JPH0347238A - 超音波探触子用音響カプラー、超音波探触子用音響カプラーの製造方法、及び超音波診断法 - Google Patents

超音波探触子用音響カプラー、超音波探触子用音響カプラーの製造方法、及び超音波診断法

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JPH0347238A
JPH0347238A JP14519589A JP14519589A JPH0347238A JP H0347238 A JPH0347238 A JP H0347238A JP 14519589 A JP14519589 A JP 14519589A JP 14519589 A JP14519589 A JP 14519589A JP H0347238 A JPH0347238 A JP H0347238A
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JP
Japan
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acoustic coupler
ultrasonic
acoustic
ultrasonic probe
polyol
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JP14519589A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Katayama
潟山 哲哉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は超音波探触子用音響カプラー及び七の製造方法
、さらに該超音波探触子用音響カプラーを用いた超音波
診断法に関する。
(従来の技術) 超音波診断法は極めて安全に人体の検査が行なえるため
、現在広く医療機関等で用いられている。
超音波診断法とは、被検者の体表に超音波探触子を接触
せしめ、この超音波探触子から超音波を被検者に放射し
、被検者からの反射波を受波することにより被検者を診
断する方法である。この方法では、超音波探触子から人
体へ超音波が減衰することなく送られることが必要であ
る。そのために通常、超音波探触子と人体との間の接触
媒体として超音波を伝達する音響カプラーが用いられて
いる。
このような超音波探触子用音響カプラーでは、超音波を
減衰させることなく正確に所望の診断部分に伝達するた
め、種々の音響特性を有することが望まれる。このよう
な超音波探触子用音響カプラーに望まれる音響特性とし
ては、音響カプラー中を超音波が伝達する際の音速及び
音響インピーダンスの値が人体における値と近似してい
ること、また吸収ができるだけ小さいことが挙げられる
この理由は、音速が近似しないと音響カプラーと人体と
の界面で超音波が屈折してし一!込、超音波が正確に診
断部分に伝達されなくなるおそれがあり、音響インピー
ダンスが近似しないと、前記の界面での超音波の反射に
よる減衰の影響が大きくなるからである。また吸収が大
きいと、超音波を伝達する際の減衰の影響が大きくなる
ので好ましくないことは言うまでもない。
前述したような超音波探触子用音響カプラーとしては、
以前より溶液状、ゼリー状等多くのものが用いられてき
たが、乳腺や甲状腺等凹凸のある部分を診断する場合、
固体状の音響カプラーが有利となる。なんとなれば、こ
のような凹凸のある部分で用いられる音響カプラーには
、超音波探触子のスキャンニング操作の際の凹凸の影響
を少なくすることが望まれ、このためにはよシ厚みのあ
る固体状の音響カプラーが好適だからである。
前述したような固体状の超音波探触子用音響カプラーに
は、形′状保持性に優れ崩れにくいことが要求される一
方で、人体及び超音波探触子との間の密着性を得るため
には適度の柔軟性を有することが必要となる。このよう
な固体状の超音波探触子用音響カプラーとしては、従来
特開昭63−35236号で示されているものに代表さ
れる膨潤タイプのものが広く知られている。膨潤タイプ
とは、多くの場合高分子物質を利用した固体成分に水、
高分子化合物の液体を大量に加え、体積を増加せしめる
ことによシ柔軟性を得た種類のものである。しかしなが
らこのような従来の膨潤タイプの超音波探触子用音響カ
プラーにおいては、大気中に放置すると液体成分量の変
化により変質してしまうというおそれがあった。すなわ
