JPH03277457A - Ｈ形鋼の表面キズ除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は、主としてステンレス製Ｈ形鋼（ＳＵＳ−Ｈ形
鋼）の表面キズを除去する方法に関する。

【従来の技術】

Ｈ形鋼はＨ形の断面形状を有する形鋼で各種の構造物に
利用されるものであるが、このようなＨ形鋼として、近
年においてはステンレス製のもの（以下、５ＵＳ−Ｈ形
鋼という）が開発されて実用されるに至っている。 この種のＨ形鋼は、通常ロール圧延機によって製造され
るが、その場合にＨ形鋼における上下のフランジ部の表
面つまり各フランジ部の表と裏の両面に圧延ローラによ
る微小なキズができる。このような表面キズは、通常の
Ｈ形鋼ではあまり問題とならないが、５ＵＳ−Ｈ形鋼の
場合は放置しておくと鋼材内部にキズが進行してクラッ
クの原因となり易いため、未然に除去しておく必要があ
る。 そこで、従来においては、作業者がグラインダー等の研
磨手段により５Ｏ８−Ｈ形鋼の表面を研磨して表面キズ
を除去する作業を手作業で行っていた。

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、Ｈ形鋼の場合、研磨を必要とする表面部
分として、上下のフランジ部の各々３つの面（それぞれ
１つの表面と２つの裏面、全部で６面）があり、しかも
両フランジ部の中央部間にウェブが位置する構造である
ため、作業者の手作業に頼った上記のような従来の方法
は非常に手間が掛かり、作業能率が極めて悪いという問
題がある。また、作業環境の点からもＨ形鋼の表面を研
磨した際に生じる多量の粉塵を作業者が吸い込む恐れか
あるため好ましくない。 本発明は、従来における上記のような実情に対処するも
ので、Ｈ形鋼の表面キズを除去する方法として、手作業
によらずに自動的に効率良く行うことのできる方法を提
供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

上記目的達成のため、本発明は、上下の両フランジ部間
にウェブを有してなるＨ形鋼の表面キズ除去方法におい
て、次のように構成したことを特徴とする。 即ち、Ｈ形鋼の供給ステーションから搬出ステーション
に至る搬送ラインの中間部を研磨ステーションとし、こ
の研磨ステーションには、Ｈ形鋼が該ステーションにお
ける搬送ラインにある時にその上下の両フランジ部の各
表面に対向する位置に予め複数の回転駆動式研磨手段を
夫々配置しておく。そして、その状態で供給ステーショ
ンにＨ形鋼を供給して研磨ステーションに向けて所定速
度で搬送させ、そのＨ形鋼が研磨ステーション内を移動
する際に該形鋼の上下の両フランジ部の各表面に上記各
研磨手段を回転駆動させながら押し当てて該表面を研磨
する。

【作　　用】

上記の構成によれば、供給ステーションに供給されたＨ
形鋼が搬送ラインに沿って搬出ステーションへ搬送され
るまでに、その両ステーション間にある研磨ステーショ
ンを通過する。その際、研磨ステーションの所定位置に
予め配置された複数の回転駆動式研磨手段が回転駆動さ
れつつ当該Ｈ形鋼の上下の両フランジ部の各表面に押し
当てられ、その状態でＨ形鋼が研磨ステーションを搬出
ステーション側に移動していくことにより、Ｈ形鋼の搬
送方向前端から後端に掛けてそのフランジ部の各表面が
研磨される。

