JPH0328134A - ガラス製造用バーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、高沸点固体のドーパントを含有するガラス
製造を可能とするガラス製造用バーナに関するものであ
る。

［従来技術とその課題］ 石英系ガラスファイバに各種ドーパントを添加すると、
その屈折率が変化することが知られている。このドーパ
ントとしては、従来からＱｅＯｔ、Ｂ　＊　Ｏ　ｓ、Ｐ
ｒｏｓ等が用いられているが、近年の光ファイバの応用
技術の発展に伴い、ＺｒＣＩ２＊やＡｆ２Ｃｌ２３等の
高沸点固体のドーパントを添加した石英系ガラスファイ
バの出現が望まれている。

このような高沸点固体のドーパントを添加した石英系ガ
ラスファイバの母材製造には、例えばＶＡＤ法等を用い
ることができる。ＶＡＤ法によって高沸点固体のドーパ
ントを添加した光ファイバ母材等のガラス母材を製造す
る際のガラス製造用バーナ（以下、単にバーナと略称す
る。）としては、第３図に示したような構成のものが用
いられている。

第３図に示したバーナは、原料ガス供給管２と水素ガス
供給管３とシールガス供給管４と酸素ガス供給管５とを
集合してなるバーナ本体２ｌと、このバーナ本体２１に
高沸点固体のドーパントをドーパントガスとして供給可
能なように気化させるドーパント気化器６およびドーパ
ント気化器６を、ドーパントガス供給管７によって接続
してなるものである。ドーパントガス気化器６の近傍に
は、その中に収容されたＺ　ｒＣ　（！４等の高沸点固
体のドーパントを加熱、昇華させて気体状態とするため
の発熱源としてのトーチ８が設けられている。

第３図に示したような装置を用いてＶＡＤ法によって、
高沸点固体のドーパントを添加した石英ガラスファイバ
の母材を製造するには、バーナ本体２ｌの各ガス供給管
２、３、４、５のそれぞれにＳｉＣ（！４等のガラス原
料ガスと酸素ガスと水素ガスおよびＡｒ等のシールガス
とを供給する。これと共に、トーチ８を点火してドーパ
ント気化器６を加熱して高沸点固体のドーパントを気化
させドーパントガスとした後、このドーパントガスをド
ーパントガス供給管７を通して原料ガス供給管２内に供
給し、原料ガスと共にバーナ本体２ｌの出口部において
噴出させ、酸水素炎中にて燃焼せしめて火炎加水分解反
応等によって発生したガラス微粒子中にドーパントを添
加する。そしてドーパントが添加されたこのガラス微粒
子をバーナ本体２１出口部の近傍に設けられた棒状基材
９の端部に付着せしめ、かくして棒状基材９の端部に高
沸点固体のドーパントを含有する多孔質のガラス母材１
０を形成する。

ところが第３図に示したバーナでは、バーナ本体２ｌと
ドーパント気化器６との間をドーパントガス供給管７に
よって接続しているので、その設置および調整が繁雑と
なるとともに、ドーパントガスがドーパントガス供給管
７内で固化、析出し、ドーパントガス供給管７を閉塞し
、さらにはバーナ本体２ｌをも閉塞してしまうという不
都合があった。

このような弊害に対処するために、ドーパントガス供給
管７の外表面に断熱材を貼着したり、電気ヒータ等の加
熱装置を設けてドーパントガスの固化を防止する方法が
提案されているが、いずれも十分な効果が得られていな
い。

またドーパントガスの固化析出によるパーナ本体２ｌの
閉塞を防止する目的で、第４図に示したようにドーパン
ト気化器６およびドーパントガス供給管７とをバー十本
体２ｌと別体にて構成し、バーナ本体２ｌが形成する酸
水素火炎中に直接ドーパントガスを供給するバーナが提
案されている。

ところがこのようなバーナにあっては、バーナ本体２ｌ
の閉塞は防止できるものの、バーナ本体２ｌとドーパン
ト気化器６およびドーパントガス供給管７とが、完全に
独立して設けられているのでこれらの位置調整が困難と
なるという不都合があった。さらにはドーパントガス供
給管７内で固化したドーパントの微粒子がそのまま火炎
中に混入し、ガラス母材１０中に含有されるドーパント
濃度が不均一になるばかりか気泡発生の原因になり、高
品位のガラス母材ｌＯが得られないという不都合があっ
た。

この発明は、上記課題を解決するためになされたもので
あって、ドーパントガスが固化するのを防止することに
より、高沸点固体のドーパントを添加した高品位のガラ
ス母材の製造を可能とするようなバーナを提供すること
を目的としている。

