JPH0324916Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、流体がオリフイスを流動する際の流
動抵抗に基づいて入力振動を減衰させるようにし
た流体封入式防振ブツシユに係り、特にオリフイ
スがブツシユ外周部に形成される形式の流体封入
式防振ブツシユにおいて、その内部に封入された
流体が外部へ漏出することを防止する技術に関す
るものである。

（従来技術） 自動車サスペンシヨン等の振動伝達系に介装さ
れて防振機能を果たす防振支持体の中に、内筒金
具と外筒金具との間に筒状の弾性部材が介装せし
められて成る、所謂ブツシユタイプのものがあ
る。そして、そのようなブツシユタイプの防振支
持体の一種に、複数の流体室と、それら流体室を
相互に連通せしめるオリフイスとを備え、それら
流体室に封入された非圧縮性流体がオリフイスを
通じて相互に流動し得るようにされた流体封入式
のものがある。このような流体封入式の防振ブツ
シユによれば、オリフイスを流動する際の流動抵
抗に基づいて良好な振動減衰作用を得ることがで
きるのである。

ところで、このような流体封入式防振ブツシユ
としては、使用形態や目標特性等に応じて従来よ
り種々の構造のものが提案されているが、それら
の一つに、(a)内筒金具と、(b)該内筒金具の外周面
に一体に固着されて形成された、外周面に開口す
るポケツト部を複数備えた筒状の弾性部材と、(c)
該弾性部材の外周面に一体に固着されて配設され
た、前記複数のポケツト部の開口部に対応した窓
部を有する金属スリーブと、(d)該金属スリーブの
外周面に圧入固定された、前記ポケツト部の開口
部を閉塞して所定の非圧縮性流体が封入せしめら
れる複数の流体室を形成する、外周面に該複数の
流体室を相互に連通せしめるオリフイス溝を備え
た筒状のオリフイス部材と、(e)八方絞り加工を施
されると共に、両端部にロールカシメ加工を施さ
れて該オリフイス部材の外周面に嵌着された、該
オリフイス部材の外周面に形成された前記オリフ
イス溝の開口部を閉塞して前記流体室を相互に連
通せしめるオリフイスを形成する外筒金具とを備
えたものがあり、オリフイス溝を周方向に形成す
ることにより、非圧縮性流体が流動するオリフイ
スの長さを長くできることから、特に低周波数の
振動を減衰の対象とする場合において多く用いら
れている。オリフイスを流動する非圧縮性流体の
流動抵抗に基づいて減衰される振動の周波数は、
オリフイスの長さに依存して変化し、オリフイス
を長くする程その周波数を低くすることができる
のである。

（問題点） しかしながら、上述の如き、(a)内筒金具と、(b)
弾性部材と、(c)金属スリーブと、(d)オリフイス部
材と、(e)外筒金具とを備えた、オリフイスを容易
に長くすることが可能な流体封入式防振ブツシユ
においては、従来、金属リングとオリフイス部材
との各対応する軸心方向端部間にＯリングが介装
され、それらの間の流体密性がかかるＯリングに
よつて確保されるようになつていたことから、そ
れらの間の流体密性が必ずしも充分良好とは言い
難く、信頼性にかけるきらいがあつた。

