JPH03137220A - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の製造方法

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JPH03137220A
JPH03137220A JP27422489A JP27422489A JPH03137220A JP H03137220 A JPH03137220 A JP H03137220A JP 27422489 A JP27422489 A JP 27422489A JP 27422489 A JP27422489 A JP 27422489A JP H03137220 A JPH03137220 A JP H03137220A
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JP
Japan
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polyester fiber
yarn
polyester fibers
stretching
fiber
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JP27422489A
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Isoo Saito
磯雄 斎藤
Masato Yoshino
真人 吉野
Akira Ogura
小椋 彬
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はポリエステル繊維の製造方法に関するものであ
り、詳しくは、特に産業資材用途に適した高強度、高弾
性率および熱寸法安定性に優れ、かつゴム中で高温に曝
された時の劣化が改良されたポリエステル繊維の製造方
法に関するものである。
〈従来の技術〉 ポリエステル繊維は高強度、高弾性率の特徴を有するた
め、各種産業資材用途に広く有用されている。例えばタ
イヤコード、伝動用ベルト、搬送用ベルト等のゴム補強
資材、シートベルト、漁網、安全ネット、縫糸、カバー
シート、カバン地等に用いられている。
しかしながら、最近の産業資材用ポリエステル繊維に求
められる品質レベルは益々高くなっている。例えば、タ
イヤコードの分野では、高速走行安定性、操縦安定性を
改良するために、ポリエステルタイヤコードの高弾性率
化が必要とされ、またタイヤユニフォーミティ、タイヤ
成型収率を向上させるために熱寸法安定性の改良が必要
とされている。
ポリエステル繊維の高弾性率化および熱寸法安定性改良
に関しては、特開昭53−58031号公報および特開
昭53−58032号公報による高速紡糸法の利用が提
案されて以来、高速紡糸法をベースにした幾つかの改良
技術が開示されている。例えば特開昭57−15441
0号公報、および特開昭58−23914号公報等があ
る。
また、ポリエステル繊維の表面を改質するものとして、
特開昭61−19880号公報、特開昭61−4254
6号公報、および特開昭62−238871号公報が知
られている。
〈発明が解決しようとする課題〉 前記、特開昭53−58031号公報、特開昭53−5
8032号公報、特開昭57−154410号公報、特
開昭58−23914号公報等は、ポリエステル繊維の
弾性率および熱寸法安定性を改善する技術として優れる
ものであり、その内容は、上記公報等により、高速紡糸
法によって比較的高配向の未延伸糸を得て、これを熱延
伸することによって、ポリエステル繊維の高弾性率化お
よび熱寸法安定性を改良するものである。
しかしながら、前記の従来技術の特徴である高速紡糸・
熱延伸法によって得られたポリエステル繊維は確かに高
弾性率で、かつ熱寸法安定性は改良されるものの、逆に
強度が低下し、またゴム中で高温の熱履歴を受けた時に
、大幅に強力低下する等の欠点を有していた。後者の改
良に関しては、ポリエステルの末端カルボキシル基と反
応する末端封鎖剤、例えばエポキシ化合物、カルボジイ
ミド化合物、オキサゾリン化合物等を添加反応させる方
法が行なわれている。
しかしながら、−層の高弾性率化と熱寸法安定性の改良
を達成しようとすると、より高速、例えば紡糸速度で3