［課題を解決するための手段］ この発明のガラス製造用バーナは、原料ガス供給管と水
素ガス供給管と酸素ガス供給管とシールガス供給管とか
らなるバーナ本体の外周面を包囲させて、高沸点固体の
ドーパントを気化させるドーパント気化器を一体に設け
、このドーパント気化器内にて発生したドーパントガス
を移送するキャリアガスを供給するキャリアガス供給管
と、上記ドーパントガスをキャリアガスと共に上記原料
ガス供給管内へ供給するドーパントガス供給管とをドー
パント気化器に接続すると共に、ドーパント気化器とバ
ーナ本体とを共に加熱炉内に収容してなることを解決手
段とした。

［作用　］ 高沸点固体のドーパントを気化させるドーパント気化器
をバーナ本体と一体に設けると共に、バーナ本体とドー
パント気化器とを共に加熱炉内に収容し、加熱および保
温を可能にしたので、ドーパントガスが固化して貯出す
ることがなくなる。

また気化したドーパントをキャリアガスによってバーナ
本体内へ移送するので、一定濃度のドーパントを安定し
て酸水素火炎中に供給することができる。

以下、この発明をさらに詳しく説明する。

第ｌ図および第２図はこの発明のバーナの一実施例の構
成を示すものである。第１図および第２図に示したバー
ナが第３図および第４図に示したものと異なるところは
、バーナ本体ｌの外周面を包囲するようにドーパント気
化器６を一体に設けると共に、このドーパント気化器６
にキャリアガス供給管ｉｔとドーパントガス供給管７と
を接続し、バーナ本体ｌとドーパント気化器６とを共に
加熱炉ｌ２内に収容したところである。

このパーナ本体ｌは、第２図に示したように、例えば石
英ガラス製の径の異なる原料ガス供給管２と水素ガス供
給管３とシールガス供給管４と酸素ガス供給管５の４本
のパイプを同心上に集合せしめて４重管とし、これら各
供給管２、３、４、５によって形成されたガス流路ｌ３
、ｌ４、ｌ５、Ｉ６の一端部（人口側）のそれぞれ個々
にガス流入管１７、ｌ８、ｌ９、２０を接続してなるも
のである。このバーナ本体ｌはガス流入管ｌ７からガス
流路ｌ３にＳｉＣ（！＊、ＳｉＨＣ７２３などのガラス
主原料ガスおよびＧｅＣＱｈ、ＢＢｒｓなどのドーパン
ト用ガラス原料ガスおよびキャリアガス（酸素ガス）を
、ガス流入管ｌ８からガス流路ｌ４に水素ガスを、ガス
流入管Ｉ９からガス流路ｌ５にアルゴンガス等のシール
ガスを、ガス流入管２ｏからガス流路ｌ６に酸素ガスを
それぞれ供給し、その出口部においてこれらガスを燃焼
させて酸水素火炎を形戊すると共に、この酸水素火炎中
にて上記原料ガスを反応せしめてガラス微粒子を形成ず
るものである。

このバーナ本体ｌの外周上には、これを包囲するように
、バーナ本体ｌと同心的にドーパント気化器６が設けら
れている。このドーパント気化器６にはキャリアガス供
給管１ｌとドーパントガス供給管７とがそれぞれ接続さ
れている。ドーパント気化器６はその内部にてＡ（Ｉｃ
Ｑ３やＺｒＣＱｈ等の高沸点固体のドーパントを気化さ
せるための容器であって、このドーパント気化器６の任
意の位置には気化されたドーパントガスをバーナ本体ｌ
内に移送するためのキャリアガス（酸素ガス等）を供給
するキャリアガス供給管ＩＩか接続されている。

さらにバーナ本体１の原料ガス供給管２に連続したドー
パントガス供給管７がドーパント気化器６の任意位置に
接続されており、ドーパント気化器６内で気化されたド
ーパントガスをキャリアガスと共に、原料ガス供給管２
内に供給し、バーナ本体ｌの出口部から原料ガスと共に
噴出できるようになっている。

そしてこのバーナ本体ｌと、これに一体に設けられたド
ーパント気化器６とは、共に加熱炉ｌ２内に収容され、
高沸点固体のドーパントの気化温度以上に加熱されるよ
うになっている。この加熱炉ｌ２は、たとえば赤外線集
光炉等からなるものであって、ドーパントの気化温度以
上に加熱可能なものであれば特に限定されるものではな
い。

このような構成のパーナにあっては、ドーパント気化器
６およびドーパントガス供給管７が一体に設けられたバ
ーナ本体ｌが、加熱炉ｌ２内に収容させており、常にド
ーパントの気化温度以上に保温することができるので、
ドーパント気化４６内で発生したドーパントガスを固化
させることなく原料供給管２内に供給することができる
。よって、ドーパントの固化、析出のよるバーナの閉塞
を防止することができ、長時間の連続使用が可能となる
。

またドーパント気化器６内で発生したドーパントガスは
、キャリアガスによって移送されるので、バーナ本体ｌ
内へ一定濃度にて安定供給でき、その結果、気泡等の異
物混入がなく、かつドーパント濃度が一定した高品位の
ガラス母材を得ることができろ。

