JPH03141624A - 多出力トランス - Google Patents

多出力トランス

Info

Publication number
JPH03141624A
JPH03141624A JP1280545A JP28054589A JPH03141624A JP H03141624 A JPH03141624 A JP H03141624A JP 1280545 A JP1280545 A JP 1280545A JP 28054589 A JP28054589 A JP 28054589A JP H03141624 A JPH03141624 A JP H03141624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
magnetic
output
sub
leg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1280545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2830195B2 (ja
Inventor
Takuya Ishii
卓也 石井
Yusuke Ikeda
祐介 池田
Hiroyuki Handa
浩之 半田
Tatsuo Maeoka
前岡 達夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP1280545A priority Critical patent/JP2830195B2/ja
Publication of JPH03141624A publication Critical patent/JPH03141624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2830195B2 publication Critical patent/JP2830195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は産業用や民生用の各種電子機器に用いられる出
カドランスに関するものである。
従来の技術 近年、多出力トランスは、産業用や民生用の各種電子機
器の高機能化・小型化に伴い、より小型で出力電圧の多
様なものが強く求められている。
以下に従来の多出力トランスについて説明する。
第10図は従来の多出力トランスについてその巻線構造
が明らかになるように磁心と巻線にのみ着目して簡略化
した構成図である。第10図において、1は磁心であり
、一般によく用いられるEE型磁心である。2は磁心の
主磁脚であり、3及び4は第1及び第2の副磁脚である
。副磁脚の断面積の合計はほぼ主磁脚の断面積となるよ
うにしである。5.6は入力巻線端子であり、本図の説
明においては巻線は入力巻線5−6というように呼ぶ。
7.8は第1の出力巻線端子、84.85は第2の出力
巻線端子である。図中のドツトは各巻線の極性を表すも
ので、各巻線端子の一方の近傍に示し、ドツトの有る巻
線端子を便宜上巻始め端子と呼ぶことにする。磁心中の
破線は磁心1中に発生する磁束の経路を表し、破線中の
矢印は巻線の巻始め端子から電流を流した際に発生する
磁束の方向を示す。本図に示した多出力トランスの場合
、図かられかるように入力巻線5−6は2ターン、第1
の出力巻線7−8は2ターン、第2の出力巻線84−8
5は1ターンの巻数である。入力巻線5−6に入力電圧
を印加すると、各出力巻線には巻数比に従った電圧即ち
第1の出力巻線78には入力電圧に等しい電圧が、第2
の出力巻線84−85には入力電圧の半分の電圧がそれ
ぞれ発生し出力されることになる。このように各巻線の
巻数即ち巻数比を調整することにより、所望の出力電圧
を得るのである。
次に従来の多出力トランスの使用例として第11図にス
イッチング電源装置の回路構成図を示し、その動作を説
明する。第11図において、86は直流入力電圧源であ
り、その電圧を入力電圧Eiとする。直流入力電圧源8
6は通常商用交流電源を整流平滑して得たり、バッテリ
ーを用いたりするもので、その電圧は安定ではない。8
7はスイッチング素子であり、所定の時比率でオンオフ
を繰り返すことにより前記入力電圧Eiを高周波交流電
圧に変換する。88は多出力トランスであり、入力巻線
89.第1の出力巻線90.第2の出力巻線91を有す
