JPH0332037B2 - - Google Patents

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JPH0332037B2
JPH0332037B2 JP59139341A JP13934184A JPH0332037B2 JP H0332037 B2 JPH0332037 B2 JP H0332037B2 JP 59139341 A JP59139341 A JP 59139341A JP 13934184 A JP13934184 A JP 13934184A JP H0332037 B2 JPH0332037 B2 JP H0332037B2
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gas
coolant
reactor vessel
dam
pipe
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Susumu Ninomya
Fumio Ootsuka
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Toshiba Corp
Denryoku Chuo Kenkyusho
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Toshiba Corp
Denryoku Chuo Kenkyusho
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は高速増殖炉の熱遮蔽装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
一般に、高速増殖炉は液体ナトリウム等の液体
金属を冷却材として使用しており、原子炉容器内
にその冷却材を充填し、その自由液面上とルーフ
スラブとの上部空間に不活性ガスからなるカバー
ガスを充填して形成されている。
一方、この液体金属からなる冷却材は熱伝達能
力が極めて大きいため、この冷却材に接している
原子炉容器の壁部の温度はこの冷却材の温度変化
に対して極めて早く追従する。しかしながら、原
子炉容器のうち冷却材の液面より上方の部分の壁
部の温度は、冷却材の温度変化には追従しない。
このため、原子炉の運転開始、停止の場合のよ
うに冷却材の温度が変化すると、原子炉容器のう
ち冷却材の液面下の部分と液面上の部分との間に
大きな温度差が生じてしまう。これに伴つて、こ
の冷却材の液面近傍の原子炉容器壁には大きな温
度勾配が生じ、過大な熱応力が発生し、原子炉容
器の健全性を損なう可能性があつた。
そこで、従来は原子炉容器の内側に断熱壁を添
設し、この断熱壁と原子炉容器内面との間に低温
の冷却材を流通させ、炉心の上面から流出した高
温の冷却材が原子炉容器に直接接触しないように
して、原子炉容器の健全性の確保を行なつてい
る。すなわち、原子炉容器内に設けられた循環ポ
ンプから炉心部に向けて送出される原子炉容器内
の低温な冷却材の一部を、前記断熱壁と原子炉容
器内面との間を流通せしめる冷却材流路を設けて
形成している。
しかし、この方式には循環ポンプがトリツプし
た時に断熱効果が低下する等の問題があつた。
そのほかに、原子炉容器内壁の液面近傍に、全
周に亘つてガス空間であるガスダムを形成する内
壁ライナを設けて、高温な冷却材と原子炉容器内
壁との直接接触を防止して、液面近傍の冷却材の
温度変化が直接原子炉容器に伝わるのを防止する
ことが行なわれている。
しかし、この方式では上部ガス空間の原子炉容
器内壁で凝縮した冷却材や、何らかの原因で冷却
材が原子炉容器と内壁ライナとの間のガスダム内
に流入して溜つた場合には、伝熱を妨げる効果が
減少してしまう。
〔発明の目的〕
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであ
り、ガスダム内の冷却材を汲出して、冷却材の液
面近傍の原子炉容器内面と冷却材とをガス空間に
より確実に隔離することができ、冷却材から原子
炉容器への伝熱量を低減させて原子炉容器の熱応
力を減少させ、原子炉容器の健全性を確保し、更
に構造が簡単であり長期に亘る動作が可動であ
り、信頼性の高い高速増殖炉の熱遮蔽装置を提供
することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明の高速増殖炉の熱遮蔽装置は、原子炉容
