JPH0338892B2 - - Google Patents

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JPH0338892B2
JPH0338892B2 JP60211633A JP21163385A JPH0338892B2 JP H0338892 B2 JPH0338892 B2 JP H0338892B2 JP 60211633 A JP60211633 A JP 60211633A JP 21163385 A JP21163385 A JP 21163385A JP H0338892 B2 JPH0338892 B2 JP H0338892B2
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JP
Japan
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catalyst
alumina
coating layer
cerium oxide
exhaust gas
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JP60211633A
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JPS6271536A (ja
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Hideaki Kurita
Kenji Ookubo
Kazunori Ihara
Shigeru Yazaki
Yasutaka Yoshino
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Tokyo Roki Co Ltd
Matsuda KK
Original Assignee
Tokyo Roki Co Ltd
Matsuda KK
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Publication date
Application filed by Tokyo Roki Co Ltd, Matsuda KK filed Critical Tokyo Roki Co Ltd
Priority to JP60211633A priority Critical patent/JPS6271536A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関等、特に自動車から排出さ
れる排気ガス中の一酸化炭素(以下、COとい
う)、炭化水素(以下、HCという)および酸化
窒素(以下、NOXという)を低減せしめるため
に用いられるエンジンの排気ガス浄化用触媒に関
するものである。 (従来技術) 従来より、自動車排気ガス中のCO、HC、
NOXを浄化する触媒として、白金(Pt)、ロジウ
ム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属をアル
ミナ(Al2O3)に担持したものが用いられてい
る。又、これら貴金属の触媒性能を向上させるた
めに、酸素貯蔵能効果(排気ガス中の酸素を取り
込み、この酸素を触媒の浄化に寄与させる効果)
がある酸化セリウム(CeO2)を、貴金属といつ
しよにアルミナコート層に含有させ、排気ガスの
浄化率を高めようとした触媒が製造されてきてい
る。 しかし、貴金属および卑金属の触媒成分と、酸
化セリウム等の酸素貯蔵能付与剤(以下、OSC
剤という)とをアルミナコート層に共存させて担
持する方法には、以下に述べるような問題があつ
た。 (a) OSC剤はアルミナコート層に均一に担持さ
れているため、必ずしもポア付近の排気ガスと
接触しやすい領域に担持されていない。つま
り、OSC剤の多くは、排気ガスの拡散しずら
い部分に担持されており、浄化反応に関与せ
ず、高浄化率が得られない。 (b) OSC剤と、触媒成分およびアルミナとの直
接的な接触が多くなるため、OSC剤の熱不安
定性がこれらに悪影響をおよぼす。 (c) OSC剤が触媒成分といつしよに担持されて
いるため、両者が化合物をつくり、触媒成分の
分散性を低下させ、排気ガス浄化性能が低下す
