JPH0347458A - エンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、エンジンの燃料噴射装置に関するものであ
る。

従来の技術 ディーゼルエンジンの燃料噴射において、主噴射を行な
う前にまず少量のパイロット噴射を行なうことによって
、騒音を低減し、また、排気色を改善し得ることが知ら
れている。このようなパイロット噴射を行なう手段とし
て、従来各種のものが考えられており、例えば、プラン
ジャを駆動するカムのプロフィルを二段形状にしたもの
（実公昭５０−９４４８号公報）、噴射途中にプランジ
ャ室の圧力を一旦低下させるためのリード又は逃がし孔
或いはその双方をプランジャ及びバレルに形成するもの
（特開昭５９−２０００６０号公報、同５８−２１７７
５８号公報、実開昭５９−３０５５５号公報、同６０−
１７３６７２号公報、同６１−３７４６２号公報）など
が知られている。

また、燃料噴射弁と燃料噴射ポンプとを一体に備えたユ
ニットインジェクタ式の燃料噴射装置も、従来から公知
であるが、この種のユニットインジェクタにおいては、
プランジャ室へ燃料を供給する供給孔とそのプランジャ
室から燃料噴射弁側へ燃料を吐出するポートとをそれぞ
れ別の位置に加工している（例えば実開昭６４−１３２
６２号公報）。

発明が解決しようとする課題 上記従来のようにカムやリード等によってパイロット噴
射を行なうものにおいては、プランジャ部分の油密性や
通路中の蒸気の発生状態によるバラツキが大きく、高精
度のものが得られないという不都合があり、また、その
ときの状態によって左右され易く、かつ、燃料の動特性
や流量計算が絡むため、設計段階のシミュレーションが
容易でなく、リードやカム等の形状や寸法を簡単に決定
できず、設計が困難であるという欠点がある。更に、従
来のユニツ）インジェクタ式燃料噴射装置では、上記の
ように燃料供給孔と吐出ポートが別々に加工されている
ため、それだけ加工工数が多く、また、構造も複雑にな
るという欠点があった。

この発明は、これらの問題点を解決することを目的とし
てなされたものである。

課題を解決するための手段 上記の課題を解決するため、この発明では、プランジャ
室内に供給された燃料を加圧して燃料噴射弁側に吐出さ
せる燃料噴射ポンプにおいて、前記プランジャ室に連通
ずる一定容量のアキュムレータ室を設け、かつ、このア
キュムレータ室とプランジャ室との連通部に、プランジ
ャ室の燃料圧力によって開弁するパイロット開閉弁を設
け、この開閉弁の開弁圧力を前記燃料噴射弁の開弁圧力
よりも高くして、この開閉弁が開くまでの期間をパイロ
ット噴射期間とすることを特徴とする。

また、上記加工の問題を解決するため、この出願の第３
の発明では、燃料噴射弁のボディとプランジャバレルと
を一体に形成するとともに、プランジャ室への燃料供給
孔とそのプランジャ室から燃料噴射弁側への吐出ポート
とを一直線状に形成したことを特徴とするものが得られ
る。

作用 プランジャによって燃料が加圧されると、まず、その圧
力によって燃料噴射弁のノズルが開き燃料が噴射される
。燃料圧力が更に高まると、その圧力によってパイロッ
ト開閉弁が押上げられ、プランジャ室の燃料がアキコム
レータ室へ流入するため、ノズル側の圧力が低下して一
旦噴射が停止される。アキュムレータ室に燃料が充満す
ると、再び燃料圧力が上昇してノズルが開き、主噴射が
行われる。また、プランジャ室への供給孔と燃料噴射弁
側への吐出ポートとは、−回のキリ穴加工によって形成
される。

実施例 第１図は、この発明の燃料噴射装置を取付けたエンジン
の断面図であって、図において（１）はシリンダブロッ
ク、（２）はシリンダヘッド、（３）は弁腕室、（４）
はシリンダライナー　（５）はピストンを示している。