器の内壁面の内方全周に亘つて内壁ライナを設け
て、内部の冷却材の自由液面上からその自由液面
下の部分と前記内壁面との間にガス空間となるガ
スダムを形成し、このガスダム内に溜つた冷却材
を不活性ガスの気泡を利用して前記自由液面上へ
汲出す気泡ポンプを設けて形成し、ガスダム内に
冷却材が滞留するのを防止し、原子炉容器を冷却
材から隔離することを特徴とする。
〔発明の実施例〕
本発明は冷却材が自由液面をもつて充填されて
いる如何なる原子炉容器にも適用されるものであ
り、特に冷却材温度が500℃以上で運転されるこ
との多いループ型やタンク型の高速増殖炉の原子
炉容器に適している。
第1図から第9図に示す実施例はタンク型の高
速増殖炉に適用したものである。
第1図および第2図は本発明の一実施例を示
す。
先ず、タンク型の高速増殖炉を第1図について
説明する。
タンク型の原子炉容器1は、その外側を安全容
器2によつて保護されており、この安全容器2を
コンクリート製の格納容器3内に吊下することに
より支承されている。この原子炉容器1は、その
上端開口部をルーフスラブ4により閉塞されて密
閉容器とされ、内部に液体ナトリウム等の液体金
属からなる冷却材5が充填されており、その冷却
材5の自由液面5aとルーフスラブ4の下面との
間のカバーガス空間6内にアルゴンガスやヘリウ
ムガス等の不活性ガスからなるカバーガスが充填
されている。また、原子炉容器1の中央底部には
高圧プレナム7を介して炉心8が設けられてお
り、この炉心8の上方にはルーフスラブ4に大回
転プラグ9および小回転プラグ10を介して炉心
上部機構11が設けられている。
ルーフスラブ4には冷却材5を強制循環させる
循環ポンプ12と、一次冷却材と二次冷却材との
熱交換を行なわせる中間熱交換器13が垂下支持
されている。原子炉容器1内は中性子遮蔽体14
により上方の高温域14aと下方の低温域14b
とに隔離されている。
このタンク型の高速増殖炉の運転は次のように
して行なわれる。
すなわち、循環ポンプ12を稼働させて、入口
12aから低温域14b内の低温の冷却材を吸込
み、そして高圧配管15を通して冷却材を高圧プ
レナム7内に送給する。冷却材は高圧プレナム7
を経て炉心8内を上昇する間に昇温されて高温の
冷却材5となつて高温域14a内に流出する。こ
の高温域14a内の冷却材5は中間熱交換器13
内へ入口13aから流入し、その中間熱交換器1
3内を流れる2次冷却材と熱交換して冷却され、
出口13bから低温域14b内に流出され、再び
循環ポンプ12内へ流入する。
そして、この運転の際に、カバーガス空間6内
にあるカバーガスは、冷却材がその温度変化に伴
つてその体積を膨縮された場合の原子炉容器1内
の内圧変化を吸収緩和させて、原子炉構成機器に
及ぼす悪影響の発生を防止する。更に、ルーフス
ラブ4や回転プラグ9,10に取付けられている
原子炉上部機器の熱的トラブル発生を防止し、ま
た、冷却材5自身が直接接触または付着すること
によつて生じる断熱性低下等のトラブルの発生を
防止している。
次に、第1図および第2図に示す本発明の熱遮
蔽装置について説明する。
原子炉容器1の内方に、冷却材5の自由液面5
aの上方からその下方部分までの間に断面L字形
で全周に亘る内壁ライナ16を固着して、原子炉
容器1と内壁ライナ16との間にカバーガス空間
6と連通するガスダム17が形成されている。こ
のガスダム17内には、内部に溜つた冷却材を冷
却材5の自由液面5a上へ不活性ガスの気泡を利
用して吸出す気泡ポンプ18が設けられている。
この気泡ポンプ18は不活性ガスをガスダム17
内の底部へ送給するガス注入管19と、このガス
注入管19の上向きの吹出しノズル19aに下端
が外嵌され、上端が内壁ライナ16の上端面より
高所部分で自由液面5aに向けて曲げられている
吸出し管20とにより形成されている。また、ガ
ス注入管19はルーフスラブ4を貫通して原子炉
容器1の外部から導入されており、ガス循環ポン
プ21によりガス注出管22およびペーパートラ
ツプ23を通して注出されたカバーガス空間6内
のカバーガスが循環供給させられる。ガス注入管
19にはカバーガス圧を調整するために不活性ガ
スボンベ24が接続されている。
次に実施例による熱遮蔽作用を説明する。
高温域14a内の冷却材5は炉心8を通過する
間に約500℃に加熱され、その自由液面5aから
カバーガス空間6内へ蒸発する。一方、ルーフス