る。 また、触媒担体に、Pt、Pdなどを含有する触
媒層を設け、該触媒層の保護のためにアルミナま
たはアルミナと酸化セリウム(アルミナに対して
重量比で0.1〜0.5%)の混合物からなる酸化物の
被覆層を設けるようにしたものが提案されている
(特開昭60−5230号公報参照)。この公知技術の場
合、微量の酸化セリウムを含む被覆層は、触媒層
を保護する目的で設けられているものであり、
OSC剤として作用する酸化セリウムの濃度が極
めて低いため、酸素貯蔵能効果を殆ど期待できな
いものであつた。 (発明の目的) 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもの
で、貴金属あるいは卑金属からなる触媒成分を含
む触媒層の上面に多量のOSC剤と微量のパラジ
ウムを含む被覆層を形成させることにより、触媒
の浄化性能の大幅な改善を図ることを目的とする
ものである。 (目的を達成するための手段) 本発明では、上記目的を達成するための手段と
して、触媒担体に担持され、触媒成分を含有した
触媒層の上面に、OSC剤として作用する多量の
酸化セリウムと微量のパラジウムを含む被覆層を
設けている。 ここで、触媒成分としては、Pt、Rhの公知成
分およびそれらの二種以上の混合物が使用され
る。 さらに、前期被覆層の組成は、50〜95重量%の
酸化セリウムと微量(例えば、約0.98g/)の
Pdと残部の活性アルミナとからなつており、そ
のコーテイングは、酸化セリウム、活性アルミ
ナ、水和アルミナ、その他分散剤からなる水性ス
ラリーを用いて行う。最も簡単な方法としては、
酸化セリウムと水和アルミナとの二成分を用いた
スラリーをコーテイングすることによつて被覆層
を形成することができる。 かくして形成された排気ガス浄化用触媒の一例
が第1図に拡大して示されている。ここで、符号
1は触媒担体、2は触媒層、3は被覆層をそれぞ
れ示している。該触媒担体1としては、コージラ
イト等のセラミツクスからなるハニカム構造体あ
るい耐熱金属、耐熱無機繊維よりなる各種担体が
採用される。 (作用) 上記のような構造を有する触媒は、従来のよう
に、活性触媒成分と酸化セリウムとを同一層に含
浸せしめた触媒に比べて非常に優れた排気ガス浄
化性能を示す。又、高濃度酸化セリウム含有被覆
層に、Pdが担持されていることから、耐熱性が
高くなり、酸化セリウムの酸素貯蔵能効果も高く
なる。なお、被覆層中に担持されるPdは、酸化
セリウムと化合物を作りにくいうえ、耐熱性が高
く且つ酸化セリウムの酸素貯蔵能効果も高いとい
う長所を有している。 一般に、被覆層中の酸化セリウム含有量が減少
するに従つて触媒性能は次第に低下し、50%以下
では急激に低下する。その理由は、酸化セリウム
の濃度が低下すると、活性触媒成分との相互作用
が得られなくなるからである。ちなみに、酸化セ
リウム(CeO2)を用いた被覆層中におけるCeO2
の含有量(重量%)に対する400℃におけるCOの
浄化率(%)の変化を測定した結果が第2図に示
されている。ここで使用された触媒成分は、白金
(Pt)およびロジウム(Rh)からなるもの(後述
する実施例1のものと同様)であり、酸化セリウ
ムとベーマイトの重量比(全重量は550gに固定)
を変えることによりCeO2の含有量(重量%)を
変化させるようにしている。本結果は、活性測定
条件を、空燃比A/F=14.7±0.9、空間速度S.V
=60000/Hrとし、台上エンジンにおいて、排気
ガス温度850℃で300Hr運転した耐久テスト後の
触媒を用いて評価したものである。これによれ
ば、CeO2が50%以下になるとCO浄化率が大幅に
低下している。 一方、CeO2の含有量が高くなると、触媒活性
は向上するが、CeO2自体の結合力が弱いために、
物理的強度(耐剥離性)が減少し、耐久性が低減
する。ちなみに、CeO2を用いた被覆層中におけ
るCeO2の含有量(重量%)を変化させて、剥離
テストを行つたところ、表−1に示す結果が得ら
れた。ここで、剥離量=(テスト前のコート付着
量−テスト後のコート付着量)/(テスト前のコ
ート付着量)、また、テスト方法としては、直径
1インチ、高さ1インチの円筒テストピースを
600℃で30分間加熱、次に25℃の水中で冷却とい
う手順を三回繰り返した後、充分乾燥し、剥離量
