JPH0323212A - リチウムの回収方法 - Google Patents

リチウムの回収方法

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JPH0323212A
JPH0323212A JP1158532A JP15853289A JPH0323212A JP H0323212 A JPH0323212 A JP H0323212A JP 1158532 A JP1158532 A JP 1158532A JP 15853289 A JP15853289 A JP 15853289A JP H0323212 A JPH0323212 A JP H0323212A
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lithium
compound
water
adsorption
concentration
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JP1158532A
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English (en)
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Takuya Omura
卓也 大村
Hideki Kato
秀樹 加藤
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、特定の無機イオン交換体を用いることにより
、例えば海水、地下水等のリチウムを含む液体から選択
的にリチウムイオンを吸着した後、溶離させることによ
りリチウムを回収する方法に関し、海水、地下水等の天
然水又はリチウムイオンを含有する各種廃液等の液体処
理工業において有用なものである. 〔従来の技術〕 近年、リチウム金属及びその化合物は幅広い分野、例え
ばセラミックス、電池、冷媒吸収剤及び医薬品等に用い
られており、又将来的にも合金材料、大容1i1池及び
核融合燃料等としての利用が考えられており、リチウム
の需要の著しい増加が見込まれている. リチウム金属及びその化合物は、現在主としてスボジュ
ーメン、アンプリゴナイト、ペタライト及びレビドライ
ト等のリチウム含有鉱物(リチウム含有率は2〜6重量
%)及びリチウム濃度の高い塩湖及び地下水等を原料と
して製造されており、我が国では上記の1ノチウム資源
に乏しいため、需要の殆どが輸入によって賄われている
現状であるが、低濃度ながらリチウムを含有する地熱水
又は温泉水等は比較的豊富に存在するので、これらの資
源からリチウムを効率的に回収する方法が望まれている
. 一般に天然資源中のリチウムは、多量のアルカリ金属や
アルカリ土類金属に伴って存在するため、液体中におい
てイオンとして存在するリチウム(以下単にリチウムと
いう)を効率良く回収するには、リチウムを選択的に分
離することが必要であるが、リチウムはナトリウム等、
他のアルカリ金属やアルカリ土頚金属とその化学的性質
が類似している為、一般的なイオン交換体であるイオン
交換樹脂を用いて液体中のリチウムを吸着するという回
収方法によっては、リチウムを選択的に分離することは
極めて困難である. 水溶液からリチウムを回収する方法としては、太陽光の
照射により海水或は塩湖水等を蒸発し、食塩等を析出除
去した後、リチウム塩を採取する方法等もあるが、この
方法では、莫大な面積を必要とし、気象条件による制約
も大きいという欠点があり、実用化は困難な状況にある
. リチウムを回収する他の方法としては、海水、温泉水、
地下水等に含まれるリチウムを、水酸化アルミニウム共
沈法により回収する方法が知られているが、この方法に
おいてはリチウムに対する吸着量及び吸着速度が小さい
という欠点があり、実用化は困難となっている. 一方、無機イオン交換体を用いるリチウム回収方法とし
て、無定形水酸化アルミニウム、金属アルミニウム、含
水酸化スズ、多孔質のミクロボーラス型のマンガン酸化
物、ヒ酸ナトリウム、アンチモン酸、アンチモン酸スズ
、アンチモン酸チタン、リン酸スズ、リン酸ジルコニウ
ム、リン酸チタン等のリチウム吸着性を示す化合物を用
いる方法も考えられるが、何れの化合物を使用する場合
においても、イオン交換操作との関係上粒状等に成形さ
れたものを使用することが望ましいが、このように威形
すると、イオン交換特性が大幅に低下するという問題が
ある他、無定形水酸化アルミニウム、金属アルミニウム
及び含水酸化スズにおいては、吸着量及び吸着速度が小
さいという問題があり、マンガン酸化物を使用する場合
には、高温熟水中での安定性が低いという問題があり、
ヒ素或はアンチモン酸を含有する化合物の場合にはヒ素
イオン或はアンチモンイオン等に起因する毒性の問題が
ある. 又、最近リチウムに対して吸着性を示す新規な化合物と
して、NHgZrgP30+z・nHzO (但し、n
はO−0.4を表す.)で示されるリン酸アンモニウム
ジルコニウム化合物を加熱して脱アンモニアすることに
