JPH0328712B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、原稿照明装置、より詳細には物点
に向けて照明光を導くように光学スリツトの両側
に配置された１対の反射器に関するものである。

従来の原稿を１線ずつ走査する照明装置は複数
のランプと反射器の組合せを備えていた。最も簡
単なものは、開口を通して発した光を走査帯すな
わち露光ゾーンに向けるように配置された細長い
ランプを備えている。走査帯の照明を強めるため
ランプの背後に又はランプを部分的に取り囲むよ
うに反射器を付着することもよく知られている。

各種の従来装置は、走査帯の他の側に第２のラ
ンプと反射器の組合せを導入するなど更に改良が
加えられた。そのような典型的な装置が米国特許
第3844653号に開示されている。別の方法、例え
ば米国特許第3982116号及び米国再発行特許第
29017号は第２のランプを省いているが、露光ゾ
ーンのランプとは反対側にいろいろな反射器を配
置している。

像形成面において狭い幅の明瞭な露光が得られ
るように、照明面において狭い幅の強い照明帯を
得ることが最も望ましい装置は数多い。

そのような装置の典型は、原稿がフオトセンサ
アレイの上に像形成される装置や像形成手段とし
て傾斜屈折率のSELFOCレンズなどの直線形レ
ンズアレイが使用されている装置である。前述の
照明装置のいくつかは、これらの装置に使用され
てきた。しかし、最適の照明装置は露光ゾーンの
一の側に開口付きランプを、露光ゾーンの他の側
に反射器を有し、その反射器は対象物面の走査区
域において最大の照明がなされように形状が決め
られ、かつ光源に対して位置決めされているもの
であろう。これらの特質を備えた二つの安価で効
率のよい照明装置が米国特許第4118119号及び第
4190355号に開示されている。しかしながら、こ
れら二つの装置の場合は、光源の開口から放射さ
れる光の追加成分を補捉することによつて、照明
効率を向上させる余地がまだ残つている。

この発明によれば、開口付き光源は走査される
対象物面に近接して配置され、第１の反射器は露
光ゾーンの向う側に配置され、第２の反射器は露
光ゾーンの光源と同じ側であつて光源と対象物面
の間に配置されている。これらの反射器は、光源
から延びている立体角に含まれる光のすべてを効
率よく補捉する。第１の実施例の場合、反射器は
多面形式で、プラテンのない連続速度移送
（CVT）装置内に配置される。第２の実施例の場
合、反射器は複写する原稿がプラテンの上に支持
される装置に使用され、この２つの反射器は、プ
ラテンの横断面部分内まで効果的に及ぶように変
形されている。

第１図はこの発明の第１の実施例であつて、新
規な照明装置２が対象物面内を矢印の方向に移動
する原稿４を照明する。この装置は一般に連続速
度移送（CVT）装置と呼ばれ、プラテンが存在
しないので、以下説明するように光源と反射器を
原稿の近くに配置することが可能である。微小幅
の原稿の線状部分を連続的に走査するいわゆる増
分走査された各線の像は鏡６で反射され、レンズ
１０によつて像形成面に置かれたCCDフオトセ
ンサアレイ１２上に投影される。照明装置２は、
直線形ランプ１４を備えており、この直線形ラン
プ１４はランプの周囲に反射皮膜１６を有する螢
光ランプにすることができる。この皮膜は、約
45゜の透明な長手方向開口１８ができるように、
該当する部分から省かれている。露光ゾーン２４
の両側に配置されている１対の多面反射器２０，
２２は、以下詳しく検討する仕方でランプ１４か
ら狭い縦の露光ゾーン２４の上に照明光を最適に
導く働きをする。要素１４，２０、及び２２は端
面図で図示されており、それらの全長は紙面に垂
直に延びていて、原稿が露光ゾーンを通過すると
き原稿上の情報の線を増分照射するものと理解さ
れたい。