000m/分以上で紡糸し、熱延伸されるが、得られた
ポリエステル繊維は、著しくゴム中耐熱性が低下してし
まうという重大な欠点を有していた。
したがって、かかる耐熱性の低いポリエステル繊維は、
、特にタイヤコードとして実用的に用いることができな
かっ・た。
また、紡糸速度を高めれば高めるほど強度が低下してし
まうという欠点を改良する有効な技術も見出されていな
い。
前記、従来の方法によって得られたポリエステル繊維の
上記欠点は、次の理由によって生じるものと考えられる
。即ち、高速紡糸によって得られる未延伸糸は既に相当
な配向結晶化が進んでいる。このような配向結晶化の進
み始めたポリエステル未延伸糸を延伸しようとした時、
従来から実用的に採用されてきた熱延伸法は確かに分子
鎖の易動性を高め、延伸し易くする筈であるが、延伸に
際して、同時に配向の進んだ部分の結晶化を促進するた
め、むしろ高配向化が達せられないうちに結晶化が先行
してしまうのである。そこで実際には、−旦形成された
結晶構造を破壊しながら延伸をしていることになる。こ
のような延伸メカニズムは、延伸時の分子鎖切断が顕著
に生じていると言う現象、および熱延伸時の張力が高い
こと等によって裏づけられる。
そして、従来の高速紡糸・熱延伸法で得られ 5− 6− た、高弾性率で熱寸法安定性の改良されたポリエステル
繊維の欠点を繊維の微細構造的観点からみると、非晶部
の分子鎖の配向度(以下非晶分子配向度と言う)分布が
大きいことに起因すると考えることができる。即ち、非
晶分子配向度分布が広いということは、例えば所定の弾
性率を達成するのに、必要以上に高配向化した分子鎖と
、弛緩した分子鎖が混在することを意味する。
そして、必要以上に高配向化された分子鎖の一部は切断
したり、一方必要以上に弛緩した分子鎖の部分は低密度
であるため、例えばゴム中で加熱された時、ゴム中の低
分子量アミン化合物や水分が該非晶部分に侵入し易く、
そのため劣化し易いことになる。
一方、前記の特開昭61−19880号公報、特開昭6
1−42546号公報、および特開昭62−23887
1号公報に記載された方法は、有機繊維の表面改質に低
温プラズマ処理が有効であるとするものであり、具体的
には、特定のガス雰囲気中で低温プラズマ処理すること
によって、繊維の表面を架橋したり、エツチングしたり
、活性基を導入したり、あるいは特定のポリマをグラフ
ト重合したりして改質するものである。特に、産業資材
用ポリエステル繊維に低温プラズマ処理を利用した例が
記載されている。
しかしながら、前記ポリエステル繊維の低温プラズマ処
理は、ポリエステル繊維とゴムとの接着性の改良に関す
るもので、既に延伸され、加熱されたポリエステル繊維
からなるコードを低温プラズマ処理し、引続いて、レゾ
ルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物とゴムラテックス
の混合物で処理する方法を開示したものである。
従って、該発明技術は、低温プラズマ処理の効果として
認められている表面処理作用を利用したものに過ぎない
と言える。そのため、高弾性率化および熱寸法安定性改
良等の力学的、熱的特性の改良効果に関しては同等示唆
していない。
本発明の目的は、上記従来の高速紡糸・熱延伸法で得ら
れた、高弾性率で熱寸法安定性は優れているものの、低
強度で、ゴム中耐熱性の劣るポリエステル繊維を改良す
ることにより、高弾性率で、熱寸法安定性も改良され、
かつ高強度でゴム中耐熱性も改良されたポリエステル繊
維の製造方法を提供するものである。
また、本発明の他の目的は、従来の低温プラズマ処理が
繊維の表面にのみ作用するという考え方から、表面処理
技術として展開されてきたのに対し、低温プラズマ処理
の適切な条件を選べば、被処理繊維の内部にまで、プラ
ズマ処理の作用が及ぶことを見出し、これを新規な延伸
法として利用することによって、従来の熱延伸とは違っ
た理想的なポリエステル繊維の製造方法を提供すること
にある。
く課題を解決するための手段および作用〉本発明の構成
は、 (1)ポリエステル繊維の製造方法において、分子鎖の
全繰返単位の90モル%以上が、ポリエチレンテレフタ
レートからなり、極限粘度〔η〕が0.7以上のポリエ
ステルチップを溶融紡糸して紡出糸となし、該紡出糸を
直ちに急冷することなく、紡糸口金の直下に設けられた