を測定する方法が採用された。
【表】 上記剥離テストの結果から、被覆層中のCeO2
含有量は、95%以下とするのが好ましいことがわ
かる。 前記被覆層の触媒担体に対する付着割合が5重
量%以下では触媒層の表面を効果的に被覆するこ
とができなくなるため、触媒性能が急激に低下
し、40重量%を越えると、活性触媒成分と排気ガ
スとの接触が阻害されるため、急激に触媒性能が
低下する。このことを勘案すると、被覆層の付着
割合を5〜40重量%とするのが望ましい。なお、
被覆層の厚さは、20〜40μとするのが望ましい。 以下、本発明の幾つかの好適な実施例を説明す
る。 実施例 1 γ−アルミナ160g、ベーマイト160g、水500
c.c.、濃硝酸4c.c.をホモミキサーにより10時間混合
攪拌し、アルミナウオツシユコート用スラリーを
得た。このスラリーにハニカム触媒担体(コージ
ライト製)を浸漬して引き上げた後、余分のスラ
リーを高圧エアブローで除去し、130℃で1時間
乾燥後、550℃で1時間焼成した。 このアルミナコートした触媒担体を、Ptが200
g/である塩化白金酸とRhが100g/である
塩化ロジウムとを200c.c.の水に混合して得られた
混合水溶液に約15秒浸漬して引き上げた後、200
℃で1時間乾燥し、次いで600℃で2時間焼成し
た。焼成後の貴金属含有量は白金(Pt)0.28g/
、ロジウム(Rh)0.14g/であつた。この
時得られた触媒層2の付着量は、触媒担体1に対
して14重量%であつた。 酸化セリウム440gに、Pdが200g/である
塩化パラジウムと水200c.c.とを混合して得られる
塩化パラジウム水溶液を含浸させ、ナトリウムボ
ロハイドライド(NaBH4)で還元し、酸化セリ
ウム上にパラジウムを固定した。次いで水洗し、
これにベーマイト110g、硝酸3c.c.及び水500c.c.を
添加し、ホモミキサーで混合攪拌し、Pd含有の
OSCコート用スラリーを作つた。このスラリー
に先のアルミナ及び貴金属を付着した触媒担体を
約20秒浸漬して、スラリーを付着させ、余分のス
ラリー液を高圧エアブローで除去し、200℃で1
時間乾燥後、600℃で2時間焼成した。これによ
つて、触媒担体1上に形成された触媒層2(Pt、
Rhを含む)の上面に、80重量%の酸化セリウム
と20重量%のγ−アルミナとからなり、Pdが0.98
g/担持された被覆層3が形成されてなる排気
ガス浄化用触媒が得られた(第1図参照)。ここ
で、触媒仕様は上下層を総合して、Pt/Pd/Rh
=2/7/1の割合で、合計1.40g/とされて
いる。なお、被覆層3の付着量は、触媒担体1に
対して30重量%であつた。 上記実施例で得られた排気ガス浄化用触媒の浄
化性能を、従来公知の触媒、即ち、触媒活性成分
とOSC剤とを混在せしめてなる触媒と比較して
評価テストを行つたところ、第3図ないし第5図
に示す結果が得られた。 ここで、比較例は、次のようにして調製され
た。 比較例 γ−アルミナ160g、ベーマイト160g、酸化セ
リウム190g、濃硝酸4c.c.、水500c.c.をホモミキサ
ーにより混合攪拌し、アルミナ及びOSC剤コー
ト用のスラリーを得た。このスラリーを用いて、
前記実施例1と同一方法でハニカム触媒担体にア
ルミナ及び酸化セリウムをコーテイングした。こ
のコート層の付着量は、触媒担体に対して30重量
%、酸化セリウムのコート層中での割合は40重量
%であつた。 この触媒担体にさらに前記実施例1と同様な方
法を用いて、白金(Pt)0.28g/、ロジウム
(Rh)0.14g/、Pd0.98g/をCeO2のコート
層に含浸させることにより触媒に調製した。 なお、活性測定条件を、空燃比A/F=14.7±
0.9、空間速度S.V=60000/Hrとし、台上エンジ
ン300Hr耐久テスト後の触媒を用いて評価テスト
を行つた。 上記評価テストの結果によると、本発明の実施
例による排気ガス浄化用触媒は、従来公知の触
媒、即ち、比較例のものに比較して大幅に浄化性
能が改善されていることがわかる。 実施例 2 第6図図示の如く、円筒状に形成された触媒担
体1上に、前記実施例1と同様な方法によりγ−
アルミナと触媒成分である貴金属(PtおよびRh)
とを担持して得られたものを、まず半分流動パラ
フイン溶液中に浸漬する。次いで酸化セリウム
440gに前記実施例1と同じ濃度の塩化パラジウ
