JPH0333349B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で
代表される弾球遊技機に関し、詳しくは、打玉が
打込まれる遊技盤を有し、該遊技盤面に入賞球装
置が設けられた弾球遊技機に関する。

［従来の技術］ この種の弾球遊技機において、従来から一般的
に知られているものに、たとえば、遊技盤内に打
込まれた打玉の落下径路に応じてまたは一定時間
毎に形状を変化して打玉を入賞させやすくする変
動入賞球装置（または変形ヤクモノ）が設けられ
たものがあつた。このような変動入賞球装置を配
設した弾球遊技機は、遊技者の注意を引きつけ、
遊技方法の面白さや珍しさ等もあつて或る程度の
人気があつた。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、この種従来の弾球遊技機は、結局のと
ころ、打玉を入賞しやすくしたり入賞しにくくし
たりするだけの機能しかなかつたため、打玉が入
賞した後は何ら変哲のないものであり、遊技の興
趣を今一歩盛り上げることができないという欠点
があつた。

本発明は、かかる実情に鑑み、打玉が入賞球装
置内に入つた後においても、その打玉に遊技者の
意思を反映させて変化に富んだ遊技が楽しめ、遊
技の興趣を倍加できるような弾球遊技機を提供す
ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、打玉が打込まれる遊技盤を有し、該
遊技盤面に入賞球装置が設けられた弾球遊技機で
あつて、 前記入賞球装置は、 打玉を傾斜方向へ転動させるための傾斜板と、 前記遊技盤の特定領域を通過した打玉を前記傾
斜板へ誘導する玉誘導部材と、 前記傾斜板の下方に設けられ、前記打玉を弾発
する弾発片と該弾発片を駆動する駆動手段とを有
する弾発部材と、 該弾発部材で弾発された打玉の少なくとも一部
が通過可能な位置に配設された通過口とを含み、 該通過口を通過した通過玉を検出して或る価値
を付与するための価値付与手段と、 遊技者が操作可能な位置に設けられ、遊技者の
操作によつて前記駆動手段を駆動させて打玉を弾
発指令するための弾発指令スイツチとを含むこと
を特徴とする。

［作用］ 玉誘導部材により、遊技盤の特定領域を通過し
た打玉が傾斜板へ誘導され、その傾斜板上で傾斜
方向へ転動される。また、遊技者が弾発指令スイ
ツチを操作することにより、前記傾斜板の下方に
設けられた弾発部材の弾発片により前記打玉が弾
発可能となり、その弾発された打玉の少なくとも
一部は前記通過口を通過し得るように構成されて
いる。さらに、打玉がその通過口を通過すれば、
価値付与手段の働きにより、遊技者に或る価値が
付与される。

つまり、遊技盤内に打込まれた打玉が入賞球装
置内に入賞した後においても、遊技者の操作に応
じてその入賞玉が再度弾発可能となり、その弾発
された方向により所定価値が付与される可能性が
生じる。

［発明の実施例］ 次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図はこの発明の弾球遊技機の一例のパチン
コ遊技機４０の正面図である。図においてパチン
コ遊技機４０は、遊技盤４１の中央部に前記入賞
球装置１０を配設するとともに、入賞球装置１０
を配設している遊技盤４１の下方に入賞孔の一例
のヤクモノ（通称チユーリツプ）４２ａないし４
２ｅを配設し、遊技盤４１の下方にアウト玉入口
４３を形成する。なお、遊技盤４１には必要に応
じてセーフ孔が設けられる。

