JPH032738A - オートトリミングカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は、疑似ズーム機能を可能にするためのオートト
リミングカメラに係り、特にそのファインダ光学系に関
する。

【従来の技術】

撮影光学系のズーム駆動をモータで行なうカメラにおい
て、光学系を構成するレンズの停止位置の正確さを期す
るうえで、その構成レンズを急速に移動させることは好
ましくない。したがって、このようなカメラでは一般に
レンズの移動速度が低く設定されている。ところが、こ
うした設定の結果、ズーミングのためにレンズを適当な
位置へ移動させる所要時間が長くなりがちである。そこ
で、ズーミングを行って撮影する際のこのような欠点を
除去するため、撮影時のズーミングを行わずに通常の単
焦点レンズによる撮影を行い、その代わりに焼き付は時
の作画範囲を指示するためのトリミング情報を撮影の際
にフィルムに付与し、その範囲のみを引き伸ばして印画
紙に焼付けることにより、あたかも望遠撮影を行なった
かのような疑似望遠撮影効果を得る技術（以下、疑似ズ
ーム機能という）が提案されている。

【発明が解決しようとする課題】

ところが、この疑似ズーム機能による撮影を可能にする
カメラ、これをここではオートトリミングカメラと呼ぶ
が、これまでに提案されているオートトリミングカメラ
においてはファインダは依然としてレンズの位置をモー
タ駆動で変化させるズーム光学系で構成されていた。し
たがって上述の撮影光学系におけるズーム駆動と同様に
、ファインダ画像を所望の倍率に変化させるまでの所要
時間が長くなりがちであった。また、疑似望遠撮影の倍
率を大きくする場合にはファインダ光学系を望遠側へズ
ーム駆動するが、通常はこのような場合には撮影の中心
となる被写体のみに気を取られがちであり、このことに
加えてファインダ画像の倍率変化に時間がかかるため、
撮影者は、その倍率が変化する過程においてファインダ
視野の外へ外れていった物の存在を忘れがちである。そ
のため、光軸方向を僅かに変化させるようにカメラを振
ることによって視野内に入れたほうが画面の構成にとっ
て好ましいものが視野外に位置しているにも拘わらず、
撮影者はそれが視野の外にあることに気付かないままで
撮影してしまうというような撮影ミスを誘発する傾向が
あった。 以上はファインダ画像の倍率変化に要する時間が長いこ
とに起因する問題であるが、このような問題を解決する
ために、ファインダの視野内で視野枠のみを拡縮させる
ことで作画範囲を変化させる技術も開発された。即ち、
この技術では視野枠を縮小側に位置させて視野を狭くす
ることが変倍式ファインダ光学系における望遠状態に相
当し、拡大側に位置させて視野を広くすることが同じく
広角状態に相当する。この手段によれば、視野枠を敏速
に動作させることと、視野枠外の情報を考慮した上で作
画範囲を決定することが可能になるが、望遠側で撮影す
る場合には視野枠が非常に小さくなるためその中に位置
するものが見にくく、ズーム光学系で構成されたファイ
ンダにおける視野に比較して視認性が悪いという欠点を
有していた。 本発明は以上説明したような従来の技術的課題を有効に
解決するために創案されたものである。 したがってその目的は、疑似ズーム機能を可能にするオ
ートトリミングカメラであって、良好な視認性と、その
視野枠の周囲の情報を考慮しつつ適当な画面構成を迅速
に行なえる゛こととを同時に可能にするファインダを備
えたものを提供することにある。