ラブ4はその上面は常温に近く低温であり、その
ためカバーガス空間6に面する下面の温度も冷却
材5の温度より低い。そこで、カバーガス空間6
内へ蒸発した冷却材5の蒸気がルーフスラブ4の
下面に凝縮する。また、原子炉容器1の壁面も安
全容器2を通して外部へ熱が放散されて冷却され
る。この原子炉容器1のカバーガス空間6内にあ
る内壁部分の温度は冷却5の液温よりも低く、そ
のため冷却材5の蒸気が凝縮する。この冷却材5
の凝縮は、原子炉運転中または冷却材5が原子炉
容器1の内壁温度よりも高温に保たれている間は
常に進行する。
従つて、原子炉容器1の内壁温度が冷却材5で
ある液体金属ナトリウムの凝固温度(約98℃)以
上に保たれていると、原子炉容器1の内壁面に凝
縮したナトリウムが常に液体状態に保たれる為
に、液滴として流下し、ガスダム17の底部に溜
る。このガスダム17内に溜つた液体金属ナトリ
ウムの熱伝達率は極めて高いので、内壁ライナ1
6内の冷却材5の保有する熱が原子炉容器1に伝
達されてしまう。
そこで本実施例では、ガス循環ポンプ21を稼
働させて、ガス注入管19へ不活性ガスを強制送
給する。すると、このガス注入管19の吹出しノ
ズル19aから汲出し管20内に吹出された不活
性ガスは、ガスダム17内に溜つた液体金属ナト
リウム中で気泡となり、気泡間に液体金属ナトリ
ウムを挟持した状態で汲出し管20内を上昇し、
その上端開口20aから放出されるとともに液体
金属ナトリウムを自由液面5a上に戻す。この気
泡ポンプ18による液体金属ナトリウムの汲出し
を断続することにより、ガスダム17内の液体金
属を全部自由液面5a上に汲出することができ
る。
これにより、ガスダム17内は常に不活性ガス
で満されることとなり、その熱遮蔽作用が完全に
果され、原子炉容器1に大きな熱応力が発生する
のを防止される。また、ガスダム17の下部すな
わち内壁ライナ16の下部は、低温域14bとな
つているので、原子炉容器1は低温に保たれる。
この気泡ポンプ18は原子炉容器1内に機械的稼
働部分がなく、故障が起り難く、信頼性が高い。
また、ガス注入管19の吹出しノズル19aを
汲出し管20内に更に深く挿入すると、吹出しノ
ズル19aの部分で発生した気泡を汲出しノズル
20の外部へ洩らすことがほとんど無くなり、少
ないガス注入量で効率よく液体金属ナトリウムの
汲出しを行なうことができる。また、注入ガス圧
を高くしても気泡が汲出しノズル20から漏洩す
ることがないので、吹出しノズル19aからのガ
スの吹出し流速を上げ、高速かつ短時間でガスダ
ム17内の液体金属ナトリウムを汲出することが
できる。
また、ガス注入管19内へは、カバーガス空間
6内の不活性ガスが循環供給されるものであり、
放射性ガスが外界へ放出されるおそれがなく、ま
た原子炉容器1内のカバーガス圧力が異常に上昇
するおそれもなく、安全性が大きい。また、非常
時にガス循環ポンプ21への通電が断たれたとき
には、図示しない隔離弁を開けて、不活性ガスボ
ンベ24内の不活性ガスをガス注入管19へ送給
することにより、ガスダム17内の液体金属ナト
リウムの汲出しが断続され、安全性、信頼性が確
保される。この時には、カバーガス空間6内のガ
ス圧の調整が図示せぬ調整系により行なわれる。
第3図は本発明の他の実施例を示す。
本実施例はガスダム17の底部に単数もしくは
複数個の有底状の液溜め25を設け、各液溜め2
5にガス注入管19および汲出し管20からなる
気泡ポンプ18の下端部を挿入させて形成したも
のである。
本実施例においては、液溜め25内に溜つた液
体金属ナトリウムを汲出するものであり、ガスダ
ム17内に溜つた液体金属ナトリウムを汲残しな
く汲出することができる。
また、気泡ポンプにおいてはその原理より、液
体の最高汲上げ高さは、被汲上げ液体の液高の4
〜8倍必要であることが知られている。一方、こ
の種のタンク型の高速増殖炉においては、原子炉
容器1の直径が20m前後にもなり、その内周面全
周に亘つて設けられるガスダム17の底面積が広
く、更にガスダム17の高さも数mから10数mに
もなるので、汲出し管20による汲上げ可能な高
さまでの液体金属ナトリウムの量は非常に多く必
要である。しかしながら、本実施例においては、
液溜め25の部分において汲上げ可能な高さの大
部分を占めることができ、しかも液溜め25の容
積は小さいので少量の液体金属ナトリウムが溜つ
た場合でも、能率よく汲出すことができる。ま
た、液溜め25は原子炉容器1とは接触していな