得られる、一M式HZrzP30+zで表されるリン酸
水素ジルコニウム化合物が提案されたが(vf開昭60
−96523) 、この化合物においてはナトリウムに
対しても同様な吸着特性を示すため、リチウムを選択的
に回収することが困難であるという問題がある. [本発明が解決しようとする課!!!]海水、天然ガス
かん水、地熱水、温泉水等の天然水及び製塩かん水、各
種工場廃液等のリチウムを含む液体からリチウムを効率
的に吸着した後、溶離して回収するには、リチウムに対
する選択吸着性に優れ、かつ吸着速度及び吸IFfiが
大きくかつ液体中で安定であり毒性の問題がなく、更に
吸着・溶離の繰り返し使用が可能であり、更にイオン交
換特性を低下させずに粒状或は膜状等に成形することが
可能であることが要求される.本発明は、上記の要求を
全て満足する無機イオン交換体を使用して、上記各種の
リチウム含有液体からリチウムを極めて効率的に回収す
る方法を提供することをtiaとする. (ロ)発明の構威 [課題を解決するための手段] 本発明者等は鋭意検討した結果、下記一般式で表される
化合物が、上記の要求を全て満足する化合物であり、こ
れを用いることによりリチウムを含む水溶液から極めて
効率的に回収することができることを見出し、本発明を
完或するに至った.即ち、本発明は、一般弐H−A+−
Mz ( P O4) x(上式において、Xは1未満
の正数、AはLl、Na,Kより選ばれる少なくとも1
#1、MはZrSTi、Snより選ばれる少なくとも1
種)で示される化合物を、リチウム含育液体と接触さで
示される化合物を、リチウム含有液体と接触させること
を特徴とするリチウムの回収方法である.以下、本発明
において用いる化合物及びその使用方法について説明す
る, 〈無機イオン交換体〉 本発明で用いる無機イオン交換体は、一般弐H,A.−
.M.(p04)s (上式において、Xは1未満の正
数、AはL+,Na,Kより選ばれる少なくともl種、
MはZr,Ti,Snより選ばれる少なくとも1種であ
る.以下これを化合物lという.)により示される化合
物であり、本発明は化合物Iのプロトンとリチウムとの
イオン交換を利用するものである. 化合物Iの製造方法については、マテリアルリサーチ 
ブレテン(Mat, Res. Bull) vojl
2,pl71−182. 1977或はアクタ ケミカ
 スカンジナビ力(^cta. CHEMrC^. S
cand) voj22,p1822−1832.19
68等に記載されており、例えば炭酸リチウム(Lii
COs) 、炭酸ナトリウム(Na*COs)及び炭酸
カリウム(κICOs)等の、上記一般式における元素
Aを含有する塩より選ばれる少なくとも一種、酸化ジル
コニウム(ZrOz) 、酸化チタン(Tilt)及び
酸化スズ(Snow)等のガ元素含有塩より遍ばれる少
なくとも一種及びリン酸三水素アンモニウム(NH4H
xPO4)及びリン酸アンモニウム( (NHa) .
POa )等のリン酸塩壱モル比で約b4:6の割合で
混合し、l100〜1400℃、好ましくは1300”
Cにおいて焼或することにより得られるAMx(POa
)s(以下化合物■という,)を、常温〜100゜Cの
塩酸、硝酸等の無機酸中に浸漬する酸処理を行った後、
乾燥することにより容易に得られる.化合物Iにおける
xO)値は、化合物任を酸処理によりする際の酸の濃度
、温度及び処理時間等により制御することができる.こ
のような酸処理によっては、化合物■中の元素Aを全て
プロトンと置換することは事実上極めて困難であり、8
i微量の元素Aが残留するので、Xは1未満の正数とな
る.プロトンとリチウムとのイオン交換容量を大きくす
るには、好ましくはXの値を0.5以上、更に好ましく
は0.8以上の値とするとよい.上記の様にして得られ
る化合物■は、一般に粉末状であり、その粒径は0.0
1〜100μ−が好ましく、0.1〜10μ−の範囲が
更に好ましい.粒径が0.Olp■より小さいと、粉末
同志が凝集現象を起こしたり、結合剤を用いて威形する
場合には、粉末状の粒子が結合剤で被われてしまい、イ
オン交換特性を十分に発揮することができなくなる恐れ
があり、逆に粒径が100μ−より大きいと、結合剤を
用いて戒形する場合に粒子と結合剤との接触部少なくな
り機械的強度の大きい戊形体が得られないという恐れが
ある. 化合物Iは、PH値が12以下の水溶液中において極め
て安定であり、溶解性を示さないばかりか、リチウムを
選択的に吸着するので、他のイオン種が共存している場
合においても、何等問題は生じない. 化合物■の形状としては、上記のようにして得られる粉
末状のままでもよいが、化合物Iをカラム充填方式等で
使用する場合には、通液抵抗を減少させるために粒状、
棒状、円筒状等の適当な大きさ及び形状に威形して使用
することが望ましく、逆洗、再生等の操作に十分耐える
だけの機械的強度を有することが好ましい. 化合物!又は化合物■を、結合剤を用いて又は用いない
で、膜或いは粒状に威形した後、焼威して得られる戒形
体を酸処理(化合物Hを用いた場合のみ)することによ
り、容易に化合物■の各種或形体を得ることができる.