【課題を解決するための手段】

本発明に係るオートトリミングカメラは、上述の目的を
達成するために以下のように構成されている。 すなわち、このオートトリミングカメラは、変倍式ファ
インダ光学系を備えるとともに、その系内には、撮影倍
率調整操作に伴う作画範囲の変化を表示すべくファイン
ダ視野内で拡縮し且つシャツタレリーズ直前には拡大位
置（ファインダ視野の周辺で作画範囲を区画する位置）
に強制設定される視野枠が組み込まれている。また、上
記撮影倍率調整操作に伴って上記ファインダ視野内で視
野枠が縮小位置（上記拡大位置よりもファインダ視野の
内側で作画範囲を区画する位置）に表示されることによ
り設定された作画範囲のファインダ画像を、シャツタレ
リーズ直前にファインダ視野全体に拡大表示すべく、変
倍式ファインダ光学系を駆動する駆動手段を備えている
。

【作用・効果】

上記構成のオートトリミングカメラで撮影をする場合に
おいては、まず、ファインダの視野内で視野枠を拡縮さ
せることにより撮影倍率を選択決定する。視野枠の拡縮
速度は、ズーム光学系のモータ駆動によるファインダ画
像変化速度よりも速い。この場合、視野枠が縮小した疑
似望遠状態で撮影するとしても、ファインダ画像はその
視野が最も広い広角状態を保ったまま変化しないため、
撮影者は縮小位置における視野枠外つまり作画範囲外に
位置するものまで見ることができる。したがって撮影者
は、それら視野枠外のものをも総て考慮した上で最適な
作画範囲を迅速に決定することができる。 次に、その疑似望遠撮影のシャツタレリーズ直前には、
駆動装置の作動により変倍式ファインダ光学系を構成す
る各レンズの位置が調整され、上記の撮影倍率調整操作
により設定した作画範囲である視野枠内の画像がファイ
ンダ視野全体に拡大される。また、縮小位置に設定され
た視野枠は、これと同時にファインダ周辺部の拡大位置
にまで拡大される。このようにしてレンズが駆動された
結果としてファインダ画像が拡大調整された状態におい
ては、撮影者はファインダの視野全体で撮影対象物を大
きく見ることができるため、ファインダの視認性も良好
である。なお、これらの動作を、例えばレリーズボタン
の一段押し込みにより作動するように構成しておけば、
操作自体は極めて簡単に行なうことができる。 以上のように、上記構成によれば、ファインダの良好な
視認性を得ることと、視野枠の周囲の情報をも考慮しつ
つ適当な撮影範囲を迅速に選択することとが同時に可能
となる。