ム液を含浸させ、ナトリウムボロハイドライド
(NaBH4)で還元し、酸化セリウム上にパラジウ
ムを固定し、水洗後、これにベーマイト110g、
硝酸3c.c.及び水500c.c.を添加し、ホモミキサーに
より混合攪拌し、Pd含有のOSCコート用スラリ
ーを作つた。このスラリーに半分パラフインを付
着させた触媒担体を約20秒浸漬し、余分なスラリ
ー液を高圧エアブローにより除去し、200℃で1
時間乾燥後、600℃で2時間焼成することにより、
流動パラフインが付着しない半分側にのみ多量の
CeO2と微量のPdとを含む被覆層3が形成された
排気ガス浄化用触媒が得られた。この触媒は、被
覆層3が形成された側を出口側として使用する
と、高温となる入口側に比較的耐熱性に劣る酸化
セリウムを含む被覆層が存在しないこととなり、
酸化セリウムの熱劣化を防止することが可能とな
る。なお、被覆層3を形成する範囲は、被覆層形
成部長さおよび被覆層非形成部長さを、それぞれ
A1、A2とするとき、A2/A1=7/3〜3/7と
されるが、A1/A2=1とするのが好ましい。 実施例 3 第7図図示の如く、円筒状に形成された触媒担
体1上に、前記実施例1と同様な方法によりγ−
アルミナと触媒成分である貴金属(Pt)とを担
持して得られたものにおいて、その開口部両側に
開口径の1/2の径を有するラベルを貼り、次い
で酸化セリウム440gに前記実施例1と同じ濃度
の塩化パラジウム液を含浸させ、ナトリウムボロ
ハイドライド(NaBH4)で還元し、酸化セリウ
ム上にパラジウムを固定し、水洗後、これにベー
マイト110g、硝酸3c.c.及び水500c.c.を添加し、ホ
モミキサーにより混合攪拌し、Pd含有のOSCコ
ート用スラリーを作つた。このスラリーに先の触
媒担体を約20秒浸漬し、余分なスラリー液を高圧
エアブローにより除去する。その後、前記ラベル
を取り除き、200℃で1時間乾燥後、600℃で2時
間焼成することにより、前記ラベルが貼られてい
ない外周部にのみ多量のCeO2と微量のPdとを含
む被覆層3が形成された排気ガス浄化用触媒が得
られた。この触媒は、高温の排気ガスと直接接触
する内周側に被覆層3が形成されていないため、
比較的耐熱性に劣る酸化セリウムの熱劣化を防止
することが可能となる。なお、被覆層3を形成す
る範囲は、被覆層形成部の巾および被覆層非形成
部の巾を、それぞれB1、B2とするとき、B2
2B1=7/3〜3/7とされるが、B2/2B1=1
とするのが好ましい。 上記実施例2、3の排気ガス浄化用触媒の浄化
性能の評価テストを行ない、触媒担体の全体に被
覆層を形成してなる比較例(本発明実施例の一例
である)と比較した結果が第8図ないし第10図
に示されている。前記評価テストは、エンジンエ
ージング(排気ガス温度:900℃、100時間運転)
後に測定されたものであり、活性測定条件として
は、空燃比A/F=14.7±0.9、空間速度S.V=
60000/Hrである。 上記の結果によれば、実施例2、3の触媒は、
比較例のものに比べて若干浄化性能が向上してお
り、このことから、熱劣化し易い部分に被覆層を
形成しなくとも、浄化性能の低下がないことが分
かる。したがつて、被覆層形成に必要な原料
(CeO2等)の節約が可能となるのである。 実施例 4 前記実施例1と同様な方法により触媒担体1上
に形成された触媒層2の上面に、多量のCeO2
微量のPdとを含む被覆層3を形成してなる触媒
を、水和アルミナ70g、γ−アルミナ70g、水
200c.c.からなるアルミナスラリー液中に約20秒浸
漬させて引き上げたのち、高圧エアブローにより
余分なアルミナスラリーを除去し、130℃で1時
間乾燥後、550℃の電気炉で1時間焼成した。こ
れにより、第11図図示の如く、触媒担体1上
に、貴金属(Pt、Rh)からなる触媒活性成分を
含む触媒層2、多量のCeO2と微量のpdとを含む
被覆層3、アルミナ成分のみの保護層4を有する
三重層の排気ガス浄化用触媒を得ることができ
た。この時得られた保護層4の厚さは約30μであ
つた。かく構成することによつて、被覆層3に含
まれるCeO2の熱劣化が保護層4によつて防止さ
れる。又、該保護層4は、被覆層3に対する被毒
防止作用をも有している。なお、前記保護層4の
厚さは、20〜40μが適切であり、20μ以下では熱