る。92.93はダイオードであり、それぞれ第1及び
第2の出力巻線90゜91に発生する高周波交流電圧を
整流する。94゜95はコンデンサであり、それぞれダ
イオード92.93で整流された電圧を平滑し、直流出
力電圧Eol・Eo2として負荷96.97へ出力する
。98は制御回路であり、直流出力電圧Eolを検出す
るとともに、直流出力電圧Eolを安定化すべくスイッ
チング素子87の時比率を調整する機能を有する。
スイッチング素子87がオンの時、多出力トランス88
の入力巻線89には入力電圧Eiが印加され、各出力巻
線90.91には巻数比に従った電圧が発生する。しか
し発生した電圧はダイオード92.93を逆バイアスす
る方向に発生するため、各出力巻線90.91には電流
が流れず、入力巻線89にのみ電流が流れ多出力トラン
ス88を励磁する。スイッチング素子87がオフすると
、多出力トランス88の各巻線電圧は反転し、フライバ
ック電圧が発生する。発生したフライバック電圧はダイ
オード92.93をバイアスする方向に発生するため、
各出力巻線90.91には電流が流れ、スイッチング素
子87がオンの時多出力トランス88に蓄えられた励磁
エネルギーは放出される。第1の出力巻線90に発生し
たフライバック電圧はダイオード92及びコンデンサ9
4により整流平滑されて直流出力電圧Eolとして負荷
96へ出力される。同様に第2の出力巻線91に発生し
たフライバック電圧はダイオード93及びコンデンサ9
5により整流平滑されて直流出力電圧Eo2として負荷
97へ出力される。
このように出力巻線に発生するフライバック電圧を整流
平滑して直流出力電圧を得るスイッチング電源装置の方
式をフライバックコンバータという。入力巻線89の巻
数をN89とし、第1の出力巻線90の巻数をN90と
し、第2の出力巻線91の巻数をN91とし、スイッチ
ング素子87がオンしている期間をTonとし、オフし
ている期間をToffとし、ダイオード92.93の順
方向電圧降下をそれぞれVD92.VD93とすると、
以下の関係式が成り立つ。
Eol=(N90/N89) ・(Ton/Toff)
 −Ei−VD92Eo2=(N91/N89) ・(
Ton/Toff) ・Ei−VD93制御回路98は
直流出力電圧Eolを検出し直流出力電圧Eolが所定
の電圧より高くなろうとすると時比率りを大きくしよう
とし、逆に直流出力電圧Eolが所定の電圧より低くな
ろうとすると時比率りを小さくしようとする。時比率り
はスイッチング素子のスイッチング周期に占めるオン期
間の割合であり、 D=Ton/ (Ton十To f f)である。即ち
制御回路98の制御機能により直流出力電圧Eolは入
力電圧Eiの変動や負荷96に変動といった入出力条件
によらず安定化されるのである。一方直流出力電圧Eo
2は入出力条件による多少の変動を伴いながらも、前述
の関係式からもわかるようにトランスの巻数比によって
決まり、比較的安定化される。逆に述べれば、直流出力
電圧Eo2はその設定はトランスの巻数比に、安定性は
第1の出力巻線90との結合度に大きく左右される。
一般にトランスの設計の際には、動作磁束密度ΔBは飽
和磁束密度Bsより小さくしなければならないのは最低
必要条件であり、またヒステリシス損に代表される磁心
の鉄損を小さくするためにも動作磁束密度ΔBは大きく
できない。多出力トランス88の磁心の実効断面積をA
とし、動作磁束密度をΔBとすると、以下の関係式が成
り立つO ΔBocEi−Ton/  (N89  ・ A)即ち
、スイッチング素子87のオン期間Tonを小さくすれ
ば、巻数を減らしたり、磁心の実効断面積を小さくする
ことができる。スイッチング電源装置のスイッチング周
波数を高周波化するとトランスが小型化でき、トランス
を基幹部品とするスイッチング電源装置の小型化につな
がるのもこのためである。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の従来の構成による多出力トランスで
は、最少巻数1ターンという制限があり、動作周波数の
高周波化や磁心材料の高性能化によって巻数を少なくし
たくてもできないという問題点があった。また、第10
図の従来例の多出力トランスの場合、例えば入力電圧8
vに対して8Vと6Vといった出力電圧を所望したい時
、第2の出力巻線84−85の巻数が1ターンでは出力
電圧が不足するし、2ターンにすると過大となる。1.