驚くべきことに、化合物!の各種戊形体は、従来のリチ
ウム吸着剤とは異なり、威形した場合においてもイオン
交換特性の低下がなく、カラム充填方式によりイオン交
換を行うことが可能であり、工業的な使用上極めて有利
である. く威形方法〉 戒形方法は、大別して結合剤を用いる方法及び結合剤を
用いない方法がある. i)結合剤を用いる方法 結合剤としては有機賞のものと無機質のものがあるが、
無機イオン交換体の耐熱性を十分に利用するには、無機
質の結合剤を使用する方が好ましい.無機質結合剤の中
でも、粘土!!物と金属アルコキシド又はその加水分解
物を併用する方法は粒状に威形した後の機械的強度やイ
オン交換特性の?下が少ない傾向があるので、好ましい
ものである. O粘土鉱物 粘土鉱物としては、例えばベントナイト、カオリン、硅
藻土、木節粘土、蛙目粘土等があり、含水ケイ酸塩系の
膨潤性層状化合物であればよい.これらの中では、工業
的に入手が容易であることから特にベントナイトが好ま
しい.粘土鉱物の好ましい配合量は、100重量部(以
下単に部と略す)の化合物!又は化合物■に対して1〜
70部、より好ましくは2〜40部である.配合量が1
部未満では、粒状に戒形された化合物■の機械的強度が
低下し、70部より多くしても機械的強度を向上させる
効果が小さく、イオン交換能の低下を引き起こす恐れが
ある. ○金属アルコキシド又はその加水分解物金属アルコキシ
ドは、アルコール類の水酸基の水素を金属で置換した化
合物であり、具体例としてはSi (OR) a 、τ
i(OR)a 、AI■(OR)x及びZr (OR)
 a(Rはメチル、エチル、プロビル及びブチル等のア
ルキル基)等があり、これらの中でもシリコンのアルコ
キシドは他の金属のアルコキシドに比較して加水分解速
度が小さく、容易に安定なゾル状とすることができるの
で好ましい. 金属アルコキシド加水分解物は、通常の方法により調製
することができるものであり〔例えば、作花 済夫 著
、「ゾルーゲルの科学J 、8−241、アグネ承風社
発行(1988年)〕,溶媒中における金属アルコキシ
ドの加水分解と重合反応の進行度に応じてゾル状又はゲ
ル状になるが、後述する造粒工程での混練を容易にする
ため、ゾル状のものを使用することが好ましい. 金属アルコキシド又は金属アルコキシド加水分解物のい
ずれを用いてもよいが、後述する造粒工程での混線時間
を短くするためには、好ましくは金属アルコキシド加水
分解物がよい. 上記の金属アルコキシドの溶媒としては、メタノール、
エタノール、プロバノール、ブタノール等のアルコール
類、エチレングリコール、エチレンオキシド、トリエタ
ノールアミン、キシレン、フォルムアミト′、ジメチル
フォルムアミド、ジオキサン及びシュウ酸等があり、好
ましくはアルコール類を用いる. 金属アルコキシド又はその加水分解物の最通配・合量は
、用いる粘土鉱物の種類及び量等によって種々変動する
が、100部の化合物I又は化合物■に対して、金属ア
ルコキシドの固形分(金属アルコキシドから生成される
金属酸化物の重量に換算される置)として1〜60部好
ましくは、3〜30部、更に好ましくは3〜20部とす
るのがよい.配合量が1部未満では威形された化合物I
のイオン交換特性が低下し、60部より多いと、或形さ
れた化合物1の機械的強度が低下する傾向がある.○威
形工程 各種威形体は、混合・混練、造粒及び焼戒からなる一般
的な威形工程を経て戒形すればよい.まず、混合・混練
工程について説明する.混合・混練工程において、化合
物■又は化合物■、粘土鉱物、金属アルコキシド又はそ
の加水分解物及び水等の各成分を混合する.このときの
混合順序については任意であり、各成分を均一に混合す
ればよい.混合・,混練操作の一例として、例えば化合
物■又は化合物■に上記粘土鉱物を添加し、二一ダー等
により均一に混合した後、更に上記金属アルコキシド又
は金属アルコキシド加水分解物及び適当量の水を添加し
温式混合すればよい.このとき添加する水は、混合・混
練操作を容易にするために配合される成分であり、その
配合量としては、化合物!又は化合物■の種類及び粒度
、粘土鉱物及び金属アルコキシド又は金属アルコキシド
加水分解物の種類及び量等により異なるが、通常スラリ