【実　施　例】

以下、本発明の詳細な説明する。 第１図は、この実施例に係る５ＵＳ−Ｈ形鋼の表面キズ
除去方法に用いられる搬送ラインの主たる配置を示す平
面図である。 同図に示すように、この搬送ライン１は一方向に直線状
に延びており、その一端側（図面上、左側）を供給ステ
ーション２、他端側（図面上、右側）を搬出ステーショ
ン３とし、これらの両ステーション２．３間に研磨ステ
ーション４を配置した構成である。そして、ワークたる
５Ｏ８−Ｈ形鋼５は、先ず供給ステーション２において
矢印Ａ方向に順次移動されて搬送ライン１上に供給され
た後、該ラインｌ上をＨ形鋼５の長手方向である矢印Ｂ
方向に搬送されて搬出ステーション３まで移動され、該
ステーション３で矢印Ｃ方向に搬出されるが、その途中
の研磨ステーション４を通過する際に当該Ｈ形鋼５の上
下フランジ部の各表面が夫々研磨されるようになってい
る。 本発明方法によって表面キズが除去される部位は、第２
図に示す状態で、上記Ｈ形鋼５における上フランジ部５
ａの上面５ｂ及び左右の下面５ｃ、５ｄと、下フランジ
部５ｅの下面５ｆ及び左右の上面５ｇ、５ｈとであって
、全部で６面である。 次に、上記表面キズの除去作業を行う研磨ステーション
４について説明する。 第３図に示すように、この研磨ステーション４には、Ｈ
形鋼５を前方に送る本体前送りローラ１０・・・１０と
、回転自在に設けられてＨ形鋼を受支する本体内受はロ
ーラ１１・・・１１と、該ローラ１１側にＨ形鋼５を押
しつけるピンチローラ１２．１２と、Ｈ形鋼５のウェブ
の両側面を挟んで該鋼を前方に送るべく互いに対峙する
ウレタンゴムでライニングされた左右のサイドローラｌ
３ａ、１３ｂとが各々所定位置に配置されている。 上記ピンチローラ１２は、Ｈ形鋼５が同図に示すように
真下にある時に駆動シリンダ（図示せず）によって下降
されて該鋼５における上フランジ部５ａの上面５ｂに押
し付けられ、該鋼５が通過した後は上昇されるようにな
っている。また、サイドローラ１３ａ、１３ｂは、一方
のローラ１３ｂがモータ（図示せず）によって連続的に
回転駆動され、他方のローラ１３ａがＨ形鋼５の通過時
にシリンダ（図示せず）によって上記一方のローラ１３
ｂ側に移動されて両ローラ間にＨ形鋼５のウェブを挟む
ことにより、一定速度で該鋼５を前方に送るようになっ
ている。 そして、この研磨ステーション４には、上記Ｈ形鋼５の
上下フランジ部５ａ、５ｅの各表面を研磨する研磨手段
として、該鋼の送り方向（Ｂ方向）に沿って手前側から
順番に、左右一対の第１研磨装置１４．１５と、上下一
対の第２研磨装置１６．１７と、左右一対の第３研磨装
置１８．１９とが各々所定位置に配置されている。 このうち第１研磨装置１４．１５は、夫々、端に位置す
るテンションホイール１４ａ、１５ａと、中間に位置す
るコンタクトホイール１４ｂ。 １５ｂと、他端に位置する駆動ホイール１４ｃ、１５ｃ
と、これらのホイールに亘って巻装された研磨ベル）１
４ｄ、１５ｄとで構成されており、Ｈ形鋼５が送られて
来た時にその上下のフランジ部５ａ、５ｅ間に位置する
ように設けられている。 そして、コンタクトホイール１４ｂ、１５ｂの位置まで
Ｈ形鋼５が送られてきた時に該ホイール１４ｂ、１５ｂ
が駆動シリンダ（図示せず）によって下動され、これに
伴って研磨ベルト１４ｄ、１５ｄがＨ形鋼５の下フラン
ジ部５ｅにおける左右の上面５ｇ、５ｈに押し付けられ
ることにより、該上面を研磨するようになっている。 また、第２研磨装置１６．１７は、夫々、コンタクトホ
イール１６ａ、１７ａと駆動ホイール１６ｂ、１７ｂと
両ホイールに亘って巻装された研磨ベル）１６ｃ、１７
ｃとで構成されている。そして、一方の第２研磨装置１
６がＨ形鋼５の上方に、他方の第２研磨装置Ｉ７がＨ形
鋼５の下方に夫々位置するように配置されて、当該コン
タクトホイール１６ａ、１７ａか第１研磨装置１４．１
５の場合と同様にして下動又は上動することにより、上
フランジ部５ａの上面５ｂと下フランジ部５ｅの下面５
ｆとを研磨するようになっている。 更に、第３研磨装置１８．１９は、上記第１研磨装置１
４．１５と略同様の構成で、テンションホイール１８ａ
、１９ａとコンタクトホイール１８ｂ、１９ｂと駆動ホ
イール１８ｃ、１９ｃと研磨ベルト１８ｄ、１９ｄとを
有するが、コンタクトホイール１８ｂ、１９ｂが上昇し
て研磨ベルト１８ｄ、１９ｄが上フランジ部５ａの下面
５ｃ、５ｄを研磨するようになっている点が第１研磨装
置１４．１５と異なる。 尚、上記各研磨装置１４〜１９には、粉塵ダクトの吸い
込み口（図示せず）が夫々設けられており、研磨時に発
生する粉塵を該吸い込み口から吸い込んで第１図に符号
６で示す集塵装置に集めるようになっている。 次に、上記のような装置を用いてＨ形鋼５の表面キズを
除去する方法を具体的に説明する。 先ず、供給ステーション２にＨ形鋼５を供給して研磨ス
テーション４に向けて所定速度で搬送させる。そして、
Ｈ形鋼５が研磨ステーション４における第１研磨装置１
４、Ｉ５のコンタクトホイール１４ｂ、１５ｂの直下を
通過する際に、該ホイール１４ｂ、１５ｂを駆動シリン
ダによって下降させて当該研磨ベルト１４ｄ、１５ｄを
Ｈ形鋼５の下フランジ部５ｅの左右の上面５ｇ、５ｈに
所定圧で押し付け、その状態をＨ形鋼５が通過するまで
継続することにより、該下フランジ部上面５ｇ、５ｈを
一定の深さまで全体的に研磨する。 同様にして、Ｈ形鋼５が第２研磨装置１６．１７の所定
位置まで送られて来た時は、該装置における研磨ベルト
１６ｃ及び１７ｃをＨ形鋼５の上フランジ部５ａの上面
５ｂ及び下フランジ部５ｅの下面５ｆに、また第３研磨
装置Ｉ８．１９の所定位置まで送られて来た時は、該装
置における研磨ベルト１８ｄ、１９ｄをＨ形鋼５の上フ
ランジ部５ａの下面５Ｃ１５ｄに所定圧で夫々押し付け
る。そして、その状態をＨ形鋼５か通過するまで継続す
ることにより、先ず上フランジ部５ａの上面５ｂと下フ
ランジ部５ｅの下面５ｆを、次いで上フランジ部５ａの
下面５ｃ、５ｄを一定の深さまで全体的に夫々研磨する
。 上記の構成によれば、供給ステーション２に供給された
Ｈ形鋼５は搬送ラインｌに沿って搬出ステーション３へ
搬送されるまでに、それら両ステーション２．３間にあ
る研磨ステーション４を通過する。その際、研磨ステー
ション４には搬送ラインｌに沿って第１〜第３までの各
研磨装置１４〜１９が夫々所定位置に予め配置されてお
り、そのうちの第１研磨装置１４．１５によってＨ形鋼
５の下フランジ部５ｅの左右上面５ｇ、５ｈが先ず研磨
され、次いで第２研磨装置１６．１７によって上フラン
ジ部５ａの上面５ｂ及び下フランジ部５ｅの下面５ｆが
研磨され、更に第３研磨装置１８．１９によって上フラ
ンジ部５ａの左右の下面５ｃ、５ｄが研磨される。つま
り、Ｈ形鋼５か研磨ステーション４における搬送ライン
１に沿って所定速度で搬送されている間に、該鋼５にお
ける上フランジ部５ａ及び下フランジ部５ｅの各面５ｂ
、５ｃ、５ｄ及び５ｆ、５ｇ、５ｈが自動的に研磨され
て、それらの各面における表面キズか除去される。 従って、上記の構成によれば、従来は手作業に頼ってい
たＨ形鋼５の上下フランジ部５ａ、５ｅの表面キズ除去
作業を自動的に行うことができ、従来よりも大幅に生産
性の向上を図れると共に、研磨作業に従事する作業者が
研磨時に生じた粉塵を吸うという作業環境上の問題も解
消することができる。 尚、この実施例においては、Ｈ形鋼の上下フランジ部に
対する研磨手段として回転ベルト式研磨装置１４〜１９
を使用したが、これらに代えてＳＰホイールと称せられ
る研磨用ホイールでなる研磨装置を使用してもよい。こ
の種のホイールを使用すれば、各フランジ部とウェブと
が作るコーナ一部（Ｒ部）を良好に研磨することかでき
る。

