JPH03224805A - 重荷重用ラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、重荷重用ラジアルタイヤに係り、特にビード
部にステイフナー部を有する重荷重用ラジアルタイヤに
関する。

［従来の技術］ 一般に、重荷重用ラジアルタイヤのカーカスプライとそ
の折返し端部とにより囲まれる断面形状が略三角形の区
域内には、ビード部に高い剛性を保つと共に、サイドウ
オール部がうける繰返し応力をスムーズにビード部へ伝
達するための、ステイフナー部が配置されている。

このステイフナー部には軟ステイフナ−のみで形成され
たものと、第４図に示される重荷重用ラジアルタイヤ５
０のビード部５０Ａのステイフナ−５２の如く、トレッ
ド側（第４図の上側）が軟ステイフナ−５６とされ°、
ビードワイヤ５８側（第４図下側）が硬ステイフナ−６
０とされているものが知られている。

しかしながら、この重荷重用ラジアルタイヤ５０に！暮
いては、内圧充填時及び荷重時にカーカスプライ６２の
プライエンド６４Ｂの隣接部では、折返しプライ６４Ｂ
に沿った矢印Ｆ方向の剪断力が増大する。このため上記
重荷重用ラジアルタイヤ５０では、プライエンド６２Ａ
の隣接部の歪みによる、ビード部５０Ａの故障が発生し
易くなるという不具合があった。

また、走行時にビード部の前後方向く第４図の紙面垂直
方向）の動きが大きくなるため、操安性が低下するとい
う不具合があった。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は上記事実を考慮し、ビード部の耐久性を向上す
ることができると共に、操安性を向上することができる
重荷重用ラジアルタイヤを提供することが目的である。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明では、左右一対のビード
ワイヤと、このビードワイヤの廻りを内側から外側へか
けて折返される金属コードをラジアル方向に配列してな
るカーカスプライと、前記カーカスプライのボデープラ
イと前記折返しプライとの間に配置され軟ステイフナ−
及び硬ステイフナ−の内少なくとも軟ステイフナ−を含
むステイフナー部と、を有する重荷重用ラジアルタイヤ
であって、前記ステイフナー部と前記折返しプライとの
間のプライエンド隣接部に前記軟ステイフナ−より硬い
硬ゴムを配置し、前記プライエンドからボデープライへ
の法線の長さＴ１に対する前記法線上の前記硬ゴムの厚
さＴ２の割合Ｔ＝Ｔ２／Ｔ゛１を０．１≦Ｔ≦０．５と
設定すると共に、前記プライエンドから前記ステイフナ
ー部のトレッド側端までの距離Ｈに対する前記硬ゴムの
トレッド側端までの距離りをＨ≧ｈ≧０．３Ｈと設定し
たことを特徴としている。

［作用］ 内圧充填時及び荷重時に重荷重用ラジアルタイヤのステ
イフナー部は変形し、プライエンドは折返しプライに沿
った剪断力を受ける。この剪断力がプライエンドでの故
障の原因となる。そこでステイフナー部と折返しプライ
との間のプライエンド隣接部に軟ステイフナ−より硬い
硬ゴムを配置し、軟ステイフナ−と硬ゴムとの硬度差に
よって軟ステイフナ−での剪断力による変形を大きくす
ると共に、硬ゴムでの剪断力による変形を少なくし、プ
ライエンド隣接部の歪みを低減する。このため、ビード
部の耐久性を向上することができる。

この場合、硬ゴムは、プライエンドからボデープライへ
の法線の長さＴｌ（プライエンドとボデープライとの金
属表面間の距離）に対する硬ゴムの前記法線上の厚さＴ
２の割合Ｔ＝Ｔ２／Ｔｌが０．１以下だと効果が認めら
れない。また、硬ゴムの割合Ｔが０．５を越えると軟ス
テイフナ−での変形分が小となるので、硬ゴムの変形が
大きくなりプライエンド隣接部の歪みが増加する。また
、硬ゴムの割合Ｔが増えると熱的に不利になりビード耐
久性が低下する。

以上より硬ゴムの割合Ｔは０．１≦Ｔ≦０．５の範囲が
好ましい。

一方、操安性においては、硬ゴムをプライエンドからト
レッド方向へかけて配置することにより、この部位のタ
イヤ前後方向への動きを抑制することができるため、操
安性が向上する。この場合、プライエンドからステイフ
ナー部のトレッド側端までの距離Ｈに対する硬ゴムのト
レッド側端までの距離りは、ｈ＜０．３Ｈだと効果が認
められない。また、ステイフナー部の構造上Ｈ≧ｈとな
る。