ー中の固形分100部に対して1〜100部、好ましく
は1〜50部がよい.上記のようにして得られたスラリ
ーを更に二一グー等で数時間〜1日間混練する. 造粒方式についても特に制限はないが、工業的規模にお
いて歩留りや再現性等に優れた、押し出し造粒法を用い
ることが好ましい.なお、得られた造粒物を通常の遠心
回転方式等により球状へ整粒するとよい. その後、上記の様にして得られた造粒物を焼威し、充分
な機械的強度を付与することにより、粒状に威形された
化合物I又は化合物■を得る.このときの焼威条件は、
化合物I又は化合物■の種類及び粒度、粘土鉱物及び金
属アルコキシド又は金属アルコキシド加水分解物の種類
及び配合量等により異なるが、焼成時の最高焼戒温度を
通常400”C以上で、かつ化合物I又は化合物■の融
点以下の温度とし、最高焼或温度の保持時間を1〜8時
間、より好ましくは2〜6時間とするのがよい.焼或温
度が400’C未満では、或形された化合IFII又は
化合物■のII械的強度が低下し、無機イオン交換体の
融点より高いと、粒子が互いに融着したり、場合によっ
てはイオン交換特性が著しく低下する場合がある. 焼成時の昇温速度については特に制限がなく、通常の昇
温速度、即ちlO〜800゜C /hr、好ましくは3
0〜200℃/hrとすればよい. ii )結合剤を用いない方法 加圧成形法、可塑威形法或いは鋳込み威形法等により、
粉末状の化合物1又は化合物■を、粒状、棒状及びベレ
フト状等の適当な形状に戚形した後、800〜1200
℃、1〜7時間の条件で焼威することにより、機械的強
度に優れた戒形体を容易に得ることができる. くリチウムを含有する液体〉 化合物■と接触させることによりリチウムを回収するこ
とができる対象液としては、リチウムを含む液体であれ
ば何等制限されることなく、例えば海水、天然ガスかん
水、地熱水及び温泉水等の天然水又は製塩かん水、工場
廃水及び有m熔剤を含む廃液等がある. これらのリチウム含有液体の温度は、イオン交換する対
象が液状であればよいが、一般にリチウム含有液体の温
度が高い程、リチウムの吸着速度が高い傾向があるので
、操作上の制限がなければ、リチウム含有液体の温度は
高いことが好ましい.又、リチウム含有液体のPH値は
12以下であることが好ましいが、PHが4以下ではリ
チウム吸着量が低下する傾向があるので、より好ましい
PH値の範囲としては、5〜11である.化合物■とリ
チウム含有液体との接触は回分式及び連続式のいずれに
よっても行うことができ、接触後の化合物■をリチウム
含有液から分鰭する操作は、一般的な固液分離手段によ
ればよい.〈溶離液〉 以上のようにしてリチウムを吸着した化合物I壱分離し
、これを溶離液と接触させることにより、リチウムを化
合物Iから溶離させ、リチウムを回収する. このとき用いる溶離液としては、塩酸、砿酸、硝酸又は
リン酸等の無機酸があり、これらを2種以上混合して使
用しても良い.又、これらの無機酸とアンモニウム塩水
溶液と併用しても良い.溶離の条件としては、溶離液の
濃度、温度が高い程及び処理時間が長い程、リチウムの
脱利達度が大きい傾向がある.しかし、操作上の制限が
有れば、室温付近の温度で十分である. [作用] 化合物■は、R2cの空間群を有する三次元骨格構造の
化合物であり、(PO4)酸素四面体、(ZrOi)酸
素六面体及び(AO&)酸素六面体が互いに頂点を共有
しながら結合しており、(aO*)酸素六面体における
Aイオンの周囲の空間がリチウムの出入りにとって極め
て好適であり、この特異な構造は化合物■を化合物Iに
誘導した後も維持されるため、リチウムを選択的に吸着
するという性質のみならず、吸着されたリチウムとプロ
トンとが、熔離液と接触させることにより可逆的に置換
すると考えられる. −1に無機イオン交換体のイオン交換特性は、結晶水に
由来し、高温で加熱処理すると結晶水が消失するととも
に、イオン交換特性もなくなる場合が多いが、本発明に
おいて用いる化合物Iは、結晶水を有しないので、成形
するための高温加熱処理後も、何等イオン交換特性が低
下しない.[実施例、参考例及び比較例] 以下に実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説