及び被毒に対する保護層としての効果が得られ
ず、40μ以上では厚すぎて、排気ガスのウオツシ
ユコート内での拡散が不充分となり、浄化性能が
低下する。 上記実施例4の排気ガス浄化用触媒の浄化性能
の評価テストを行ない、比較例(本発明実施例の
一例であり、保護層4を形成しないもの)と比較
した結果が第12図ないし第14図に示されてい
る。前記評価テストは、200時間実車走行後に測
定されたものであり、活性測定条件としては、空
燃比A/F=14.7±0.9、空間速度S.V=60000/
Hrとされた。これによれば、本実施例のものが、
保護層4を形成していない比較例のものに比べ
て、浄化性能が優れていることがわかる。 実施例 5 本実施例の排気ガス浄化用触媒は、前記実施例
4のものと同様に、触媒担体1上に、触媒層2、
被覆層3、保護層4を設けた三重層構造とされて
おり、且つ該保護層4にアルカリ土類金属の酸化
物(本実施例ではCaO)を含有せしめている。 即ち、前記実施例4におけるアルミナスラリー
の組成を、水和アルミナ50g、γ−アルミナ60
g、酢酸カルシウム50g、水200c.c.とした以外は、
前記実施例4と同様な方法、条件で調製して、前
記保護層4中に酸化カルシウムが含有された三重
層構造の触媒を得た。この時得られた保護層4の
厚さは約30μであつた。このように、保護層4内
にアルカリ土類金属を含有せしめることによつ
て、エンジンオイル中に含有されている被毒物で
あるリン(P)が、コート表面上でガラス化する
のを防止することができるのである。なお、ガラ
ス化防止剤としては、アルカリ土類金属中では特
に酸化カルシウム(CaO)が効果的である。又、
添加するアルカリ土類金属量は、焼成後におい
て、保護層4の重量中10〜30重量%が適切であ
り、10重量%以下ではガラス化防止効果が充分で
なく、30重量%以上ではウオツシユコートの物理
的強度が低下し、剥離しやすくなつてしまう。 なお、前記保護層4の厚さは、前記実施例4と
同様に20〜40μが適切である。 上記実施例5の排気ガス浄化用触媒の浄化性能
の評価テストを行い、比較例(本発明実施例の一
例であり、保護層4を形成しないもの)と比較し
た結果が第15図ないし第17図に示されてい
る。前記評価テストは、200時間実車走行後に測
定されたものであり、活性測定条件としては、空
燃比A/F=14.7±0.9、空間速度S.V=60000/
Hrとされた。ただし、触媒に付着するリンの量
を高めるため、LOCが20000Km/であるエンジ
ンにおいて、エンジンオイル中のリン量を添加剤
を加えて1.0重量%に増やしたものを使用した。
これによれば、本実施例のものが、保護層4を形
成していない比較例のものに比べて、浄化性能が
優れていることがわかる。 実施例 6 本実施例の排気ガス浄化用増媒においては、触
媒層はγ−アルミナから構成されるが、多量の
CeO2と微量のPdとを含む被覆層の原料は、α−
アルミナ/水和アルミナ=95/5〜60/40(重量
比)であるアルミナ組成からなつている。 即ち、従来方法によりコージライト製触媒担体
上に約40μのγ−アルミナコートを設け、これに
触媒成分(Pt1.0g/、Rh0.2g/)を担持し
た。 次いで酸化セリウム440gに前記実施例1と同
じ濃度の塩化パラジウム液を含浸させ、ナトリウ
ムボロハイドライド(NaBH4)で還元し、酸化
セリウム上にパラジウムを固定し、水洗後、これ
にベーマイト110g、硝酸3c.c.及び水500c.c.を添加
し、ホモミキサーにより混合攪拌し、Pd含有の
OSCコート用スラリーを作つた。このスラリー
に先のPt、Rhが担持された触媒担体を浸漬し、
余分なスラリー液を高圧エアブローにより除去
し、200℃で1時間乾燥後、600℃で2時間焼成し
て、上記構造の触媒を得た。 この触媒は、熱によつてもアルミナ結晶変化が
少なく、ポア減少もほとんどないため、高温にお
ける物理的強度(触媒のクラツク、コートの剥離
等)が改善され、耐久性が向上する。 なお、水和アルミナ量がα−アルミナ/水和ア
ルミナ=95/5より少なくなると、アルミナ同志
及びアルミナとOSC剤との結合力が弱くなり、
剥離しやすくなる。又、α−アルミナ量がα−ア
ルミナ/水和アルミナ=60/40より少なくなる
と、α−アルミナの特性である高温における物理
