JPH032816B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH032816B2 JPH032816B2 JP58117801A JP11780183A JPH032816B2 JP H032816 B2 JPH032816 B2 JP H032816B2 JP 58117801 A JP58117801 A JP 58117801A JP 11780183 A JP11780183 A JP 11780183A JP H032816 B2 JPH032816 B2 JP H032816B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nickel
- molybdenum
- alumina
- conductor
- sio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 10
- 229910052573 porcelain Inorganic materials 0.000 claims description 10
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 7
- QVQLCTNNEUAWMS-UHFFFAOYSA-N barium oxide Chemical compound [Ba]=O QVQLCTNNEUAWMS-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 5
- IATRAKWUXMZMIY-UHFFFAOYSA-N strontium oxide Chemical compound [O-2].[Sr+2] IATRAKWUXMZMIY-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 5
- 238000005245 sintering Methods 0.000 claims description 4
- 229910018072 Al 2 O 3 Inorganic materials 0.000 claims description 3
- ODINCKMPIJJUCX-UHFFFAOYSA-N calcium oxide Inorganic materials [Ca]=O ODINCKMPIJJUCX-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 239000000292 calcium oxide Substances 0.000 claims description 3
- 239000004927 clay Substances 0.000 claims description 3
- 229910052839 forsterite Inorganic materials 0.000 claims description 3
- HCWCAKKEBCNQJP-UHFFFAOYSA-N magnesium orthosilicate Chemical group [Mg+2].[Mg+2].[O-][Si]([O-])([O-])[O-] HCWCAKKEBCNQJP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 239000011575 calcium Substances 0.000 claims description 2
- BRPQOXSCLDDYGP-UHFFFAOYSA-N calcium oxide Chemical compound [O-2].[Ca+2] BRPQOXSCLDDYGP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N nickel Substances [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 27
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 19
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 13
- PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N aluminium oxide Inorganic materials [O-2].[O-2].[O-2].[Al+3].[Al+3] PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 12
- ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N Molybdenum Chemical compound [Mo] ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 11
- 239000000463 material Substances 0.000 description 11
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 description 11