5ターンを作ろうとして第12図(a)のような構成に
すると、以下に説明するような問題点が生じる。
第12図(blは第12図(alの問題点を説明するた
め、特に第2の出力巻線99−100のみを、1ターン
と0.5ターンに分けて表したものである。1タ一ン部
については問題ないが、0.5タ一ン部は図からも明ら
かなように、主磁脚を通らす副磁脚のみを通る磁束φ1
を発生させてしまう。このため磁心内に磁束の不均衡が
起こるのみならず、第2の出力巻線99−100には正
確な1.5タ一ン分の電圧も発生せず、入力巻線や他の
出力巻線とは異なる経路の磁束を有することになり、こ
の磁束は漏れ磁束と同様の作用をし、従ってこの磁束に
よって生ずるインダクタンスも漏れインダクタンスと成
ってしまう。
結局入力電圧8Vに対して8Vと6Vといった出力電圧
を所望したい時は入力巻線には4ターン、出力巻線には
それぞれ4ターンと3ターンの巻線を施さねばならず、
全体に巻数が増えてしまう。
このような問題点は、スイッチング周波数の高周波化に
より小型化の検討が進められているスイッチング電源装
置においては、小型化を阻む重大な課題であった。例え
ば第11図に示したスイッチング電源装置の場合、Eo
lが5V、Eo2が24v1ダイオード92にショット
キーバリアダイオードを用いればVD92が0.5 V
、ダイオード93に通常のファーストリカバリーダイオ
ードを用いればVD93は0.8Vとすると、各出力巻
線の巻数比は、 N90 :N91=5.5 : 24.8=2 : 9
となる。従って第1の出力巻線90は2ターン、第2の
出力巻線91は9ターンが限界であり、前述の第12図
で示したような方法で1ターンと4.5ターンというよ
うな巻数にすると、磁束の不均衡が生じたり、第2の出
力巻線91に漏れインダクタンスが生じる。漏れインダ
クタンスは他の巻線との結合度を悪化させ、直流出力電
圧Eo2の安定度を悪化させるだけでなく、スイッチン
グ素子87のスイッチング動作の過渡期即ちターンオン
・ターンオフ時において、サージ電圧を発生させ、各構
成部品へのストレス増大や破壊につながったり雑音の原
因にもなる。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、磁束の不
均衡を生じさせずに結合度の良い小数ターンを実現させ
た多出力トランスを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために、本発明の多出力トランスは
、主磁脚と2本以上の副磁脚よりなる磁心を用い、主磁
脚に入力巻線と第1の出力巻線を巻装し、副磁脚に各々
等しい巻数よりなる巻線を巻装し、これらを並列接続し
て第2の出力巻線としたものである。
また、入力巻線と第1の出力巻線は、各副磁脚に各々等
しい巻数よりなる巻線を巻装して、これらを直列接続し
てもよく、さらにはすべての副磁脚にまたがって巻線を
巻装してもよい。
作用 以上のような巻線構造とすることによって、本発明の多
出力トランスは第2の出力巻線に発生する電圧が、第1
の出力巻線の巻数1タ一ン分の電圧よりも小さい電圧を
得ることができる。なぜならば、副磁脚がN本あり、各
副磁脚に03ターンずつ巻線が巻装しであるとする。入
力巻線の巻数をnlとし、第1の出力巻線の巻数をn2
ターンとし、入力巻線にe、なる交流電圧を印加したと
き、第1の出力巻線に発生する電圧をe2とする。入力
巻線によって発生する磁束をφとすると、第1の出力巻
線で変化する磁束も同じくφであるから発生する電圧は
、 よって e2−肚e1   ・・・・・・(3)1 一方各副磁脚には、磁束が1/Nずつ流れるので、各副
磁脚の巻数n3なる各巻線に発生する電圧e3は、 したがって、 3 ”3=Nn2e” ・・・・・・(5) =n3  e n ・・・・・・(6) 各副磁脚の巻数n3なる巻線は、極性を合わせて並列接
続されるので、e3なる電圧が第2の出力巻線の電圧と
いうことになる。
ここで、第1の出力巻線の巻数02−1ターンとすると
、(5)式より e3=エユe2      ・・・・・・(7)となる
。すなわち、第1の出力巻線の最小巻数1ターンで得ら
れる電圧e2のn 3 / Nなる電圧が第2の出力巻
線に得られるものである。特に各副磁脚に巻線された巻
数N5=1ターンのとき、最小の電圧が得られ、副磁脚
の本数Nを大きくすればするほど、小さな電圧が得られ
る。
さらに、各副磁脚には巻数の等しい巻線を巻装しである
ので、生じる磁束はすべて等しく、磁束の不均衡が生じ
ることがない。
また、入力巻線と第1の出力巻線は、各副磁脚に各々等
しい巻数よりなる巻線を巻装して、これらを直列接続し
たもの、および、すべての副磁脚にまたがって巻線を巻
装したものも、作用は同じである。
実施例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。
第1図は本発明の第1の実施例における多出力トランス
についてその巻線構造が明らかになるように磁心と巻線
にのみ着目して簡略化した構成図である。第1図におい
て、1は磁心であり、一般によく用いられるEE型磁心
である。2は磁心1の主磁脚である。3及び4は第1及
び第2の副磁脚であり、主磁脚2から見た磁気抵抗は等
しく構成されている。5〜16は巻線端子であり、本実
施例の説明においては巻線は巻線5−6というように呼
ぶ。5−6は入力巻線であり、主磁脚2に2タ一ン巻線
されている。7−8は第1の出力巻線であり、主磁脚2
に2タ一ン巻線されている。
9−10は主磁脚2に1タ一ン巻線されている巻線であ
り、11−12及び13−14は第1の副磁脚3及び第
2の副磁脚4にそれぞれ1タ一ン巻線されている。図中
のドツトは各巻線の極性を表すもので、各巻線端子の一
方の近傍に示し、ドツトの有る巻線端子を便宜上巻始め
端子と呼ぶことにする。巻線端子5,7,9,11.1
3は各巻線の巻始め端子であり、巻線端子10,11.