高温雰囲気域を通して、遅延冷却した後、少なくとも1
00 mm以上の長さを有する冷却域に導入し、冷却気
体を吹付けた後、紡糸筒を通過させて冷却固化された糸
条となし、該糸条を1500m/分以上の速度で回転す
る引取ローラに巻回して引取り、中間配向ポリエステル
繊維となし、該中間配向ポリエステル繊維をプラズマ雰
囲気中で、デニール当り1.0〜5.0gの張力を付与
し、1.4〜3.5倍で延伸を施すことを特徴とするポ
リエステル繊維の製造方法。
(2)前記(1)に記載したポリエステル繊維の製造方
法において、延伸される前の糸条の複屈折が、20X1
0−”〜100×10″″8であり、延伸された後の複
屈折が、180X10−8以上の高配向ポリエステル繊
維となすことを特徴とするポリエステル繊維の製造方法
(3)前記(1)および(2)に記載のポリニス−9 10− チル繊維の製造方法において、延伸域で用いるプラズマ
は非重合性であり、圧力が0.01〜50Torrであ
り、印加電圧が0. 5〜10KVであることを特徴と
するポリエステル繊維の製造方法。
にある。
本発明における最も特徴とすることは、従来の低温プラ
ズマ処理が、繊維の表面にのみ作用するという考え方と
は全く異なり、特定の紡糸条件および延伸条件と低温プ
ラズマ処理とを組合せることによって、被処理繊維の内
部にまで、低温プラズマを作用させ、従来の熱延伸とは
異なった理想的なポリエステル繊維の延伸を行ない、効
率よく高強度・高弾性率および熱寸法安定性に優れたポ
リエステル繊維を製造することにある。
本発明に係るポリエステル繊維の製造方法において用い
られるポリマは、分子鎖の繰返単位の90モル%以上が
、ポリエチレンテレフタレートからなり、極限粘度〔η
〕が0. 7以上のポリエステルチップが用いられる。
極限粘度〔η〕を0.7以上とする方法としては、重縮
合して得られたポリエステルチップをさらに、固相重合
を施すことによって得られる。
前記極限粘度〔η〕が0.7以上のポリエステルチップ
を溶融紡糸装置を用いて紡糸する。
溶融装置で溶融されたポリマを口金孔から紡出して紡出
糸となす。該紡出糸は、直ちに急冷することなく、紡糸
口金の直下に設けられた高温雰囲気域を通して遅延冷却
した後、冷却域に導入し冷風を吹きつけ、紡糸筒を通過
させて糸条となす。
前記の高温雰囲気域は、200〜350℃の高温で、そ
の長さは50〜500 mmの範囲内であり、この高温
雰囲気域の条件は、紡出される糸条の粘度、単糸の太さ
、ドラフト率、単糸数などの品質設定条件によって、選
択され設定される。
前記の冷却域は、120℃以下の気体を15〜50m/
分の速度の範囲内で吹付ける。この冷却域の条件も紡出
される糸条の粘度、単糸の太さ、ドラフト率、単糸数な
ど品質設定条件によって選択され設定される。
高温雰囲気域および冷却域における各条件を前記の範囲
内とすることによって、紡出糸の冷却勾配パターンを適
切なものとし、紡出糸の構造形成過程を制御することに
よって、各単糸の品質を安定させるとともに得られるポ
リエステル繊維の強伸度積、寸法安定性指標および非晶
配向数のすべてを満足し、強度および切断伸度が高く、
耐疲労性に優れたポリエステル繊維を得ることができる
前記の高温雰囲気域および冷却域を通過した紡出糸は、
必要に応じて排気筒および下方に排気装置が設けられた
紡糸筒を通過し、該紡出紡糸に随伴する気体を徐々に剥
ぎ取りる。排気筒で随伴する気体の一部を他の気体と置
換し、徐々に冷却させ、さらに紡糸筒の前半では安定し
た状態で通過し、後半で随伴する気体の一部を他の気体
と徐々に置換させるという多段階で気体を置換すること
によって、紡出糸の各単糸の乱れ、即ち各単糸の揺れを
少なくした状態で略均−に冷却を進行させる。
前記の冷却固化された紡出糸は、紡糸油剤を付与され、
1500m/分以上の高速で回転するローラに巻回され
て引取られる。引取られたポリエステル繊維は、複屈折
が30xlO−”〜100×10−’の中間配向糸であ
る。
前記の条件で紡出されて得られたポリエステル中間配向
糸の複屈折が100×10−”を越えると配向結晶化が
進みすぎているため、前記のプラズマ雰囲気中での延伸
、すなわちプラズマ延伸によって、繊維構造を再編成す
ることが難しく、十分な効果が得られない。また、前記