ち膨潤タイプでは、液体成分が揮発して硬化しやすく、
また液体成分の吸収により形が崩れてしまうおそれもあ
り、所望の柔軟性を保つことが困難であった。
さらには超音波診断中にこのような変質が生じると、音
響特性においても好ましからぬ変化が起きるおそれがあ
り、信頼性に欠けるという問題があった。また、このよ
うな柔軟性を有する超音波探触子用音響カプラーでは、
該して粘着性が強く、手や指にべとつくため操作性が悪
く、被検者に不快感を与えるおそれもあった。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように従来の#潤タイプの超音波探触子用音響
カプラーにおいては、液体成分量の変化による変質が生
じやすく、所望の柔軟性を保つことが困難であるという
問題点があった。このような問題点に鑑み、非膨潤タイ
プの超音波探触子用音響カプラーの開発が試みられたが
、人体において凹凸のある部分で用いることができる程
度の柔軟性を有するものは得られなかった。
本発明は上記した問題点を解決して、これまでの非膨潤
タイプでは得られなかった柔軟性を得ることのできる非
膨潤タイプの超音波探触子用音響カプラー全提供し、さ
らには粘着性が弱く操作性にも優れた該超音波探触子用
音響カプラー及びその製造方法を提供することを目的と
し、またこのような超音波探触子用音響カプラーを用い
た超音波診断法を実現しようというものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段及び作用)本発明はエラス
トマー状のポリウレタンからなる超音波探触子用音響カ
プラーでアリ、マた前記エラストマー状のポリウレタン
がポリイソシアナートとポリオールとの付加重合反応生
成物である超音波探触子用音響カプラーである。すなわ
ち本発明の超音波探触子用音響カプラーは、本質的にポ
リウレタンのみで構成されているため、体積を膨張させ
柔軟性を向上させるための液体成分を含んでいない非膨
潤タイプであることを特徴としている。
前述したような本発明の超音波探触子用音響カプラーで
は、乳腺や甲状腺等凹凸のある部分で用いても密着性を
得られる程度の充分な柔軟性を得ることができる。さら
に前述したように本発明は膨潤タイプではないので、液
体成分含有量の変化もなく、大気中に放置しても得られ
た柔軟性を保つことができる。
さらに超音波探触子用音響カプラーには、前述したよう
に種々の音響特性を有することが望まれるが、実用上で
は音速が1400〜1600m/sec 。
音響インピーダンスが14〜1.6 X 10’kg/
nl sec 。
吸収が1.20 dB/cr11/MHz以下の値であ
ることが特に望まれる。本発明の超音波探触子用音響カ
プラーでは、音響インピーダンス及び吸収については常
に上記の値が得られる。また音速については、ポリウレ
タン中に含まれる炭化水素成分の大きさ及び形状に左右
される。例えば、ポリイソシアナートとポリオールとの
付加重合反応を利用する場合は、ポリイソシアナート及
びポリオールの種類並らびに両成分の混合比に応じて音
速が変化するので、これらを適宜設定することにより上
記の範囲内の値を得ることができる。なお、人体におけ
る音速の値は個人差あるいは人体の部位による差がある
ので、診断において特に不具合が発生しなければ、音速
は上記の範囲外の値であっても構わない。
本発明に係るエラストマー状ポリウレタンを得るために
は、ポリイソシアナートとポリオールとの付加重合反応
を利用するのが、最も簡便かつ工業的に有利である。し
かしながら、これと同様のエラストマー状のポリウレタ
ンが得られるならば、例えばジアミンと炭酸エチレンと
の付加重合反応等の他の反応を利用してもよい。ポリイ
ソシアナートとポリオールとの付加重合反応を利用する
場合、ポリイソシアナートとしては、メタフェニレンジ
イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ト
リレン−2,4−ジイソシアナート、トリレン−2,6
−ジイソシアナート、ハラ−キシレンジイソシアナート
、メタ−キシレンジイソシアナート、ナフタリン−1,
5−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4−ジ
イソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナ
ート、3.31−ジメチルジフェニル−4,41−ジイ