13を接続し、巻線端子9を巻始め端子とする巻線端子
15とし、巻線端子12.14を接続し、この接続点を
さらに巻線端子16とする巻線15−16を第2の出力
巻線とする。磁心1中の破線は磁心1中に発生する磁束
の経路を表し、破線中の矢印は巻線の巻始め端子から電
流を流した際に発生する磁束の方向を示す。
以上のように構成された多出力トランスは両方の副磁脚
3,4に巻線が巻装されており、入力巻線5−6に電圧
を印加した際に主磁脚2に発生する磁束がそれぞれの副
磁脚3,4を通る方向に極性を揃えて並列接続されてい
ることと、各副磁脚3.4の磁気抵抗が等しいため、前
述の第12図で問題点として指摘したような磁束の不均
衡は生じない。しかも各副磁脚3,4を通る磁束は主磁
脚2で発生した磁束の半分であるので、前出の式(7)
にてn3 =l、N=2となり巻線11−12及び巻線
13−14は主磁脚1ターンに対し0.5ターンに相当
する。即ち第2の出力巻線15−16は主磁脚2に巻装
した巻線9−10の1ターンと直列なので1.5ターン
になる。尚、この場合、各副磁脚3,4の磁気抵抗は、
主磁脚2の磁気抵抗の2倍以下にしておけば、発生した
磁束がもれなく副磁脚3,4を通るため、0.5ターン
の巻線11−12及び13−14は、主磁脚に巻線され
た他の巻線との結合度は比較的良くなる。
以下、本発明の第2の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。
第2図fa)は本発明の第2の実施例に使用する多出力
トランスの磁心の外観図である。第2図fblは第2図
fatの磁心への巻線の様子がわかるように磁心断面と
巻線のみ表した構成図である。第2図(blにおいて、
磁心17は主磁脚18に対しそれぞれが磁気抵抗の等し
い3本の副磁脚19,20 21から構成されている。
22〜29は巻線端子であって、巻線22−23は主磁
脚18に1ターン、巻線24−25及び巻線26−27
及び巻線28−29はそれぞれ副磁脚19,20.21
に2ターンずつ巻線されている。本実施例も前述の実施
例と同様に、主磁脚18に発生した磁束が各副磁MIJ
19〜21を通る方向に各巻線24−25゜26−27
.28−29の極性を決め、巻線端子22.24.26
.28を巻始め端子とする。さらに巻線端子24.26
.28を接続し、その接続点を巻線端子30とし、巻線
端子25,27゜29を接続し、その接続点を巻線端子
31とする。
以上のように構成された多出力トランスは各副磁脚に巻
線が巻装されており、巻線22−23に電圧を印加した
際に主磁脚18に発生する磁束がそれぞれの副磁脚19
〜21を通る方向に極性を揃えて並列接続されているこ
とと、各副磁脚19〜21の磁気抵抗が等しいという点
で前述の第1図の実施例と同様であり、異なる点は副磁
脚が3本であることと、各副磁脚の巻線が2ターンずつ
であることである。従って主磁脚18に発生する磁束は
各副磁脚19〜21に3等分され、副磁脚の巻線1ター
ンは主磁脚18の巻線1/3ターンに相当し、各副磁脚
19〜21の巻線が2ターンずつであるので巻線30−
31は主磁脚18の巻線2/3ターンに相当するのであ
る。すなわち式(7)にてn3 =2.N=3である。
なお、本実施例の場合も第1図の実施例と同様に副磁脚
19−21の磁気抵抗は主磁脚18の磁気抵抗の3倍以
下にしておくのが望ましい。
第1及び第2の実施例かられかるように、主磁脚に対し
て互いに等しい磁気抵抗を有するN本の磁脚それぞれに
n3ターンの巻線を巻装し、主磁脚に発生する磁束がそ
れぞれの磁脚を通る方向に極性を揃えて並列接続されて
いる場合、その巻数は主磁脚への1ターンに対しn3/
Nターンに相当することになるのである。
次に本発明の第3の実施例について図面を参照しながら
説明する。
第3図は本発明の第3の実施例における多出力トランス
についてその巻線構造が明らかになるように磁心と巻線
にのみ着目して簡略化した構成図である。第3図におい
て、1は磁心であり、第1の実施例と同様のものである
。副磁脚3及び4の磁気抵抗は等しく構成されているも
のとする。32〜56は巻線端子であり、巻線32−3
3.34−35.36−37.38−39.40−41
゜42−43は副磁脚4に1ターンずつ、巻線44−4
5.46−47.48−49.50−5152−53.