（解決手段） ここにおいて、本考案に係る流体封入式防振ブ
ツシユは、このような問題点を解決するために、
前記流体封入式防振ブツシユと同様の(a)内筒金具
と、(b)弾性部材と、(c)金属スリーブとに加え、
(d)′軸心方向中央部が厚肉のオリフイス溝形成部
とされる一方、軸心方向両端部が該オリフイス溝
形成部の端面内周部から軸心方向外側へ延び出さ
せられた薄肉のカシメ部とされ、該カシメ部に対
して施されたカシメ加工によつて前記金属スリー
ブの外周面に固定せしめられた、前記ポケツト部
の開口部を閉塞して所定の非圧縮性流体が封入せ
しめられる複数の流体室を形成する、前記オリフ
イス溝形成部の外周面に該複数の流体室を相互に
連通せしめるオリフイス溝を備えた筒状のオリフ
イス部材と、(f)該オリフイス部材の前記軸心方向
両端部のカシメ部の内周面または前記金属スリー
ブの軸心方向両端部の外周面にそれぞれ一体に固
着されて配設され、該カシメ部に対する前記カシ
メ加工によつてそれらの間で挟圧せしめられた一
対の環状の第一のシールゴム層と、(g)前記オリフ
イス部材の前記軸心方向両端部のカシメ部に、前
記金属スリーブの軸心方向端面にそれぞれ当接す
る状態で、且つ該オリフイス部材の前記オリフイ
ス溝形成部と外周面が一致する状態で圧入固定せ
しめられた、断面が鉤形の一対の環状の端部金具
と、(e)′八方絞り加工を施されると共に、両端部
にロールカシメ加工を施されて該一対の端部金具
と前記オリフイス部材とに跨がつて嵌着せしめら
れた、それら一対の端部金具とオリフイス部材と
を前記金属スリーブに一体的に組み付ける一方、
前記オリフイス部材のオリフイス溝形成部に形成
されたオリフイス溝の開口部を閉塞して前記流体
室を相互に連通せしめるオリフイスを形成する外
筒金具と、(h)該外筒金具の内周面または前記オリ
フイス部材のオリフイス溝形成部の外周面に一体
に固着されて配設され、それら外筒金具とオリフ
イス部材のオリフイス溝形成部との間で挟圧せし
められた第二のシールゴム層とを、含むように構
成される。

（作用・効果） このような流体封入式防振ブツシユによれば、
前記従来の流体封入式防振ブツシユと同様、オリ
フイス溝をオリフイス部材の周方向に形成するこ
とにより、オリフイスを容易に長くできるのであ
り、従つて低い周波数の振動に対して減衰作用を
容易に発揮させるようにすることができるのであ
る。しかも、本考案に従う流体封入式防振ブツシ
ユによれば、金属スリーブとオリフイス部材との
各対応する軸心方向端部間、およびオリフイス部
材と外筒金具との各対応する軸心方向端部間に、
それぞれそれらの一方に一体に固着されたゴム層
が挟圧された状態で介装されているため、それら
金属スリーブとオリフイス部材との各対応する軸
心方向端部間、およびオリフイス部材と外筒金具
との各対応する軸心方向端部間において優れた流
体密性が得られるのであり、従つて各流体室に封
入された非圧縮性流体が外部に漏出することが良
好に防止されて、ブツシユの信頼性が大幅に向上
するのである。

（実施例） 以下、本考案をより一層具体的に明らかにする
ために、その一実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。

先ず、第１図および第２図は本考案の一例を示
すものであるが、そこにおいて、１０は内筒金具
であつて、円筒状を成しており、その内孔１２に
おいて振動伝達系を構成する所定の軸部材に外挿
されて取り付けられるようになつている。そし
て、第３図および第４図に示されているように、
かかる内筒金具１０の外周面に弾性部材としての
円筒状のゴム弾性体１４が加硫成形によつて一体
に固着されて形成されている。

ゴム弾性体１４には、第３図および第４図に示
されているように、内筒金具１０を挟んで対向す
る状態で、且つその外周面に開口する状態で一対
のポケツト部１６，１６が形成されており、また
その外周面には、それらポケツト部１６，１６の
開口部に対応した窓部１８，１８を有する金属ス
リーブ２０が加硫接着によつて一体に固着されて
配設されている。そして、本実施例では、それら
各ポケツト部１６，１６内の中央部に位置して、
内筒金具１０に嵌着されたストツパブロツク２２
が、その底部からそれぞれ所定高さをもつて突出
せしめられている。

なお、ゴム弾性体１４は、ポケツト部１６，１
６内に突出せしめられたストツパブロツク２２の
外周面を適当な厚さで覆う状態で形成されてい
る。また、金属スリーブ２０には、ブツシユ組付
前において予め八方絞り加工が施されており、こ
れによつてゴム弾性体１４に予備圧縮が加えられ
ている。

上記ゴム弾性体１４に固着された金属スリーブ
２０の外周面には、第１図および第２図に示され
ているように、金属スリーブ２０と同様の長さを
有する円筒状のオリフイス金具２４が装着されて
おり、またオリフイス金具２４の軸心方向両端部
外周面には、鉤形断面を呈する環状の端部金具２
６，２６がそれぞれ装着されている。そして、振
動伝達系を構成する所定の筒状部材に対して嵌入
されて取り付けられる円筒状の外筒金具２８が、
それら端部金具２６，２６に跨がつた状態でオリ
フイス金具２４の外周面に嵌着されている。

