹拌装置
(図示せず)等を装着するための凹部3aを有し
ている。
なお、15は基礎栗石、16は基礎コンクリー
ト、17は敷きモルタル、18は差し筋である。
このような構成のものであれば、複数の擁壁ブ
ロツク1を現場で組み合わせることによつて、そ
の周壁2を作ることができるので、周壁構築用の
大掛かりな型枠工事や鉄筋工事が不要となり、現
場作業の煩雑化を大幅に緩和することができる。
また、前記擁壁ブロツク1は、工事等で大量生産
的手法により製造することができるので、品質管
理を十分に行うことが可能であり、寸法精度が高
くコストダウンを図るのが容易な円形水槽を提供
し得るものである。しかも、各擁壁ブロツク1同
士は、PC鋼棒12により緊締され強固に連結さ
れているので、前述した埋め戻し作業時に作用す
る偏土圧等によつて位置づれが生じるようなこと
もない。そして、前記PC鋼棒12による緊締は、
各擁壁ブロツク1の挿通孔11に挿入したPC鋼
棒12の両端螺子部12a,12bを連結用ボツ
クス9内に位置させた上で、その螺子部12a,
12bにナツト14を螺着することにより行うこ
とができるので、擁壁ブロツク1同士の連結も容
易であり、作業の煩雑化を招くようなことはな
い。また、連結用ボツクス9を強度の高い材料に
より作つておけば、この連結用ボツクス9自体が
PC鋼棒12からの引張力を受ける連結部材とし
ての役割を担うことになる。そのため、コンクリ
ート製の擁壁ブロツク1に引張力が作用すること
がなく、強固な連結が可能となる。すなわち、前
述のような構成によれば、周壁2の肉厚内部にお
いて、円周方向に隣接する全てのPC鋼棒12が
金属製の連結用ボツクス9を介して相互に接続さ
れ、円環状の緊締構造体を構成することになる。
そのため、各擁壁ブロツク1同士が強固に接合さ
れるだけでなく、PC鋼棒12の緊締力に対応し
た強さのプレストレスが周壁2の全周に導入され
ることになる。PC鋼棒12同士を連結するため
の連結部材としては、両端にめねじ部を有したタ
ーンバツクル状のコネクタが知られているが、か
かるコネクタは連結すべきPC鋼棒同士の芯合わ
せが必要であるため、湾曲させたPC鋼棒同士を
接続するのは不可能である。それに対し、本考案
のように連結用ボツクスを連結部材として使用す
れば、芯合わせを行うことなしにPC鋼棒12同
士を接続することができる。したがつて、円筒体
を形成する複数のコンクリートブロツクつまり、
前述擁壁ブロツク1同士を確実かつ簡単に連結す
ることが可能である。
しかも、これら各擁壁ブロツク1は、水槽深さ
に略対応する背丈を有しているため、上下方向に
接合する必要がない。そのため、周壁2には、最
小限の接合面しかない上に、鉛直接合面と水平接
合面とが交差するような部分が一切なく、シール
長さを短くすることができるとともに、シール構
造の複雑化を招くことがない。したがつて、この
点からも漏水を有効に防止することができるもの
である。
また、各擁壁ブロツク1は、円周方向にのみ連
結すれば足りるので、その内部には、横方向の
PC鋼棒12のみを挿通させればよく、このPC鋼
棒に直交するようなPC鋼棒を収容する必要がな
い。そのため、擁壁ブロツク1の肉厚を不当に大
きなものにする必要がない。したがつて、擁壁ブ
ロツク1を背丈の比較的大きなものにしているに
もかかわらず、大重量化を招くことがなく運搬や
施工を比較的容易に行なうことができる。
さらに、各擁壁ブロツク1間に柱を介在させて
いないので、現場で型枠を使用することなしに周
壁を構成することができる。したがつて、この点
からも現場作業の簡略化を図ることができる。
また、このようなものであれば、擁壁ブロツク
1を組み立てる際に、鉛直方向の精度と水平方向
の精度とが共に要求されるようなことがなく、施
工時の精度管理を簡略なものにすることが可能と
なる。
その上、各擁壁ブロツク1に連結用ボツクス9
をそれぞれ設けているので、擁壁ブロツク1に次
の擁壁ブロツク1を隣接させる毎に、それら両擁
壁ブロツク1,1同士をPC鋼材12を用いて確
実に連結することができる。そのため、擁壁ブロ
ツク1を1個づつ順番に連結してゆけば、最初の
擁壁ブロツク1の転倒を防止しておくだけで、他
の擁壁ブロツクが転倒する危険はなくなる。した
がつて、多数の転倒防止用補助具を使用するよう
なことなしに、安全かつ確実に施工することが可
能となる。よつて、この点からも現場作業の簡略
化を図ることができ、水漏れの生じない円形水槽
を迅速に構築することができる。
なお、組み合わせる擁壁ブロツクの個数は図示
例にものに限られないのは勿論であり、本考案の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
また、擁壁ブロツクの形状も、前記実施例のも
のに限られず、例えば、第7図あるいは第8図に
示すようなものであつてもよい。すなわち、第7
図に示す擁壁ブロツク101は、基底部に全くフ
ランジを有さないものであり、第8図の擁壁ブロ
ツク201は、内周側に突出するフランジ104
と、外周側に突出するフランジ205とをそれぞ
れ一体に有してなるものである。
さらに、PC鋼材は、鋼棒に限られず、例えば、
ストランド等であつてもよい。
また、連結用ボツクスは、擁壁ブロツクの内周
面に開口させて埋設しておいてもよい。
