JPH0348875Y2

JPH0348875Y2 -

Info

Publication number: JPH0348875Y2
Application number: JP1984177172U
Authority: JP
Priority date: 1984-11-20
Filing date: 1984-11-20
Publication date: 1991-10-18
Also published as: JPS6191889U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、調理物の入つたなべ、コーヒーの入
つたポツト等を加熱し、調理物、コーヒー等を保
温、もしくは、煮炊きための電熱器に関する。

（従来の技術）従来、調理物等の保温、もしくは煮炊きのため
に使用される電熱器は、発熱体として一般にニク
ロム線が使用され、ニクロム線の発熱によつて直
接的に、もしくは鉄板等の媒体を介して調理物等
を保温、もしくは煮炊きをしていた。

発熱体として使用されるニクロム線を電熱器に
取付ける際の固定手段として、耐熱絶縁物で溝を
形成し、その溝にニクロム線を挿入して固定する
手段、もしくは、ニクロム線の外周を耐熱絶縁物
で囲み、さらに金属体で保護したうえ固定する手
段等がある。

（考案が解決しようとする問題点）ニクロム線を前記手段によつて電熱器に固定す
るためには、ニクロム線の加工工程、取付工程に
相当の工数と経費を必要とするため、電熱器の生
産性が低く、また、振動衝撃等によるニクロム線
の断線が発生し易いという問題があつた。

そこで本考案は以上の問題を解決するためにペ
ースト状の電気抵抗体を加熱部全面に亘つて平面
的に塗布して硬化させることによつて面発熱体を
形成することをその解決すべき技術的課題とする
ものである。

（問題点を解決するための手段）上記課題解決のための技術的手段は、加熱部に
形成された電気抵抗体に電流を通電して発熱さ
せ、被加熱体を加熱する電熱器の前記電気抵抗体
を加熱部全面に塗布し面発熱体を形成することで
ある。

（作用）加熱部全面に塗布手段で形成された電気抵抗体
に電圧を印加し電流を通電することによつて加熱
部全面に亘つて形成された電気抵抗体を発熱さ
せ、加熱部を加熱すると、加熱部に、例えば、接
触状態で置かれた被加熱体が加熱される。

（実施例）次に、本考案の一実施例の構成と作用を第１
図、第２図に従つて説明する。

第１図に示す電熱器１は基体２の中央に、図示
していないなべ、ポツト等を置いて加熱するため
のヒートプレート３を設けたものである。ヒート
プレート３は、金属にホーロー処理をしたもの、
あるいは、マイカ板、もしくは耐熱ガラス、フア
インセラミツクス等で形成され、ヒートプレート
３の裏面には発熱体となる電気抵抗体４およびヒ
ートプレート３を均一に発熱させるための別の電
気抵抗体、すなわち、面発熱体４Ｃが高温焼付方
法等によつて例えば、第２図に示すような形状に
重ね合わされた状態で塗布される。電気抵抗体４
は、例えば銀／パラジウム系ペーースト、酸化ル
チニウム系ペースト等が使用され、また、面発熱
体４Ｃはカーボン系ペーストが使用され、その塗
布形状は所要の発熱量に対応して決定される。

第３図の電気回路に示すように、電気抵抗体４
の電源供給口４Ａ，４Ｂに例えば100V商用電源
からプラグ５、電源コード６を介して電源が供給
されると、電源表示ランプ７が点灯し、電気抵抗
体４、および、面発熱体４Ｃに電流が流れて発熱
する。電気抵抗体４、および、面発熱体４Ｃが発
熱すると、電気抵抗体４、および、面発熱体４Ｃ
を塗布したヒートプレート３に熱が伝導し、ヒー
トプレート３上に置かれた前記なべ、ポツト等を
加熱する。

ヒートプレート３に形成される電気抵抗体４、
および、面発熱体４Ｃは、塗布手段によつてヒー
トプレート３に密着形成され、電気抵抗体４、お
よび、面発熱体４Ｃからの発熱は、直接ヒートプ
レート３に伝導されるため、熱効率が高い。ま
た、電気抵抗体４、および、面発熱体４Ｃを形成
する工程が塗布工程のため簡単になり生産性を高
くすることができる。また、電気抵抗体４、およ
び、面発熱体４Ｃは膜状に形成されるため、その
形成スペースが少なくて済み、電熱器の外形寸法
を小型化することができる。さらに、機械的な振
動、衝撃に対して電気抵抗体４、および、面発熱
体４Ｃは塗布手段によつて形成されるために、ニ
クロム線を電気抵抗体として使用する場合に比較
して断線等が少なくなる。

（考案の効果）以上のように本考案によれば、被加熱体が載置
される平板状のヒートプレートの被加熱体載置面
と相対する裏面に、電流が通電されたときに発熱
するペースト状の電気抵抗体を塗布及び焼成手段
を用いて線状に形成する一方、この線状の電気抵
抗体が形成された範囲に同電気抵抗体と重ね合わ
せるように、この電気抵抗体の比抵抗よりおおき
な比抵抗を有するペースト状の電気抵抗体を塗布
及び焼成手段を用いて面状に形成したことによ
り、線状の電気抵抗によりヒートプレートを煮炊
き可能な高温度まで加熱することができるととも
に、面状の発熱体によりヒートプレートの温度分
布を均一に加熱することができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の構成を示す斜視
図、第２図はその部分詳細図、第３図は電熱器の
電気回路図である。１……電熱器、２……基体、３……ヒートプレ
ート、４……電気抵抗体、４Ｃ……面発熱体、５
……プラグ、６…電源コード、７……電源表示ラ
ンプ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

被加熱体が載置される平板状のヒートプレート
の被加熱体載置面と相対する裏面に、電流が通電
されたときに発熱するペースト状の電気抵抗体を
塗布及び焼成手段を用いて線状に形成する一方、
この線状の電気抵抗体が形成された範囲に同電気
抵抗体と重ね合わせるように、この電気抵抗体の
比抵抗よりおおきな比抵抗を有するペースト状の
電気抵抗体を塗布及び焼成手段を用いて面状に形
成したことを特徴とする電熱器。