のポリエステル中間配向糸の複屈折が、20×10−8
よりも小さい場合、高弾性率および熱寸法安定性が、十
分改良されたポリエステル繊維が得られない。
前記の中間配向糸の複屈折を20X10−”〜100×
10−”の範囲とするには、少なくとも 13− 14− 紡糸速度を1500m/分以上とする必要があり、該紡
糸速度は実質的には、1500m/分〜7500m/分
の範囲である。
前記のように極限粘度〔η〕が0.7以上で、複屈折が
20X10−3〜100×10−”の中間配向ポリエス
テル繊維を、延伸工程で延伸する。
該延伸は、プラズマ雰囲気中でデニール当り1゜0〜5
.0gの張力の下に、1,4〜3.5倍の範囲内で行な
われ、複屈折が160X10−”以上の高配向ポリエス
テル繊維となすことができる。
本発明に係る方法によって得られるポリエステル繊維は
、実質的にエチレンテレフタレート単位からなるが、1
0%未満のエステル形成性成分を含有してもよい。エス
テル形成性成分としては、例えばテレフタル酸およびエ
チレングリコール、エチレンオキサイド成分の他に、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ
ルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール等のジオール成分、または前者
の成分と後者の成分から得られたポリマを、ポリエチレ
ンテレフタレートに溶融混合した混合ポリマ等である。
本発明に係る方法によって得られたポリエステル繊維は
、主に産業資材用繊維として実用するには、本発明の目
的とする高弾性率で優れた熱寸法安定性を有するだけで
なく、高強度で、優れた耐疲労性等も合わせて必要とさ
れる高重合度ポリマであることが必須であり、該ポリマ
の極限粘度〔η〕が0. 7以上、好ましくは0゜8以
上である。
ポリマの極限粘度〔η〕が0.7未満の場合、得られる
ポリエステル繊維の強度が満足しうる値とならないこと
があり、該極限粘度〔η〕が0.8〜1.2の範囲内と
することによって、製糸性の良好なプラズマ延伸条件と
の組合せが容易になる。
前記のプラズマ延伸に用いるプラズマは、特定のガスを
封入した減圧容器内で、高電圧を印加することにより発
生するもので、かかる放電は、火花放電、コロナ放電、
グロー放電など種々の形態のものがあるが、放電が均一
で活性化作用に優れたグロー放電が特に好ましい。放電
周波数は、低周波、高周波、マイクロ波を用いることが
でき、また直流も用いることができる。
本発明で用いるガスとしては、例えばAr。
N7、Ho、C02)C010□、H,OlCF 4、
NH4、H2)空気などおよびこれらの混合された非重
合性のガスが好ましく、特に強いエツチング作用を有し
ないAr、N*、C02)H20。
空気などが好ましいが、特に空気が実用的には好適であ
る。
本発明に係る方法によって得られたポリエステル繊維の
表面は、当然のことながら表面分子に結合した酸素含有
基、例えばカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシ
基、ヒドロキシパオキサイド等が付与される。
本発明に係る方法におけるプラズマ延伸に用いるプラズ
マは、0.01〜50Torr、好ましくは0.5〜2
0To r rの圧力下で実施することが放電安定性の
面から好ましい。また印加電圧は0.5〜10KV、好
ましくは1〜8KVである。
前記プラズマ延伸における延伸倍率は、1゜4倍〜3.
5倍、好ましくは1.6倍〜3.0倍の範囲内で選択さ
れる。
前記プラズマ延伸を用いることによって、従来の熱延伸
法に比べ、結晶化を抑制しながら延伸することが可能と
なり、したがって、高倍率の延伸を可能とし、得られる
ポリエステル繊維の高配向化が達成できる。
前記プラズマ延伸は、1段階で行なってもよく、2段以
上の多段で行なってもよい。
延伸に供するポリエステル中間配向糸の物性や形態、プ
ラズマ印加電圧、雰囲気ガス、雰囲気の減圧度及び延伸
速度等によって、プラズマの条件を変化させるが、プラ
ズマ延伸によって得られるポリエステル繊維の複屈折が
180×10−”以上、好ましくは180X10−”〜
220×10−”の高配向度になるようプラズマ条件 
17− 18− を組合せて延伸する。
前記のプラズマ延伸を施したポリエステル繊維は、更に