いので、液溜め25内に溜つた液体金属ナトリウ
ムにより原子炉容器1が加熱されることもない。
第4図および第5図は本発明の他の実施例を示
し、それぞれルーフスラブ4の上部からガスダム
17の底部および液溜め25の底部まで有底状の
液位計ガイド管26,26を挿入するとともに、
各液位計ガイド管26,26の底部に液体金属ナ
トリウムの液位を検出する液位計27,27を設
置したものである。
この液位計27,27によりガスダム17内に
どの位いの液体金属ナトリウムが溜つているか常
に監視することができ、気泡ポンプ18の作動さ
せる時期の判断が可能であり、かつ気泡ポンプ1
8による汲出しが順調に行なわれているか否かの
監視や汲出し終了時期の判断を行なうことができ
る。また、この液位計27,27の検出信号とガ
ス循環ポンプ21の駆動スイツチとを連動させる
ことにより、ガスダム17内に溜つた液体金属ナ
トリウムを自動的に汲出すことができる。
第6図から第8図は、気泡ポンプによる液体金
属ナトリウムの汲出し効率を向上させた実施例を
示す。
一方の第6図は、ガス注入管19の吹出しノズ
ル19aの部分に複数の吹出し口を穿設したり、
多孔質の焼結金属をもつて吹出しノズル19aと
したものである。
すなわち、吹出しノズル19aから発生される
不活性ガスの気泡の大きさと個数を汲出し管20
内径との関係で適切に調整して、できるだけ少量
の注入ガス量で、かつ、できるだけ多量の液体金
属ナトリウムを、できるだけ短時間で汲上げるよ
うにしたものであり、小径の多数の気泡の上昇力
が液体金属ナトリウムに伝わり、相互に混合して
二相流となつて上昇するので、極めて効率のよい
汲出しが行なわれる。
他方の第7図および第8図は、中心部の直管状
のガス注入管19の外側に二重管状にして汲出し
管20を設け、このガス注入管19と汲出し管2
0との間の直管部分に多数(本実施例では8本)
の複合管20b,20bを介装したものである。
一般に、汲出し管20の内径を過大にすると、
不活性ガスの気泡の上昇力による汲出し管20内
の液体金属ナトリウムの持上げ力よりも液体金属
ナトリウムの自重が大きくなつたり、一方その内
径を過小にすると液体金属ナトリウムの粘性や表
面張力が作用して不活性ガス気泡が汲出し管20
内を上昇できなくなつたりして、気泡ポンプとし
て機能しなくなつてしまう。そのため、効率的な
汲出しが可能な汲出し管の内径には制限があり、
1本の汲出し管によつて汲出し可能な液体金属ナ
トリウムの量にも限界がある。
これに対し、本実施例では、中央のガス注入管
19から多量の不活性ガスを注入し、多量の液体
金属ナトリウムを各複合管20b,20bに分割
して、良好に汲上げることができ、短時間に多量
の液体金属ナトリウムの汲出しを行なうことがで
きる。
第9図a〜cはそれぞれガス注入管から原子炉
容器内へ送給される不活性ガスを所定温度まで昇
温させるようにしたものである。
すなわち、第9図aはガス注入管19内にヒー
タ28を装填して不活性ガスをヒータ28で加熱
昇温させるものであり、同図b,cはガス注入管
19の途中のガスダム17内で螺旋状19bに形
成したり、蛇行状19cに形成したりしてガス注
入管19を長く形成し、ガスダム内の高温なカバ
ーガスにより内部の不活性ガスを加熱昇温させる
ものである。
このようにルーフスラブ4の外部から注入され
る不活性ガスはヒータ28、螺旋状19b部、蛇
行状19c部において十分加熱昇温されるので、
低温のまま吹出しノズル19aから吹出されて、
そのノズル周辺に液体金属ナトリウム中の不純物
が析出して、不活性ガスの気泡発生妨害が生じる
ことを防止する。
なお、気泡ポンプ18において、ガス注入管1
9と汲出し管20とを単に二重管状に形成しても
よく、またガス循環ポンプ21を原子炉容器1内
に設置してもよい。
また、熱遮蔽のために原子炉容器内壁に熱抵抗
体を取付けた原子炉や、ガスダムを形成する内壁
ライナ部に原子炉容器内下部の低温域の冷たい冷
却材を導入して原子炉内壁を冷却する炉壁冷却型
原子炉に本発明の熱遮蔽装置を合せて適用すれ
ば、熱遮蔽効果が更に高くなる。
また、気泡ポンプのルーフスラブ貫通部分にフ
ランジ構造またはドアバルブ構造等により開閉自
在とし、この開閉部分から気泡ポンプの構成部分
をガスダム内に挿脱するように形成すると、ガス
ダム内の液体金属ナトリウムの汲出し時のみに気
泡ポンプを原子炉容器内に装置することができ、