動作中、原稿４は露光ゾーン２４を通つて移動
する。原稿の各増分線は照明装置２が発した狭い
光束線によつて連続的に照明される。第２図によ
り詳細に図示されているように、反射器２０，２
２はそれぞれしつかり結合された１組の平面鏡面
（小平面）２０ａ，２０ｂ，２０ｃ，２２ａ，２
２ｂ，２２ｃから構成されている。この反射器２
０は前記米国特許第4190355号に記載されている
ように構成することができ、当該特許の内容はこ
こに参考のため本明細書の一部をなす。反射器２
０の各小平面２０ａ，２０ｂ，２０ｃは一定の角
度で設定され、ランプ１４の開口１８全部が露光
ゾーン２４から見えるような長さをもつ。反射器
２２についても同様である。第２図から、図示位
置にある２個の反射器によつてゾーン２４にいる
観察者は角θで表わした像形成円錐２６の区域を
除き、露光ゾーンの下の半円全部円を満している
多数の像を見るであろう。照明された帯から反射
した光は光学路に沿つて進み、その光束は円錐２
６の中に含まれる。鏡６は各走査線の線像をレン
ズ１０の中へ反射するように露光ゾーン２４に対
し位置決めされている。この像は、レンズ１０に
よつてフオトセンサアレイ１２の上に合焦され
る。この技術分野で知られているように、アレイ
を構成する各フオトセンサ素子は、そこに入射し
た像部分の放射強度を表わす電気信号を発生す
る。これらの電気信号は、組合わされて、走査さ
れた線の電気的表現を形成する。その後、これら
の信号は記憶させたり又は遠隔場所へ伝送して、
必要なときに使用することができる。

したがつて、上に述べた装置は比較的放射強度
の低い螢光源からの照度を最大にすることがわか
る。１個の反射器もなければ、走査帯装置の放射
効率はきわめて悪くなろう。もし第１の反射器２
０を加えれば、利得は約1.9倍に増大する。ここ
で利得とは、ランプ及び反射器によつて生じた露
光ゾーンにおける放射強度と、同じ直径を有し、
露光ゾーンから同じ距離にあつて、ランプの最適
開口方位角及び最適開口サイズを有するランプの
みによつて生じた露光ゾーンにおける放射強度と
の比として定義される。更に反射器２２を加える
と、利得は2.6倍になる。２個の反射器は、対称
配置であるため、左右から入射する光の「バラン
ス」が良い。この良好なバランスは、影がつくの
を最小にする助けになる。

ある装置に対しては、第１図に示した多面反射
器は好ましいけれども、反射器の一方又は双方を
別の形状としてもよい。例えば、片方又は両方の
反射器にわん曲表面を設けてもよい。いずれにせ
よ、反射器は、その表面が光源の開口から逃げる
光を補捉するように、開口に対し配置されること
になろう。

次に第３図について説明する。この発明は、原
稿４がプラテン４０の表面を横断して移動する装
置に使用できるように修正されている。第１図に
示した装置と同様に、螢光ランプ４２は多面反射
器４４，４６と協力し、光を露光ゾーン４８に向
けて導く。しかしながら、プラテンは有限の厚さ
をもつので、反射器はプラテンの厚さ、一般に
6.4mmから12.7mm（1/4から1/2インチ）だけ原稿
から離される。この配置は、ある装置には受け入
れられるが、ランプからの光の若干部分がプラテ
ンの区域を通過して反射器の上方及び側方へ通り
抜けてしまうので、CCDアレイの放射測定効率
を若干低下させることになる。

そこで、第４図に詳細に示すように、反射器４
４，４６はプラテン本体に付加反射器要素４４
ａ，４６ａを挿置することによつて機能上延長さ
れている。好ましい実施例の場合、これらの反射
器要素は、台形の断面ABCDを形作つており、
その表面上の各点がランプからの光を露光ゾーン
の上に、完全に内面反射するように配置されてい
る。好ましい実施例の場合、反射器要素４４ａ，
４６ａは平面であるが、プラテンの底部BCと同
様にわん曲させることができる。これらをわん曲
させた場合は、形状に合焦能力が追加されて効率
はより以上に向上する。又、より簡単な装置とし
て、反射器要素４４ａ，４６ａの一方を省くこと
もできるが、若干の効率の低下をもたらす。しか
しながら、ある装置に対しては、経済性と引き換
えに容認することができる。