前記パチンコ機４０の前面パネルの下方には、
複数のパチンコ玉を入れると、該パチンコ玉を１
個順次打球させるために打球位置へ導く打球待機
樋４４と、打球待機樋４４によつて打球位置へ導
かれたパチンコ玉を遊技者の回動操作に応じて打
球杆（第２図に示す５４３）で打球する強さを調
節するための打球ハンドル４５と、打球指令する
ための打球スイツチ４５１と、ヤクモノ４２ａ〜
４２ｅへの入賞玉に応じて賞品玉を払出す賞品玉
払出口４６ａと、賞品玉払出口４６ａへ払出され
た賞品玉が一杯になつたとき余剰賞品玉払出口４
６ｂから払出される余剰玉を受ける賞品玉受皿４
７とが設けられる。また、前面パネル下方には、
遊技者の操作によつて弾発指令するための弾発指
令スイツチ４８が設けられる。

第２図はパチンコ遊技機４０の前面パネル裏側
を示す図解図である。第３図はパチンコ遊技機４
０の前面パネルの裏側に開閉自在に設けられる裏
パネル６０の図解図である。このパチンコ遊技機
（パチンコ機）は、第１図に示す前面パネルが複
数台のパチンコ機を並べて一体的に取付けられる
機体（図示せず）に開閉自在に装着され、前面パ
ネルの裏側と機体との間に裏パネル６０が配設さ
れる。次に、第２図および第３図を参照してパチ
ンコ機４０の裏面構造を説明する。

前記遊技盤４１裏面には、前記入賞領域１３ａ
に入賞した入賞玉をヤクモノ４２ａの裏側へ導く
ことにより該ヤクモノ４２ａの嘴状部を開成させ
るための径路５１１と、ヤクモノ４２ａへ入賞し
た入賞玉をヤクモノ４２ｂの裏側へ導いて該ヤク
モノ４２ｂの嘴状部を開成させるための径路５１
２と、入賞領域１６１および１３ｂへ入賞したパ
チンコ玉をヤクモノ４２ｃの裏側へ導いてその嘴
状部を開成させるための径路５１３と、入賞領域
１３ｃへ入賞したパチンコ玉をヤクモノ４２ｅの
裏側へ導いて嘴状部を開成させるための径路５１
４と、径路５１５と、ヤクモノ４２ａないし４２
ｅへ入賞したパチンコ玉を入賞玉処理器４２へ導
く径路５１６とが形成されるとともに、入賞玉処
理器５２で検知された入賞玉を下方へ導く径路５
１７と、アウト玉入口４３へ入つたアウト玉を下
方へ導く径路５１８とが形成される。この径路５
１８には、必要に応じて、アウト玉を検出するア
ウト玉センサ５３が関連的に設けられる。また、
径路５１７および５１８を介して導かれる入賞玉
およびアウト玉（すなわち打込玉）は、各パチン
コ機毎に形成された還元装置（図示せず）または
複数のパチンコ機を並べて配設して形成される島
毎に設けられた還元装置（図示せず）を介して回
収され、該パチンコ機の賞品玉タンク６１へ補給
玉として補給される。

前記入賞玉処理器５２を具体的に説明すると、
筒部材５２１の径路５１６側端部にパチンコ玉受
部５２２が形成され、該筒部材５２１が支持部材
５２３で支承されている。それによつて、ヤクモ
ノ４２ａ〜４２ｅへ入つた入賞玉が径路５１２を
介してパチンコ玉受部５２２の上に載ると、パチ
ンコ玉の自重で筒部材５２１が回動する。この筒
部材５２１の回動方向下側には、入賞玉検出スイ
ツチ５２４が設けられる。この入賞玉検出スイツ
チ５２４は、筒部材５２１の回動を検出すること
によつて入賞玉を検出する。この入賞玉検出出力
が賞品玉払出指令信号として利用される。筒部材
５２１の回動に応じて、後述の賞品玉払出機構６
４から払出された賞品玉は「へ」の字形レバー５
２６の玉受部に一旦落下する。レバー５２６は、
ほぼ中央部が支持部材５２７で軸支されていて、
払出された賞品玉の重力によりｘ方向に回動され
る。レバー５２６の玉受部の反対方向には、レバ
ー５２５が設けてあり、レバー５２６がｙ方向に
回動するとレバー５２５はy'方向に引上げられ
る。このレバー５２５は筒部材５２１が回動して
下がつた状態で、レバー５２５の最下端部の引上
げ部が筒部材５２１と係合するように構成され
る。そして、後述の賞品玉払出機構４４から賞品
玉が払出されると、該賞品玉は、レバー５２６の
一方側に落下してそのレバー５２６の一方側を矢
印ｙ方向へ押し下げるとともに矢印ｚ方向へ落下
する。そのために、該レバー５２６の他方側は矢
印y'方向に回動し、その結果、筒部材５２１を上
方に復帰させる。