54−55は副磁脚3に1ターンずつ巻線されており、
その極性は各副磁脚で発生した磁束が主磁脚2で同方向
となるように定め、巻始め端子は32,34,36,3
8,40.42゜44.46,48,50,52.54
とする。さらに巻線端子33と44.34と45.35
と46.37と48.38と49.39と50.41と
52.42と53と54.43と55を接続し、巻線端
子43と55の接続点を巻線端子56とし、巻線32−
47を入力巻線、巻線36−51を第1の出力巻線、巻
線40−56を第2の出力巻線とする。
以上のように構成された多出力トランスは各副磁脚3,
4で発生する磁束が等しく、主磁脚2で2倍となるよう
に巻線されているため副磁脚3゜4の1ターンは主磁脚
2の0.5ターンに相当する。従って入力巻線32−4
7及び第1の出力巻線36−51は0.5ターンが4本
前極に接続されており、それぞれ2ターンに相当する。
又、第2の出力巻線40−56は0.5ターンが2本前
極に接続されたものと、0.5ターンが2本極性を合わ
せて並列接続されたものとを直列に接続されているので
1.5ターンに相当する。本実施例では第1の実施例に
比べて、巻線される磁脚を揃えることにより、各巻線間
の距離が近くなり結合度が第1の実施例より一層密にな
る。尚、本実施例の磁心1は第1の実施例のものと同様
で構わないが、各副磁脚で発生した磁束がもれなく主磁
脚を通るように、主磁脚の磁気抵抗を副磁脚の磁気抵抗
の1/2以下にしておくのが望ましい。
さらに本発明の第4の実施例について第4図を参照しな
がら説明する。第4図は第3図において、巻線端子32
,36.47,51.40〜56については同様で、3
3〜39.44〜50について変更し、33と34.3
5と44.45と46.37と38.39と48.59
と50を接続したもので、第3図で各副磁脚の1ターン
(即ち0.5ターン)をそれぞれ前極に接続したのに対
し・、各副磁脚に2ターン(即ち1ターン)巻いてから
前極に直列接続したものである。従って本実施例による
多出力トランスの特性は第3の実施例のものと等価であ
るが、図面を比較すればわかるように巻線方法が容易で
ある。
第3の実施例について巻線方法を容易にする手段として
、第4の実施例の他に磁心の形状を変更するという手段
もある。以下本発明の第5の実施例について第5図を参
照しながら説明する。
第5図において57は目の字型磁心であり、磁気抵抗の
等しい第1の副磁脚58と第2の副磁脚59、及びやは
り磁気抵抗の等しい第1の主磁脚60と第2の主磁脚6
1を有している。32.3640.42,43,47,
51.53〜56は巻線端子であり、巻線32−47は
入力巻線で2本の副磁脚58,59にまたがって2タ一
ン巻線しである。巻線36−51は第1の出力巻線で2
本の副磁脚58,59にまたがって2タ一ン巻線しであ
る。巻線40−53は2本の副磁脚58,59にまたが
って1タ一ン巻線してあり、巻線4243及び巻線54
−55は各副磁脚58,59にそれぞれ1タ一ン巻線し
である。各巻線の極性は各副磁脚58,59で発生する
磁束の方向が揃うように決め、巻線端子32,36,4
0,42゜54を巻始め端子とし、巻線端子42,53
.54を接続し、巻線端子43と55を接続し、その接
続点を巻線端子56とする。即ち、巻線42−43及び
巻線54−55の極性を揃えて並列接続したものを巻線
40−53と前極に直列接続して第2の出力巻線40−
56とする。
本実施例は、第3の実施例の2本の副磁脚を、隣設させ
、主磁脚を2本に分けて外側に配置した構造としたもの
で巻線を2本の副磁脚にまとめて巻線するようにしたも
のである。主磁脚が2本に増えているが本実施例は第3
の実施例と磁気回路上等価である。従って巻線端子の番
号も第3図のものと対応させて付与した。このような構
成により入力巻線と出力巻線は距離が近くなり、第3の
実施例よりもさらに結合度が良くなる。
第5の実施例のようにすれば巻線の容易性はあるが、2
本の副磁脚にまたがっての巻線とそれぞれの副磁脚への
巻線とがあり、ボビンの形状が複雑となる。各副磁脚だ
けへの巻線にすれば2つのボビンを使用することにより
、ボビン形状の簡略化が可能である。その例を第6の実
施例として第6図に示す。第6の実施例は第4の実施例
の巻線方法を第5の実施例の磁心を用いることで実現し
たものであり、本実施例が第4の実施例と磁気回路上等
価であることは、第5の実施例が第3の実施例と磁気回
路上等価であるのと同様である。
従って巻線端子の番号も第3図〜第5図のものと対応さ
せて付与した。
第7図に本発明の第7の実施例による多出力トランスの
構造図を示す。これは、第5の実施例における磁心の主
磁脚を一本にしたもので、62が主磁脚である。副磁脚
および巻線は、第5図と同一であるので、同一番号を付
与する。第7の実施例においては、入力巻線によって発
生する磁束が、すべて−本の主磁脚61に流入するが、
このとき第7図の破線で示されるように、磁束は、副磁
脚59よりも副磁脚58から発生する分のほうが、長い