的強度、耐久性が得られなくなる。 上記実施例6の排気ガス浄化用触媒の浄化性能
評価テストを行い、比較例(本発明の実施例の一
例であり、OSC剤を含む被覆層の原料がγ−ア
ルミナのみからなる触媒)と比較した結果が第1
8図ないし第20図に示されている。前記評価テ
ストは、大気中1100℃で50時間熱エージングした
後に測定されたものであり、活性測定条件として
は、空燃比A/F=14.7±0.9、空間速度S.V=
60000/Hrとされた。 又、被覆層の剥離テストを行つた結果、表−2
に示す結果が得られた。 剥離テスト方法としては、直径1インチ、高さ
1インチの円柱テストピースを、600℃で30分間
加熱し、次に25℃の水中で冷却するという手順を
3回繰り返した後、充分乾燥して剥離量を測定す
るという方法が採用された。
【表】 上記各テストの結果からみると、本実施例のも
のが、比較例のものに比べて、浄化性能において
若干劣つているが、耐剥離性において非常に優れ
ていることがわかる。 なお、上記各実施例ではOSC剤として酸化セ
リウム(CeO2)を用いたものについて説明して
いるが、該酸化セリウムとほぼ同等の酸素貯蔵能
を有する酸化ニツケル(NiO)、酸化モリブデン
(MoO3)、酸化鉄(Fe2O3あるいはFeO)のうち
少なくとも1種を酸化セリウムに添加するように
してもよい。 (発明の効果) 叙上の如く、本発明によれば、活性触媒成分
(Pt、Rh)を含有する触媒層と、OSC剤
(CeO2、)を含有する被覆層とを分離して形成し
ているので、活性触媒成分とCeO2とが化合物を
形成することがなくなり、従来の活性触媒成分と
CeO2とを混在させたものに比べて、排気ガス浄
化性能が向上するという優れた効果がある。 また、CeO2の被覆層中における含有量を50〜
95重量%として、CeO2による酸素貯蔵能効果を
大幅に増大せしめるようにしたので、排気ガス浄
化性能を著しく向上せしめることができるという
効果もある。 さらに、被覆層は直接排気ガスと接する側に位
置するため高温となり易いが、被覆層中に混在せ
しめられた微量のPdは、CeO2と化合物を作りに
くいうえ、酸化性能に優れ、しかも、耐熱性を有
しているため、安定した状態でCeO2の酸素貯蔵
能による酸化反応を高めることができるととも
に、触媒層上面が被覆層にて被覆されるところか
ら、触媒層が還元雰囲気になり易くなり、排気ガ
ス中のNOXの浄化性能が一段と向上するという
利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる排気ガス浄化用触媒
の一例を示す拡大図、第2図は、本発明にかかる
排気ガス浄化用触媒における被覆層中のCeO2
有量(重量%)に対する排気ガス中のCO浄化率
(%)の変化を示す特性図、第3図、第4図及び
第5図は、本発明の実施例1と比較例との浄化性
能評価テストの結果を示す特性図、第6図は、本
発明の実施例2にかかる排気ガス浄化用触媒の斜
視図、第7図は、本発明の実施例3にかかる排気
ガス浄化用触媒の端面図、第8図、第9図及び第
10図は、本発明の実施例2、3と比較例との浄
化性能評価テストの結果を示す特性図、第11図
は、本発明の実施例4、5にかかる排気ガス浄化
用触媒の一例を示す拡大図、第12図、第13図
及び第14図は、本発明の実施例4と比較例との
浄化性能評価テストの結果を示す特性図、第15
図、第16図及び第17図は、本発明の実施例5
と比較例との浄化性能評価テストの結果を示す特
性図、第18図、第19図及び第20図は、本発
明の実施例6と比較例との浄化性能評価テストの
結果を示す特性図である。 1……触媒担体、2……触媒層、3……被覆
層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 触媒担体に担持され、白金およびロジウムの
    うち少なくとも一種類の触媒成分を含有する触媒
    層と、該触媒層上に設けられ、酸素貯蔵能付与剤
    として作用する酸化セリウムを50〜95重量%と微
    量のパラジウムとを含有するアルミナの被覆層と
    を備えていることを特徴とするエンジンの排気ガ
    ス浄化用触媒。
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