【実施例】

以下に、本発明の第１実施例について、第１図から第４
図を用いて説明する。 第１図は本発明の第１実施例に係るオートトリミングカ
メラにおけるファインダ駆動機構を示す斜視図、第２図
はカメラ上方から見たファインダの概略構成図である。 このオートトリミングカメラは、単焦点レンズで構成さ
れる撮影レンズｌを備えており、また、変倍式ファイン
ダ光学系を備えている。この変倍式ファインダ光学系は
、対物レンズ２および３、ポロプリズムと等価な光学系
を構成する正立ミラー７〜ｌＯ１正レンズ６ａと負レン
ズ６ｂとからなる接眼レンズ６で構成され、正立ミラー
８と９の間の結像面付近には、コンデンサーレンズ４と
視野枠５が組み込まれている。対物レンズは負レンズ２
と正レンズ３とで構成され、これらのレンズ２．３は、
不図示の直進ガイドに係合して光軸方向のみへ移動可能
なように案内されている。また、各レンズ２．３は、カ
ム板１２にそれぞれ異なった傾斜で形成されたカム溝＋
２ａ、１２ｂとも係合している。このカム板１２にはラ
ックギヤ１２ｃが形成されており、ラックギヤ１２ｃは
ズーム用モータ１１の出力軸にはめ込まれたギヤｌｌａ
と噛合している。したがって、ズーム用モータ１１を動
作させればカム板１２は光軸に対して直角方向へ水平面
内で移動し、これに伴って対物レンズ２．３の位置が変
化してズーミングが行なわれる。 視野枠５は、液晶表示装置（以下ＬＣＤという）により
大小幾つかの視野枠パターンのうちの一つを表示するよ
うに構成されている。この視野枠パターンを第３図に示
している。図示するように、ＬＣＤには長方形の４隅（
これにより作画範囲が決定される）を表示するための複
数の視野枠パターン５ａ〜５ｅが設けられているが、こ
の視野枠パターンは、撮影時にカメラ本体に設けられた
ズームスイッチを操作することにより選定された一つの
みが不透過部となり、他は透過部となる。そして最終的
に選定された視野枠パターンに対応して作画範囲が決定
される。 上述したファインダ光学系のズーミングは、決定された
作画範囲に応じて行なわれる。詳しくは、レリーズボタ
ンの一段押し込みによって、選定された視野枠パターン
に応じた撮影倍率に基づいてズーム用モータ１１が作動
し、カム板１２の移動により対物レンズ２．３の位置が
変化することにより行なわれる。 次に、このオートトリミングカメラでの撮影方法につい
て具体的に説明する。第４図にはファインダ内表示の変
化情況が示されている。第４図（ａ）は撮影者が単にフ
ァインダ内を覗いた状態が示されている。この状態では
、広角側の画像が視野となっており、且つ視野枠パター
ンは最も外側の拡大位置（５ａ）のみが表示されている
。したがって、このまま露光すれば視野全体が撮影され
る。そしてズームスイッチを操作して第４図（ｂ）のよ
うに視野枠パターンのうちの任意の一つ（５Ｃ）を選定
する。これに伴って撮影倍率が決定される。この状態で
は、撮影者は視野枠外の情景も見ることができるため、
その情景も考慮した上で第４図（Ｃ）のように最適な作
画範囲を決定することができる。 作画範囲が決定すれば、次にレリーズボタンを一段押し
込む。そうすると、ファインダ光学系を構成する対物レ
ンズ２，３がその先軸上を移動して位置を変化させ、先
に決定した作画範囲が第４図（ｄ）のようにファインダ
の視野全体に拡大してファインダ画像が変化するととも
に、視野枠パターンも拡大位置（５ａ）のみが不透過に
なる。決定された作画範囲はこの状態で明確に見ること
ができるが、仮にこの作画範囲が撮影に好ましくないと
判断されれば、以上の操作を最初からやり直せばよい。 また、これで撮影するのであればレリーズボタンをさら
に押し込めば疑似望遠撮影を行なうことができる。なお
、撮影終了後、あるいはレリーズボタンの一段押し込み
時であっても視野枠パターンを変更する場合は、ファイ
ンダ光学系が自動的に広角側に復帰するように回路構成
しておくことが好ましい。 このように、上記構成によれば、広い範囲の情景を考慮
しつつ迅速に作画範囲を決定することと、撮影の際のフ
ァインダ内の良好な視認性とを両立することが可能とな
る。 次に、本発明の第２実施例について第５図を用いて説明
する。 上記第１実施例においては、ファインダ光学系のズーミ
ングが行われる際視野枠はズーミングされず、第４図（
ｃ）の状態から第４図（ｄ）の状態になる時不透明な視
