JPH03124942A - エンジンの故障診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両用等のエンジン、特に各種センサからの
入力信号に基いて種々の制御を行うようにしたエンジン
の故障診断装置に関する。

（従来の技術） 近年、車両用等のエンジンにおいては、マイクロコンピ
ュータ等で構成される制御回路を用いたコントロールユ
ニットにより、各種のセンサからの入力信号に基いてア
クチュエータを作動させて運転状態を制御する制御シス
テムが備えられるようになっている。この種の制御シス
テムにおいては、システムを構成するアクチュエータや
センサ等のデイバイスが故障したり、これらのデイバイ
スとコントロールユニットとを結ぶ配線等が断線したり
することがある。そこで、この種の制御システムには、
故障の有無を診断する故障診断システムが備えられる。

この種の故障診断システムとしては、例えば特開昭６３
−２６３２６３号公報に開示されたものがある。このシ
ステムは、エンジンの排気通路と吸気通路とを連通させ
る排気ガス還流通路に温度センサを設けると共に、該セ
ンサによって排気ガス還流を行う運転領域で排気ガス温
度が所定の状態であることが検出されたときに故障と判
定するように構成される。

（発明が解決しようとする課題） ところで、この種の故障診断システムには、運転者の操
作によって故障診断ルーチンを起動させるタイプのもの
と、コントロールユニットが運転者の意思に関わらず自
動的に故障診断ルーチンを起動させるタイプのものとが
あるが、特に後者のシステムを採用した場合には次のよ
うな問題を発生する可能性がある。その問題を上記公報
に記載されたような排気ガス還流システム、すなわちＥ
ＧＲシステムを例にとって説明する。つまり、ＥＧＲシ
ステムの故障を診断する場合には、排気通路と吸気通路
との間に介設したＥＧＲバルブをエンジンが運転してい
る状態で強制的に開き、それによって生じる変化を検出
することにより該システムの故障の有無を判断すること
になる。このようにＥＧＲバルブを開いて排気ガスを吸
気通路ないし燃焼室に供給すると、燃焼性が悪化して通
常状態に比べて出力性能が低下することがあり、運転者
がエンジンが不調であると誤判断するおそれがあるので
ある。

本発明はエンジンの運転状態を制御する制御系の故障を
運転者の意思に関わらず診断するようにした故障診断装
置における上記の問題に対処するもので、該診断装置に
よる上記制御系の故障診断の実行に伴う運転状態の変化
をエンジンの不調として誤認することを防止しうるよう
にすることを課題とする。

（課題を解決するための手段） すなわち、本発明に係るエンジンの故障診断装置は、エ
ンジンの運転状態を制御する制御系の故障を診断する故
障診断手段を備えた構成において、上記故障診断手段に
よる故障診断の実行時に、故障診断の実行中であること
を表示する故障診断実行表示手段を設けたことを特徴と
する。

（作　　　用） 上記の構成によれば、上記故障診断実行表示手段が故障
診断手段による故障診断が実行されていることを表示す
ることになるので、当該車両の運転者がエンジンの運転
状態の変化を実際の不調として誤判断することが防止さ
れる。

第１図に示すように、エンジン１の燃焼室２には吸、排
気弁３．４を介して吸気通路５及び排気通路６がそれぞ
れ連通されていると共に、吸気通路５には、吸入空気を
濾過するエアクリーナ７と、燃焼室２に吸入される吸入
空気量を検出するエアフローメータ８と、該吸入空気量
ないしエンジン出力をコントロールするスロットルバル
ブ９と、燃焼室２に燃料を供給する燃料噴射弁１０とが
備えられている。一方、上記排気通路６には排気ガス中
の残存酸素濃度を検出する０２センサ１１が備えられて
いる。

さらに、上記排気通路６と上記吸気通路５との間には一
部の排気ガスを吸気通路５に導く排気ガス還流（Ｅｘｈ
ａｕｓｔ　Ｇａｓ　Ｒｅｃｉｒｃｕｌａｔ、ｉｏｎ　　
；　Ｅ　Ｇ　Ｒ）通路１２が設けられ、このＥＧＲ通路
１２にＥＧＲ量をコントロールするＥＧＲバルブ１３が
設置されている。このＥＧＲバルブ１３は、上記ＥＧＲ
通路１２を開閉する弁体１３ａを有すると共に、吸気通
路５におけるスロットルバルブ９の下流側のサージタン
ク１４から負圧通路１５を介して導かれた吸気負圧によ
って上記弁体１３ａを開閉作動させるアクチュエータ１
３ｂｔ！−備えている。そして、上記負圧通路１５には
吸気負圧を制御するＥＧＲ調圧バルブ１６が設置されて
おり、該調圧バルブ１６が開いたときに上記ＥＧＲバル
ブ１３におけるアクチュエータ１３ｂに吸気負圧が供給
され、これにより弁体１３ａが開成して排気ガスがＥＧ
Ｒ通路１２を通って吸気通路５に還流されるようになっ
ている。

そして、このエンジン１には、上記燃料噴射弁１０から
の燃料噴射量の制御と、上記ＥＧＲバルブ１３によるＥ
ＧＲ量の制御と、故障診断とを行うコントロールユニッ
ト１７が備えられている。

このコントロールユニット１７は、上記エアフローメー
タ８からの吸入空気量信号ａと、スロットルバルブ９に
付設されて該バルブ９の全閉状態を検出するアイドルス
イッチ１８からのアイドル信号すと、エンジン水温を検
出する水温センサ１９からの水温信号Ｃと、上記０２セ
ンサ１１がらの空燃比信号ｄと、エンジン回転数を検出
するエンジン回転数センサ２０からのエンジン回転数信
号ｅとを入力し、これらの信号ａ〜ｅに基いて燃料噴射
制御とＥＧＲ制御と故障診断とを行うようになっている
。

本実施例においては、上記コントロールユニット１７に
よる故障診断の実行を表示する故障診断中ランプ２１と
、故障を表示する故障表示ランプ２２とが備えられてお
り、このうち故障診断中ランプ２１は上記コントロール
ユニット１７から故障診断生信号ｆが出力されたときに
点灯し７、また故障表示ランプ２２は該ユニット１７か
ら故障表示信号ｇが出力されたときに点灯する。

ここで、コントロールユニット１７による燃料噴射制御
及びＥＧＲ制御の概略について説明する。まず、前者の
燃料噴射制御においては、コントロールユニット１７は
上記信号ａ、ｅが示す吸入空気量とエンジン回転数とに
基いて１サイクル当たりに燃焼室２に吸入される空気量
を演算し、これに対応する基本燃料噴射量を設定すると
共に、この値を上記０２センサ１１からの信号ｄが示す
空燃比がリーンの時は増量補正し、リッチである時は減
量補正し、さらにその他の補正を行つた上で最終噴射量
を求める。そして、この最終噴射量となるように燃料噴
射制御信号りを燃料噴射弁１０に出力する。一方、後者
のＥＧＲ制御においては、コントロールユニット１７は
、同じく上記信号ａ、ｅが示す吸入空気量とエンジン回
転数とに基いてエンジン１の運転状態が所定のＥＧＲゾ
ーンに属するか否かを判定する。そして、運転状態がＥ
　Ｇ　Ｒゾーンに属すると判定したときに、上記ＥＧＲ
調圧バルブ１６にＥＧＲ制御制御信号比力する。

一方、本発明の特徴部分である故障診断は第２図のフロ
ーチャートに従って次のように行われる。

すなわち、コントロールユニット１７は、まずステップ
Ｓ１で上記各信号を入力した後、ステップ８２〜Ｓ４で
故障診断条件が成立しているか否かを検査する。つまり
、ステップＳ２では上記信号Ｃが示すエンジン水温ｔｗ
が所定温度Ｔｏ（例えば８０℃）を超えているかどうか
を判定し、またステップＳではエンジン回転数ｎが下限
値Ｎ１（例えば６００ｒｐｍ）と上限値Ｎ２　　（例え
ば８００ｒｐｍ）との間に含まれるかどうかを判定し、
そしてステップＳ４では上記信号すに基いてアイドルス
イッチ１８がＯＮ状態かどうかを判定して、これらの条
件を全て満足した時点で故障診断条件が成立したと判断
してステップＳ５に進み故障診断実行信号ｆを出力して
故障診断中ランプ２１を点灯させる。

次いで、コントロールユニット１７は、ステップＳ６で
ＥＧＲ制御制御信号比ＧＲ調圧バルブ１６に出力するこ
とによりＥＧＲバルブ１３を作動させると共に、ステッ
プＳ７ではＥＧＲバルブ１３の作動前後のエンジン回転
数ｎの回転変化ＡＮを算出する。そして、ステップＳ８
において回転変化ΔＮが所定範囲に納まっているか否か
を判定する。この場合、コントロールユニット１７は、
回転変化ΔＮが最小変動幅ΔＮ　ｍｌ、よりも大きく、
かつ最大変動幅ΔＮ　、、Ｘよりも小さいと判定したと
きには、正常とみなしてステップＳＩＯで故障診断実行
信号ｆの出力を停止して上記故障診断中ランプ２１を消
灯させ、一方図転変化７ｊＮが最小変動幅ΔＮ１７より
小さいかあるいは最大変動幅２Ｎ　ａ＋ａｘより大きい
と判定したときには故障とみなしてステップＳ９で故障
表示信号ｇを出力して故障表示ランプ２２を点灯させた
後、上記と同様に故障診断中ランプ２１企消灯させる。

特に本実施例によれば、本来のＥＧＲゾーンに属しない
領域で排気ガスを還流させて故障診断を行う場合におい
ても、上記のように故障診断を実行しているときには故
障診断中ランプ２１が点灯することになるので、排気ガ
スを還流させることにより燃焼性が悪化してエンジン１
の運転状態が変化したとしても、当該車両の運転者など
がエンジン１の不調と誤判断することが防止されること
になる。

ところで、車両等においては燃料タンク等からの蒸発燃
料が大気中に発散するのを防止することを目的として、
エバポレーションエミッションコンＩ・ロールシステム
と称して蒸発燃料を吸着するキャニスタを設けると共に
、このキャニスタと工ンジンの吸気系とをパイプで連結
して、該パイプの途中に設けた開閉弁をエンジンにあま
り影響を与えない所定の運転領域で開いて、上記キャニ
スタに吸着された蒸発燃料を吸気系に放出させて燃焼さ
せるようなシステムを設ける場合があるが、このような
システムにおいても上記開閉弁にスティック等が生じた
り、配線等が断線したりして故障することがある。そこ
で、故障診断のために上記運転領域以外の運転領域で上
記開閉弁に開信号を出力すると共に、０２センサの変化
が正常か否かを検出することによりシステムの異常を判
定することが考えられているが、その場合においてもエ
ンジンには余分な燃料が供給されることになるから混合
気の空燃比が変化するのでエンジンが不調となるおそれ
がある。その場合においても、故障診断の実行時には故
障診断中ランプを点灯させるようにすることにより、エ
ンジンが不調であると誤判断するのが防止されることに
なる。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、エンジンの運転状態を制
御する制御系の故障診断が当該車両の運転者等の意思に
関わらず実行されたとしても、故障診断実行表示手段が
故障診断が実行されていることを表示することになるの
で、上記運転者等がエンジンの運転状態の変化を実際の
不調として誤判断することが防止されることになる。

【図面の簡単な説明】 図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は本発明に
係る故障診断手段を含むエンジンの制御システム図、第
２図は故障診断ルーチンのフローチャート図である。 １・・・エンジン、１７・・・故障診断手段（コントロ
ールユニット）、２１・・・故障診断実行表示手段（故
障診断中ランプ）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンジンの運転状態を制御する制御系の故障を診
   断する故障診断手段を備えたエンジンの故障診断装置で
   あって、上記故障診断手段による故障診断の実行時に、
   故障診断の実行中であることを表示する故障診断実行表
   示手段が設けられていることを特徴とするエンジンの故
   障診断装置。