また、前記前面パネルの裏面下方には、打球機
構５４が設けられる。この打球機構５４は、前記
打球スイツチ４５１の押圧に応じて回転駆動され
るモータ５４１と、モータ５４１の回転を変速し
た軸（または直接モータの回転軸）に回転自在に
固着される打球カム５４２と、その回動によつて
打球位置へ導かれたパチンコ玉を打球する打球杆
５４３と、その一方端が打球杆５４３の下方に固
着されかつ他方端にピンを形成したレバー５４４
と、打球杆５４３を引張り付勢しかつ前記打球ハ
ンドル４５の回動によつてその引張り強さが調節
されて打球杆５４３の打球強さを調節するための
ばね部材５４５とからなる。そして、モータ５４
１の回転によつて打球カム５４２が回転されると
き、打球カム５４２の円弧状部がレバー５４４に
形成されたピンを押圧しまたは押圧を解除するこ
とによつて打球杆５４３を間欠的に回動させるも
のである。なお、図示では電動式打球機構の場合
を示すが、手動式打球機構であつてもよい。

前記裏パネル６０には、その上方に設けられた
補給球ホツパ（図示せず）から径路６２を介して
補給されるパチンコ玉を賞品玉として貯留する賞
品玉タンク６１と、賞品玉タンク６１に貯留して
いる賞品玉を１個順次整列して賞品玉払出機構６
４へ導く径路６３と、賞品玉払出機構６４から払
出された一定個数の賞品玉を前記賞品玉払出口４
６ａへ導く賞品玉径路６５とが配設される。ま
た、径路６３には、賞品玉タンク６１および径路
６３に貯留されている賞品玉が所定数以下になつ
たことを検出するために、玉切れ検出スイツチ６
６が関連的に設けられる。前記賞品玉払出機構６
４は、径路６３に沿つた終端側に設けられかつ径
路６３から転動して供給されるパチンコ玉を一定
個数貯留する賞品玉貯留部材６４１と、そのプラ
ンジヤが賞品玉貯留部材６４１の一方端に固着さ
れかつ前記入賞玉検出スイツチ６２４の出力に応
じて付勢されるソレノイド６４２とからなり、ソ
レノイド６４２の付勢によつて支点６４３を中心
として賞品玉貯留径路６４１を下方へ吸引するこ
とによつて、それまで貯留していた一定個数の賞
品玉を径路６５側へ払出すものである。このと
き、径路６３に貯留されているパチンコ玉が径路
６３から落ちるのを防止するために、賞品玉貯留
径路６４１の径路６３側下端にはストツパ６４４
が形成される。

第４図ないし第６図はこの発明の一実施例の弾
球遊技機の入賞球装置を示す図解図である。特
に、第４図は入賞球装置１０の正面図（第４図ａ
参照）と縦断面図（第４図ｂ参照）を示し、第２
図は斜視図を示し、第３図は各部品の分解斜視図
を示す。

次に、第４図ないし第６図を参照して、この発
明の特徴となる入賞球装置１０の具体的な構成に
ついて説明する。入賞球装置１０は、傾斜板１１
の傾斜方向下側（前面側）に弾発部材１２ａ，１
２ｂ，１２ｃを設け、傾斜板１１の傾斜方向上部
（奥方向側）に入口または出口を有する板状部材
１３を直立させ、傾斜板１１の両側面と後方を覆
う断面コの字状の枠部材１４を設け、枠部材１４
の上面に天板１５を固着し、傾斜板１１と枠部材
１４と天板１５とで構成された筐体の前面に飾り
窓枠１７を装着し、飾り窓枠１７の上部に特定領
域となる玉受部材１６を設け、天板１５の上面に
蓋部材１８を固着して構成される。