通常の熱延伸や熱処理を追加して行なうこともできる。
本発明に係るポリエステル繊維の製造方法に用いられる
装置は、特に限定されるものではなく、真空容器内に延
伸装置を組入れたバッチ式のもの、またシール方式を取
入れた連続式のものを使用することができ、プラズマ延
伸ゾーンの前後に必要に応じて熱板、ホットロールなど
を接続してもよい。
前記のプラズマ延伸によって得られるポリエステル繊維
は、従来の熱延伸法で延伸した場合に比べ、延伸時の分
子量低下が少ない。また密度はやや低く、複屈折が高い
ことから、結晶化が抑制されて高配向が達せられる。以
上の現象は、プラズマ延伸を施すことによって、円滑な
延伸が行なわれていることを示すものである。
本発明に係る方法によって得られたポリエステル繊維は
、特に産業資材用途に好ましく用いられ、該ポリエステ
ル繊維を加熱し、レゾルシン・ホルマリンΦラテックス
などの接着剤を付与することによって、タイヤ、伝動用
ベルト、搬送用ベルト等のゴム補強資材として、好まし
く用いられる。
また、本発明に係る方法によって得られたポリエステル
繊維を編成あるいは織成し、厚地布あるいは厚地ベルト
として、好ましく用いることができる。
さらに本発明に係る方法によって得られたポリエステル
繊維を強撚加工することによって、縫糸として、好まし
く用いることができる。
さらにまた、本発明に係る方法によって得られたポリエ
ステル繊維を編成し、網として好ましく用いることがで
きる。
次に本発明を実施例に基づいて説明するが、繊維物性の
測定法は以下の通りである。
(イ)極限粘度〔η〕 : 試料をオルソクロロフェノール溶液に溶解し、オストワ
ルド粘度計を用いて25℃で測定した。
(ロ)複屈折Δn: 日本光学工業(株)製POH型偏光顕微鏡を用い、D線
を光源として通常のベレックコンペンセータ法により求
めた。
(ハ)密度ρ: 四塩化炭素を重液、n−へブタンを軽液として作製した
密度勾配管を用い、25℃で測定した。
(ニ)結晶配向度ft: 理学電機製X線発生装置(4036A)を用い、CuK
αを線源として測定した。赤道線干渉の(010)面の
強度分布曲線の半値巾H0から次の式を用いて求めた。
f 、= (1800−H’) /180’(ホ)非晶
分子配向度f、: R,J、Samuels、J、Polymer  Sc
i、、A−2,10,781(1972)記載の次式よ
り求めた。
Δn=XfcΔnc+ (1−X)f、Δn。
+Δn。
Δn :複屈折 X  :結晶化度 f、 :結晶配向度 Δnt:結晶の固有複屈折(0,220)f、 :非晶
分子配向度 Δn、:非晶部の固有複屈折(0,275)Δn、:形
態複屈折(0) なお、結晶化度Xは次式より求めた。
1/d=X/dc+ (1−X)/d。
d :試料の密度 d、:非晶部の密度(1,335) dc :結晶部の密度(1,455) (へ)強度T/D、伸度E1および初期弾性率M、: JIS−L1017の定義によった。試料を総状にとり
、20℃、65%RHの温湿度調節室で24時間放置後
、(株)オリエンチック社製“テンシロン” UTM−
4−100型引張試験機を用い、試長25cm、引張速
 21 −  22− 度30cm/分で測定した。
(ト)乾熱収縮率△815゜(繊維)、△S、7.(コ
ード) : 試料を総状にとり、20℃、65%RHの温調室で24
時間以上放置して測定試料とした。試料のO,Ig/d
に相当する荷重をかけて測定した長さLoの試料を、無
張力状態で150’C(コードの場合は177°C)に
加熱されたオーブン中に30分間放置した後、オーブン
から取り出して、上記温調室で4時間放置し、再び上記
荷重をかけて測定した長さし、とから次式により算出し
た。
△S+so= ((Lo  Ll)/Loll X10
0(%) △5177= ((LOLl) / LO) X 10
0(%) (チ)ゴム中耐熱性: サンプルコードを次の組成の未加硫ゴムシトに埋込み、
50kg/cm’Gの圧力をかけて、160℃で5時間
加硫した。次に加硫ゴムシートからコードを取り出し、
強力を測定して強力保持率を求め、ゴム中耐熱性を評価
した。
未加硫ゴム組成(重量部): 天然ゴム 100、亜鉛華 3.5、ステアリン酸 1
.5、カーボンブラック 35.0、加工油 3.5、
硫黄 2.5.2−メルカプトベンゾチアゾール 1.
0〈実施例〉 実施例1〜4および比較例1〜5 極限粘度〔η〕が1.10のポリエチレンテレフタレー
トポリマを、通常の産業資材用ポリエステル繊維の製造
で行なわれている溶融紡糸法で紡糸した。紡糸速度およ
び口金下高温雰囲気域条件を変更して、複屈折および密
度の異なる未延伸糸を得た。未延伸糸は延伸後1000
デニールで240フイラメントとなるよう紡糸吐出量を
調整して作製した。
上記未延伸糸を、両端にシール機構を有する連続加工式
低温プラズマ処理機を通過させて延伸した。プラズマ延
伸の有効処理長は100cm1使用ガスは空気、周波数
は110KHzとし、雰囲気ガス圧力および印加電圧は
未延伸糸の物性および延伸速度の変化に応じて変化させ
た。
比較として、長さ100cmの熱板を用い、温度を変更
して熱延伸した。また、市販のタイヤコード用ポリエス
テル繊維も比較に用いた。
それぞれポリエステル繊維の製造条件および物性を第1
表に示した。
次に上記方法で得られた各々のポリエステル繊維に、上
撚りおよび下撚りをそれぞれ反対方向に10cm当たり
49回づつかけて、1000/2の生コードとした。こ
の生コードをリッラー社(米国)製ディッピング機によ
って、常法によって接着剤付与および熱処理をしてデイ
ツプコードとした。得られたデイツプコードの物性も第
2表に示した。
本発明に係るポリエステル繊維は高強度、高弾性率で、
かつ低収縮率である。またタイヤコードとして用いた場
合も同様の特徴を有し、かつ、ゴム中耐熱性が改良され
ていることを示している。
(以下余白) 25 26 〈発明の効果〉 本発明に係るポリエステル繊維の製造方法は、中間配向
ポリエステル繊維を延伸する際に、プラズマ延伸するが
、このプラズマ延伸によってポリエステル繊維の延伸時
における結晶化を抑制し、高配向化が達成でき、円滑な
延伸を可能とし、特に高倍率、低張力延伸とすることが
でき、高品質特性を有するポリエステル繊維を容易に得
ることができる。
また、本発明に係る方法によって、高弾性率および熱寸
法安定性に優れ、かつ、ゴム中で高温に曝された時の劣
化が、改良されたポリエステル繊維を効率よく得ること
ができる。さらに本発明に係る方法によって得られたポ
リエステル繊維は、タイヤコード、伝動用ベルト、搬送
用ベルト等のゴム補強材として好適である。またシート
ベルト、漁網、縫糸、テント、ターポリン、スリング、
安全ネット等の各種産業資材用途として有用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリエステル繊維の製造方法において、分子鎖の
    全繰返単位の90モル%以上が、ポリエチレンテレフタ
    レートからなり、極限粘度〔η〕が0.7以上のポリエ
    ステルチップを溶融紡糸して紡出糸となし、該紡出糸を
    直ちに急冷することなく、紡糸口金の直下に設けられた
    高温雰囲気域を通して、遅延冷却した後、少なくとも1
    00mm以上の長さを有する冷却域に導入し、冷却気体
    を吹付けた後、紡糸筒を通過させて冷却固化された糸条
    となし、該糸条を1500m/分以上の速度で回転する
    引取ローラに巻回して引取り、中間配向ポリエステル繊
    維となし、該中間配向ポリエステル繊維をプラズマ雰囲
    気中で、デニール当り1.0〜5.0gの張力を付与し
    、1.4〜3.5倍で延伸を施すことを特徴とするポリ
    エステル繊維の製造方法。
  2. (2)特許請求の範囲第1項記載のポリエステル繊維の
    製造方法において、延伸される前の糸条の複屈折が、2
    0×10^−^3〜100×10^−^3であり、延伸
    された後の複屈折が、180×10^−^3以上の高配
    向ポリエステル繊維となすことを特徴とするポリエステ
    ル繊維の製造方法。
  3. (3)特許請求の範囲第1項および第2項記載のポリエ
    ステル繊維の製造方法において、延伸域で用いるプラズ
    マは非重合性であり、圧力が0.01〜50Torrで
    あり、印加電圧が0.5〜10KVであることを特徴と
    するポリエステル繊維の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100523809B1 (ko) * 2000-10-06 2005-10-25 주식회사 효성 폴리에스터 섬유의 제조방법

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