JPH0311072Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車両用回転腰掛の使用時における回
転振れを防止する装置に関するものである。

一般に車両用回転腰掛は、車体床面上に脚台を
固定し、この脚台上に回転装置を介して台枠を回
転自在に取り付け、袖、座ぶとん、背ずり、中肘
等をこの台枠に装着して台枠と共に回転させ得る
ように構成したものが多い。

しかし、従来の車両用回転腰掛においては、台
枠の横幅が脚台の台枠に対する回転支承径よりも
大きいため、台枠が回転する際に、その回転時の
振れが袖の上下方向への振れとなつて生じ、回転
腰掛の安定感を損なう欠点があつた。

本考案は、上記の欠点を解消したものであり、
その目的とするところは、回転腰掛の回転中心部
に軸受と、この軸受に嵌合して回転する支柱管を
配置することにより台枠の回転を安定させ、回転
振れを防止して滑らかな回転動作を可能にすると
共に、脚台を台枠の大きさに対して相対的に小型
化して台枠下に余裕のあるレツグスペースを形成
することができる車両用回転腰掛の振れ止め装置
を提供することにある。

以下、本考案の実施態様を図面に従つて説明す
る。

図面において、１は車体の床面上に固定される
脚台である。回転腰掛の台枠２は、この脚台１上
に回転装置を介して回転自在に取り付けられる。
本考案において、回転装置は、台枠２の下方に固
定された回転板３及びこの回転板３の下端面に固
定され、回転板３と共に回転する中心軸４と、脚
台１の上部に固定されたドーナツツ形状の回転板
受板５とによつて構成されており、回転板３と回
転板受板５とは、それぞれの外周部において円周
方向に添つて形成され、相互に管状に一致する支
持溝６を具備し、この支持溝６内に介在させた複
数個の鋼球７によつて相互に滑動回転し得るよう
になつている。回転板受板５は、その内周縁部を
中心軸４の下端面外周部と、この中心軸４の下端
面に固定される押さえ環８とによつて形成される
隙間に嵌入挟持させ、またその外周部を回転板３
の下端面外周部と、この回転板３の下端面に固定
される押さえ環９とによつて形成される隙間に嵌
入挟持させ、回転腰掛の台枠２が脚台１との接合
部、即ち、回転板３と回転板受板５との接合部に
おいて、不用意に上下に分離せず、同時に回転板
３が回転板受け板５上において自在に回転し得る
ように構成されている。

上記中心軸４の下端面中心部に中心軸４及び回
転板３と共に回転する支柱管１０を垂下固定し、
また脚台１の底部中心部に軸受１１を植立固定
し、支柱管１０の下端を軸受１１の外周に回転自
在に嵌合させる。支柱管１０の内径は、軸受１１
の外径に対して隙間を生ずることのない大きさに
形成されており、支柱管１０の下端を軸受１１に
外嵌させた場合、嵌合部分が密接し、回転板３が
脚台１に対して常時直角な取付姿勢を保持すると
共に、嵌合部分において回転振れを発生させるこ
とがないようになつている。而して、中心軸４が
脚台１の中心部において安定した状態で水平に回
転し、かつ台枠２を水平姿勢で回転振れやがたを
生ずることなく回転させることができる。１２
は、台枠２に装着された座ぶとん、１３は同じく
背ずり、１４は袖である。

本考案は、以上のように構成したから、脚台の
回転支持径に対し、台枠の横幅が大きくても台枠
に回転振れやがたを発生させることがなく、車両
用回転腰掛の使用安定感を高めることができるば
かりではなく、脚台を小型に設計して台枠下のレ
ツグスペースに余裕を持たせることができる等、
本考案実施後の実用上の効果に優れている。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る車両用回転腰掛の振れ止め
装置の実施態様を示すものであり、第１図は回転
腰掛の外形正面図、第２図は回転機構部の詳細を
示す拡大断面図である。 １……脚台、２……台枠、３……回転板、４…
…中心軸、５……回転板受板、７……鋼球、１０
……支柱管、１１……軸受、１２……座ぶとん、
１３……背ずり、１４……袖。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台枠の下方に固設した回転板の下端面に中心軸
   を固定すると共に、床面上に固定した脚台の上面
   にドーナツツ状の回転板受板を固定し、両者間に
   介在させた複数個の鋼球によつて回転板を滑動回
   転自在に支持して回転装置を構成し、該回転装置
   の上記中心軸の下面に、該中心軸と回転軸を共通
   にする支柱管を垂下固定し、該支柱管の下端を脚
   台の底部中心部に植立固定した軸受に回転自在に
   密接外嵌したことを特徴とする車両用回転腰掛の
   振れ止め装置。