オリフイス金具２４は、第５図および第６図に
示されているように、外周面に周方向のオリフイ
ス溝３０が形成された厚肉のオリフイス溝形成部
３２と、そのオリフイス溝形成部３２の軸心方向
両端面の内周部から軸心方向外側へ延び出させら
れた一対の薄肉のカシメ部３４，３４とから成つ
ており、第１図および第２図に示されているよう
に、前記ポケツト部１６の形成幅よりも若干長い
オリフイス溝形成部３２において金属スリーブ２
０の外周面に圧入され、両端のカシメ部３４，３
４をカシメ加工されることによつて金属スリーブ
２０に固定されている。そして、このように金属
スリーブ２０の外周面に装着されることにより、
前記ポケツト部１６，１６の開口部を閉塞し、ゴ
ム弾性体１４の内部に内筒金具１０を挟んで対向
する一対の流体室３６，３６を形成せしめてい
る。

そして、本実施例では、第７図に詳細に示され
ているように、かかるオリフイス金具２４のカシ
メ部３４，３４の内周面に、それぞれ所定厚さの
ゴム層３８，３８が加硫成形によつて一体に固着
されて形成され、カシメ部３４，３４のカシメ加
工により、第１図および第２図に示されているよ
うに、それらゴム層３８，３８が各対応するカシ
メ部３４と金属スリーブ２０の軸心方向端部との
間で挟圧せしめられるようになつている。本実施
例では、これらゴム層３８，３８が第一のシール
ゴム層を成しているのであり、これらゴム層３
８，３８により、オリフイス金具２４と金属スリ
ーブ２０との各対応する軸心方向端部間の流体密
性が確保されているのである。

なお、第７図に示されているように、各シール
ゴム層３８の内周面にはそれぞれ各２条のシール
リツプ４０，４０が形成されており、これによつ
てオリフイス金具２４と金属スリーブ２０との各
対応する軸心方向端部間の流体密性がより確実に
確保されるようになつている。また、同図に示さ
れているように、前記各カシメ部３４は、その基
端部が軸心方向外側に開いたテーパ形状とされて
おり、前記カシメ加工を容易に且つ良好に施し得
るようになつている。

また、前記各端部金具２６は、第８図に示され
ているように、円筒部４２と、その一端部から延
び出させられた内向きのフランジ部４４とから成
つており、第１図および第２図に示されているよ
うに、前記オリフイス金具２４のカシメ加工を施
された各カシメ部３４に対してその円筒部４２に
おいて圧入固定せしめられている。そして、その
圧入固定状態において円筒部４２の外周面がオリ
フイス金具２４のオリフイス形成溝３２における
外周面と一致するように、その円筒部４２の肉厚
が設定されていると共に、円筒部４２の端面が前
記オリフイス溝形成部３２の端面に当接し、且つ
フランジ部４４が前記金属スリーブ２０の端面に
当接するように、それら円筒部４２およびフラン
ジ部４４の長さ寸法が設定されている。

また、前記外筒金具２８は、第９図に示されて
いるように、その内周面に所定厚さのゴム層４６
を一体に備えており、オリフイス金具２４への装
着前においては、その内径がオリフイス金具２４
の外径よりも所定寸法大きくされている。そし
て、前記端部金具２６，２６が装着されたオリフ
イス金具２４に対して外挿せしめられた状態で八
方絞り加工を施され、軸心方向の両端部をロール
カシメ加工されてオリフイス金具２４の外周面に
装着されている。そして、オリフイス金具２４の
外周面に対してこのようにして装着せしめられる
ことにより、第１図に示されているように、オリ
フイス金具２４および端部金具２６，２６を金属
スリーブ２０に対して一体的に組み付けると共
に、オリフイス金具２４および端部金具２６，２
６との間でゴム層４６を挟圧し、オリフイス金具
２４のオリフイス溝形成部３２に形成された前記
オリフイス溝３０の開口部を流体密に閉塞させ
て、前記流体室３６，３６を相互に連通させるオ
リフイス４８を形成せしめている。