- 239000011733 molybdenum Substances 0.000 description 11
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 6
- 238000010304 firing Methods 0.000 description 6
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 5
- KDLHZDBZIXYQEI-UHFFFAOYSA-N Palladium Chemical compound [Pd] KDLHZDBZIXYQEI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- SWELZOZIOHGSPA-UHFFFAOYSA-N palladium silver Chemical compound [Pd].[Ag] SWELZOZIOHGSPA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 4
- WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N tungsten Chemical compound [W] WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000010937 tungsten Substances 0.000 description 4
- YXFVVABEGXRONW-UHFFFAOYSA-N Toluene Chemical compound CC1=CC=CC=C1 YXFVVABEGXRONW-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 3
- UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N Hydrogen Chemical compound [H][H] UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N Silver Chemical compound [Ag] BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000001934 delay Effects 0.000 description 2
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 2
- 238000007606 doctor blade method Methods 0.000 description 2
- 239000001257 hydrogen Substances 0.000 description 2
- 229910052739 hydrogen Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 2
- 238000009766 low-temperature sintering Methods 0.000 description 2
- 229910052763 palladium Inorganic materials 0.000 description 2
- XNGIFLGASWRNHJ-UHFFFAOYSA-N phthalic acid Chemical compound OC(=O)C1=CC=CC=C1C(O)=O XNGIFLGASWRNHJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910052709 silver Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000004332 silver Substances 0.000 description 2
- 239000002002 slurry Substances 0.000 description 2
- PCEXQRKSUSSDFT-UHFFFAOYSA-N [Mn].[Mo] Chemical compound [Mn].[Mo] PCEXQRKSUSSDFT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 230000009286 beneficial effect Effects 0.000 description 1
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 1
- 150000004649 carbonic acid derivatives Chemical class 0.000 description 1
- 150000002148 esters Chemical class 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- CPLXHLVBOLITMK-UHFFFAOYSA-N magnesium oxide Inorganic materials [Mg]=O CPLXHLVBOLITMK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000395 magnesium oxide Substances 0.000 description 1
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 1
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 1
- 239000011812 mixed powder Substances 0.000 description 1
- 239000003960 organic solvent Substances 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 1
- 239000004014 plasticizer Substances 0.000 description 1
- 229920002037 poly(vinyl butyral) polymer Polymers 0.000 description 1
- 230000009257 reactivity Effects 0.000 description 1
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
この発明はフオルステライトを主成分とする低
温焼結可能な磁器組成物に関するものである。 たとえばIC基板にはセラミクスが用いられて
きたが、小型化、高密度化、低廉化、さらには回
路伝播の高速度化に伴い、多層化の方向にある。 従来、IC多層基板用のセラミクスとしては、
主としてアルミナ系の材料が用いられてきた。こ
のアルミナ系のIC多層基板は次のようにして製
造されていた。つまり、アルミナ92〜97重量%、
CaO−MgO−SiO2系ガラス残部からなる混合粉
末に有機バインダ、溶剤を加えて泥漿とし、ドク
ターブレード法などのシート成形法によつてセラ
ミツクグリーンシートに成形し、このシート上に
タングステン、モリブデン、あるいはモリブデン
−マンガンなどのペーストで所望の回路導体パタ
ーンを形成し、次いでシートを積み重ねて熱圧着
し、これを加湿水素−窒素混合ガス、あるいはア
ンモニア分解ガスの雰囲気中において1600〜1700
℃で焼成していた。 このようにアルミナからなる多層基板は高純度
のアルミナを用い、高温で焼成する必要があるた
め、内部の回路導体の材料として融点の高いタン
グステン、モリブデンなどを用いなければならな
いという制約がある。したがつて、焼成コストが
高くなること、アルミナの誘電率が10程度あるた
め信号伝播遅延や雑音が発生すること、タングス
テン、モリブデンなどは導体抵抗が高く、抵抗を
下げるには導体幅を広げることで対処しなければ
ならないが、これは高密度化と逆行すること、ま
た導体抵抗が高いということに起因して回路の高
速度化を制限すること、などの問題を有してい
た。 したがつて、この発明は低温焼結が可能で、多
層化、低廉化などが容易に実現できる磁器組成物
を提供することを目的とする。 また、この発明は低誘電率で、内部導体にNi
などの導体抵抗が低い材料が使用でき、したがつ
て雑音の発生が少なく、信号伝播の遅延解消や高
速度化が可能な多層基板を構成することのできる
磁器組成物を提供することを目的とする。 すなわち、この発明の要旨とするところは、酸
化カルシウム、酸化バリウム、および酸化ストロ
ンチウムを含むフオルステライトを主成分とし、 これを一般式2(Mg1-(x+y+z)CaxBaySrz)O・u
SiO2と表わしたとき、x+y+z=0.05〜0.35、
u=1.01〜1.06の範囲にあり、この主成分に対し
てSiO2、Al2O3を主成分とする蛙目粘土などの焼
結促進剤を0.1〜2.0重量%添加含有させてなる磁
器組成物である。 この磁器組成物のx、y、z、uの値、および
添加物の値を上記した範囲に限定した理由、いず
れも範囲から外れると低温焼結、たとえば空気中
では1350℃以下では焼結せず、還元雰囲気中では
1330℃以下では焼結しないからである。このよう
にこの磁器組成物によれば、空気中あるいは還元
雰囲気中のいずれでも低温焼結可能であるが、た
だ空気中で焼成すると磁器の色調が黄色味を帯び
る点で外観上問題がある。 また、多層基板としたとき、内部の回路導体の
材料としてはモリブデン、ニツケル、あるいはパ
ラジウムなどがあるが、ニツケルを回路導体とし
て使用するときはニツケルの酸化防止のため焼成
雰囲気は窒素などの還元雰囲気が選ばれる。モリ
ブデンを用いたときは比抵抗が2×10-3Ω・cmで
あり、これにくらべてニツケルは比抵抗が1×
10-4Ω・cmであることから、回路伝播の高速度化
を考慮した場合、回路導体の材料としてニツケル
が好ましいと云える。このほか使用可能と考えら
れる回路導体用の材料としては銀−パラジウムが
ある。この回路導体は10-5Ω・cmの比抵抗があり
低抵抗のものを得る上で好都合であるが、ただ多
層基板への拡散と反応が見られ、かつ多層基板の
色調が黄色味を帯びるため、アルミナの多層基板
に代わるものとしては採用し難いものである。 この発明にかかる磁器組成物はアルミナにくら
べて素原料費が20〜30%アツプするものの、低温
焼成によるコストダウンにより素原料費のアツプ
分を回収できる。また回路導体の材料としてモリ
ブデン、タングステンの代わりにニツケルを用い
たとき、材料費のコストダウンにより多層基板に
したとき30〜50%のコストダウンとなる。しかも
ニツケルを用いると回路導体の抵抗が約1/5とな
り、導体幅を狭くできることになるため小型化を
実現できる。さらに誘電率がアルミナにくらべて
20〜30%低下するため、信号伝播遅延の回避や、
雑音発生の防止が可能となり、多層基板にとつて
有益な結果をもたらすことになる。 以下、この発明を実施例に従つて詳細に説明す
る。 素原料として、MgO、CaO、BaO、SrO、
SiO2、焼結促進剤である蛙目粘土(Al2O3:
SiO2:H2O=2モル:1モル:2モル)を用い
た。素原料としては酸化物のほか焼成によつて酸
化物となる、たとえば炭酸塩を用いてもよい。次
いで素原料を第1表に示す組成比のものが得られ
るように調合し、調合したものを湿式混合し、脱
水乾燥した後900〜1100℃、空気中で仮焼した。
この仮焼物を平均粒径2〜3μmになるように粉
砕して篩を通した粉末100重量部に対し、ポリビ
ニルブチラールを5〜10重量%、トルエンなどの
有機溶剤60〜80重量%、フタル酸エステルなどの
可塑剤を1〜2重量%加えて40時間混合した。得
られたスラリーを脱泡したのち、ドクターブレー
ド法によつて0.5〜1mmの肉厚のグリーンシート
になるようにシート成形した。素材評価のために
このシートを1インチ角に打ち抜き、第1表に示
した焼成条件で焼成した。なお、焼成雰囲気は窒
素/水素の容量比が100/1で、流量を1/hr、
露点を+40℃とした。この焼結板の両面に銀ペー
ストを印刷し、800℃、30分間の条件で銀電極を
焼き付け、誘電率(ε)、誘電損失(tanδ)およ
び絶縁抵抗(IR)の各電気的特性を測定し、そ
の結果を第1表に合わせて示した。第1表中、※
印を付したものはこの発明範囲外のものであり、
それ以外は発明範囲内のものである。
温焼結可能な磁器組成物に関するものである。 たとえばIC基板にはセラミクスが用いられて
きたが、小型化、高密度化、低廉化、さらには回
路伝播の高速度化に伴い、多層化の方向にある。 従来、IC多層基板用のセラミクスとしては、
主としてアルミナ系の材料が用いられてきた。こ
のアルミナ系のIC多層基板は次のようにして製
造されていた。つまり、アルミナ92〜97重量%、
CaO−MgO−SiO2系ガラス残部からなる混合粉
末に有機バインダ、溶剤を加えて泥漿とし、ドク
ターブレード法などのシート成形法によつてセラ
ミツクグリーンシートに成形し、このシート上に
タングステン、モリブデン、あるいはモリブデン
−マンガンなどのペーストで所望の回路導体パタ
ーンを形成し、次いでシートを積み重ねて熱圧着
し、これを加湿水素−窒素混合ガス、あるいはア
ンモニア分解ガスの雰囲気中において1600〜1700
℃で焼成していた。 このようにアルミナからなる多層基板は高純度
のアルミナを用い、高温で焼成する必要があるた
め、内部の回路導体の材料として融点の高いタン
グステン、モリブデンなどを用いなければならな
いという制約がある。したがつて、焼成コストが
高くなること、アルミナの誘電率が10程度あるた
め信号伝播遅延や雑音が発生すること、タングス
テン、モリブデンなどは導体抵抗が高く、抵抗を
下げるには導体幅を広げることで対処しなければ
ならないが、これは高密度化と逆行すること、ま
た導体抵抗が高いということに起因して回路の高
速度化を制限すること、などの問題を有してい
た。 したがつて、この発明は低温焼結が可能で、多
層化、低廉化などが容易に実現できる磁器組成物
を提供することを目的とする。 また、この発明は低誘電率で、内部導体にNi
などの導体抵抗が低い材料が使用でき、したがつ
て雑音の発生が少なく、信号伝播の遅延解消や高
速度化が可能な多層基板を構成することのできる
磁器組成物を提供することを目的とする。 すなわち、この発明の要旨とするところは、酸
化カルシウム、酸化バリウム、および酸化ストロ
ンチウムを含むフオルステライトを主成分とし、 これを一般式2(Mg1-(x+y+z)CaxBaySrz)O・u
SiO2と表わしたとき、x+y+z=0.05〜0.35、
u=1.01〜1.06の範囲にあり、この主成分に対し
てSiO2、Al2O3を主成分とする蛙目粘土などの焼
結促進剤を0.1〜2.0重量%添加含有させてなる磁
器組成物である。 この磁器組成物のx、y、z、uの値、および
添加物の値を上記した範囲に限定した理由、いず
れも範囲から外れると低温焼結、たとえば空気中
では1350℃以下では焼結せず、還元雰囲気中では
1330℃以下では焼結しないからである。このよう
にこの磁器組成物によれば、空気中あるいは還元
雰囲気中のいずれでも低温焼結可能であるが、た
だ空気中で焼成すると磁器の色調が黄色味を帯び
る点で外観上問題がある。 また、多層基板としたとき、内部の回路導体の
材料としてはモリブデン、ニツケル、あるいはパ
ラジウムなどがあるが、ニツケルを回路導体とし
て使用するときはニツケルの酸化防止のため焼成
雰囲気は窒素などの還元雰囲気が選ばれる。モリ
ブデンを用いたときは比抵抗が2×10-3Ω・cmで
あり、これにくらべてニツケルは比抵抗が1×
10-4Ω・cmであることから、回路伝播の高速度化
を考慮した場合、回路導体の材料としてニツケル
が好ましいと云える。このほか使用可能と考えら
れる回路導体用の材料としては銀−パラジウムが
ある。この回路導体は10-5Ω・cmの比抵抗があり
低抵抗のものを得る上で好都合であるが、ただ多
層基板への拡散と反応が見られ、かつ多層基板の
色調が黄色味を帯びるため、アルミナの多層基板
に代わるものとしては採用し難いものである。 この発明にかかる磁器組成物はアルミナにくら
べて素原料費が20〜30%アツプするものの、低温
焼成によるコストダウンにより素原料費のアツプ
分を回収できる。また回路導体の材料としてモリ
ブデン、タングステンの代わりにニツケルを用い
たとき、材料費のコストダウンにより多層基板に
したとき30〜50%のコストダウンとなる。しかも
ニツケルを用いると回路導体の抵抗が約1/5とな
り、導体幅を狭くできることになるため小型化を
実現できる。さらに誘電率がアルミナにくらべて
20〜30%低下するため、信号伝播遅延の回避や、
雑音発生の防止が可能となり、多層基板にとつて
有益な結果をもたらすことになる。 以下、この発明を実施例に従つて詳細に説明す
る。 素原料として、MgO、CaO、BaO、SrO、
SiO2、焼結促進剤である蛙目粘土(Al2O3:
SiO2:H2O=2モル:1モル:2モル)を用い
た。素原料としては酸化物のほか焼成によつて酸
化物となる、たとえば炭酸塩を用いてもよい。次
いで素原料を第1表に示す組成比のものが得られ
るように調合し、調合したものを湿式混合し、脱
水乾燥した後900〜1100℃、空気中で仮焼した。
この仮焼物を平均粒径2〜3μmになるように粉
砕して篩を通した粉末100重量部に対し、ポリビ
ニルブチラールを5〜10重量%、トルエンなどの
有機溶剤60〜80重量%、フタル酸エステルなどの
可塑剤を1〜2重量%加えて40時間混合した。得
られたスラリーを脱泡したのち、ドクターブレー
ド法によつて0.5〜1mmの肉厚のグリーンシート
になるようにシート成形した。素材評価のために
このシートを1インチ角に打ち抜き、第1表に示
した焼成条件で焼成した。なお、焼成雰囲気は窒
素/水素の容量比が100/1で、流量を1/hr、
露点を+40℃とした。この焼結板の両面に銀ペー
ストを印刷し、800℃、30分間の条件で銀電極を
焼き付け、誘電率(ε)、誘電損失(tanδ)およ
び絶縁抵抗(IR)の各電気的特性を測定し、そ
の結果を第1表に合わせて示した。第1表中、※
印を付したものはこの発明範囲外のものであり、
それ以外は発明範囲内のものである。
【表】
第1表から明らかなように、誘電損失、絶縁抵
抗はアルミナと同程度であり、誘電率はアルミナ
より低い7.6〜8.2のものが得られている。また色
調もアルミナと同じ白色であつた。 次に、上記した工程で準備したグリーンシート
の上に、回路導体を構成する材料であるモリブデ
ン、ニツケル、銀−パラジウムの各ペーストを印
刷し、同寸法のグリーンシートを重ねて60℃、
500〜1000Kg/cm2、90秒の条件で熱圧着し、モリ
ブデン、ニツケルのものは窒素/水素中で、銀−
パラジウムのものは空気中で焼結した。なお、モ
リブデン、ニツケルのものは上記した工程と同じ
条件で焼成し、銀−パラジウムのものは1325℃、
2時間の条件で焼成した。 得られた試料について、磁器と回路導体との反
応性、回路導体の比抵抗を測定したところ、モリ
ブデン、ニツケルのものは磁器との反応がなく、
モリブデンのものは比抵抗が2×10-3Ω・cmであ
り、ニツケルのそれは1×10-4Ω・cmであつた。
一方、銀パラジウムからなるものは比抵抗が10-5
Ω・cmの値が得られるものの、磁器への拡散、反
応が確認された。したがつて、この磁器を用いた
多層基板の回路導体は種々の制約を勘案した場合
ニツケルが最も好ましいと判断できる。
抗はアルミナと同程度であり、誘電率はアルミナ
より低い7.6〜8.2のものが得られている。また色
調もアルミナと同じ白色であつた。 次に、上記した工程で準備したグリーンシート
の上に、回路導体を構成する材料であるモリブデ
ン、ニツケル、銀−パラジウムの各ペーストを印
刷し、同寸法のグリーンシートを重ねて60℃、
500〜1000Kg/cm2、90秒の条件で熱圧着し、モリ
ブデン、ニツケルのものは窒素/水素中で、銀−
パラジウムのものは空気中で焼結した。なお、モ
リブデン、ニツケルのものは上記した工程と同じ
条件で焼成し、銀−パラジウムのものは1325℃、
2時間の条件で焼成した。 得られた試料について、磁器と回路導体との反
応性、回路導体の比抵抗を測定したところ、モリ
ブデン、ニツケルのものは磁器との反応がなく、
モリブデンのものは比抵抗が2×10-3Ω・cmであ
り、ニツケルのそれは1×10-4Ω・cmであつた。
一方、銀パラジウムからなるものは比抵抗が10-5
Ω・cmの値が得られるものの、磁器への拡散、反
応が確認された。したがつて、この磁器を用いた
多層基板の回路導体は種々の制約を勘案した場合
ニツケルが最も好ましいと判断できる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸化カルシウム、酸化バリウム、および酸化
ストロンチウムを含むフオルステライトを主成分
とし、 これを一般式2(Mg1-(x+y+z)CaxBaySrz)O・u
SiO2と表わしたとき、x+y+z=0.05〜0.35、
u=1.01〜1.06の範囲にあり、この主成分に対し
てSiO2、Al2O3を主成分とする蛙目粘土などの焼
結促進剤を0.1〜2.0重量%添加含有させてなる磁
器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58117801A JPS6011259A (ja) | 1983-06-28 | 1983-06-28 | 磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58117801A JPS6011259A (ja) | 1983-06-28 | 1983-06-28 | 磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6011259A JPS6011259A (ja) | 1985-01-21 |
JPH032816B2 true JPH032816B2 (ja) | 1991-01-17 |
Family
ID=14720612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58117801A Granted JPS6011259A (ja) | 1983-06-28 | 1983-06-28 | 磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6011259A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0686327B2 (ja) * | 1985-04-16 | 1994-11-02 | 旭硝子株式会社 | セラミツク基板用組成物 |
JPH066364Y2 (ja) * | 1987-08-28 | 1994-02-16 | 三田工業株式会社 | プロセスユニットの着脱構造 |
GB201015326D0 (en) | 2010-09-14 | 2010-10-27 | Gripple Ltd | Improvements in or realting to clamping members and clamping devices |
JP2014209477A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-11-06 | Toto株式会社 | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 |
CN103253490B (zh) * | 2013-04-26 | 2015-11-18 | 湖北红花高温材料有限公司 | 一种以镁橄榄石为原料的陶瓷托轮及其制备方法 |
-
1983
- 1983-06-28 JP JP58117801A patent/JPS6011259A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6011259A (ja) | 1985-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH03241724A (ja) | コンデンサー内蔵複合回路基板 | |
JP3687443B2 (ja) | 低温焼成セラミック組成物及びセラミック多層基板 | |
JP5454833B2 (ja) | セラミックス基板及びその製造方法 | |
JPH032816B2 (ja) | ||
JP4748904B2 (ja) | ガラスセラミック焼結体およびそれを用いた配線基板 | |
JP2003063861A (ja) | 複合積層セラミック電子部品及びその製造方法 | |
JP2000211969A (ja) | 低温焼成磁器およびこれを備えた電子部品 | |
JP2005217170A (ja) | 複合積層セラミック電子部品 | |
JP2753892B2 (ja) | コンデンサー内蔵複合回路基板 | |
JP2003277852A (ja) | 銅メタライズ組成物およびセラミック配線基板 | |
JP2002053369A (ja) | セラミック焼結体およびそれを用いた配線基板 | |
JPH033627B2 (ja) | ||
JP3420426B2 (ja) | 銅メタライズ組成物及びそれを用いたガラスセラミック配線基板 | |
JPH01166599A (ja) | 積層セラミック基板の製造方法 | |
JPH068189B2 (ja) | 酸化物誘電体材料 | |
JPH05178659A (ja) | 絶縁体磁器組成物 | |
JP2652229B2 (ja) | 積層回路セラミック基板 | |
JP2600778B2 (ja) | 多層基板用低温焼結磁器組成物 | |
JP3315233B2 (ja) | セラミック基板用組成物 | |
JP2842705B2 (ja) | コンデンサー内蔵複合回路基板 | |
JPH0738214A (ja) | ガラスセラミック基板およびその製造方法 | |
JP3233020B2 (ja) | 積層セラミックコンデンサの製造方法 | |
JP2005216998A (ja) | セラミック回路基板及びその製造方法 | |
JP2989945B2 (ja) | コンデンサー内蔵複合回路基板 | |
JP2001247365A (ja) | 誘電体セラミック組成物、ならびに、電子部品、電子装置 |