また、適用の対象は、下水処理場の最初あるい
は最終沈殿池に限られないのは勿論であり、例え
ば、防火水槽等の貯水槽であつてもよい。しかし
て、貯水槽として用いる場合には、その上端に蓋
を設ける。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案に係る円形水槽
は、その周壁を複数の擁壁ブロツクにより構成
し、それら擁壁ブロツクを柱を存在させることな
しに円周方向に配列させているので、現場作業の
煩雑化を解消することができ、工期の短縮ならび
にコストダウンを図ることができる。しかも、各
擁壁ブロツクをPC鋼材により連結するようにし
ているので、埋め戻し時に擁壁ブロツクに位置ず
れが生じるという不都合も生じない。その上、こ
のPC鋼材による緊締は、連結用ボツクス内に位
置させたPC鋼材の螺子部にナツトを螺合させて
締付けるこによつて完了するので、組み立てもす
こぶる容易である。特に、この水槽は、その周壁
にブロツク同士の接合面が交差するような部分が
生じないようにしているので、シール長さを最小
限にとどめることができるとともに、シール構造
の複雑化を招くことがなく、漏水を効果的に防止
することができる。また、各擁壁ブロツクを円周
方向にのみ連結すればよいようにしているので、
擁壁ブロツクの肉厚内に複数の連結手段を交差さ
せて収容する必要がない。そのため、擁壁ブロツ
クの強度低下を招くことなしに、その薄肉化を図
ることが可能となる。したがつて、擁壁ブロツク
を比較的背の高いものにしても、運搬や施工を比
較的容易に行なうことが可能となる。また、擁壁
ブロツクを組み立てる際に、鉛直方向の精度と水
平方向の精度とを共に管理する必要がないように
しているので、ブロツクを縦横に組み合わせるも
のに比べて、施工を容易に行うことができるとい
う実用上優れた効果も得られる。しかも、各擁壁
ブロツクに連結用ボツクスを設け、隣接する擁壁
ブロツク同士をPC鋼材を用いて順次緊締した状
態で接続してゆくことができるので、転倒防止用
の補助具等を多数用いることなしに、安全かつ迅
速に周壁を構築することができるという効果が得
られる。また、前記連結用ボツクスを金属製のも
のにし、円周方向に隣接する全てのPC鋼材をそ
の金属製連結用ボツクスを介して相互に接続する
ようにしているので、周壁の肉厚内部においてそ
のPC鋼材と前記連結用ボツクスとによつて円環
状の緊締構造体が構成されることになる。そのた
め、各擁壁ブロツク同士が強固に接合されるだけ
でなく、PC鋼材の緊締力に対応した強さのプレ
ストレスが周壁全周に導入されることになる。し
たがつて、擁壁ブロツク同士を連結するための手
段のみを有効に利用して、偏土圧や水圧等に対す
る周壁の強度を効果的に向上させることができる
という格別な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は、本考案の一実施例を示し、
第1図は平断面図、第2図は正断面図、第3図は
擁壁ブロツクの斜視図、第4図は連結用ボツクス
の内部を示す拡大断面図、第5図は第1図におけ
るA−A線断面図、第6図は第5図におけるB−
B線に沿う拡大断面図である。第7図、第8図は
本考案のそれぞれ他の実施例を示す擁壁ブロツク
の斜視図である。 n……中心線、1……擁壁ブロツク、1a……
内周面、1b……外周面、2……周壁、2a……
基底部、3……底板、3a……凹部、4……フラ
ンジ、5,6……接合端面、7……シール溝、8
……シール材、9……連結用ボツクス、11……
挿通孔、12……PC鋼材(PC鋼棒)、12a,
12b……螺子部、13……アンカープレート、
14……ナツト、15……基礎栗石、16……基
礎コンクリート、17……敷きモルタル、18…
…差し筋、101,102……擁壁ブロツク、2
04,205……フランジ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 水槽深さに略対応する背丈を有した複数の擁壁
    ブロツクを柱を介することなしに円周方向に配列
    させて形成した円筒体状の周壁と、この周壁の基
    底部に連続させて設けた底版とを具備してなる円
    形水槽であつて、各擁壁ブロツクに金属製の連結
    用ボツクスをそれぞれ埋設するとともに、前記各
    擁壁ブロツクの内部に前記連結用ボツクス内に連
    通する挿通孔を設け、この挿通孔内にPC鋼材を、
    その両端螺子部を前記連結用ボツクス内に位置さ
    せて挿通させ、このPC鋼材の両螺子部にナツト
    を螺着して前記擁壁ブロツク同士を緊締連結した
    ものであり、円周方向に隣接する全てのPC鋼材
    を前記各連結用ボツクスを介して相互に接続して
    いることを特徴とする円形水槽。
JP1984200957U 1984-12-26 1984-12-26 Expired JPH0352716Y2 (ja)

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JPS58143381U (ja) * 1982-03-18 1983-09-27 前田製管株式会社 貯水槽

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