ソシアナート、3 、3’−ジメチルジフェニルメタン
−4,4′−ジインシアナート、2.4−トリレン−(
ダイマー)−ジイソシアナート、トリフェニルメタント
リイソシアナート等を用いることができる。このとき用
いられるポリイソシアナートは平均分子量が140以上
1000以下好ましくは200以上500以下であるこ
とが望ましい。これはポリイソシアナートの平均分子量
が大きすぎると、柔軟すぎる音響カプラーが得られて形
状保持が困難となるおそれがあり、小さすぎると音響カ
プラーが若干硬くなってしまうからである。また適度の
柔軟性を得るためには、2つの−N=C=O基を有する
ジイソシアナートであることが好ましく、炭素鎖が長い
直鎖状で2つの−N=C=O基が離れた位置にあるか、
炭素鎖が環状であることがより望まれる。さらに本発明
のポリインシアナートは複数種を混合して用いてもよい
。このとき平均分子量が1000を越えて15000以
下のポリイソシアナートを少量混合すれば、得られる音
響カプラーにおいて引っ張υ等の外力に対する機緘的強
度が強化される。
一方ボリオールとしては、ポリエチレンアジペート、変
形ポリエチレンアジペート、ポリエチレンプロピレンア
ジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリへキサ
メチレンアジペート等のポリエステル形のものやポリカ
プロラクトン、ポリオキシエチレングリコール、ポリテ
トラヒドロフラン、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレン−ポリ
オキシエチレングリコール、ヒドロベンゾイン、ベンズ
ピナコール、エチレングリコール、シクロヘキサン−1
,2−ジオール、シクロペンタン−1,2−ジオール等
のポリエーテル形のものを用いることができる。このと
きポリオールの平均分子量は、200以上500以下で
あることがより望ましい。この理由は、この範囲外の平
均分子量を有するポリオールを用いると、得られる音響
カプラーが若干硬くなってしまうからである。また適度
の柔軟性を得るためにはポリオールは2つの−OH基を
有するジオールであることが好ましく、炭素鎖が長い直
鎖状で2つの−OH基が離れた位置にあるか、炭素鎖が
環状であることがよシ望まれる。さらにポリオールにお
いても、本発明では数種のポリオールを混合して用いる
ことができる。
なおポリオールを用いてポリウレタンを生成する場合も
、ポリオールはポリウレタンを生成する付加重合反応に
直接関与し、液体成分として存在するのではないので、
本発明の超音波探触子用音響カプラーは明らかに非膨潤
タイプである。
さらにポリイソシアナートとポリオールの混合比は、重
量比で1:0.5乃至1:10好ましくは1:1乃至1
:5の範囲が良い。この理由としては両成分の混合にお
いて、ポリイソシアナートの量が多過ぎると得られる音
響カプラーが若干硬くなってしまい、ポリオールの量が
多過ぎると音速の値が小さくなシ、前記した好ましい範
囲から外れるおそれがあるからである。なお前述したよ
うに音速の値が好ましい範囲から外れても、特に不具合
がなければ該音響カプラーは支障なく用いることができ
る。さらに音速の値は用いるポリイソシアナート及びポ
リオールの種類にも左右されるので、両成分の混合比は
用いられたポリイソシアナート及びポリオールの種類を
考慮しつつ、前記した範囲内で決定されることがなお好
ましい。
前述したように本発明の超音波探触子用音響カプラーは
、例えばポリイソシアナートとポリオールとの付加重合
反応を利用する場合、用いるポリイソシアナート及びポ
リオールの平均分子量差らびにこれらの混合比によって
は、若干硬めのものが得られることがある。しかしなが
らこのような硬めの音響カプラーについては、人体にお
いて凹凸のある部分で用いられると良好な密着性が得ら
れなくなるおそれがあるが、腹部等の平滑な部分におい
ては何ら支障なく用いることができる。
また本発明の超音波探触子用音響カプラーが、ポリイソ
シアナートとポリオールとの付加重合反応生成物である
ポリウレタンからなる場合には、ポリウレタン中の未反
応の−N=C=O基に対する未反応の−OH基の比が小
さいほど粘着性は弱くなる。従って、前述したような超
音波探触子用音響カプラーを内部層及び表面層によって
構成し、上述した一N=C=O基に対する一OH基の比
を表面層において内部層よりも小さくせしめることによ
り、表面の粘着性が弱くなり操作性を向上することがで
