JPH033841Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、魚、肉等を焼料理するガス焼物調
理器に関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種のガス焼物調理器は、被料理物を
ガスの燃焼熱で直接焼いているので被料理物が、
たれ落ちた脂の燃焼による煤煙等によつて汚れた
り、あるいは低温の被料理物の表面に燃焼廃ガス
中の水蒸気が結露、付着してベタベタするため水
分の多い被料理物にあつてはその焼上がりに悪響
を及ぼす等の欠点があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この考案は、燃焼廃ガス経路と被料理部を完全
に隔絶し、ガスの燃焼熱を輻射熱にして被料理物
に作用させ、かつ、その燃焼廃ガスを被料理物に
接触させることなく器外へ導くことにより上記従
来の諸欠点を解消したとを目的とするガス焼物調
理器を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は、箱状器体Ｂ内に燃焼室３をもつた
加熱体４からなる輻射物１を設け、その上部に被
調理部を備え、前記加熱体に該被調理部とは隔絶
して燃焼廃ガスを直接被料理物Ａに接触しないよ
う器外へ導く排気通路３を設けたことを特徴とす
るガス焼物調理器に係るものである。

〔作用〕

この考案は上記構成としたから、ガスの燃焼に
よる燃焼熱は輻射物１により輻射熱となつて被料
理物Ａに作用し、かつ、その燃焼廃ガスは排気通
路２によつて被料理物Ａに触れることなく器外へ
導かれるので、被料理物Ａの表面に燃焼廃ガス中
の有害ガスが触れたり、水蒸気が結露、付着する
ことはないから被料理物Ａを衛生的で、しかも、
その焼き上げを良好とするとができる。したがつ
て、被料理物Ａにガスの燃焼熱が直接当たらず、
輻射熱のみが作用するため、例えば、炭火あるい
は石焼き等のように放射熱で焼き上げたと同様の
焼き効果が得られるものである。

〔実施例〕

以下この考案によるガス焼物調理器の一実施例
を図面に基づき設明する。

図面において、１はガスの燃焼による燃焼熱を
輻射熱にして被料理物Ａに作用させる輻射物であ
つて、燃焼室３をもつた複数の筒状加熱体４を箱
状器体Ｂ内の中程に並設し、該筒状加熱体４の燃
焼室３の一側にガスバーナ５を臨設せしめ、該ガ
スバーナ５の燃焼室で筒状加熱体４を加熱しその
発生輻射熱で加熱体４の上部の被調理部の被料理
物Ａを焼き料理するようになしている。この輻射
物１はガスの燃焼熱を受けて輻射熱を発生するも
のであれば上記筒状状のもののほか、平板状のも
のであつてもよい。Ａは箱状器体Ｂの上面開口６
の近くに設けた被調理部の焼網７上に載せて焼き
料理する魚、肉、野菜等の被料理物である。ま
た、２は上記複数の筒状加熱体４における燃焼室
３内の燃焼廃ガスを被料理物Ａに接触させないで
器外へ導くための排気通路で、複数の筒状加熱体
４における燃焼室３と連通する集合管９と該集合
管９に接続させる排気管１０とからなつており、
排気管１０の先端トツプ部１１を室外壁Ｃを貫通
して室外に開口せしめている。この排気通路２は
燃焼廃ガスが直接被料理物Ａに接触しないよう完
全に隔絶して該燃焼廃ガスを器外へ導くためのも
のであるからガスの燃焼熱を受けて輻射熱を発生
する輻射物１の構造によつて適宜構造とするもの
である。１２はガスバーナ５の燃焼用の空気を導
入するための吸気管で、その先端吸気口１３を室
外壁Ｃを貫通して室外に開口せしめ、その基端を
箱状器体Ｂの内周面に配設した吸気導管１４に接
続し、該吸気導管１４と上記複数の筒状加熱体４
における燃焼室３を連通管１５を介して接続しガ
スバーナ５の燃焼用の空気を室外の吸気口１３か
ら取入れて吸気管１２→吸気導管１４→連通管１
５の系路を経て各々の燃焼室３に分配導入しガス
バーナ５の燃焼に供する自然吸気方式となしてい
る。なお、上記排気管１０と吸気管１２は内外に
同一軸心を保つて配管し、かつ、その吸排気を室
外で行う構造としているが、排気管１０と吸気管
１２を別々に配管し、かつ、その吸排気をとに室
内で行うか、あるいはいずれか一方を室外に連通
するかいずれの構造としてもよい。Ｖはガス弁
で、調整つまみ１６によりその開閉を行うことに
よりガス導管１７を介して各々のガスバーナ５に
ガスが供給されるようになつている。１８はガス
管接続口、１９は該ガス管接続口１８とガス弁Ｖ
を接続した接続管、２０は点火スイツチである。

しかして、ガスバーナ５による燃焼熱で筒状加
熱体４を加熱しその発生輻射熱が焼網７上の被料
理物Ａに作用し、かつ、燃焼室３の燃焼廃ガスは
各々の燃焼室３から集合管９に集められ排気管１
０を介して室外に放出されるから燃焼廃ガスが被
料理物Ａに直接触れることがないため焼網７上の
被料理物Ａは輻射物１たる筒状加熱体４から発生
する輻射熱のみで焼き料理されることになる。こ
のとき、ガスバーナ５の燃焼に必要な空気は室外
の吸気口１３から取入れられて吸気管１２→吸気
導管１４→連通管１５の系路を辿つて各々の燃焼
室３に分配導入されるものである。

〔考案の効果〕

この考案は以上設明したように、ガス焼焼熱を
輻射熱にして被料理物に作用させ、かつ、その燃
焼廃ガスを被料理物に接触させることなく器外へ
導く構造としたから、燃焼廃ガス中の水蒸気が被
料理物の表面に結露、付着することがないので水
分の多い被料理物でもその焼き上がりをよくする
ことができ、美味な調理ができる。また、燃焼廃
ガス中の有害ガスの影響も受けないので衛生上及
び安全上にもすぐれ、さらに、被料理物が媒煙等
によつて汚たり、被料理物にガスの臭いがつく等
の弊害も解消できるため被料理物を輻射熱のみで
焼くこととなり、したがつて、赤熱状に熾つた炭
火等で焼いたと同一の焼き効が得られるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案によるガス焼物調理器の一実施
例を示したもので、第１図は縦断正面図、第２図
は一部を切断せる平面図である。 １……輻射物、Ａ……被料理物、２……排気通
路、３……燃焼室、４……加熱体、Ｂ……箱状器
体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱状器体Ｂ内に燃焼室３をもつた加熱体４から
   なる輻射物１を設け、その上部に被調理部を備
   え、前記加熱体４に該被調理部とは隔絶して燃焼
   廃ガスを器外へ導く排気通路２を設けたことを特
   徴とするガス焼物調理器。