明する. 参考例l 炭酸リチウム、酸化ジルコニウム及びリン酸アンモニウ
ムを所定の割合で混合したものを焼成することにより得
た、LiZrz(POn)s (化合物n)1gを、1
00”Cの2N塩#100aj中で1晩攬拌した後、濾
過水洗し、110℃で1晩乾燥することにより、化合物
lを得た.濾液中のLi濃度を測定した結果、化合物■
の一般式において、AはLiで、MはZrであり、又X
の値は0.9であった.実施例l 参考例1で得た粉末状の化合物Iの0.1gを、天然海
水(リチウム濃度0.17mg/l) 2 Lに添加し
、24時間攪拌した.その後、粉末を濾別、洗浄、乾燥
後、5N塩酸で溶離し、塩酸中のリチウム濃度を測定す
ることにより、リチウムの吸着量及び濃縮率を求めた.
なお、濃縮率は次式により算出した。
更に、天然海水中のリチウム以外のアルカリ金属、アル
カリ土類金属についても同樟に吸着量及び′a縮率を求
め、それらの結果を第1表に示した,第I表から、Hx
LII−wZrz(Pot)z(x=0.9”)は、リ
チウム以外のアルカリ金属及びアルカリ土類金属に比べ
てリチウムに対する濃縮率が著しく大きく、これを用い
れば天然海水からリチウムの回収を極めて効率的に行う
ことができることがわかる.実施例2 参考例Iで得た化合物【のlgt−池熱水(リチウム濃
度5.2mg/l) 2 1に添加し、24時間攪拌し
た.その後、化合物Iを濾別、水洗後、乾燥した.濾液
中のリチウム濃度を測定することにより、リチウム吸着
量を求めた。化合物Iを乾燥後、5N塩酸100sjに
漫涜し、80゜Cで3時間保温してリチウムを溶鰭した
.同じ化合物1を用いて、このような吸着・溶離による
リチウム回収操作を5回繰り返し、各々の回収操作にお
ける濾液中のリチウム濃度及び塩酸中のリチウム濃度を
測定することにより、リチウム吸着量、リチウム吸着率
及びリチウム説着率を求め、それらの結果を第2表に示
した.第2表より、}IIILi+−NZr*(POa
)s (xJ.9)を用いるリチウム回収方法は、リチ
ウムの吸着・溶離を繰り返してもリチウム回収能力が低
下しないことがわかる. 実施例3 参考例1で得た化合物1500g、粘土鉱物であるベン
トナイト55g、水120 g及び金属アルコキシド加
水分解物としてエチルシリケートから調製したシリカゾ
ル(固形分15%、溶媒:エタノール)を560gを添
加して、ニーダーで2時間混練した(回転速度100r
pm) *この混練物をスクリュー2軸でスクリュー先
端横面に0.5■φのスクリーンをセットした押し出し
造粒機で造粒し(スクリュー回転速度20rpm ) 
、0.5m−φの棒状顆粒物を得た. 得られた棒状顆粒物を、円笥状容器の下部に回転板を有
する整粒機に入れ、700rp−の回転速度で30秒間
回転させ、0.5開一の球状物を得た,この球状物を電
気炉内で800゜C、2 hr焼威した.この焼成され
た球状物1gを海水20 1中で24時間攪拌し、濾過
後洗浄乾燥した.その後、5N塩酸で溶離し、塩酸中の
リチウム濃度を測定して、リチウム吸着量及び濃縮率を
実施例1と同様にして求め、それらの結果を第3表に示
した.又、この焼威された球状物1gを、90’Cの熱
湯100ml とともに分液ロー} (250s L)
に入れ、100回/分の振蕩器に30分かけた結果、破
砕、粉化が見られず形状は維持されていた. 以上のことから、無機系結合剤を用いて球状に威形され
たHgLit−lIzrt(POn)s(+1−0.9
)は、イオン交換特性が殆ど低下せず、しかも機械的強
度が大きいので、カラム充填方式等によって使用するこ
とが可能であることがわかる. 実施例4 参考例1で得た化合物1  500gに四フッ化エチレ
ン樹脂粉末(平均粒径0.1 pm) 50g、フッ素
系非イオン界面活性剤5g、水350g及びエタノール
110 gを添加、混合し、二一ダーで15分間混練し
た(回転速度100rpm) ,上記混練物をスクリュ
ー21dlでスクリエ一先端横面にl――φのスクリー
ンをセットした押し出し造粒機で造粒し(スクリュー回
転速度20rpm ) 、is一一の棒状顆粒物を得た
