JPH0325357Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この考案はテープカウンタ駆動系のジヨイント
装置に関し、さらに詳しくは、テープレコーダ、
テープデツキなどのメカニカルテープカウンタの
駆動に適したジヨイント装置に関する。

【従来の技術】

従来よく知られているメカニカルテープカウン
タは、第３図ないし、第５図に示されているよう
に、リール台プーリ１と、カウンタプーリ２の間
にベルト３が架装されていて、リール台プーリ１
の回転がカウンタプーリ２に伝えられるようにな
つている。このカウンタプーリ２のプーリ軸２ａ
の端部には、直径方向に延びる係止アーム４が形
成されており、この係止アーム４がカウンタ５駆
動用の入力軸６に対して接続されるようになつて
いる。即ち、カウンタ５の入力軸６の端部には、
フランジ部６ａが形成されており、このフランジ
部６ａには同心円上に４本の係止突起７が等間隔
に形成されている。 そして、係止突起７間に前記係止アーム４が嵌
込まれてプーリ軸２ａと、カウンタ５の入力軸６
とが互いに連結されている。 上述のようなジヨイント装置では、プーリ軸２
ａと、カウンタの入力軸６とが同一軸線上に配置
されることが必要であるが、組立時の累積誤差が
原因して、第５図のように係止アーム４が係止突
起７間の偏心した位置に嵌つたような場合には、
回転不可能になる大きな欠点がある。

【解決しようとする問題点】

そこでこの考案は、テープカウンタの駆動系の
組立に際して、係止アームが係止突起間の正規の
位置に合わない場合、言換えると、組立過程にお
いて、係止アームと係止突起とが互に拘束される
ことなく若干ながら融通性をもたらせようとする
ものである。

【問題点を解決するための技術的手段】

そのために、カウンタの入力軸の端部に形成し
たフランジ部には、対向する係止突起がその長さ
を互に異ならせて構成され、組立過程において係
止アームが１つの係止突起により回転方向に拘束
されても、他の係止突起には拘束されないように
したことを特徴とするものである。

【実施例】

先ず、第１図はこの考案によるジヨイント装置
の分解斜視図であつて、符号１１はプーリ軸を示
し、このプーリ軸１１の軸端には、直径方向に延
びる係止アーム１２が形成され。 また、テープカウンタの入力軸２１の端部に
は、円盤状のフランジ部２２が形成されており、
このフランジ部２２には、その平面周方向に沿つ
て、同心円上に係止突起２３，２４，２５，２６
が４本等間隔に形成されている。 そして、係止突起２３，２４，２５，２６の長
さは互に異なつており、各係止突起２３，２４，
２５，２６の自由端は曲面形に形成されている。 次に、この考案によるジヨイント装置の組立作
業について説明する。先ず、プーリ軸１１の係止
アーム１２と、テープカウンタの入力軸２１の端
部に形成してある係止突起のうち、最も長いも
の、例えば係止突起２３とを接触状態（第２図）
にして、プーリ軸１１と、入力軸２１との軸心が
一致しているか否かを確認した後、一致していれ
ば入力軸２１を90度だけ回転させて係止突起間に
係止アーム１２を位置させる。言換えると、係止
アーム１２を係止突起間に位置させる途中では、
係止アーム１２は係止突起２３を除いて他の係止
突起２４，２５，２６を越えて回転することがで
きるので、プーリ軸１１と、入力軸２１との軸心
を必ず一致させることができ、位置ずれがあれば
これを補正することができる。 なお、以上の説明では、プーリ軸に係止アーム
を設け、テープカウンタの入力軸に係止突起を形
成した実施例を挙げたが、係止アームを入力軸
に、係止突起をプーリ軸にそれぞれ設けたもので
もよく、係止突起の数も４本に限定されない。

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、この案のジヨ
イント装置は、係止突起間に係止アームを位置さ
せる構成であつて、複数の係止突起の長さをそれ
ぞれ異なつたものにしたから、軸のジヨイント作
業時に軸心のずりが生じても、係止アームが係止
突起の少なくとも１本を越えて回転方向に移動で
きるので確実に軸心合わせができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるジヨイント装置の分解
斜視図、第２図は同側面図、第３図は従来のジヨ
イント装置を示す分解斜視図、第４図はジヨイン
ト状態を示す図、第５図は軸心のずれを生じたジ
ヨイント状態を示す図である。 １１……プーリ軸、１２……係止アーム、２１
……入力軸、２２……フランジ部、２３，２４，
２５，２６……係止突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リール台軸からベルトを介して回転させられる
   プーリ軸に、カウンタ駆動の入力軸を接続するテ
   ープカウンタ駆動系のジヨイント装置において、
   プーリ軸、あるいは、カウンタの入力軸の端部
   に、その直径方向に沿つて形成された係止アーム
   と、カウンタ駆動の入力軸端部、あるいは、プー
   リ軸に形成されたフランジ部とを備え、前記フラ
   ンジ部は周方向に沿つて複数本の係止突起が同心
   円上に等配されていて、各係止突起は互に長さが
   異なつている構成になつていることを特徴とする
   ジヨイント装置。