より具体的に説明すると、前記傾斜板１１の上
面には、障害部材の一例の障害突起１１１ないし
１１４が形成される。この障害突起１１１ないし
１１４は、たとえば三角形状であつて、傾斜板１
１の傾斜方向上部から転動するパチンコ玉が当た
ると、パチンコ玉の転動方向を変化させるもので
ある。なお、図示では障害部材として、三角形状
の突起部の場合について示すが、他の例として窪
み状のものや釘あるいは棒状の突起であつてもよ
い。この傾斜板の上部には、弾球遊技機の特定領
域を通過したパチンコ玉を傾斜板１１の上部へ導
出する出口１３１ないし１３４を形成しかつ各出
口の間に入賞領域（玉入口）１３ａ，１３ｂ，１
３ｃを形成した板状部材１３が直立して設けられ
る。この入賞領域１３ａ，１３ｂ，１３ｃで区切
られた底面（傾斜板１１の上部の面）には、孔が
あけられていて、入賞領域１３ａ〜１３ｃへ入つ
たパチンコ玉を下方へ導く。この傾斜板１１の傾
斜方向下側（すなわち遊技盤前面側）には、弾発
部材１２ａ，１２ｂ，１２ｃが幅方向に間隔を隔
てて設けられる。この弾発部材１２ａ，１２ｂ，
１２ｃは、それぞれ傾斜板１１上を転動して降り
てくるパチンコ玉の直径よりやや大きな幅であり
かつパチンコ玉の直径よりもやや小さな楕円状の
弾発片１２１をＬ字状レバー１２２の一端に固着
し、Ｌ字状レバー１２２の他端を駆動手段の一例
のソレノイド１２３のプランジヤ１２４に固着し
て構成される。そして、ソレノイド１２３が付勢
されてプランジヤ１２４を吸引するとき、弾発片
１２１がプランジヤ１２４の吸引方向（すなわち
傾斜板１１の上方向ｘ）へ移動されるため、傾斜
板１１の上部から転動しているパチンコ玉を弾発
片１２１で弾発するものである。なお、弾発片１
２１の前面側において、窪み等を設けて落下して
くるパチンコ玉を一旦停止させ、その停止したパ
チンコ玉を前記弾発片１２１で弾発するよう構成
してもよい。

前記飾り窓枠１７は、遊技盤前面から前記傾斜
板１１を見えるように四角状の透孔１７１を穿設
し、その上部にガイド１７２を形成し、前記弾発
部材１２ａ，１２ｂ，１２ｃに対応する部分に飾
り（図示ではミサイルの形状の飾り）１７ａ，１
７ｂ，１７ｃを形成して構成される。このガイド
１７２の上部には、弾球遊技機の遊技盤面より前
面側に突出しかつ前記盤面に沿つて落下するパチ
ンコ玉を受ける特定領域の一例の玉受部材１６が
固着される。この玉受部材１６は、前記蓋部材１
１の上面に形成されたガイド１８１に対応しかつ
ガイド１８１の前面側に突出した突出片１８２が
嵌合する入賞孔１６１と、両側が仕切られかつ下
側にパチンコ玉を前記天板１５の上面へ導く底板
の形成された特定通過領域１６２と、パチンコ玉
をガイド１７２へ直接通過させる通過領域１６３
とからなる。この入賞球装置１０はパチンコ玉の
入賞確率が変化しないが、パチンコ玉の入賞確率
が変化するいわゆる可変入賞球装置であつてもよ
い。また、前記蓋部材１８のガイド１８１の終端
側には、垂直の径路１８３が設けられ、該垂直径
路１８３の玉落下方向下側には、傾斜板１１の裏
面に固着された径路１８４の上側入口が設けられ
る。