従って、Ｈ≧ｈ≧０．３Ｈであることが好ましい。

〔実施例〕

第１図に示される如く、本発明の一実施例の重荷重用ラ
ジアルタイヤ１０（タイヤサイズは、１０．０ＯＲ２０
）においては、カーカスプライ１２は少なくとも一枚の
金属コードよりなり、ビード部１０Ａには、一対のリン
グ状のビードワイヤ１４が配置されている。また、カー
カスプライ１２はビードワイヤ１４の周りにビードワイ
ヤ１４．０内周をタイヤ幅方向内側（第１図の左側）か
ら５外側（第１図の右側）へ向けて折返され、折返しプ
ライ１２Ａが形成されている。この折返しブライ１２Ａ
の第１図の上端部、所謂プライエンド１２Ｂ近傍はタイ
ヤ幅方向外側（第１図の右側）へ湾曲されている。従っ
て、プライエンド１２Ｂとカーカスプライ１２のボデー
プライ１２Ｃとの間に介在されるゴムストック量を多く
でき、プライエンド１２Ｂ近傍での応力集中を減じ、歪
みを低減できるようになっている。

また、カーカスプライ１２のボデープライ１２Ｃと折返
しプライ１２Ａにより囲まれる断面形状が略三角形をし
た区域内には、ビード部１０Ａの高い剛性を保つともに
、サイドウオール部１０Ｂがうける繰返し応力を円滑に
ビード部１０Ａへ伝達するためのステイフナー部１６が
充填されている。

このステイフナー部１６はビード部１０Ａからサイドウ
オール部１０Ｂに向けてその肉厚を漸減して、前記のご
とく断面形状は略三角形をなしており、サイドウオール
部１０Ｂに近い側は軟ステイフナ−１８（ＪＩＳ規格硬
度は５０°〜６５°）とされ、ビード部１０Ａに近い側
は硬ステイフナ−２０（ＪＩＳ規格硬度は７０°〜９０
°）とされている。

これらの軟ステイフナ−１８と硬ステイフナ−２０との
タイヤ子午線断面（第１図）における分割線２２は、ビ
ード部１０Ａに近い側の端部２２Ａがビードワイヤ１４
のタイヤ幅方向外側近傍の折返しプライ１２Ａ部へ至っ
ており、他方の端部２２Ｂは、ボディプライ１２Ｃのプ
ライエンド１２Ｂに略対向する位置に至っている。

ビード部１０Ａの、カーカスプライ１２のビードワイヤ
１４と反対側にはワイヤチェイファ−１５が配置されて
いる。このワイヤチェイファ−１５のタイヤ幅方向外側
のタイヤ半径方向外側（第１図の上側）の端部１５Ａは
カーカスプライ１２のプライエンド１２Ｂよりタイヤ半
径方向内側とされており、端部１５Ａ近傍は折返しプラ
イ１２Ａからタイヤ幅方向外側へ若干離間している。

一方、ワイヤチェイファ−１５のタイヤ幅方向内側のタ
イヤ半径方向外側（゛第１図の上側）の端部１５Ｂは、
端部１５Ａの離間開始部１５Ｃと略対向する位置とされ
ている。

軟ステイフナ−１８とカーカスプライ１２の折返しプラ
イ１２Ａとの間のプライエンド１２Ｂ近傍には、軟ステ
イフナ−１８より硬い硬ゴム２４が配置されている。ま
た、プライエンド１２Ｂからボデープライ１２Ｃへの法
線２６の長さＴ１（プライエンド１２Ｂとボデープライ
１２Ｃとの金属表面間の距離、Ｔ１＝１１．５＋ｎ＋ｎ
）に対する、法線２６上の硬ゴム２４の厚さＴ２　（Ｔ
２＝４゜８ｍｍ）の割合Ｔ＝７２／Ｔｌ　　（Ｔ＝０．
４２ｍ＋ｎ）は、０．１≦Ｔ≦０．５とされている。

また、プライエンド１２Ｂから軟ステイフナ−１８のト
レッド側端１８Ａまでの距離Ｈ（Ｈ＝６０ｍｍ）に対す
る、硬ゴム２４のトレッド側端２４Ａまでの距離ｈ（ｈ
＝３０ｍｍ）は、ｈ≧０．３Ｈ（０，３Ｈ＝１８［１１
１Ｄ）とされている。

さらに、硬ゴム２４は折返しプライ１２Ａのタイヤ幅方
向外側に沿って第１図の下方へ延設され、ワイヤチェイ
ファ−１５の端部１５Ａ近傍に達しており、端部１５Ａ
を包囲している。