磁気回路を通ることになる。したがって、各副磁脚58
,59に巻かれた巻線54−55と巻線42−43とで
は、電圧が異る可能性があるが、磁心として、透磁率の
十分に大きいものを用いれば、その差は非常に小さくな
るので、実用上はほとんど問題ない。
第7の実施例は、磁心の構造が簡単で、しかも、第5の
実施例と同じく各巻線を副磁脚に集中して巻くので、結
合度が高いという特徴がある。
以上説明してきた本発明による多出力トランスの実施例
以外にも多出力トランスの出力巻線数や入出力条件など
の仕様により、磁心や磁脚の分割の仕方あるいは巻線端
子の接続の仕方で数々のバリエーションや応用例が考え
られる。例えば第2の実施例では3本の副磁脚にそれぞ
れ2タ一ン巻線し並列接続することで2/3ターンを作
り出したが、第8図の実施例として第8図のような巻線
方法でも2/3ターンとなる。第8図において、17〜
23は第2図(b)と同様であり、64〜69は巻線端
子であり、第2図(alと異なるのは巻線64−65が
副磁脚19及び20にまたがって巻線され、巻線6ロー
67が副磁脚20及び21にまたがって巻線され、巻線
68−69が副磁脚21及び19にまたがって巻線され
、巻線端子64,66゜68を巻始め端子としてこれら
を接続してその接続点を30とし、巻線端子65,67
.69を接続してその接続点を31としている点である
。巻線30−31が2/3ターンになるのは言うまでも
ない。
さらに第9の実施例として第9図ta+のように4本の
互いに磁気抵抗の等しい副磁脚を備えた磁心の場合、0
.5ターン即ち2/4ターンを作るのに各副磁脚に2タ
ーンずつ巻線し、極性を揃えて並列接続する方法の他に
、4本の副磁脚を2本ずつに分割された2本の副磁脚と
見なすことで、第9図(blのような巻線方法で実現で
きる。第9図(b)において、磁心70は主磁脚71に
対しそれぞれが磁気抵抗の等しい4本の副磁脚72,7
3.74゜75から構成されている。76〜83は巻線
端子であって、巻線7ロー77は主磁脚71に1ターン
、巻線78−79は副磁脚72及び73にまたがって1
ターン、巻線80−81は副磁脚74及び75にまたが
って1タ一ン巻線され、主磁脚71に発生した磁束が各
副磁脚を通る方向に各巻線78−79.80−81の極
性を決め、巻線端子76.78.80を巻始め端子とす
る。さらに巻線端子78.80を接続しその接続点を巻
始め端子82とし、巻線端子79.81を接続しその接
続点を83とする。巻線82−83が0.5ターンにな
るのは既に説明した通りである。
発明の効果 以上のように本発明は、主磁脚と2本以上の副磁脚より
なる磁心を用い、副磁脚に各々等しい巻数の巻線を巻装
し、これらを並列接続して第2の出力巻線としたので、
入力巻線あるいは第1の出力巻線の1タ一ン分の電圧よ
りも小さい電圧をとり出すことができ、多出力トランス
における各出力巻線の電圧調整を少ない巻数で行うこと
ができるので、トランスの小型化、特に高周波で用いる
巻数の少ないトランスの小型化を実現することができる
。したがって、トランスの動作周波数にあたるスイッチ
ング周波数の高周波化によって小型化の進んでいるスイ
ッチング電源装置の多出力のものへ使用した場合の小型
化の効果は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における多出力トランス
の巻線構成図、第2図(alは本発明の第2の実施例に
おける多出力トランスの磁心の外観図、第2図fblは
本発明の第2の実施例における多出力トランスの巻線構
成図、第3図は本発明の第3の実施例における多出力ト
ランスの巻線構成図、第4図は本発明の第4の実施例に
おける多出力トランスの巻線構成図、第5図は本発明の
第5の実施例における多出力トランスの巻線構成図、第
6図は本発明の第6の実施例における多出力トランスの
巻線構成図、第7図は本発明の第7の実施例における多
出力トランスの巻線構成図、第8図は本発明の第8の実
施例における多出力トランスの巻線構成図、第9図fa
)は本発明の第9の実施例における多出力トランスの磁
心の外観図、第9図fb)は本発明の第9の実施例にお
ける多出力トランスの巻線構成図、第10図は従来の多
出力トランスの巻線構成図、第11図は多出力トランス
の使用例におけるスイッチング電源装置の回路構成図、
第12図(a)は従来の多出力トランスの巻線構成図、
第11L図fb)は第12図fa)の多出力トランスの
問題点を説明するための巻線構成図である。 1・・・・・・磁心、2・・・・・・磁心1の主磁脚、
3・・・・・・磁心1の第1の副磁脚、4・・・・・・
磁心1の第2の副磁脚、5〜16・・・・・・巻線端子
、17・・・・・・磁心、18・・・・・・磁心17の
主磁脚、19・・・・・・磁心17の第1の副磁脚、2
0・・・・・・磁心17の第2の副磁脚、21・・・・
・・磁心17の第3の副磁脚、22〜56・・・・・・
巻線端子、57・・・・・・磁心、58・・・・・・磁
心57の第1の副磁脚、59・・・・・・磁心57の第