前述の特定通過領域１６２と天板１５の上面と
枠部材１４の後方部および板状部材１３で挾まれ
た径路とで、玉誘導路を構成する。

なお、第１図で示したように、弾発部材を駆動
するために、遊技者の操作によつて弾発指令する
弾発指令スイツチを弾球遊技機に関連して設け、
このスイツチを押圧したときソレノイド１２３を
付勢するものとする。

次に、前述のごとく構成された入賞球装置１０
の動作を説明する。たとえば、入賞領域１６１へ
パチンコ玉が入ると、入賞領域１６１へ入つたパ
チンコ玉Ｂ１が径路１８１，１８３，１８４を介
して落下され、或る価値が付与される。

また、パチンコ玉が特定通過領域１６２へ入る
と、パチンコ玉は天板１５の上面を転動するが、
このとき障害突起１５１，１５２に衝突するとそ
の転動方向を変化しながら後方へもたらされる。
そして、枠部材１４と板状部材１３の間を通り、
出口１３１ないし１３４のいずれかから導出さ
れ、傾斜板１１の上面を転動しながら前面側に至
る。このとき、障害突起１１１ないし１１４のい
ずれかに当たると、パチンコ玉の転動方向が変化
される。傾斜板１１の上面を転動しているパチン
コ玉が弾発部材１２ａないし１２ｃの位置に近づ
くと、遊技者の揮発指令により各弾発部材１２ａ
ないし１２ｃのソレノイド２３が付勢されて、弾
発片１２１を移動させる。このとき、弾発片１２
１でパチンコ玉を弾発すれば、弾発されたパチン
コ玉が傾斜板１１の傾斜方向に逆らつて傾斜板１
１の上部へもたらされ、入賞領域１３ａ，１３
ｂ，１３ｃのいずれかへ入るか、または入ること
なく再び傾斜板１１の上面を下方へ転動する。こ
のとき、パチンコ玉が入賞領域１３ａないし１３
ｃのいずれかへ入賞すると、径路１８４を介して
裏面へ導かれ、或る価値を付与する玉として利用
される。一方、弾発部材１２ａないし１２ｃの各
弾発片１２１で弾発するのに失敗すれば、パチン
コ玉は各弾発部材の弾発片の間を通つて傾斜板１
１から転がり落ちて遊技盤面へもたらされる。

また、パチンコ玉が通過領域１６３へ入ると、
該通過領域１６３を通つて前面枠１７に形成され
ているガイド１７２へ至り、ガイド１７２で左右
に振分けられて遊技盤へ落下される。このため、
通過領域１６３を通過したパチンコ玉は、傾斜板
１１へもたらされることなく、直接遊技盤へ落下
されることになる。なお、通過領域１６３を通過
したパチンコ玉を入賞玉として処理してもよく、
さらに、傾斜板１１から遊技盤面に転がり落ちる
パチンコ玉も入賞玉として処理してもよい。

次に、第１図ないし第６図を参照して、この実
施例のパチンコ遊技機４０の動作について説明す
る。

遊技者は、玉貸機で購入したパチンコ玉を前記
打球待機樋４４へ入れ、打球ハンドル４５を回動
して打球強さを調節した後、打球スイツチ４５１
を押圧して打球指令する。応じて、前記電動式打
球機構５４によつて、パチンコ玉が１個順次打球
されて遊技盤４１へもたらされる。遊技盤４１へ
発射されたパチンコ玉は、ヤクモノ４２ａ〜４２
ｅのいずれかへ入賞すると、前記賞品玉払出機構
６４が作動して所定数の賞品玉を払出制御する。

一方、遊技盤４１へ発射されたパチンコ玉が前
記入賞領域１６１へ入賞すると、径路１８１，１
８３，１８４および径路１５３を介して落下さ
れ、ヤクモノ４２ｃの嘴状部を開成させて、パチ
ンコ玉を入賞しやすくし、さらに径路５１６を介
して入賞玉処理器５２に導かれて検出される。こ
れによつて所定数の賞品玉が払出制御される。

また、遊技盤４１へ発射されたパチンコ玉が、
特定通過領域１６２を通過すると、天板１５上を
転動して板状部材１３の裏側を通つて出口１３１
〜１３４のいずれかから導出され、傾斜板１１の
上面を転動しながら遊技盤前面側に転がり落ち
る。このとき、パチンコ玉が各弾発部材１２ａ〜
１２ｃの弾発片１２１に近づくと、遊技者は弾発
指令スイツチ４８を押圧して弾発指令する。これ
に応じて、各弾発部材１２ａ〜１２ｃのソレノイ
ド１２３が付勢されるため、各弾発部材の弾発片
が矢印ｘ方向に移動され、転動するパチンコ玉を
弾発する。この弾発されたパチンコ玉が入賞領域
１３ａ〜１３ｃのいずれかへ入るか、あるいはい
ずれの入賞領域にも入ることなく各弾発部材の弾
発片の間を通つて遊技盤へ落下する。今、弾発さ
れたパチンコ玉が入賞領域１３ａ（１３ｂの場合
を括弧書きで示す）入つた場合を想定すると、径
路５１１（または５１４）を介してヤクモノ４２
ａ（または４２ｅ）の裏側へ入つて嘴状部を開成
させ、さらに径路５１２（または５１５）を介し
てヤクモノ４２ｂ（または４２ｄ）の裏側へ入り、
該ヤクモノの嘴状部を開成させた後、径路５１６
を介して入賞玉処理器５２へ導かれる。これによ
つて、入賞領域１３ａ，１３ｃへ入賞すると、２
個のヤクモノを開成して入賞しやすい条件を遊技
者に付与するとともに、１個の入賞玉として処理
され、所定数の賞品玉を払出す。また、弾発され
たパチンコ玉が入賞領域１３ｂへ入賞すると、入
賞領域１６１へ入賞したパチンコ玉と同様にして
処理される。

このように、傾斜板上を転動するパチンコ玉を
遊技者の弾発指令により弾発し、弾発されたパチ
ンコ玉の進む方向によつて予め定める入賞領域に
入賞しあるいは入賞することなく弾発部材の間を
通つて遊技盤へ落下するため、遊技者にとつては
パチンコ玉の打球遊技のみならず、パチンコ玉を
再度弾発する遊技も楽しめ、興趣を一層倍加でき
る利点がある。また、パチンコ玉が弾発部材に近
接するタイミングに合わせて弾発指令スイツチを
操作しないと空打ちになつたり、または入賞領域
に入らないで戻つてきて外れ玉となり遊技盤面に
落下し、あるいは戻つてきたときに適当なタイミ
ングで再び弾発指令スイツチを操作して再び弾発
でき、多様性のあるゲームを楽しめる利点もあ
る。

電子的に効果音を発生する効果音発生装置をパ
チンコ機に設け、前記弾発部材が駆動する毎（た
とえば弾発指令スイツチの押圧毎）に弾発音に似
た擬音を発生させるようにする。このようにすれ
ば、弾発する毎の効果音により、一層興趣を味わ
える利点がある。

なお、図示では、弾発指令スイツチを１個設
け、１個の弾発指令スイツチを押圧することによ
り３個の弾発部材のソレノイドを同時的に付勢制
御する場合について説明したが、各弾発部材に弾
発指令スイツチを設ければ、ゲームが複雑とな
り、ゲームの興趣をより高めることができる利点
もある。また、弾発部材１２ａ〜１２ｃのソレノ
イド１２３を付勢制御する他の例として、常時、
或る繰返し周期で間欠的に各弾発部材のソレノイ
ドを付勢制御することにより、各弾発片の移動と
傾斜板１１上を転動するための転動方向およびそ
のタイミングによつて弾発できる場合と弾発でき
ない場合とが生じ、変わつた面白さが生じる利点
もある。