（７）がこの発明の燃料噴射装置であるユニットインジ
ェクタで、弁腕室（３）内において、シリンダヘッド（
２）の上部へ取付けられている。このユニットインジェ
クタ（７）は、外略逆Ｕ字型のインジェクタボディ　（
８）を有し、このインジェクタボディ　（８）は、燃料
噴射ポンプ側のプランジャバレル（９）と燃料噴射弁側
の弁ボデイ　（１０）とを一体に形成し、その弁ボデイ
　（ｌＯ）側が、シリンダヘッド（２）内へ上方より差
し込まれて、先端ノズル部（１１）が燃焼室（１２）へ
臨ましめられている。（１３）は、プランジャバレル（
９）へ上下摺動自在に下端より挿入されたプランジャを
示し、このプランジャ（１３）の下端は、ブツシュロッ
ド（１４）によってシリンダブロック（１）内のタペッ
ト（１５）へ連結されている。（１６）は、カム軸（１
７）上の燃料噴射カムであり、このカム（１６）により
タペット（１５）　、ブツシュロッド（１４）を介して
プランジャ（１３）が上下に駆動される。第２図で示す
ようにプランジャ（１３）の上端外周部に燃料噴射量を
調節するためのリード（１４）が形成されている。また
、このプランジャ（１４）外周の上端から一定長さまで
切欠（１９）が形成されている。インジェクタボディ　
（８）には、プランジャ（１３）の上部側のプランジャ
室（２０）へ燃料を供給するための燃料供給孔（２１）
と、更にそのプランジャ室（２０）から前記ノズル（１
１）側へ燃料を吐出するための吐出ポー）　（２２）が
、互いに一直線状となるようにキリ穴加工されて形成さ
れている。吐出ボー）　（２２）の出口側は、第１図で
示すように、インジェクタボディ　（８）内を水平方向
に直線的に延びた後、更に斜め下方にその弁ボデイ（１
０）に沿って屈曲して、前記ノズル（１１）側に連通さ
れている。燃料供給孔（２１）の入口側に形成された大
径部（２３）に、燃料継手（２４）が差し込んで固定さ
れている。この燃料継手（２４）の内端と前記供給孔（
２１）との間の空間が燃料溜部（２５）とされている。

燃料継手（２４）の燃料通路（２６）は、燃料供給孔（
２１）と上下に位置をずらして形成されている。プラン
ジャ室（２０）の上部側には、インジェクタボディ　（
８）の上面に開放された大径のネジ穴（２８）が形成さ
れており、このネジ穴（２８）に、開閉弁ケース（２９
）が螺子込んで取付けられている。この開閉弁ケース（
２９）には、プランジャ室（２０）に連通ずる通路を備
えたアキュムレータ室（３０）が形成され、更にこのア
キュムレータ室（３０）の天井面よりケース（２９）上
端に貫通して弁挿入穴（３１）が形成されている。弁挿
入穴（３１）に差し込まれた開閉弁体（３２）の下端が
、アキュムレータ室（３０）下面の弁座部へ着座して、
プランジャ室（２０）との連通を閉じることができるよ
うになっている。更に、開閉弁ケース（２９）上部側に
バネケース（３３）が取付けられ、このバネケース（３
３）内に内装されたバネ（３４）によって下向きに付勢
されたバネ受（３５）の下端が、弁挿入穴（３１）内の
開閉弁体（３２）上端面に当接して、この開閉弁体（３
２）を、下向きに付勢し、これによって、プランジャ室
（２０）側との連通を常時閉じるようにしている。バネ
ケース（３３）には、そのバネケース（３３）内のエア
ー抜きを行なうためのプラグ（４５）が、ケース内部と
連通して取付けられている。また、前記プランジャバレ
ル（９）には、プランジャ（１３）を内装した内周面に
、環状の溝（３６）が形成され、この環状の溝（３６）
と前記の燃料継手（２４）部とを連通して、リーク戻し
穴（３７）が形成されている。

上記の構成におけるパイロット噴射から主噴射に至る過
程は前記作用の欄で説明した通りであり、プランジャ（
１３）が上昇して、燃料供給孔（２１）をそのプランジ
ャ（１３）によって塞ぐと、プランジャ室（２０）内の
燃料が加圧されて燃料圧力が上昇する。そして、開閉弁
体（３２）を付勢するバネ（３４）の力よりも、ノズル
（１１）側の開弁力の方が弱く設定されているから、ノ
ズル（１１）側がまず開いて燃料が噴射される。次いで
、更に燃料を加圧することによって圧力が上昇すると、
開閉弁体（３２）がバネ（３４）の力に抗して上昇し、
アキュムレータ室（３０）の弁座部より離れるため、プ
ランジャ室（２０）内の燃料がこのアキュムレータ室（
３０）内へ流入する。これにより、ノズル（１１）側に
供給される燃料圧力が低下するので噴射が停止される。

この停止は、アキコムレータ室（３０）内に燃料が充満
してノズル（１１）側の開弁圧力に達するまで続き、そ
して、この圧力に達した段階で再びノズル（１１）側が
開いて主噴射が行なわれる。なお、プランジャ（１３）
の上端に形成した前記の切欠（１９）は、このプランジ
ャ（１３）の上昇工程おいてプランジャ室（２０）を常
時吐出ポート（２２）側に連通させるためのものである
。第３図は、上記プランジャ（１３）の上昇に伴うプラ
ンジャ室（２０）内の燃料圧力の変化とそれに伴うノズ
ル側の弁リフ）Ｉｆの変化を示している。