きる。このような表面層の厚さは、超音波探触子用音響
カプラーにおいて、粘着性に起因する操作上の不具合が
抑えられる範囲であれば薄い方が好ましい。また表面層
におけるポリイソシアナート及びポリオールの平均分子
量、並びに両成分の混合比の値は前述した範囲外であっ
ても構わない。しかしながらこの場合は、表面層の厚さ
が特に薄いことが望まれる。
上記したような内部層及び表面層によシ構成された超音
波探触子用音響カプラーは、ポリイソシアナートとポリ
オールとを反応させ内部層を形成した後、前記内部層の
表面にポリイソシアナートを塗布して表面層を形成する
ことにより裏造することができる。この方法では、内部
層のポリウレタンにおいて表面に残存する未反応の−O
H基が、ポリイソシアナートを塗布することによりポリ
イソシアナート中の−N=C=O基と反応する。このた
め表面層では未反応の−N=C=O基に対する未反応の
−OH基の比が低下することになり、粘着性が弱く操作
性の良い超音波探触子用音響カプラーを得ることができ
る。なお、この製造方法においてポリイソシアナートの
塗布によシ得られる表面層では、音41特性が好ましい
値を取らなくなるおそれがあるので、表面層をより薄く
形成することが好ましい。これ以外に、同様の方法で内
部層を形成した後、異なる条件で新たにポリイソシアナ
ートとポリオールとを反応させ表面層を形成することに
より、該超音波探触子用音響カプラーを製造することも
できる。この場合は、表面層を形成するときは内部層を
形成するときより、ポリインシアナートに対するポリオ
ールの量を少なくするか、より少ない数の−OH基全持
つポリオールを用いるか、より多い数の−N=c=o基
を持つポリイソシアナートを用いればよい。しかしなが
ら、前述したように内部層にポリイソシアナートを塗布
して表面層を形成する方がより簡便で好ましい。
また本発明の超音波探触子用音響カプラーにおいては、
ポリイソシアナート及びポリオール等のポリウレタン構
成成分以外に、所望の柔軟性及び音#特性を維持できる
範囲内であれば、水、トリメチルプロパン等の希釈剤、
架橋剤、延長剤等や、界面活性剤としてのポリジメチル
シロキサン等のシリコン油を用いてもよい。さらに触媒
としてトリエチレンジアミン等の第三級アミン、ジブチ
ルスズジ(2エチルヘキンエート)、ジブチルスズジウ
ラレート等の有機スズ化合物等を適当量添加しても構わ
ない。
以下に、ポリイソシアナートとポリオールとの付加重合
反応を利用した、本発明に係る超音波探触子用音響カプ
ラーの製造方法を簡単に説明する。
まずポリウレタンの生成に用いるポリイソシアナート及
びポリオールを混合攪拌した後、所望の形を有する型に
流し込む。
このとき、ポリイソシアナート及びポリオールに含有さ
れている低沸点の不純物や、これらを混合攪拌したとき
に混入した気泡を除去するために、混合攪拌後、混合溶
液を適当なチャンバ内に入れ真空引きを行なうことが好
ましい。またこのとき、混合溶液に適当な消泡剤を微量
添加すれば、真空引きによる脱泡操作を短時間かつ容易
に行なうことができる。このような真空引きを行なうの
は、混合溶液を型に流しこむ前でも後でも良いが、型に
流しこむ時に気泡が混入するおそれがあるため、望まし
くは塁に流しこんだ後に行なうのが良い。
次いで混合溶液が硬化成型された後に、これを離型すれ
ば本発明に係る超音波探触子用音響カプラーが得られる
。なお、内部層及び表面層により構成される超音波探触
子用音響カプラーの場合には、以上の工程で得られたも
のを内部層として、この後に前述したような方法で表面
層を形成すればよい。
上記製造方法において前述の真空引きを行なえば、よシ
超音波の吸収が少なく音響特性の優れた超音波探触子用
音響カプラーを得ることができる。
また音響カプラーの形状については操作性や成形性を考
慮して超音波診断を行なう部分との良好な密着性が得ら
れるように適宜設定することができる。
さらに本発明は、超音波探触子から超音波を被検者に放
射し、被検者からの反射波を前記超音波探触子で受波す
ることにより被検者を診断する超音波診断法において、
前記超音波探触子と被検者の体表との間に接触媒体とし
て上述した超音波探触子用音響カプラーを介在せしめた
、前記超音波探触子よシ超音波を放射する超音波診断法
である。
このような超音波診断法では、本発明に係る超音波探触
子用音響カプラーを用いているので、人体において凹凸
のある部分にも適用することができ、また診断の際の超
