JPH03235Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は前後いずれか一方の車輪を駆動するた
めの駆動ユニツトの駆動力を他方の車輪にも伝達
させるように構成した四輪駆動走行玩具に関す
る。

（従来の技術） 一般に、ゼンマイ等の駆動源によつて構成され
た四輪駆動走行玩具はパワー、登坂力等において
二輪駆動のものより優れ、面白みに富んだ走行を
得ることができるが、その半面機構が複雑である
ため、故障しやすく、高価である等の欠点であつ
た。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記の観点に鑑みてなされたものであ
つて、特に、簡単な構造によつて容易、且つ、確
実に四輪を駆動することができるとともに、走行
スピード、パワー、登坂力等に優れる四輪駆動走
行玩具を提案することを目的とする。

（問題点を解決するための技術的手段） 上記問題点を解決するための技術的手段とし
て、本考案に係る四輪駆動走行玩具においては、
駆動機構を備えた駆動ユニツトの駆動力を車輪に
伝達して走行可能に形成された下記要件から成る
ことを特徴とする。

(イ) 前後いずれか一方の車輪に駆動力を伝達する
駆動ユニツトの中間歯車の支軸をこの駆動ユニ
ツトの外側に突設させること。

(ロ) 上記中間歯車の支軸にクラウン歯車を固定す
るとともに、玩具本体にクラウン歯車と噛合さ
れるピニオンを設けたこと。

(ハ) 他方の車輪の内側に上記ピニオンと噛合され
るクラウン歯車を固定したこと。

（考案の作用、効果） 上記構成のように、本考案に係る四輪駆動走行
玩具によれば、前後いずれか一方の車輪を駆動す
る駆動ユニツトの駆動力は中間歯車の支軸に固定
したクラウン歯車からピニオンを介してこのピニ
オンに噛合されるクラウン歯車及び他方の車輪の
内側に固定した構成であるから、駆動ユニツトの
駆動力は該他方の車輪にも伝達される。これによ
つて、駆動力は四輪に伝達されるから、走行スピ
ード、パワー及び登坂力は大幅にアツプされ、力
感に優れた走行玩具を得ることができ、遊びの範
囲を拡大することができる。

（実施例） 以下、図面によつて本考案の実施態様の一例に
ついて説明する。

図において、符号Ａは本考案に係る四輪駆動走
行玩具を示す。この四輪駆動走行玩具Ａは乗用車
を模して玩具本体１が形成されている。そして、
この玩具本体１の内部部には駆動ユニツトａが取
着されるとともに、この駆動ユニツトａの駆動力
を四輪に伝達して走行可能に形成されている。

上記駆動ユニツトａの駆動機構は従来の二輪駆
動用の駆動機構と同じ構成で、支軸２の略中央部
に固定した平歯車３と、この平歯車３の左右に並
設したゼンマイ４及びピニオン５によつて主歯車
部Ｓが形成される。また、この主歯車部Ｓの平歯
車３は、一端６ａが駆動ユニツトａの側面から突
設されている支軸６の略中央に固定された平歯車
７に並設されたピニオン８と噛合されるととも
に、上記平歯車７は支軸９に固定された平歯車１
０に並設されたピニオン１１と噛合されている。
さらに、上記平歯車１０は後車輪２０，２０の車
軸２１に固定されたピニオン２２及び支軸１２に
固定されたピニオン１３にそれぞれ噛合され、且
つ、このピニオン１３は上記支軸２に固定したピ
ニオン５に噛合されている。これにより、ゼンマ
イ４の駆動力は車輪２１に伝達され、後車輪２
０，２０が回転する。

次に、上記駆動ユニツトａの中間歯車の支軸６
の一端６ａにはクラウン歯車１６が固定されてい
る。また、２５は上記駆動ユニツトａの一側面の
前方寄りに形成した軸受部を示し、この軸受部２
５には支軸２６が回動自在に取着されるととも
に、その両端にはピニオン２７，２８が固定され
ている。そして、一方のピニオン２７は前車輪の
車軸１７に固定された前車輪１８，１８の片方内
側に固定されたクラウン歯車３０に、また、他方
のピニオン２８は上記駆動ユニツトａの側面より
突設された支軸６に固定されたクラウン歯車１６
にそれぞれ噛合されている。

四輪駆動走行玩具Ａは上述のように構成されて
いるので、まず、玩具本体１の内部に取着されて
いる駆動ユニツトａのゼンマイ４を巻上げたのち
離せば、このゼンマイ４の巻戻る力が駆動機構を
介して後車輪２０，２０に伝達され、この後車輪
２０，２０が回転するのと相俟つてこの駆動機構
を構成する支軸６の一端６ａに固定されたクラウ
ン歯車１６も回転し、このクラウン歯車１６と噛
合されているピニオン２８及びこのピニオン２８
が固定された支軸２６と同軸に固定されたピニオ
ン２７に噛合されている前車輪１８，１８の片方
内側に固定したクラウン歯車３０も同様に回転
し、前車輪１８，１８も回転する。

上述のように四輪駆動走行玩具Ａは走行玩具本
体１の内部に設けられた従来公知の駆動ユニツト
ａに簡単な伝達機構を連結することによつて四輪
を駆させるものであるから、製作が容易でより安
価となる。また、上記駆動ユニツトａの駆動機構
の駆動力は前車輪１８，１８の車軸１７と後車輪
２０，２０の車軸２１に伝達されて四輪１８，１
８，２０，２０を同時に回転させるものであるか
ら、その駆動力は大幅にアツプされ障害物等を乗
り越える力や登坂力に優れ、従来のものに比べ格
段に優れる性能を有する走行玩具が得られる。さ
らに、奇抜な走行を行なうこともできるので、遊
びの範囲も拡大される。

なお、上記実施例においては駆動ユニツトａの
駆動源はゼンマイ４を利用しているが、必ずしも
これに限定されるものではなく、例えばモータ、
フリクシヨン等であつてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る四輪駆動走行玩具を示
し、同図ａはその斜視図、同図ｂは底面から見た
状態の斜視図、同図ｃは底面図、第２図は駆動ユ
ニツトの内部構造を示す説明図である。 符号Ａ……四輪駆動走行玩具、ａ……駆動ユニ
ツト、１……玩具本体、２，６，９，２１……支
軸、５，８，１１，２２，２７，２８……ピニオ
ン、３，７，１０……平歯車、１６，３０……ク
ラウン歯車。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 駆動機構を備えた駆動ユニツトの駆動力を車輪
   に伝達して走行可能に形成された下記要件から成
   ることを特徴とする四輪駆動走行玩具。 (イ) 前後いずれか一方の車輪に駆動力を伝達する
   駆動ユニツトの中間歯車の支軸をこの駆動ユニ
   ツトの外側に突設させること。 (ロ) 上記中間歯車の支軸にクラウン歯車を固定す
   るとともに、玩具本体にクラウン歯車と噛合さ
   れるピニオンを設けたこと。 (ハ) 他方の車輪の内側に上記ピニオンと噛合され
   るクラウン歯車を固定したこと。