【発明の効果】

以上のように本発明に係るＨ形鋼の表面キズ除去方法に
よれば、供給ステーションと搬出ステーションとの間に
ある研磨ステーションをＨ形鋼が通過する時に、そのフ
ランジ部の各表面が複数の研磨手段によって研磨される
ことにより、該表面に存在していたキズが自動的に除去
されるので、搬出ステーションには表面にキズの存在し
ないＨ形鋼が搬送されてくることになる。これにより、
従来手作業に頼っていたＨ形鋼の表面キズ除去作業を自
動化することができ、従来に比べて大幅に生産性の向上
が図れると共に、研磨作業に従事する作業者が研磨時に
生じた粉塵を吸うという従来生じていた作業環境上の問
題も解消することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は該実施例
に係る５ＵＳ−Ｈ形鋼の表面キズ除去方法に用いられる
搬送ラインの主たる配置を示す平面図、第２図は該実施
例か適用されるＨ形鋼の縦断面図、第３図は研磨ステー
ションにおけるＨ形鋼に対する表面キズ除去工程を示す
斜視図である。 ｌ・・・搬送ライン、 ２・・・供給ステーション、 ３・・・搬出ステーション、 ４・・・研磨ステーション、 ５・・・Ｈ形鋼、 ５ａ・・・上フランジ部、 ５ｅ・・・下フランジ部、 １４〜１９・・・回転駆動式研磨手段 （１４，１５・・・第１研磨装置、 １６．１７・・・第２研磨装置、 １８．１９・・・第３研磨装置）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）上下の両フランジ部間にウェブを有してなるＨ形
   鋼の表面キズを除去するに当たり、Ｈ形鋼の供給ステー
   ションから搬出ステーションに至る搬送ラインの中間部
   を研磨ステーションとし、この研磨ステーションに、Ｈ
   形鋼が該ステーションにおける搬送ラインにある時に上
   記上下の両フランジ部の各表面に夫々対向する位置に複
   数の回転駆動式研磨手段を予め配置し、その状態で、供
   給ステーションにＨ形鋼を供給して研磨ステーションに
   向けて所定速度で搬送させ、そのＨ形鋼が研磨ステーシ
   ョン内を移動する際に該Ｈ形鋼の上下の両フランジ部の
   各表面に上記各研磨手段を押し当てて該表面を研磨する
   ことを特徴とするＨ形鋼の表面キズ除去方法。