2の副磁脚、60・・・・・・磁心57の第1の主磁脚
、61・・・・・・磁心57の第2の主磁脚、62・・
・・・・主磁脚、64〜69・・・・・・巻線端子、7
0・・・・・・磁心、71・・・・・・磁心70の主磁
脚、72・・・・・・磁心70の第1の副磁脚、73・
・・・・・磁心70の第2の副磁脚、74・・・・・・
磁心70の第3の副磁脚、75・・・・・・磁心70の
第4の副磁脚、76〜83・・・・・・巻線端子。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)1本の主磁脚と2本以上の副磁脚よりなる磁心を
    有し、上記主磁脚に入力巻線を巻装するとともに、第1
    の出力巻線を巻装し、各副磁脚には各々等しい巻数の巻
    線を巻装して、これらを並列接続して第2の出力巻線と
    した多出力トランス。
  2. (2)1本の主磁脚と2本以上の副磁脚よりなる磁心を
    有し、上記各副磁脚に各々等しい巻数の巻線を巻装し、
    これらを直列接続して入力巻線とし、各副磁脚にはさら
    に各々等しい巻数の巻線を巻装し、これらを直列接続し
    て第1の出力巻線とし、また各副磁脚に各々等しい巻数
    の巻線を巻装し、これらを並列接続して第2の出力巻線
    とした多出力トランス。
  3. (3)1本の主磁脚と2本以上の副磁脚よりなる磁心を
    有し、上記すべての副磁脚にまたがって入力巻線と第1
    の出力巻線を巻装し、各副磁脚には各々等しい巻数の巻
    線を巻装してこれらを並列接続し第2の出力巻線とした
    多出力トランス。
  4. (4)2本の主磁脚と2本以上の副磁脚よりなる磁心を
    有し、上記服磁脚のすべてにまたがって入力巻線と第一
    の出力巻線を巻装し、各副磁脚には各々等しい巻数より
    なる巻線を巻装し、これらを並列接続して第2の出力巻
    線とした多出力トランス。
  5. (5)磁心は目の字形とし、その内側の2本の磁脚を副
    磁脚とし、外側の2本の磁脚を主磁脚とした請求項4記
    載の多出力トランス。
  6. (6)1本の主磁脚と3本以上の副磁脚よりなる磁心を
    有し、上記主磁脚には入力巻線を巻装するとともに第1
    の出力巻線を巻装し、副磁脚には2以上副磁脚の本数未
    満の本数の磁脚にまたがる巻線を2組以上巻装し、これ
    らを並列接続して第2の出力巻線とした多出力トランス
JP1280545A 1989-10-26 1989-10-26 多出力トランス Expired - Fee Related JP2830195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1280545A JP2830195B2 (ja) 1989-10-26 1989-10-26 多出力トランス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1280545A JP2830195B2 (ja) 1989-10-26 1989-10-26 多出力トランス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03141624A true JPH03141624A (ja) 1991-06-17
JP2830195B2 JP2830195B2 (ja) 1998-12-02

Family

ID=17626558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1280545A Expired - Fee Related JP2830195B2 (ja) 1989-10-26 1989-10-26 多出力トランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2830195B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0611323U (ja) * 1992-07-17 1994-02-10 株式会社村田製作所 トランスコア
JP2007318999A (ja) * 2007-08-31 2007-12-06 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチング電源装置
JP2007335841A (ja) * 2006-05-18 2007-12-27 Sumida Corporation バランストランス
JP2009170620A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Honda Motor Co Ltd 多並列磁気相殺型変圧器及び電力変換回路
JP2014107328A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Calsonic Kansei Corp 電圧変換トランス