野枠は５ｃから５ａに切り替えられる。 しかしながら、以下の第２実施例においては、ファイン
ダ光学系のズーミングが行われるとき、視野枠のズーミ
ングも行われることを特徴としている。 第５図は本発明の第２実施例に係るオートトリミングカ
メラにおけるファインダの概略構成を示す斜視図である
。図示するように、このオートトリミングカメラにおけ
るファインダ光学系は、正レンズのみからなる対物レン
ズ１５、正立ミラー７〜１０．正レンズ６ａと負レンズ
６ｂとからなる接眼レンズ６で構成され、正立ミラー８
と９の間の結像面付近には、コンデンサーレンズ４と、
ＬＣＤを用いて大小幾つかの視野枠パターンを表示可能
な視野枠５とが組み込まれている。そして、接眼レンズ
６を構成する正レンズ６ａと負レンズ６ｂは不図示の直
進ガイドと係合しており、且つ、カム板１２にそれぞれ
異なった傾斜で形成されたカム溝１２ａ、１２ｂとも係
合している。このカム板１２はズーム用モータ１１によ
り駆動されて光軸に対して直角方向へ水平面内で移動し
、これに伴う各接眼レンズ２１ａ、２１ｂの位置の変化
によってズーミングが行なわれる。なお、ズーム用モー
タ１１はフィルム巻き取りスプール１３内に収納されて
おり、ギヤｌｌａはギヤ１４を介してラックギヤ１２ｃ
と噛合している。 次にこの第２実施例のカメラで疑似望遠撮影を行う場合
について説明する。第４図（ａ）の状態から第４図（ｃ
）の状態に至るまで、即ち、作画範囲を決定するまでは
上記第１実施例と同様である。 作画範囲を決定した後、レリーズボタンを一段押し込む
。そうすると、ファインダ光学系の接眼レンズ６ａ、６
ｂがその先軸上を移動して位置が変化し、先に決定され
た作画範囲が第４図（ｅ）のようにファインダの視野全
体に拡大されてファインダ画像が変化する。この時、本
実施例においては視野枠パターン５ｃも拡大されて、フ
ァインダ視野のほぼ全体を指し示すようになる。 その後の撮影、あるいは、作画範囲決定のやり直しにつ
いては前記第１実施例と同様である。 この第２実施例の構成においても第１実施例と同様、広
い範囲の情景を考慮しつつ迅速に作画範囲を決定するこ
とと、撮影の際のファインダ内の良好な視認性とを両立
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例に係るオートトリミングカ
メラにおけるファインダの概略構成を示す斜視図、第２
図はカメラ上方から見たファインダの概略構成図、第３
図は視野枠パターンを示す略図、第４図は本発明におけ
る撮影時のファインダ内表示の変化情況を示す略図、第
５図は本発明の第２実施例に係るオートトリミングカメ
ラにおけるファインダの概略構成を示す斜視図である。 ｌ・・・撮影レンズ、２，３．１５・・・対物レンズ（
２・・・負レンズ、３・・・正レンズ）、４・・・コン
デンサーレンズ、５・・・視野枠、５ａ、　５ｂ、　５
ｃ、　５ｄ、　５ｅ・・−視野枠パターン、６・・・接
眼レンズ（６ａ・・・正レンズ６ｂ・・・負レンズ）、
７，８，９．１０・・・正立ミラー１１・・・ズーム用
モータ、ｌｌａ・・・ギヤ、１２・・・カム板、１２ａ
、１２ｂ・・・カム溝、１２ｃ・・・ラックギヤ、１３
・・・スプール、Ｉ４・・・ギヤ 特　許　出　願　人　　ミノルタカメラ株式会社代　理
　人　弁理士　　前出　葆（ほか１名）第２図 （ｅ） Ｍ４図 ？ （ｂ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）焼付け時に疑似望遠撮影効果が得られるように、
   作画範囲を指示するためのトリミング情報を撮影時にフ
   ィルムに付与して疑似ズーム機能を可能にするオートト
   リミングカメラにおいて、変倍式ファインダ光学系（２
   ，３，４，６）を備えるとともに、該系内には撮影倍率
   調整操作に伴う上記作画範囲の変化を表示すべくファイ
   ンダ視野内で拡縮し且つシャッタレリーズ直前に拡大位
   置（５ａ）に強制設定される視野枠（５）が組み込まれ
   、上記撮影倍率調整操作に伴って上記ファインダ視野内
   で視野枠（５）が縮小位置（５ｂ、５ｃ、５ｄ、５ｅ）
   に表示されて設定された作画範囲のファインダ画像を、
   シャッタレリーズ直前にファインダ視野全体に拡大表示
   すべく、上記変倍式ファインダ光学（２、３、４、６）
   系を駆動する駆動手段（１１）を備えたことを特徴とす
   るオートトリミングカメラ。