保守、点検等が容易となり信頼性が高い。
また、気泡ポンプ18の構成各部や内壁ライナ
16等はナトリウムとの共存性が十分確められて
いるステンレス系の鋼材で製するので、耐久性は
十分である。
また、気泡ポンプ18への不活性ガスの供給は
閉ループにより循環させるものであるから、ガス
循環ポンプ21の運転を断続させることができ、
ガスダム17内に液体金属ナトリウムが汲上げ可
能高さまで溜ると自動的に汲上げることができ、
その高さより低い場合には不活性ガスのみが循環
する運転を行なうことができる。
本発明装置は規模が小さいので、原子炉容器1
やルーフスラブ4の設計、製作、組立てに与える
困難性、や工期延長等の影響を生じることがな
く、また、ガスダム17の幅を自由に設定するこ
とができ原子炉容器1自身の直径を小さく抑える
ことも可能となる。
〔発明の効果〕
このように本発明の高速増殖炉の熱遮蔽装置
は、ガスダム内に溜つた液体金属ナトリウムを常
に汲出すことができ、冷却材の液面近傍の原子炉
容器内面の高温な冷却材とをガス空間により確実
に隔離することができ、冷却材から原子炉容器へ
の伝熱量を低減させて原子炉容器の熱応力を減少
させ、原子炉容器の健全性を確保し、更に構造が
簡単であり長期に亘る動作が可能であり、信頼性
も高い等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の高速増殖炉の熱遮蔽装置の実施
例を示し、第1図は本発明の一実施例を備えた高
速増殖炉の縦断側面図、第2図は同実施例のガス
ダム部の拡大断面図、第3図から第7図はそれぞ
れ本発明の他の実施例を示す第2図同様の断面
図、第8図は第7図の−線に沿つた拡大断面
図、第9図a〜cはそれぞれ本発明の更に他の実
施例を示す第2図同様の断面図である。 1……原子炉容器、4……ルーフスラブ、5…
…冷却材、5a……自由液面、6……カバーガス
空間、16……内壁ライナ、17……ガスダム、
18……気泡ポンプ、19……ガス注入管、19
a……吹出しノズル、20……汲出し管、20a
……複合管、25……液溜め。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原子炉容器の内壁面の内方全周に亘つて内壁
    ライナを設けて、内部の冷却材の自由液面上部か
    らその自由液面下部までの部分と前記内壁面との
    間にガス空間となるガスダムを形成し、このガス
    ダム内に溜つた冷却材を不活性ガスの気泡を利用
    して前記自由液面上へ汲出す気泡ポンプを設けた
    ことを特徴とする高速増殖炉の熱遮蔽装置。 2 気泡ポンプは、ルーフスラブの外部からガス
    ダム低部へ不活性ガスを送給するガス注入管と、
    下端が前記ガス注入管の吹出しノズルにゆるく外
    嵌され上端が冷却材の自由液面上方に開口してい
    る汲出し管とで形成されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の高速増殖炉の熱遮蔽
    装置。 3 ガスダムの底部に単数若しくは複数の有底状
    の液溜めを設け、この液溜め内に気泡ポンプの下
    端部を挿入したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の高速増殖炉の熱遮蔽装
    置。 4 ガス注入管の吹出しノズル部を小径気泡を発
    生させるように、複数の吹出口を穿設したり多孔
    質金属で形成することを特徴とする特許請求の範
    囲第2項記載の高速増殖炉の熱遮蔽装置。 5 ガス注入管を直管状とし、その外側を二重管
    状にして汲出し管により覆い、この汲出し管とガ
    ス注入管との間の直管部分に複数の複合管を配設
    したことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載
    の高速増殖炉の熱遮蔽装置。 6 ガス注入管は内部を流通する不活性ガスを加
    温できることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の高速増殖炉の熱遮蔽装置。
JP59139341A 1984-07-05 1984-07-05 高速増殖炉の熱遮蔽装置 Granted JPS6117984A (ja)

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