.得られた棒状顆粒物を円筒状の容器の下部に回転板を
有する整粒機に入れ、1■φの球状物を得た.得られた
球状物を電気炉内で360’CでIO分間焼威した.こ
の焼威された球状物1gを、海水201中に添加し24
時間攪拌後、濾過洗浄乾燥した.その後、O. IN塩
酸で溶離し、塩酸中のリチウム濃度を測定し、リチウム
吸着量及び濃縮率を実施例1と同様にして求めた. 更に、リチウム以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属
についても同様にして吸着量及び濃縮率を求め、それら
の結果を第4表に示した.又、この焼威された球状物を
実施例1と同様にして、分液ロート中で30分振蕩させ
た結果、破砕、粉化は見られず、形状は維持されていた
.以上のことから、LLi+−lIzrx(POa)s
(x=0.9)は有機系結合剤を用いて粒状に威形した
後もリチウム吸着特性が殆ど低下せず、又粒状物の機械
的強度も大きく、実用的であることがわかる.実施例5 参考例lで得た化合物1500 gに市販のシリカゾル
(平均粒径15μ−150 gを添加し、ニーダーで2
時間混練した(回転数100rpm) ,この混練物を
スクリュー二輪でスクリュー先端横面に1■φのスクリ
ーンをセットした押し出し造粒機で造粒し(スクリュー
回転速度2Orpm ) 、1g,φの棒状顆粒物を得
た.得られた棒状顆粒物を円筒状の容器下部に回転板を
有する整粒機に入れ、回転数700rp■で30秒間回
転させ、造粒体の回転運動により1−一一の球状物を得
た.得られた球状物を電気炉内で800“Cにて2時間
焼威した.この焼威された粒状物1gを海水201中で
24時間攪拌後、濾過洗浄した後乾燥した.その後、5
N塩酸で溶離し、塩酸中のリチウム濃度を測定すること
によりリチウム吸着量及び濃縮率を求めた.更に、リチ
ウム以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属についても
同様にして吸着量及び濃縮率を求め、それらの結果を第
5表に示した.又、焼威された球状物1gを90℃の水
100mlとともに分液ロー} (250ml)に入れ
100回/分の速度で30分振蕩機にかけた結果、破砕
、粉化は見ら?ず形状は維持された. 以上のことから本発明のリチウム回収方法は無機系結合
剤を用いて粒状に威形後も、リチウム吸着能が低下せず
、機械的強度が高い成形物を得ることができることがわ
かる. 実施例6〜8 実施例3〜5で用いた化合物■をLiZr■(POa>
sに変更した以外は、実施例3、4及び5と全く同様に
して、各々実施例6、7及び8の球状物を作製した.得
られた球状物1gを0.5N塩酸50hl中に浸漬し、
80℃で3日間保温後、濾過洗浄乾燥して球状物を得た
. これらの球状物各1gを海水201の中に添加し、実施
例3〜5と同様にしてリチウム吸着量及び濃縮率を求め
、実施例6、7及び8の結果を各々第6、7及び8表に
示した. 又、これらの焼威された球状物1gを、実施例3〜5と
同様にして振蕩器にかけた結果、何れの場合においても
、破砕や粉化が見られず、形状の変化は何等認められな
かった. 実施例9 参考例1で得た化合物Iを錠剤成形機でペレフ} (1
3開φXlowm )に威形した.このペレントを多数
作製し、1000゜Cで2時間加熱しカラム充填用のべ
レフトとした.このようにして得られたべレフトを直径
4c■のカラムに高さ40cmになるように充填し、カ
ラム上部から60’Cの地熱水を5cm/winの流速
で通した. 流出液において、地熱水中に含まれるリチウム濃度の1
000分の1以下の濃度となり、60゜Cの地熱水を5
0001通すまで、リチウムの貫流が認められなかった
.カラムの見かけ体積は500cm’であることから、
地熱水中に含まれるリチウム濃度の1万倍以上に−Im
されたことになる.Ui着されたリチウムは、5N塩酸
をIL通すことにより、95%以上の収率で回収された
. 実施例10 参考例lで得た化合IFIIの代わりにLiZrx(P
Oa)zを用いてペレット威形し、実施例9と同様にし
てカラム充填用のペレットを得た. このペレットを直径4c一〇カラムに高さ40cmにな