音波の減衰が少なく信頼性が極めて高い。特に内部層及
び表面層により構成されている超音波探触子用音響カプ
ラーを用いた場合には、粘着性が弱いため被検者に与え
る不快感を低減することもできる。
(実施例) 以下に本発明の詳細な説明する。
実施例−1 第1表において試料番号1,2で示した組成を有するポ
リイソシアナート及びポリオールを調製した。との両成
分を混合攪拌した後、ポリプロピレン製の型に流しこみ
減圧チャンバ内に入れ、真空ポンプを用いて減圧し脱気
・脱泡操作を行なった。前記脱気・脱泡操作終了後、温
度50℃のオ−プン内に5時間、さらに温度25℃中に
200時間静置、その後ポリプロピレン製の型から離型
した。なおポリプロピレン製の型の内側には、テフロン
系の離型剤をあらかじめコーティングして、成型品の離
型操作を容易ならしめた。以上のような操作によシ、エ
ラストマー状の透明なポリウレタンからな’) 、15
 X 10 X 3 (cm)の直方体状の超音波探触
子用音響カプラーが得られた。
得られた音響カプラーについて音響特性の測定を行なっ
た。第1図に音響特性の測定装置金示す。
音響カプラーにおける音速は次のようにして求めた。ま
ず測定装置C1l中を水(2)で満たし、水(2)中に
挿入した超音波探触子(3)より超音波を放射し、基準
反射体(4)で反射された反射波を受波して反射波が返
るまでの時間To(sec)を測定する。次に所定の位
置に音響カプラー(5)を配置し同様の操作をして反射
波が返るまでの時間Ts(see)を測定する。
このとき、超音波探触子(3)と基準反射体(4)との
距離をdo(m) 、音響カプラーの厚さf ds(m
)とすると音響カプラーにおける音速Cs (rry’
s eりは次式で求められる。
また音響カプラーの吸収α(dB /cm/MHz )
については、音響カプラーを配置していないときの反射
波レベルVo、配置したときの反射レベルVsをそれぞ
れ測定して、次式によシ算出した。
なお測定は温度25℃の条件で行なった。結果を第1表
に示す。表かられかるように本実施例の音響カプラーで
は、音速及び吸収において良好な値が得られている。ま
た表には示さなかったが、本実施例の音響カプラーでは
音響インピーダンスも1.4〜1.6 X 10’#/
ml @ Sec ノ範囲内oa好な値i有していた。
さらにこの音響カプラーを用いて、超音波診断装置(東
芝製5AL−77B)及びリニア式電子スキャン探触子
(東芝製PLE−308M)によシ人体の甲状腺部分の
超音波診断を行なった。該音響カプラーでは人体との良
好な密着性が得られ、分解能に優れた精度の良い鮮明な
画像を写すことができた。また、超音波探触子のスキャ
ンニング操作を行なっても何ら支障がなく機械的強度に
も優れ、該音響カプラーと人体との間にポリアクリル酸
ナトリウムと水からなるゼリー状の第二の接触媒体を用
いたときや、使用後に洗浄を行なったときも、膨潤等に
よる材質の変化や柔軟性の変化は起こらなかった。
実施例−2 第1表において試料番号3,4で示した組成を有するポ
リイソシアナート及びポリオールを調製した。この両成
分を混合攪拌した後、混合溶液をあらかじめ窒化シリコ
ン系の離散剤で内面を処理したポリプロピレン製の型に
流しこんだ。さらに混合溶液にシリコン系の消泡剤(ブ
レース・ジャパン社製、ANTIFORM88)を1滴
添加した後、実施例−1と同様の脱気・脱泡操作を行な
った。
その後温度60℃のオープン内に122時間静置、ポリ
プロピレン製の型より離型し、本発明に係る超音波探触
子用音響カプラーを得た。
得られた音響カプラーについて、実施例−1と同様に音
響特性の測定を行なった結果を第1表に示した。本実施
例に係る音響カプラーでも、実施例−1と同様の優れた
音響特性が得られた。さらに、この音響カプラーを用い
て実施例−1と同様の超音波診断を行なったところ、本
実施例に係る音響カプラーでも、人体との良好な密着性
が得られ鮮明な画像を写すことができた。さらには実施
例−1と同様、機械的強度も優れ、材質の変質や柔軟性
の変化に対しても優れた耐性を示していた。
実施例−3 第1表において試料番号5,6で示した組成を有するポ
リイソシアナート及びポリオールを調製した。この両成
分を混合攪拌した後、混合溶液をテフロン製の型に流し
こんで、混合溶液にシリコン系の消泡剤を2滴添加した
後、実施例−1と同様の脱気・脱泡操作を行なった。そ
の後温度60℃のオープン内に8時間静置し、テフロン