オリフイス金具２４のオリフイス溝形成部３２
に形成されたオリフイス溝３０は、第１図、第２
図および第５図、第６図に示されているように、
オリフイス金具２４を周方向に複数回周回する状
態で形成されている。そして、本実施例では、そ
のオリフイス溝３０の両端部に形成された通孔５
０，５０によつて該オリフイス溝３０が前記流体
室３６，３６にそれぞれ連通せしめられているの
であり、このようなオリフイス溝３０がその開口
部を流体密に閉塞されることによつてオリフイス
４８が形成されているのである。

なお、上述の説明から明らかなように、本実施
例では、外筒金具２８の内面に一体に固着された
ゴム層４６が第二のシールゴム層を成しているの
であり、このゴム層４６によつて外筒金具２８と
オリフイス金具２４（正確にはオリフイス溝形成
部３２）との各対応する軸心方向端部間の流体密
性が確保されているのであるが、本実施例では、
さらに、第９図に示されているように、オリフイ
ス溝形成部３２の軸心方向両端部に対応するゴム
層４６の部位にそれぞれ各２条のシールリツプ５
２が形成され、それらの間の流体密性が一層確実
に確保されるようになつている。

そして、通常は、上述の如き、オリフイス金具
２４、一対の端部金具２６，２６および外筒金具
２８の装着操作が所定の非圧縮性流体中で行なわ
れることにより、前記流体室３６，３６にその非
圧縮性流体が封入せしめられ、第１図および第２
図に示されている如き流体封入式防振ブツシユが
得られることとなる。なお、それら流体室３６，
３６内に封入せしめられる非圧縮性流体として
は、水、アルキレングリコール、ポリアルキレン
グリコール、液状の低分子量重合体等が採用され
ることとなる。

このような流体封入式防振ブツシユによれば、
流体室３６，３６が内筒金具１０を挟んで対向す
るように形成されていることから、オリフイス４
８を流動する非圧縮性流体の流動抵抗に基づき、
それら流体室３６，３６が対向する方向の入力振
動に対して良好な減衰作用が発揮できるのであ
り、その際、オリフイス４８が充分長くされてい
ることから、周波数の低い振動に対して良好な減
衰作用を発揮することができるのである。また、
本実施例では、前述のように、ポケツト部１６，
１６（流体室３６，３６）内において、その底部
から所定高さ突出する状態でストツパブロツク２
２が配置されていることから、そのストツパブロ
ツク２２のオリフイス金具２４への当接により、
内筒金具１０と外筒金具２８との過大な変位を規
制することができるのである。

そして、本実施例では、そのような流体封入式
防振ブツシユにおいて、前記金属スリーブ２０と
オリフイス金具２４との各対応する軸心方向端部
間、およびオリフイス金具２４と外筒金具２８と
の各対応する軸心方向端部間に、前述のように、
それぞれの一方の部材であるオリフイス金具２４
および外筒金具２８に一体に固着されて配設され
たゴム層３８，３８および４６が、それぞれ挟圧
された状態で介装され、これら挟圧されたゴム層
３８，３８および４６により、それら各対応する
軸心方向端部間の流体密性が確保されるようにな
つていることから、それら各対応する軸心方向端
部間において極めて良好な流体密性が得られるこ
ととなつたのであり、従つて各流体室３６，３６
内に封入された非圧縮性流体の外部への漏出が良
好に防止されて、ブツシユの信頼性が大幅に向上
することとなつたのである。

なお、本実施例では、第一のシールゴム層であ
るゴム層３８，３８がそれぞれオリフイス金具２
４側に一体に固着されて配設されているが、これ
らゴム層３８，３８は金属スリーブ２０側に一体
に固着して配設させるようにすることも可能であ
り、同様に、第二のシールゴム層であるゴム層４
６は、オリフイス金具２４（オリフイス溝形成部
３２）側に一体に固着して配設することが可能で
ある。

また、本実施例では、オリフイス４８の長さが
断面積に比べて著しく長くされているが、第１０
図および第１１図にその一例が示されているよう
に、オリフイス４８の長さと断面積とは目的に応
じて適宜変更することができる。