なふ、図中符号２８はタイヤの外部及び内部を構成する
ゴム等で構成された部分を示しており、符号２９はエア
ー充填部を示している。

従って、内圧充填時及び荷重時には、重荷重用ラジアル
タイヤ１０のステイフナー部１６の硬ステイフナ−２０
及び軟ステイフナ−１８が変形し、プライエンド１２Ｂ
は折返しプライ１２Ａに沿った剪断力を受ける。この場
合、プライエンド１２Ｂの近傍においては、プライエン
ド１２Ｂと軟ステイフナ−１８との間に硬ゴム２４が配
置されているため、軟ステイフナ−１８と硬ゴム２４と
の硬度の差によって、軟ステイフナ−１８での剪断力に
よる変形を大きくすると共に、硬ゴム２４での剪断力に
よる変形を少なくすることがでる。従って、プライエン
ド１２Ｂ近傍の歪みを低減することができ、ビード部１
０Ａの耐久性を向上することができる。

また、硬ゴム２４をプライエンド１２Ｂからトレッド方
向へかけて配置することにより、この部位のタイヤ前後
方向への動きを抑制することがで０ きるため、操安性を向上することができる。

また、本実施例においては、硬ゴム２４によって、ワイ
ヤチェイファ−１５の端部１５Ａを包囲したため、ワイ
ヤチェイファ−１５の端部１５Ａ近傍の歪みを低減する
ことができ、ビード部１０Ａの耐久性をさらに向上する
ことができる。

（実験例１） 第１図に示される、本実施例の重荷重用ラジアルタイヤ
１０（軟ステイフナ−１８の距離Ｈに対する硬ゴムの距
離りは、ｈ＝ｏ、３Ｈとされている）において、法線２
６の長さＴＩに対する、硬ゴムの法線２６上の厚さＴ２
の割合Ｔを夫々Ｏ１０，１，０，３，０，５，０，６と
し、夫々ドラム試験によりビード耐久性（ビード部の耐
久性）を測定し、Ｔ＝０．１のタイヤのビード耐久性を
１００とした、ビード耐久性指数が第２図に示されてい
る。

、（実験例２） 第１図に示される、本実施例の重荷重用ラジアルタイヤ
１０（法線２６の長さＴＩに対する、硬ゴムの法線２６
上の厚さＴ２の割合Ｔは、Ｔ＝０゜５とされている）に
おいて、軟ステイフナ−１８の距離Ｈに対する硬ゴムの
距離りの比ｈ／Ｈを夫々０．１．０．３．０．７とし、
夫々舗装周回路のテストコースにて実車に装着し、テス
トドライバーによるフィーリングによる操安テストを行
い、ｈ／Ｈ＝０．３のタイヤの操安性を１００とした、
操安性評価指数が、第３図に示されている。

これらの実験結果によって上記説明した本発明の重荷重
用ラジアルタイヤのビード耐久性及び操安性が向上する
ことが明らかになっている。

〔発明の効果〕

本発明は上記の構成としたので、ビード部の耐久性を向
上することができると共に操安性を向上することができ
るという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用された一実施例の重荷重用ラジア
ルタイヤのビード部を示す一部ハツチングを省略したタ
イヤ子午線断面の片側断面図、第２図は硬ゴムの厚さの
比Ｔとビード耐久性指数と２ の関係を示すグラフ、第３図は硬ゴムの距離の比ｈ／Ｈ
と操安性評価指数との関係を示すグラフ、第４図は従来
の重荷重用ラジアルタイヤのビード部を示す一部ハッチ
ングを省略したタイヤ子午線断面の片側断面図である。 １０・・・重荷重用ラジアルタイヤ、 １０Ａ・・・ビード部、 １２・・・カーカスプライ、 １４・・・ビードワイヤ、 １５番・・ワイヤチェイファ− １６・・・ステイフナー部、 １８・・・軟ステイフナ− ２０・・・硬ステイフナ− ２４・・・硬ゴム、 ２６・・・法線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）左右一対のビードワイヤと、このビードワイヤの
   廻りを内側から外側へかけて折返される金属コードをラ
   ジアル方向に配列してなるカーカスプライと、前記カー
   カスプライのボデープライと前記折返しプライとの間に
   配置され軟ステイフナー及び硬ステイフナーの内少なく
   とも軟ステイフナーを含むステイフナー部と、を有する
   重荷重用ラジアルタイヤであって、前記ステイフナー部
   と前記折返しプライとの間のプライエンド隣接部に前記
   軟ステイフナーより硬い硬ゴムを配置し、前記プライエ
   ンドからボデープライへの法線の長さＴ１に対する前記
   法線上の前記硬ゴムの厚さＴ２の割合Ｔ＝Ｔ２／Ｔ１を
   ０．１≦Ｔ≦０．５と設定すると共に、前記プライエン
   ドから前記ステイフナー部のトレッド側端までの距離Ｈ
   に対する前記硬ゴムのトレッド側端までの距離ｈをＨ≧
   ｈ≧０．３Ｈと設定したことを特徴とする重荷重用ラジ
   アルタイヤ。