製の型より離型し、本発明に係る超音波探触子用音響カ
プラーを得た。
得られた音響カプラーにおける超音波の吸収特性及び音
速を測定した結果を第1表に示す。本実施例においても
実施例−1,2と同様、音響特性、人体との密着性、機
械的強度、さらには材質の変質や柔軟性の変化に対する
耐性に優れた超音波探触子用音響カプラーが得られた。
実施例−4 第1表において試料番号7で示した組成を有するポリイ
ソシアナート及びポリオールを調製した。
この両成分を用いて実施例−1と同様の製造方法により
、超音波探触子用音響カプラーを得た。
得られた音響カプラーにおける超音波の吸収特性及び音
速を測定した結果を第1表に示す。本実施例の音響カプ
ラーでも、実施例−1〜3と同様に優れた音響特性を有
していた。また本実施例の音響カプラーは、実施例−1
〜3と比較して柔軟性がやや劣っていた。そのため実施
例−1〜3のものと比較して、甲状腺等の凹凸のある部
分で用いるのは適当でないと考えられる。しかしながら
、従来腹部等平滑な部分の測定に用いられてきた音響カ
プラーと比較すると柔軟性は勝っておシ、このような部
分の測定に用いたところ、従来のものに比べて優れた特
性を発揮することが確認された。
実施例−5 フタル酸を出発原料として平均分子1280のポリエス
テル形のポリオールを調製した。このポリオール410
g、分子量250のジフェニルメタン−4,41−ジイ
ソシアナート90g及び触媒のジブチルスズジラウレー
ト1gを混合攪拌した後、実施例−1と同様のポリプロ
ピレン製の型に流しこみ減圧チャンバ内に入れ、真空ポ
ンプを用いて減圧し脱気・脱泡操作を行なった。前記脱
気・脱泡操作終了後、温度50℃のオープン内に5時間
、さらに温度25℃で10時間靜装し、その後ポリプロ
ピレン製の型より離型した。以上のような操作により、
15X10X3(cm)の直方体形であるエラストマー
状のポリウレタンを得た。得られたポリウレタンを内部
層として用い、このボリウレタ/の外表面にテフロン棒
を用いてバーコーチインク操作でジフェニルメタン−4
,4′−ジイソシアナートを薄く塗布し、温度50℃で
2時間反応させて厚さ2〜5μm程度の表面層を形成し
友。
この結果、内部層及び表面層を有するポリウレタンから
なる超音波探触子用音響カプラーを得た。
得られた音響カプラーについて、実施例−1と同様のf
響特性の測定を行なったところ、音速は1485(m/
5ec)、吸収は0.75 (dB/crn/MHz 
)であり、また音響インピーダンスも1.45〜1.6
゜x i o icy/W?・sec の範囲内にあシ
優れた音響特性を示していた。さらに、この音響カプラ
ーを用いて実施例−1と同様の超音波診断を行なったと
ころ、本実施例に係る音響カプラーでも、人体との良好
な密着性が得られ鮮明な画像を写すことができた。さら
には実施例−1と同様、機械的強度も優れ、材質の変質
や柔軟性の変化に対しても優れた耐性を示してbた。ま
た本実施例に係る音響カプラーにおいては柔軟性を保ち
ながら粘着性は皆無で、前述した超音波診断の際にも、
手、指や超音波探触子等にべとついて診断の障害となる
ことは全く無かった。
実施例−6 アジピン酸が出発原料である平均分子量420のポリエ
ステル形のポリオール及びフタル酸が出発原料である平
均分子量250のポリエステル形のポリオールをそれぞ
れ調製した。この平均分子量420のポリオール182
 g、平均分子量250のポリオール273 g%分子
1174のトリレン−2,6−ジイソシアナート18g
及び分子量250のジフェニルメチレン−4,4′−ジ
イソシアナート27gを混合攪拌した後、実施例−2と
同様の操作により15X10x3(crn)の直方体形
であるエラストマー状のポリウレタンを得た。得られた
ポリウレタンを内部層として用い、このポリウレタンの
外表面にテフロン棒ヲ用いてバーコーティング操作でト
リレン−2,6−ジイソシアナートとジフェニルメチレ
ン−4,4’−ジイソシアナートの1:1(重量比)混
合溶液を薄く塗布し、温度60℃で2時間反応させて厚
さ2〜5μm程度の表面層を形成した。
この結果、内部層及び表面層?有するポリウレタンから
なる超音波探触子川音I−カプラーを得た。
得られた音響カプラーについて、実施例−1と同様の音
響特性の測定を行なったところ、音速は1490(m/
5ee)、吸収は0.60 (dB/m/MHz )で
あシ、また音響インピーダンスも1.45〜1.60X
10’に9/ぜ・secの範囲内にあり優れた汗響特性