さらに、本実施例では、２つの流体室３６，３
６がブツシユ軸心を挟んで対向するように形成さ
れたブツシユに対して本考案が適用された例につ
いて述べたが、本考案はこれに限定されるもので
はなく、流体室が周方向に３つ以上形成されたブ
ツシユや、２種の流体室がブツシユ軸心方向で対
向するように形成されたブツシユなどに対しても
適用することが可能である。

その他、一々列挙はしないが、本考案がその趣
旨を逸脱しない範囲内において、種々なる変更、
修正、改良等を施した態様で実施できることは、
言うまでもないところである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に従う流体封入式防振ブツシユ
の一例を示す縦断面図（第２図における−断
面図）であり、第２図は第１図における−断
面図である。第３図は第１図の実施例におけるゴ
ム弾性体の一体加硫成形品を示すブツシユ軸心に
平行な断面図（第４図における−断面図）で
あり、第４図は第３図における−断面図であ
る。第５図および第６図は、それぞれ第１図の実
施例におけるオリフイス金具のブツシユ組付前の
形状を示す縦断面図および正面図であり、第７図
は第５図の要部拡大図である。第８図は第１図の
実施例における端部金具を示す縦断面図であり、
第９図は同じく第１図の実施例における外筒金具
のブツシユ組付前の形状を示す縦断面図である。
第１０図および第１１図は、本考案の別の実施例
のオリフイス金具を示す第５図および第６図に相
当する図である。 １０：内筒金具、１４：ゴム弾性体（弾性部
材）、１６：ポケツト部、１８：窓部、２０：金
属スリーブ、２４：オリフイス金具、２６：端部
金具、２８：外筒金具、３０：オリフイス溝、３
２：オリフイス溝形成部、３４：カシメ部、３
６：流体室、３８：ゴム層（第一のシールゴム
層）、４０，５２：シールリツプ、４６：ゴム層
（第二のシールゴム層）、４８：オリフイス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内筒金具と、 該内筒金具の外周面に一体に固着されて形成さ
   れた、外周面に開口するポケツト部を複数備えた
   筒状の弾性部材と、 該弾性部材の外周面に一体に固着されて配設さ
   れた、前記複数のポケツト部の開口部に対応した
   窓部を有する金属スリーブと、 軸心方向中央部が厚肉のオリフイス溝形成部と
   される一方、軸心方向両端部が該オリフイス溝形
   成部の端面内周部から軸心方向外側へ延び出させ
   られた薄肉のカシメ部とされ、該カシメ部に対し
   て施されたカシメ加工によつて前記金属スリーブ
   の外周面に固定せしめられた、前記ポケツト部の
   開口部を閉塞して所定の非圧縮性流体が封入せし
   められる複数の流体室を形成する、前記オリフイ
   ス溝形成部の外周面に該複数の流体室を相互に連
   通せしめるオリフイス溝を備えた筒状のオリフイ
   ス部材と、 該オリフイス部材の前記軸心方向両端部のカシ
   メ部の内周面または前記金属スリーブの軸心方向
   両端部の外周面にそれぞれ一体に固着されて配設
   され、該カシメ部に対する前記カシメ加工によつ
   てそれらの間で挟圧せしめられた一対の環状の第
   一のシールゴム層と、 前記オリフイス部材の前記軸心方向両端部のカ
   シメ部に、前記金属スリーブの軸心方向端面にそ
   れぞれ当接する状態で、且つ該オリフイス部材の
   前記オリフイス溝形成部と外周面が一致する状態
   で圧入固定せしめられた、断面が鉤形の一対の環
   状の端部金具と、 八方絞り加工を施されると共に、両端部にロー
   ルカシメ加工を施されて該一対の端部金具と前記
   オリフイス部材とに跨がつて嵌着せしめられた、
   それら一対の端部金具とオリフイス部材とを前記
   金属スリーブに一体的に組み付ける一方、前記オ
   リフイス部材のオリフイス溝形成部に形成された
   オリフイス溝の開口部を閉塞して前記流体室を相
   互に連通せしめるオリフイスを形成する外筒金具
   と、 該外筒金具の内周面または前記オリフイス部材
   のオリフイス溝形成部の外周面に一体に固着され
   て配設され、それら外筒金具とオリフイス部材の
   オリフイス溝形成部との間で挟圧せしめられた第
   二のシールゴム層とを、含むことを特徴とする流
   体封入式防振ブツシユ。