るように充填し、ますカラム上部から5Nの塩酸を通液
した.カラムより流出する塩酸中のリチウムの濃度を測
定することにより、ペレットを構威する化合物がLiZ
r*(POa)sからH.しiI−wZrzcPOa>
3(X・0.9)に変わったことをi1認した.このカ
ラムを用いて実施例9と同様にして地熱水を通した.流
出液のリチウム濃度は、地熱水の1000分のl以下と
なり、soootの地熱水を通すまでリチウムの質流が
認められなかった.吸着されたリチウムは5N塩酸を1
1通すことにより、95%以上の収率で回収された. 又、参考N1で得た化合物Iの代わりにZrをT3又は
Snに置き換えたもの及びそれら3つの場合でLtをN
a又はKに置き換えたものについて実施例1〜5及び9
と同様に、又LiZrx(POn)zの代わりにZrを
Ti又はSnに置き換えたもの及びそれら3つの場合で
LiをNa又はKにIき換えたものについて実施例6〜
8及び10と同様にしてリチウムの回収を行った結果、
何れの場合においても金属種を置換する前の実施例と同
様のリチウム回収特性及び機械的強度が認められた。
x8 (ハ)発明の効果 本発明で用いる化合物は、リチウムを選択的に吸着する
特性に優れており、かつ吸着容量及び吸着速度が大きく
、そのうえ水溶液中で非常に安定であり、毒性の問題が
少なく、膜或は粒子状に或形加工した後もイオン交換特
性が変化しないという優れた特長を有するため、この化
合物を吸着材として用いることにより地熱水、温泉水、
天然ガスかん水、製塩かん木及び海水等の天然水又は各
種工場廃液からリチウムを極めて効率よく吸着し、その
後無機酸を用いて溶離することにより容易にリチウムを
回収することができる.従って、本発明は清水、地下水
等の天然水又はリチウムを含有する各種廃液等の液体処
理工業において極めて有用である.

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、一般式H_XA_1_−_XM_2(PO_4)_
    3(上式において、Xは1未満の正数、AはLi、Na
    、Kより選ばれる少なくとも1種、MはZr、Ti、S
    nより選ばれる少なくとも1種)で示される化合物を、
    リチウム含有液体と接触させた後、分離し、これを溶離
    液と接触させることを特徴とするリチウムの回収方法。
JP1158532A 1989-06-21 1989-06-21 リチウムの回収方法 Pending JPH0323212A (ja)

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DE4019840A DE4019840A1 (de) 1989-06-21 1990-06-21 Granulare anorganische ionenaustauscher
US07/879,740 US5256615A (en) 1989-06-21 1992-05-06 Granular inorganic exchangers

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011168461A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Eco-System Recycling Co Ltd リチウム含有液からの高濃度リチウム液の製造方法および炭酸リチウムの製造方法
JP2020097011A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 住友金属鉱山株式会社 リチウム吸着剤の粒状物の製造方法

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JP2011168461A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Eco-System Recycling Co Ltd リチウム含有液からの高濃度リチウム液の製造方法および炭酸リチウムの製造方法
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