を示していた。さらに、この音響カプラーを用いて実施
例−1と同様の超音波診断を行なったところ、本実施例
に係る音響カプラーでも、人体との良好な密着性が得ら
れ鮮明な画像を写すことができた。
さらには実施例−1と同、様、機械的強変も優れ、材質
の変質や柔軟性の変化に対しても浸れた耐性を示してい
た。また本実施例に係る音響カプラーにおいては柔軟性
を保ちながら粘着性は皆無で、前述した超音波診断の際
にも、手、指や超音波探触子等にべとついて診断の障害
となることは全く無かった。
〔発明の効果〕
以上詳述してきたように、本発明の超音波探触子用音響
カプラーでは、従来の非膨潤タイプでは実現できなかっ
た柔軟性が得られ、また優れた音響特性を有している。
さらには膨潤タイプと比較して、材質の変質が起こりに
くく柔軟性を保持することが容易なので、本発明の超音
波診断法により人体の凹凸のある部分についても信頼性
の高い超音波診断が実現できる。
また本発明では表面の粘着性が弱く、べとつきの少ない
超音波探触子用音響カプラー及びその製造方法をも提供
でき、該超音波探触子用音響カプラーを用いた超音波診
断法は、操作上の困難や被検者に与える不快感も少なく
、その有用性は絶大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は音響カプラーの音響特性を測定するために用い
た測定装置の断面図である。 第1図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エラストマー状のポリウレタンからなることを特
    徴とする超音波探触子用音響カプラー。
  2. (2)エラストマー状のポリウレタンがポリイソシアナ
    ートとポリオールとの付加重合反応生成物であることを
    特徴とする請求項1記載の超音波探触子用音響カプラー
  3. (3)ポリウレタン中の未反応の−N=C=O基に対す
    る未反応の−OH基の比が、内部に比べて表面の方が小
    さいことを特徴とする請求項2記載の超音波探触子用音
    響カプラー。
  4. (4)ポリイソシアナートとポリオールとを反応させる
    ことによりポリウレタンからなる内部層を形成する第一
    の工程と、第一の工程で得られた内部層の表面にポリイ
    ソシアナートを塗布・反応せしめることにより、内部層
    に比較して未反応の−N=C=O基に対する未反応の−
    OH基の比が小さいポリウレタンからなる表面層を形成
    する第二の工程とからなることを特徴とする請求項3記
    載の超音波探触子用音響カプラーの製造方法。
  5. (5)超音波探触子から超音波を被検者に放射し、被検
    者からの反射波を前記超音波探触子で受波することによ
    り診断する超音波診断法において、前記超音波探触子と
    被検者の体表との間に接触媒体として請求項1,2また
    は3記載の超音波探触子用音響カプラーを介在せしめた
    後、前記超音波探触子より超音波を放射することを特徴
    とする超音波診断法。
JP14519589A 1989-04-12 1989-06-09 超音波探触子用音響カプラー、超音波探触子用音響カプラーの製造方法、及び超音波診断法 Pending JPH0347238A (ja)

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JP9062589 1989-04-12

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03296658A (ja) * 1990-04-16 1991-12-27 Tokimec Inc 超音波探触子
JP2008013078A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Mazda Motor Corp 車両の下部車体構造
CN107367551A (zh) * 2017-07-04 2017-11-21 中国铁道科学研究院金属及化学研究所 一种钢轨焊缝超声波探伤耦合剂
JP2019111330A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 株式会社デントロケミカル 音響カップリング材

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