なお第１図および第２図に示した例にあっては、パーナ
本体ｌは同心異径の４本の管からなるものであったが、
この発明のバーナはこの例に限られるものではない。

［実施例］ （実施例） 第■図および第２図に示した構成のバーナを製造した。

このバーナに水素ガスを２０Ｑ／分、酸素ガスを３０Ｑ
／分、シールガスとしてアルゴンガスを３ｆ２／分、原
料ガスとしてＳｉＣ（！４を０．８Ｑ／分で供給した。

これと共にドーパント気化器内にＺ　ｒ　Ｃ　（ｌａを
！００ｇ投入し、キャリアガスとしてＡｒを３０−／分
で供給した。この後、加熱炉を２８０℃に加熱してバー
ナ本体およびドーパント気化器を共に加熱、保温してＺ
ｒＣＱ４をドーパントとして含有したガラス母材を製造
したところ、バーナの閉塞もなく、８時間にわたり、安
定して高沸点固体のドーパントを添加した高品位のガラ
ス母材を製造することができた。

（比較例Ｉ） 第３図に示した構成のバーナを製造した。このバーナに
キャリアガスを供給しない以外は、実施例と全く同様の
条件にて各ガスを供給した。そしてＺｒＣＣ４１　０　
０ｇをドーパント気化器内に入れると共に、ドーパント
気化器を加熱するトーチ内に水素ガスを５ｆｆ／分、酸
素ガスを２．５Ｑ／分で供給して、これらを燃焼させて
ドーパントガスを発生さｕ１このドーパントガスを原料
ガス供給管内に供給してガラス母材を製造した。このと
きバーナ本体およびドーパント供給管を電気ヒータによ
って２８０℃保温するようにしたが、ガラス母材製造開
始１０分後にドーパントガス供給管の内壁面にＺｒＣＱ
ｈが析出し、２０分後にはドーパントガス供給管が閉塞
しガラス母材の製造が不可能となった。

（比較例２） 第４図に示した構成のバーナを製造した。このバーナに
比較例ｌと全く同様の条件にて各ガスを供給すると共に
、１００ｇのＺｒＣＬを比較例１と全く同ｔ１に加熱し
てドーパントガスを発生させた。

このドーパントガスを原料ガス供給管内に供給して、ガ
ラス母材を製造したところ、製造開始直後から、火炎の
炎色によって火炎中にＺｒＣｉ２ａの粉末が混入してい
ることが、判明した。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明のバーナは、原料ガス供
給管と水素ガス供給管と酸素ガス供給管とンールガス供
給管とからなるバーナ本体の外周面を包囲させて、高沸
点固体のドーパントを気化させるドーパント気化器を一
体に設け、このドーパント気化器内にて発生したドーパ
ントガスを移送するキャリアガスを供給するキャリアガ
ス供給管と、上記ドーパントガスをキャリアガスと共に
上記原料ガス供給管内へ供給するドーパントガス供給管
とをドーパント気化器に接続すると共に、ドーパント気
化器とバーナ本体とを共に加熱炉内に収容してなるもの
であるので、バーナ本体とド−ハント気化器とを、共に
ドーパントの気化温度以上に保温することができるので
、ドーパントガスの固化を防止することができる。よっ
てパーナの閉塞を防止することかでき、高沸点固体のド
ーパントを添加したガラス母材を製造する際にも、長時
間の連続使用に耐えうるバーナとすることができる。

またこの発明のバーナにあっては、ドーパント気化器内
で発生したドーパントガスをキャリアガスによってバー
ナ本体！内に移送するので、一定濃度のドーパントガス
を安定して供給できるようになり、気泡等の異物混入や
濃度の不均一等がない高品位のガラス母材を製造できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のバーナの一例を示した概略斜視図、
第２図は第１図のバーナの眼略横断面図、第３図および
第４図はいずれも従来のバーナを示した概略斜視図であ
る。 ｌ・・・バーナ本体、　２・・・原料ガス供給管、３・
・・シールガス供給管、　４・・・酸素ガス供給管、５
・・・水素ガス供給管、　６・・・ドーパント気化器、
７・・・ドーパントガス供給管、 １１・・・キャリアガス供給管、　　ｌ２・・・加熱炉
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原料ガス供給管と水素ガス供給管と酸素ガス供給管とシ
   ールガス供給管とからなるバーナ本体の外周面を包囲さ
   せて、高沸点固体のドーパントを気化させるドーパント
   気化器を一体に設け、このドーパント気化器内にて発生
   したドーパントガスを移送するキャリアガスを供給する
   キャリアガス供給管と、上記ドーパントガスをキャリア
   ガスと共に上記原料ガス供給管内へ供給するドーパント
   ガス供給管とをドーパント気化器に接続すると共に、ド
   ーパント気化器とバーナ本体とを共に加熱炉内に収容し
   てなることを特徴とするガラス製造用バーナ。