第３図の実施例のプラテンの存在は、反射器４
６の大きさに、第１図の配置よりも厳しい制約を
課している。ある装置に対しては、反射器４６を
省略し、照明を最大にする仕事を反射器要素４６
ａに委ねることができる。

第１図及び第３図の実施例は、像がCCDアレ
イの上に投影されるものであるが、他の像形成表
面を使うことができる。例えば、この技術分野で
知られているように、ドラム又はベルト形式の感
光体の上に反射像を投影することができる。開示
した照明装置のもう一つの代表的利用は、複数の
傾斜屈折率の光フアイバーから成るSELFFOCレ
ンズ配列など直線形レンズと共に使用することで
ある。複写機の環境において、これらのレンズア
レイを使用するには、複写する原稿を狭い幅で強
く照明することが要求される。開示したランプ及
び反射器はこの種の照明を行なうことが可能であ
る。

結論として、以上の説明により改良された照明
装置が提供されたことがわかる。ここに記載した
代表的実施例は、現在好ましいものであるが、こ
の技術分野の専門家から見れば、さらに変更、修
正を為すことが可能であると思われる。特許請求
の範囲は、発明の精神と範囲に入るそのようなす
べての変更、修正を包含するものと考える。

【図面の簡単な説明】

第１図は原稿が対象物面内で走査される場合の
走査照明装置の光学系略図、第２図は像形成円錐
に及ぼす２個の反射器の作用を示す、第１図の２
個の反射器の拡大図、第３図は原稿がプラテンの
上に置かれる場合の走査照明装置の光学系略図、
及び第４図は２個の反射器がプラテン内に機能上
延長されていることを示す第１図の２個の反射器
の拡大図である。 図中、主要要素の参照符号は下記の通りであ
る。２……照明装置、４……原稿、６……鏡、１
０……レンズ、１２……CCDフオトセンサアレ
イ、１４……直線形ランプ、１６……反射皮膜、
１８……開口、２０，２２……多面反射器、２０
ａ，２０ｂ，２０ｃ，２２ａ，２２ｂ，２２ｃ…
…平面鏡面、２４……露光ゾーン（露光帯）、２
６……像形成円錐、４０……プラテン、４２……
螢光ランプ、４４，４６……多面反射器、４４
ａ，４６ａ……プラテン内の反射器要素、４８…
…露光ゾーン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 対象物面の露光ゾーンを横断して移動する原
   稿を増分照明する、照明装置において、 前記露光ゾーンの一の側の真下に配置され、一
   部に開口が形成された直線形光源と、 前記露光ゾーンの他の側に配置され、前記光源
   からの照明光を前記露光ゾーンに向けて反射する
   ように前記光源の開口に面した反射表面を有する
   第１の反射器と、 前記露光ゾーンに対し前記光源と同じ側にあつ
   てかつ前記光源と前記対象物面の間に配置され、
   前記光源の開口からの照明光をすべて前記露光ゾ
   ーンに向けて反射するように前記光源に面した反
   射表面を有する第２の反射器と、 を有し、更に、 前記対象物面内にプラテンを有していて、前記
   原稿がそのプラテンの表面の上を移動するように
   構成され、 前記第１及び第２反射器の少なくとも一つは二
   つの反射器部分から成つていて、第１の反射器部
   分は前記プラテンの下に配置された反射器から成
   り、第２の反射器部分は前記プラテンの本体内に
   埋設された延長反射器から成り、 それにより、前記第１の反射器及び第２の反射
   器が前記光源から延びている立体角に含まれる光
   のすべてを効果的に補捉する ことを特徴とする照明装置。 ２ 前記第１および第２の反射器の両方が二つの
   反射器部分から成つており、それぞれの反射器の
   一つの反射器部分が前記プラテン内に延びてそこ
   に埋設されており、該埋設された反射器部分とそ
   の間にある二つのプラテン表面とが台形を形作つ
   ている特許請求の範囲第１項記載の照明装置。