JP2019046828A (ja) * 2017-08-29 2019-03-22 新電元工業株式会社 トランス、及びスイッチング電源

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0611323U (ja) * 1992-07-17 1994-02-10 株式会社村田製作所 トランスコア
JP2007335841A (ja) * 2006-05-18 2007-12-27 Sumida Corporation バランストランス
JP2007318999A (ja) * 2007-08-31 2007-12-06 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチング電源装置
JP4689648B2 (ja) * 2007-08-31 2011-05-25 新電元工業株式会社 スイッチング電源装置
JP2009170620A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Honda Motor Co Ltd 多並列磁気相殺型変圧器及び電力変換回路
JP2014107328A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Calsonic Kansei Corp 電圧変換トランス
JP2019046828A (ja) * 2017-08-29 2019-03-22 新電元工業株式会社 トランス、及びスイッチング電源

Also Published As

Publication number Publication date
JP2830195B2 (ja) 1998-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11251713B2 (en) Multiple parallel-connected resonant converter, inductor-integrated magnetic element and transformer-integrated magnetic element
US7209024B2 (en) Filter circuit and power supply unit
US8369112B2 (en) Multiphase resonant DC/DC converter
CA2337014C (en) Switching power supply circuit
US10985649B2 (en) Power conversion device with in-phase and interleave driving based on determination of duty ratio
JPS62163568A (ja) フォワード型スイッチング電源回路
US20170117091A1 (en) Power converter transformer with reduced leakage inductance
JP4175367B2 (ja) スイッチング電源装置
US10505459B2 (en) Power conversion device
US8299881B2 (en) Transformer improved in leakage inductance
US5640310A (en) Current resonance type switching power source
US20080048818A1 (en) Transformers with improved voltage-step-down ratios and DC-to-DC power converters employing same
JPH03141624A (ja) 多出力トランス
US7023714B2 (en) Voltage converter for a power supply
CA1165388A (en) High efficiency push-pull saturation converter
JP3201383B2 (ja) 共振型電源用トランス
JPH08130875A (ja) 直流電源装置
JP2000299233A (ja) 電源用トランス
KR20170125223A (ko) 멀티 출력 컨버터
WO2024103396A1 (en) Power converter and method for manufacturing the same
JP3207100B2 (ja) トランスを有するdc−dcコンバ−タ
JP3387022B2 (ja) スイッチング電源装置
KR0130286Y1 (ko) 누설 인덕턴스 조정이 가능한 고주파 변압기
JPH06303771A (ja) スイッチングレギュレータ
KR200299597Y1 (ko) 4개의 1차 코일과 4개의 2차 코일을 갖는 트랜스포머

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees