JPH0339485A - 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 - Google Patents

成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Info

Publication number
JPH0339485A
JPH0339485A JP17256289A JP17256289A JPH0339485A JP H0339485 A JPH0339485 A JP H0339485A JP 17256289 A JP17256289 A JP 17256289A JP 17256289 A JP17256289 A JP 17256289A JP H0339485 A JPH0339485 A JP H0339485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
steel sheet
coating
weight
treated steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17256289A
Other languages
English (en)
Inventor
Taizo Mori
泰三 毛利
Nobuo Totsuka
戸塚 信夫
Takao Kurisu
栗栖 孝雄
Hideaki Sado
佐渡 英昭
Tanehiro Inoue
井上 胤博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP17256289A priority Critical patent/JPH0339485A/ja
Publication of JPH0339485A publication Critical patent/JPH0339485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は自動車、家電、建材製品等に使用される表面処
理鋼板であって、成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板に関
する。
〈従来の技術〉 自動車、家電、建材製品等に使用される鋼板、特に亜鉛
または亜鉛系あるいはアルミニウム系合金めっき鋼板の
ようなめっき鋼板は、無塗装または塗装して使用するが
、それまでCf!々の工程を通り、しかもその間に、か
なり長時間にわたって無塗装の状態でおかれる。 その
ため、その間に錆が発生したり、めっき鋼板表面に種々
の物質が吸着、付着したりして、塗料の密着性が悪くな
るなどの問題がある。
従って、めっき鋼板が需要家で使用されるまでの一次防
錆処理として、クロメート処理が施される。 しかし、
このクロメート処理の耐食性は、一般C1塩水噴露試験
で高々24〜48時間程度であり、また、特殊クロメー
ト処理であるシリカゾルを添加した塗布型クロメート処
理でも、塩水噴霧試験でioo〜200時間の耐食性し
か得られない、 従って、長期にわたって苛酷な腐食環
境下で使用される製品では、耐食性が不十分である。
製品が苛酷な腐食環境下で使用される場合を考慮して、
クロメート処理の代りにりん酸塩処理を施した後、20
μm厚程度0塗装を施し、腐食を防止する方法がある。
 しかるに、このような厚塗り塗装を施した場合には、
鋼板にプレス加工等を施したとき、塗膜の剥離や亀裂を
生じ、その部分で局部的な耐食性の低下を生じる。 ま
た、塗装板では、スポット溶接などの溶接が困難または
不可能になるので、溶接部は予め塗膜の除去が必要にな
る。 さらに、塗膜を厚くするほど多くの塗料を消費し
、コストアップを招く等の問題もある。
従って、塗料を用いることなく、それ自体優れた耐食性
を有する表面処理鋼板の開発が望まれている。
また、鋼板をプレス成形するに際しては、潤滑油を鋼板
表面に塗布するが、この作業は脱脂工程があるため、加
工時に潤滑油等を使用せずにプレス加工ができる表面処
理鋼板の開発も望まれている。
さらに、需要家が、従来の表面処理鋼板を用いて種々の
工程を経て製品を製造する場合、作業者のハンドリング
などにより、鋼板の表面に指紋等の汚れが付着し、商品
価値を著しく低下させることがある。 従って、ハンド
リング時に、指紋等の汚れがつき難い表面処理鋼板の開
発も望まれている。
このような背景の下で、従来技術として、(1)亜鉛系
めっt!:II根板上クロメート被膜を有し、その上に
、複合リン酸アルミニウム、クロム系防錆顔料と、潤滑
剤としてポリオレフィンワックス、二硫化モリブデン、
シリコーンとを含有するウレタン変性エポキシ樹脂層を
1〜10g/m’有することを特徴とする耐食性および
潤滑性に優れた2層クロメート処理鋼板(特公昭62−
24505号公報)、 (2)亜鉛系めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、そ
の上に、シリカ粉末、親水性ポリアミド樹脂および潤滑
剤としてポリエチレンワックスを含有するウレタン化エ
ポキシエステル樹脂層を0.3〜5μm有することを特
徴とするカチオン電着塗装性に優れた有機複合鋼板(特
開昭63−35798号公報)、 (3)γ層4L層のみからなるニッケル含有亜鉛めっき
鋼板上にクロメート被膜を有し、その上に、導電顔料と
してリン化鉄、潤滑剤としてボリオレフィン系化合物、
カルボン酸エステル系化合物、ポリアルキレングリコー
ル系化合物から選ばれた化合物と塗料用樹脂とを含有す
る塗膜層を1〜20μm有することを特徴とする耐食性
塗装積層体(特開昭62−73938号公報) が開示されている。
(1)〜(3)のいずれもが、クロメート被膜上に、潤
滑剤としてポリオレフィン系化合物を含有する潤滑樹脂
被膜を有することを特徴とする、耐食性、潤滑性に優れ
る2層型被11!処理鋼板である。
〈発明が解決しようとする課題〉 上記従来技術における2層型被膜処理鋼板の潤滑性は、
低速ブレス底形(〜5 mm/ sec、)に対しては
有効であるが、実プレス成形のような高速ブレス底形(
250mm/sec、程度)における苛酷な成形条件で
は、プレス時に摺動面が高温(70℃以上)になり、樹
脂被膜層が剥離し易くなり、樹脂剥離粉が金型、プレス
成形品表面に付着し、連続成形性および加工後の外観を
損うという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の欠点を解消し、高速プレ
ス成形時において、連続成形性に優れる表面処理鋼板、
特に、耐パウダリング性に優れプレス油なしで成形可能
であり、ハンドリング時に指紋等の汚れがつtk難い表
面処理鋼板を提供することを目的とするものである。
〈課題を解決するための手段〉 前述した従来技術に見られるように、鋼板表面にクロメ
ート処理後、潤滑性樹脂系被膜を形成させることにより
、亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板の耐食性、潤滑性を向
上させることができる。
本発明者らは、これらの従来技術の長所を生かしつつ、
高速プレス成形下でも潤滑性が良好な有機樹脂被膜を鋭
意検討した結果、水酸基および/またはカルボキシル基
を有する樹脂中にシリカを含有させることにより、耐食
性が向上し、固形潤滑剤として、融点が110℃以上の
ポリオレフィンワックスを含有させ、あるいは、融点が
70℃以上110℃未満のポリオレフィンワックスと融
点が110℃以上のポリオレフィンワックスとを組み合
せて含有させ、かつ、該樹脂混合物または複合物のガラ
ス転移温度(Tg)を40℃以上にすることにより、高
速プレス成形子で潤滑性が良好な被膜が得られることを
見い出し、本発明に至った。
本発明は、亜鉛または亜鉛系あるいはアルミニウム系合
金めっき鋼板上に、クロム付着量が、金属クロム換算で
、片面で200 mg/ 11”以下のクロメート被膜
を片面又は両面に有し、その上に、下記組成の樹脂混合
物または複合物で、かつ、該樹脂混合物または複合物の
ガラス転移温度(Tg)が40℃以上で、その付着量が
、片面で乾燥重量で0.3〜3g/m”である樹脂被膜
を片面または両面に有することを特徴とする成形時の耐
パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板。
樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂 
       100重量部・シリカ        
10〜80重量部・融点が110℃以上のポリオレフィ
ンワックス        20!i量部以下を提供す
るものである。
また、本発明は、亜鉛または亜鉛系あるいはアルミニウ
ム系合金めっき鋼板上に、クロム付着量が、金属クロム
換算で、片面で200m g / m 2以下のクロメ
ート被膜を片面又は両面に有し、その上に、下記組成の
樹脂混合物または複合物で、かつ、該樹脂混合物または
複合物のガラス転移温度(Tg)が40℃以上で、その
付着量が、片面で乾燥重量で0.3〜3g、/m’であ
る樹脂被膜を片面または両面に有することを特徴とする
成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板。
樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂 
       100I重量部・シリカ       
 10〜80!!量部・融点が70℃以上110℃未満
のポリオレフィンワックスおよび融点が110℃以上の
ポリオレフィンワックス(ただし、 前者は全ポリオレフィンワックス量の 70wt%以下)      20g量部以下を提供す
るものである。
以下に、本発明の成形時の耐パウダリング性に優れた潤
滑樹脂処理鋼板について、詳細に説明する。
本発明で対象とする潤滑樹脂処理鋼板の素材としては、
電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板、
溶融亜鉛めっき鋼板、5%アルミニウムー亜鉛溶融めっ
き鋼板等の各種亜鉛系、アルミニウム系めっき鋼板を挙
げることができる。
めっき鋼板の片面又は両面のクロメート被膜は、公知の
通常のクロメート被膜でよく、例えば、無水クロム酸、
クロム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液や、上記
水溶液にコロイダルシリカ等を混合した処理液を、めっ
き鋼板上に、公知の通常の方法で処理したクロム水和酸
物主体の被膜である。
本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板は、前記のク
ロメート被膜上に、次のような組成および付着量の有機
樹脂被膜を片面又は両面に有する。
即ち、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹
脂と、該樹脂100f[置部に対し、シリカ10〜80
重量部と、固形潤滑剤として、融点が110℃以上のポ
リオレフィンワックス、あるいは、融点が70℃以上1
10℃未満のポリオレフィンワックスと融点が110℃
以上のポリオレフィンワックスとを組み合せて201i
量部以下含み、かつ、該樹脂混合物または複合物のガラ
ス転移温度(Tg)が40℃以上の樹脂被膜であって、
その付着量が、片面で乾燥重量で0.3〜3.0g/m
2の被膜である。
本発明の潤滑樹脂混合物または複合物に使用するベース
樹脂は、水酸基および/またはカルボキシル基を有する
樹脂であるが、このような樹脂としては、エポキシ樹脂
、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等
があげられる。
本発明におけるこれらの樹脂の有用性は、以下の点にあ
る。
即ち、該潤滑樹脂処理鋼板は、耐食性を向上させるため
に、シリカ−樹脂の無機有機複合被膜を形成させたもの
であるが、シリカ表面の水酸基と反応して高耐食性被膜
の形成が可能な活性基として、水酸基やカルボキシル基
が望ましいからである。
シリカは、該潤滑樹脂処理鋼板の耐食性を向上させるた
めに配合するが、コロイダルシリカ、例えば、スノーテ
ックス−0やスノーテックス−N(いずれも8産化学社
製)等や、オルガノシリカゾル、例えば、エチルセロソ
ルブシリカゾル(8産化学社製)等や、シリカ粉末、例
えば、気相シリカ粉末(アエロジル社製)等や、有機シ
リケート、例えば、エチルシリケート等を用いるとよい
、 シリカ粉末の粒径は、シリカを均一に分散させるた
めに、5〜70nmであることが好ましい。
また、ベース樹脂とシリカの反応促進剤として、シラン
カップリング剤を用いてもかまわない、 シランカップ
リング剤としては、γ−(2−ア主ノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブロビル
トリメトキシシラン等があげられる。
ベース樹脂中に、反応促進剤、安定剤、分散剤等の一般
的な添加剤を、本発明の趣旨を損わない範囲で適宜添加
することは差支えなく、むしろ好ましい。
次に、潤滑性付与剤について説明する。
一般に、乾式潤滑剤としては、ワックス、二硫化そリプ
デン、有機モリブデン、グラファイト、フッ化カーボン
、金属セッケン、窒化ホウ素、フッ素樹脂等が知られて
おり、これらは、軸受は用潤滑剤として使用されたり、
プラスチックや油、グリース等&:添加して、潤滑性を
向上させるために用いられている。 そこで、これらの
潤滑剤を用いて、潤滑性の優れた樹脂処理鋼板を得るた
めの検討を行った。
本発明のように、高速プレス成形下という摺動部の発熱
を伴う苛酷なプレス成形条件で、被膜剥離を起さず、連
続成形可能な高度の潤滑性を有する樹脂処理鋼板を得る
ためには、一般にベース樹脂のガラス転移温度が70℃
程度以上と高くなければならないが、一方、高融点のワ
ックスを添加すると、金型との摩擦衝撃をワックスが吸
収することとなり、ベース樹脂のガラス転移温度を下げ
ることが可能となるのである。
そのような被膜で処理された鋼板では、鋼板上の樹脂被
膜表面の潤滑剤が金型との摩擦を低減し、樹脂被膜の損
傷が防止され、連続成形性が向上する。 高融点の潤滑
剤を用いることにより、ベース樹脂のガラス転移温度(
Tg)を40℃程度まで低下させることができる。
このような目的に合った潤滑剤について鋭意検討した結
果、融点が110℃以上のポリオレフィンワックスおよ
び融点が110℃以上と70℃以上110℃未満のワッ
クスの組み合わせが有効であることがわかった。
70℃以下の低融点ワックスとそれ以上の融点を有する
ワックスの組合わせでも加工性の優れた潤滑樹脂鋼板を
製造することが出来るが、しわ抑え圧が2トンというよ
り厳しい条件では、耐バツクリング性等の性能が不十分
である。 また、それに伴って、加工後の耐食性が不十
分となり、限界絞り比が高いところでの加工後の耐食性
が劣る。 これに対して本発明ではワックスの融点を1
10℃以上のもの、または70℃以上110℃未満のも
のと110℃以上のものを組合わせたものを用いること
により、厳しい加工条件に堪えるものとなるのである。
すなわち、用いるポリオレフィンワックスを、融点11
0℃以上のものを主体とし、必要によりその性能を損な
わない程度でその一部をより低融点のワックスで置換し
て使用する。
低融点のワックスとしては、前述したように融点70℃
以上110℃未満のものを用いるが、その理由は、上記
110℃以上の融点のワックスの発揮する効果を損なわ
ないことと、混合が容易であるためである。 また、こ
の低融点ワックスの置換量(すなわち、全ポリオレフィ
ンワックス中に占める重量割合)は、70wt%以下で
あることが望ましい、 これ以上の配合量では、前述の
厳しい加工条件での潤滑性が不十分となるためである。
高速プレス成形時、摺動面は高温となる。
この時、高融点ポリオレフィンワックスは、潤滑剤とし
て有効に働く。
ポリオレフィンワックスは、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のすレフイン系炭化水素の重合体か
ら成るワックスであれば、いずれでもよいし、これらを
組合わせて用いてもよい、 また、融点が110℃以上
のポリオレフィンワックスとしては、重量平均分子量が
5000から20000程度のポリエチレンワックスな
どが例示され、さらに70℃以上110℃未満のポリオ
レフィンワックスとしては重量平均分子量が500から
5000程度のポリエチレンワックス等が例示される。
また、フッ素系樹脂、例えばポリ四フッ化エチレン樹脂
、ポリ六フッ化プロピレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン
等の樹脂またはこれらの共重合樹脂を組合わせて用いて
も良い。
続いて、被膜付着量や配合成分の配合量等の数値限定理
由を述べる。
本発明では、クロメート被膜の付着量は、金属クロム換
算で、片面で200 mg/ m2以下とするのがよい
、 付着量が200 tag/ ra”を超えても、付
着量の増加の割合に対し耐食性の向上効果が少なく、ま
た処理液の劣化が激しくなり、表面外観が悪くなり、し
かも被膜が厚くなることによりプレス成形性が低下する
からである。 また、本発明で用いる樹脂混合物または
複合物中の配合成分は、下記の割合で含まれていること
が好ましい。
耐食性を向上させるためのシリカは、水酸基および/ま
たはカルボキシル基を有する樹脂100重量部に対し、
10〜80重量部加えることが好ましい。  10重量
部未満では、耐食性向上効果が小さく、80重量部を超
えると、被膜硬度が高まり、成形時に型カジリを生じ、
プレス成形性を低下させる。
潤滑性付与剤のポリオレフィンワックスの添加量は、水
酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂100
重量部に対し、20重量部以下が望ましい、   20
ji量部を超えると、樹脂被膜強度が低下し、潤滑性が
低下する。
以上に述べた成分を、以上に述べた割合で含有させ、ベ
ース樹脂等の必須成分と、その他の添加剤を組合せるこ
とが好ましい。
さらに、このような潤滑樹脂被膜の付着量は、片面で乾
燥重量で0.3〜3.0g/m2とすることが好ましい
本発明において、潤滑樹脂被膜は片面でも必要に応じ両
面でもよい。
付着量が0.3g/m2未満では、鋼板表面の凹凸を埋
めきれず、耐食性の向上効果が小さい、 また、3g/
m2を超えると、耐食性の向上効果はあるが、被膜が厚
くなることにより、プレス成形性が低下し、耐パウダリ
ング性が低下し、かつ、経済的でないからである。
次に、本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板の製造
方法について、その−例を詳細に説明する。
本発明で対象とする潤滑樹脂処理鋼板の素材としては、
電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板、
溶融亜鉛めっき鋼板、5%アルミニウムー亜鉛溶融めっ
き鋼板等の各種亜鉛系めっき鋼板ならびにアルミ系めっ
き鋼板を挙げることができる。
本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板の製造にあた
り、めっき鋼板上に施すクロメート処理は、公知の通常
の処理方法に従えばよく、例えば、無水クロム酸、クロ
ム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液中で、浸漬ク
ロメート処理、電解クロメート処理を行なえばよく、ま
た、上記水溶液にコロイダルシリカ等を混合した処理液
を、めっき鋼板上に塗布する塗布型クロメート処理等を
行なって、クロム水和酸物を主体とする被膜を形成させ
てもよい。 なお、めっき鋼板をクロメート処理液で処
理した後、フラットゴムロール等で絞る工程や、熱風乾
燥等の乾燥工程を経て、クロメート被膜が鋼板の片面又
は両面に形成される。
続いて、前記のクロメート被膜上に、すなわちクロメー
ト被膜を鋼板の片面に施した場合はその上に、クロメー
ト被膜を鋼板の両面に施した場合は、その一方の面又は
両方の面に、上述した樹脂混合物または複合物からなる
有機樹脂被膜を、以下の方法で形成させる。
各配合成分を所定量用意し、それらを混合・分散させて
、物理的に均一とする。 次に、好ましくはシランカッ
プリング剤を加え、再び混合・分散させ、物理的に均一
な樹脂混合物または複合物とする。
前記樹脂混合物または複合物を、ロール塗布、スプレー
塗布、浸漬塗布、へヶ塗り等の公知の通常の方法によっ
て、所定の厚さとなるように塗布し、通常50〜180
℃で、通常3〜90秒間乾燥させる。
このようにして、本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理
鋼板が製造される。
〈実施例〉 次に、本発明を実施例に基いて、さらに具体的に説明す
る。
(本発明例) 下記条件下で、本発明の潤滑樹脂処理鋼板の試験片N0
11〜22を作製した。
1)めっき鋼板の種類 A、電気亜鉛めっき鋼板 板厚0.8mm 亜鉛めっき付着量20g/m” B、!気亜鉛−ニッケルめっき鋼板 板厚0.8a+m 亜鉛−ニッケルめっき付着量20 g /m’ニッケル
含有量12% C0溶融亜鉛めっき鋼板 板厚0.8mm 亜鉛めっき付着量60g/m2 2)クロメート処理 前記各めっき鋼板の両面に、 Cry320 g/m%Na3^11 Fa  4 g
 / Itなる組成のクロメート処理液をスプレー処理
した後、フラットゴムロールで絞り、熱風乾燥した。
クロメート被膜の付着量は、スプレー処理時間を調整し
て、表1に示す値(片面当り200ffig/12以下
)とした。
3)樹脂被膜処理 表1に示す組成の処理液を、ロール塗布により、片面で
乾燥重量で0.3〜3.0g/m2となるように両面に
塗布し、150℃で40秒間乾燥し、樹脂被膜を形成し
た。
(比較例) 前記各めっき鋼板C1本発明例と同様にクロメート処理
を施し、その上に、表1に示す組成の処理液を、表1に
示す付着量となるように塗布し、樹脂被膜を形成させ、
試験片No、23〜34を作製した。
(試験・評価方法) 1)潤滑性試験 無塗油の試験片を、エリクセンカップ絞り試験機で絞り
比を変えて加工し、その限界絞り比を求めた。 また、
その時の耐パウダリング性を、ダイスに付着した剥離粉
をセロテープで採取し、その程度から評価した。
プレス条件 ・しわ押え圧 2トン ・ポンチ径  33mmφ ・ブランク径 59〜81aa+φ ◆絞り速度  5 am/ sec、、500 wet
s/ sec。
評価基準 ◎:ダイス付着なし ○;ダイス付着若干あり △:ダイス付着やや多 ×:ダイス付着量 2)平板耐食性試験 塩水噴霧試験(JISZ−2371)を行い、白錆発生
までに要する時間で評価した。
3)加工後耐食性試験 無塗油の試験片を、エリクセンカツブ絞り試験機で、下
記条件にて絞り加工を施し、そのカップの絞り面に対し
、塩水噴霧試験(JISZ−2371)を行なった。 
白錆発生までに要する時間で評価した。
プレス条件 ・しわ押え圧 2トン ・ポンチ径  3301111φ ・ブランク径 77ma+φ ・絞り比   2.33 ・絞り速度  500 m++/ sec。
前記の方法じて作製された試験片No、  1〜34に
ついて、上記の方法で、潤滑性、平板耐食性、加工後耐
食性を試験・評価した。
結果は表2に示した。
表2から明らかなように、本発明の潤滑樹脂処理鋼板は
、高速プレス成形時においても、連続成形性、潤滑性が
良好であり、そのために、パウダリングが殆ど発生しな
い。 また、加工後の耐食性も良好である。
〈発明の効果〉 本発明によれば、高速ブレス成形特における潤滑性が良
好なため、連続成形性に優れる表面処理鋼板を提供する
ことができる。
また、プレス加工時に、耐パウダリング性に優れ、プレ
ス油等の潤滑油を使用せずに、そのままプレス加工が可
能であり、ハンドリング時に指紋等の汚れがつき難い表
面IA理銅鋼板提供することができる。
さらに、プレス加工時の潤滑性を良好とするために、従
来、需要家において行われていた潤滑油の塗布作業や脱
脂処理を省略でき、そのために、コストダウンが図れる

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)亜鉛または亜鉛系あるいはアルミニウム系合金め
    っき鋼板上に、クロム付着量が、金属クロム換算で、片
    面で200mg/m^2以下のクロメート被膜を片面又
    は両面に有し、その上に、下記組成の樹脂混合物または
    複合物で、かつ、該樹脂混合物または複合物のガラス転
    移温度(Tg)が40℃以上で、その付着量が、片面で
    乾燥重量で0.3〜3g/m^2である樹脂被膜を片面
    または両面に有することを特徴とする成形時の耐パウダ
    リング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板。 樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を 有する樹脂 100重量部 ・シリカ 10〜80重量部 ・融点が110℃以上のポリオレフィン ワックス 20重量部以下
  2. (2)亜鉛または亜鉛系あるいはアルミニウム系合金め
    っき鋼板上に、クロム付着量が、金属クロム換算で、片
    面で200mg/m^2以下のクロメート被膜を片面又
    は両面に有し、その上に、下記組成の樹脂混合物または
    複合物で、かつ、該樹脂混合物または複合物のガラス転
    移温度(Tg)が40℃以上で、その付着量が、片面で
    乾燥重量で0.3〜3g/m^2である樹脂被膜を片面
    または両面に有することを特徴とする成形時の耐パウダ
    リング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板。 樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を 有する樹脂 100重量部 ・シリカ 10〜80重量部 ・融点が70℃以上110℃未満のポリオレフィンワッ
    クスおよび融点が110℃以上 のポリオレフィンワックス(ただし、 前者は全ポリオレフィンワックス量の 70wt%以下) 20重量部以下
JP17256289A 1989-07-04 1989-07-04 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 Pending JPH0339485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17256289A JPH0339485A (ja) 1989-07-04 1989-07-04 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17256289A JPH0339485A (ja) 1989-07-04 1989-07-04 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0339485A true JPH0339485A (ja) 1991-02-20

Family

ID=15944154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17256289A Pending JPH0339485A (ja) 1989-07-04 1989-07-04 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0339485A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04268038A (ja) * 1991-02-22 1992-09-24 Nkk Corp プレス成形性に優れた表面処理アルミニウム合金板
JPH0551762A (ja) * 1991-08-27 1993-03-02 Nippon Steel Corp 表面特性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0551763A (ja) * 1991-08-27 1993-03-02 Nippon Steel Corp 塗料密着性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0565667A (ja) * 1991-09-09 1993-03-19 Nippon Steel Corp 高性能潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0565666A (ja) * 1991-09-06 1993-03-19 Nippon Steel Corp 摺動性およびプレス加工性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0577357A (ja) * 1991-09-20 1993-03-30 Sumitomo Metal Ind Ltd 加工後外観に優れた樹脂被覆複合鋼板
JPH06155655A (ja) * 1992-11-20 1994-06-03 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性に優れた潤滑性鋼板
WO1998004760A1 (fr) * 1996-07-31 1998-02-05 Nippon Steel Corporation Plaque en acier de protection ayant des caracteristiques de soudage de haute resistance, une resistance elevee a la corrosion et aptitude a la formation a la presse pour des reservoirs de carburant de vehicules automobiles
AU744314B2 (en) * 1996-07-31 2002-02-21 Nippon Steel Corporation Rustproof steel sheet for automobile fuel tank with excellent resistance weldability, corrosion resistance and press moldability
US7754235B2 (en) 2005-04-28 2010-07-13 Nitto Denko Corporation Adhesive and laminate

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04268038A (ja) * 1991-02-22 1992-09-24 Nkk Corp プレス成形性に優れた表面処理アルミニウム合金板
JPH0551762A (ja) * 1991-08-27 1993-03-02 Nippon Steel Corp 表面特性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0551763A (ja) * 1991-08-27 1993-03-02 Nippon Steel Corp 塗料密着性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0565666A (ja) * 1991-09-06 1993-03-19 Nippon Steel Corp 摺動性およびプレス加工性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0565667A (ja) * 1991-09-09 1993-03-19 Nippon Steel Corp 高性能潤滑めつき鋼板の製造方法
JPH0577357A (ja) * 1991-09-20 1993-03-30 Sumitomo Metal Ind Ltd 加工後外観に優れた樹脂被覆複合鋼板
JPH06155655A (ja) * 1992-11-20 1994-06-03 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性に優れた潤滑性鋼板
WO1998004760A1 (fr) * 1996-07-31 1998-02-05 Nippon Steel Corporation Plaque en acier de protection ayant des caracteristiques de soudage de haute resistance, une resistance elevee a la corrosion et aptitude a la formation a la presse pour des reservoirs de carburant de vehicules automobiles
AU718855B2 (en) * 1996-07-31 2000-04-20 Nippon Steel Corporation Rustproof steel sheet for automobile fuel tank with excellent resistance weldability corrosion resistance and press moldability
AU744314B2 (en) * 1996-07-31 2002-02-21 Nippon Steel Corporation Rustproof steel sheet for automobile fuel tank with excellent resistance weldability, corrosion resistance and press moldability
US6361881B1 (en) 1996-07-31 2002-03-26 Nippon Steel Corporation Preservative steel plate having high resistance weldability, corrosion resistance and press formability for automobile fuel tanks
US7754235B2 (en) 2005-04-28 2010-07-13 Nitto Denko Corporation Adhesive and laminate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910009984B1 (ko) 성형성 및 내식성이 우수한 윤활수지 처리강판
JPH0692567B2 (ja) 溶接可能な防錆潤滑性被覆形成性組成物及びこれを用いた表面処理鋼板の製造方法
JPH0339485A (ja) 成形時の耐パウダリング性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0243040A (ja) 耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JP2511497B2 (ja) 成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0316726A (ja) 成型性の優れた潤滑樹脂処理鋼板
JP2002012983A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JPH0999517A (ja) 潤滑処理鋼板とそれに用いる皮膜形成性組成物
JPH05237449A (ja) プレス成形性、加工部耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPS63162886A (ja) 耐食性、溶接性、潤滑性、加工後の耐食性、耐指紋性に優れた表面処理鋼板
JP2002012982A (ja) 耐食性、潤滑性、塗料密着性に優れたリン酸塩複合被覆鋼板
JPH01301333A (ja) 成形性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0741962A (ja) プレス成形性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0494771A (ja) 耐食性,溶接性に優れた潤滑性薄膜樹脂鋼板
JP3590990B2 (ja) Di缶用潤滑性樹脂被覆鋼板
JPH0444840A (ja) 潤滑性に優れた樹脂被覆複合鋼板
JPH03270932A (ja) 導電性の優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH09173971A (ja) プレス加工性、スポット溶接性、および耐食性に優れた潤滑樹脂処理金属板
JPH09323376A (ja) 着色潤滑処理鋼板およびその製造法
JPH01316259A (ja) 耐食性、溶接性、潤滑性、加工後の耐食性、耐指紋性に優れた表面処理鋼板
JPH09156031A (ja) プレス成形性、端面耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH0657441A (ja) プレス性および耐摺動摩耗性に優れた硬質潤滑めっき鋼板
JPH0740503A (ja) プレス成形性、耐食性、耐溶剤性に優れた潤滑樹脂処理鋼板
JPH01110140A (ja) 耐食性、潤滑性に優れた複合被覆鋼板
JPH07195615A (ja) プレス加工性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板