また、弾発部材で弾発されたパチンコ玉が入賞
した入賞領域のそれぞれに異なる方向へパチンコ
玉を導きかつそれによつて異なる数のヤクモノを
開成する場合について述べたが、どの入賞領域へ
入つたかを電気的に検出し、それに基づいてヤク
モノの開成数あるいは開成時間もしくは間欠的な
開閉回数を電気的に可変してもよい。また、入賞
領域を通過したパチンコ玉によつて、或る価値を
付与する他の例として、ヤクモノの開成のみなら
ず、直接払出す賞品玉数を可変する場合であつて
もよい。

ところで、第１図ないし第３図では、この発明
の入賞球装置をパチンコ遊技機に適用した場合を
示すが、コインゲーム機においても適用できる。
たとえば、弾発されたパチンコ玉の入賞する入賞
領域１３ａ〜１３ｃ別に異なる得点を定め、かつ
入賞領域１６１へ入賞した玉やヤクモノ１４ａな
いし１４ｅへ入賞した玉によつて得点を付与する
ように定め、１個のコインを投入することにより
所定数のパチンコ玉を打球待機樋へ払出し、所定
数のパチンコ玉を打球終了する間の得点数を累積
的に計数し、所定数のパチンコ玉の打球終了後に
おける得点数に基づく数のメタルを払出制御して
もよい。

［発明の効果］ 前記構成を有する本発明は、遊技盤内に打込ま
れた打玉が入賞球装置内に入賞した後において
も、遊技者の操作によつてその入賞玉を再度弾発
することが可能となり、その弾発された方向によ
り所定価値が付与される可能性が生じるため、打
玉が入賞した後においても、遊技者の弾発指令操
作に応じた変化に富んだ遊技が楽しめ、遊技者に
入賞玉を再度弾発させる面白みを提供することが
でき、遊技の興趣を倍加できるような弾球遊技機
を提供し得るに至つた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の弾球遊技機の一例を示すパチ
ンコ遊技機４０の全体正面図である。第２図はパ
チンコ遊技機４０の遊技盤裏面の図解図である。
第３図はパチンコ遊技機４０の裏面パネルの図解
図である。第４図ないし第６図は入賞球装置の図
解図であり、特に第１図は入賞球装置１０の正面
図と縦断面図を示し、第２図は斜視図を示し、第
３図は各部品の分解斜視図を示す。 図において、４０は弾球遊技機の一例のパチン
コ遊技機、１０は入賞球装置、１１は傾斜板、１
２ａないし１２ｃは弾発部材、１３ａ，１３ｂ，
１３ｃは入賞領域、１３１ないし１３４は出口、
１４は枠部材、１５は天板、１６は玉受部材、１
７は飾り窓枠、１８は蓋部材、４８は弾発指令ス
イツチ、４１は遊技盤、１２３は駆動手段の一例
のソレノイド、５２は入賞玉処理器、６４は賞品
玉払出機構である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 打玉が打込まれる遊技盤を有し、該遊技盤面
   に入賞球装置が設けられた弾球遊技機であつて、 前記入賞球装置は、 打玉を傾斜方向へ転動させるための傾斜板と、 前記遊技盤の特定領域を通過した打玉を前記傾
   斜板へ誘導する玉誘導部材と、 前記傾斜板の下方に設けられ、前記打玉を弾発
   する弾発片と該弾発片を駆動する駆動手段とを有
   する弾発部材と、 該弾発部材で弾発された打玉の少なくとも一部
   が通過可能な位置に配設された通過口とを含み、 該通過口を通過した通過玉を検出して或る価値
   を付与するための価値付与手段と、 遊技者が操作可能な位置に設けられ、遊技者の
   操作によつて前記駆動手段を駆動させて打玉を弾
   発指令するための弾発指令スイツチとを含むこと
   を特徴とする、弾球遊技機。