なお、この実施例では、図のようにプランジャバレル（
９）が燃料噴射弁ボディ　（１０）側と一体に形成され
、かつこのプランジャバレル（９）が燃料噴射ポンプの
本体ボディをも兼ねていることから、非常に簡単な構成
となっている。

第１図において、（３８）は、プランジャ（１３）の下
端に取付けられたコントロールピンで、このコントロー
ルピン（３８）に、シリンダボディ　（１）のガバナ軸
（３９）へ取付けられたガバナレバ−（４０）の上端が
係合している。ガバナレバー（４０）下端のヨーク（４
１）は、カム軸（１７）上の遠心ウェイト側に連動連結
されるもので、エンジンの回転数が上昇してウェイトが
このヨーク（４１）を軸方向に移動させると、これに伴
ってガバナレバ（４０）がコントロールピン（３８）を
回動させるので、リード（１８）と燃料供給口（２１）
との連通タイミングを変化させ、これによって噴射終了
時期を調整して噴射量の調整を行なうものである。

また、ガバナ軸（３９）の外側の端部には、レギュレー
タレバー（４２）が取付けられ、このレギュレータレバ
ー（４２）と、シリンダボディ　（１）の外側に軸支さ
れたレギュレータハンドル（４３）とが、レギュレータ
スプリング（４４）によって連結されて、レギュレータ
ハンドル（４３）を回動操作することによりレギュレー
タスプリング（４４）のバネ力を変え、これにより、前
記の遠心ウェイトによってカバナレバー（４０）が回動
される回転数を変化させて、回転数の調整を行なうよう
にしている。

発明の効果 以上のように、この発明によれば、プランジャ室に連通
ずるアキュムレータ室を設け、このアキュムレータ室に
燃料噴射ノズルの開弁圧よりも高い開弁圧に設定された
開閉弁を設けることによって、パイロット噴射を行なわ
せるようにしたものであり、特にこの発明では、パイロ
ット噴射量の設定が、開閉弁の開弁圧を決定するバネの
力を適切に設定することによって簡単に行なうことがで
き、また、それに続く主噴射も、アキュムレータの容量
を設定することによって簡単に決めることができ、それ
故、従来のようにリードを設けるものやカムプロフィー
ルを変えるものと異なってばらつきの少ない高精度のも
のが得られ、また、その設計も容易に行なえるという効
果が得られたものである。また、このような効果は、特
にプランジャ室とノズル側との連絡通路の短いユニット
インジェクタ式のものにおいてより有効である。加えて
、この出願の第２の発明では、プランジャ室への燃料供
給孔とノズル側への吐出ポートとが一直線状に加工形成
されていることから、それらの供給孔とポートとが一回
の加工によって行なわれるため、それだけ加工工数が減
少して製作コストを安価にすることができるとともに、
かつ、その構造も簡素化できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の燃料噴射装置を備えたエンジンの
要部縦断面図、第２図は第１図の要部拡大図で、開閉弁
が開いた状態を示し、第３図は燃料圧力の変化とそれに
伴う燃料噴射弁の弁リフト量の変化を示すグラフである
。 （９）・・・プランジャバレル、 （ｌＯ）・・・燃料噴射弁ボディ、 （１３）・・・プランジャ、（２０）・・・プランジャ
室、（２１）・・・燃料供給孔、（２２）・・・燃料吐
出ポート、（３０）・・・アキュムレータ室、（３２）
・・・開閉弁体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、プランジャ室内に供給された燃料を加圧して燃料噴
   射弁側に吐出させる燃料噴射ポンプにおいて、前記プラ
   ンジャ室に連通する一定容量のアキュムレータ室を設け
   、かつ、このアキュムレータ室とプランジャ室との連通
   部に、プランジャ室の燃料圧力によって開弁するパイロ
   ット開閉弁を設け、この開閉弁の開弁圧力を前記燃料噴
   射弁の開弁圧力よりも高くして、この開閉弁が開くまで
   の期間をパイロット噴射期間とすることを特徴とするエ
   ンジンの燃料噴射装置。 ２、燃料噴射弁と燃料噴射ポンプとを一体に備えたユニ
   ットインジェクタにおいて、前記のアキュムレータ室を
   設けた請求項１記載の燃料噴射装置。 ３、燃料噴射弁のボディとプランジャバレルとを一体に
   形成するとともに、プランジャ室への燃料供給孔とその
   プランジャ室から燃料噴射弁側への吐出ポートとを一直
   線状に形成したことを特徴とする燃料噴射装置。