JPH029973A - スクロール型流体装置 - Google Patents

スクロール型流体装置

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JPH029973A
JPH029973A JP16038588A JP16038588A JPH029973A JP H029973 A JPH029973 A JP H029973A JP 16038588 A JP16038588 A JP 16038588A JP 16038588 A JP16038588 A JP 16038588A JP H029973 A JPH029973 A JP H029973A
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revolving scroll
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Satoru Fujimoto
悟 藤本
Yoshitaka Shibamoto
祥孝 芝本
Takeshi Hiwada
武史 桧皮
Kenichi Saito
健一 斉藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スクロール型流体装置に関し、特に、公転ス
クロールのスラスト支持構造に係るものである。
(従来の技術) 一般に、例えば、冷凍機における圧縮機にはスクロール
型流体装置が用いられており、このスクロール型流体装
置は、特開昭60−73081号公報に開示されている
ように、密閉ケーシング内に固定フレームが設けられて
上部室と下部室とに区画され、該上部室に固定スクロー
ルと公転スクロールとが、下部室にモータがそれぞれ収
納されて構成されている。そして、上記両スクロールは
それぞれ鏡板の前面にラップがインボリュート曲線状に
立設されて成り、両鏡板を対面させると共に、両ラップ
を噛合させ、該両ラップの側面が多点接触して該接触間
に密閉室が形成されている。
更に、上記公転スクロールは鏡板の背面に固定フレーム
を貫通するモータのクランク軸が連接されて支持され、
該公転スクロールの支持中心がクランク軸心より偏心し
て設けられ、該クランク軸の回転により公転スクロール
が固定クロールに対して自転することなく公転し、密閉
室が例えば収縮するように成っている。
従って、密閉ケースの下部室に流入した冷媒ガスは固定
フレームの貫通孔を通り、公転スクロールの側方から両
ラップ間の密閉室に導入され、公転スクロールの公転で
圧縮された後、固定スクロールの中央部からケース外に
吐出されている。
このスクロール型流体装置において、両スクロール間の
密閉室は冷媒ガスを圧縮するので高圧となり、公転スク
ロールに下向きのスラスト力が作用することになる。そ
こで、上記公転スクロールの背面と固定フレームとの間
に背圧室を形成し、密閉室の高圧冷媒ガスの一部を背圧
室に導き、公転スクロールを上方に押圧してスラスト力
を軽減するようにしている。そして、この背圧室は、固
定フレームの上面に2つの周回溝を削設し、該周回溝に
チップシールを嵌入させると共に、該チップシールを公
転スクロールの鏡板背面に圧接して形成されていた。
(発明が解決しようとする課題) 上述したスクロール型流体装置において、公転スクロー
ルのスラスト力は背圧室の圧力と該背圧室の外側に設け
られた軸受リングとによって受けるようにしてるが、上
記背圧室を形成するチップシール及び軸受リングは公転
スクロールの鏡板に直接接触させて設けられていた。こ
れでは、上記チップシール及び軸受リングと鏡板との間
に流体潤滑等の機能が何ら施されていないため、大きな
摩擦損失が生じることになり、駆動効率が悪いとう問題
があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、公転スク
ロールの鏡板背面に圧力油を作用させると共に、静圧ス
ラスト軸受を設けることにより、公転スクロールのスラ
スト力を軽減すると共に、摩擦損失の低減を図ることを
目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、請求項(1)及び(2)に
係る発明が講じた手段は、第1図及び第2図に示すよう
に、先ず、夫々鏡板(11)、(12)の前面にインボ
リュート曲線状のラップ(13)。
(14)が立設されて成る固定スクロール(7)と公転
スクロール(8)とが各ラップ(13)(14)を噛合
して高圧ドーム(2)内に並設収納されると共に、該公
転スクロール(8)が固定スクロール(7)の中心より
偏心して支持され、上記公転スクロール(8)を固定ス
クロール(7)に対して自転することなく公転させるよ
うにしたスクロール型流体装置を前提としている。
そして、上記公転スクロール(8)の鏡板(12)と該
鏡板(12)の背面側に設けられた固定フレーム(15
)との間には、高圧油が供給される高圧室(42)と、
該高圧室(42)に隣接すると共に絞り通路(41a)
を介して上記高圧室(42)に連通ずる中間圧室(43
)と、該中間圧室(43)に隣接する低圧室(44)と
が形成されている。更に、上記中間圧室(43)と低圧
室(44)との間には公転スクロール(8)のスラスト
力を受けるスラスト軸受面(15b)が形成されると共
に、該スラスト軸受面(15b)と公転スクロール(8
)の鏡If(12)背面との間にスラスト油膜が形成さ
れた(1′4成としている。
また、上記高圧室(42)は公転スクロール(8)の鏡
板(12)に連結されたクランク軸(10)の外側に環
状に形成されると共に、ドーム(2)内の高圧流体によ
り圧縮された高圧油が供給されている。更に、上記中間
圧室(43)は上記高圧室(42)の外側に環状に形成
される一方、低圧室(44)は中間圧室(43)の外側
に環状に形成されると共に、ドーム(2)の低圧流体が
導入されるように構成されている。
(作用) 上記(R成により、請求項(1)及び(2)に係る発明
では、公転スクロール(8)は固定スクロール(7)に
対して自転することなく公転しており、例えば、冷媒ガ
スを圧縮してドーム(2)内に吐出している。
そして、上記ドーム(2)内で高圧冷媒ガス圧力によっ
て圧縮された高圧縮が高圧室(42)に導入され、該高
圧室(42)の高圧縮は絞り通路(41a)を通り、減
圧されて中間圧室(43)に流入する。該中間圧室(4
3)の圧力は公転スクロール(8)のスラスト力に対し
て高圧室(42)の圧力とのバランスによって定まり、
上記公転スクロール(8)のスラスト力を受は止めてい
る。更に、上記中間圧室(43)の圧縮はスラスト軸受
面(15b)と鏡板(12)背面との間隙を通って低圧
室(44)に流出し、該間隙にスラスト油膜を形成して
おり、該スラスト油膜の厚さは中間圧力室(43)の圧
力が一定値になるように上記公転スクロール(8)を昇
降させて所定値に保持されることになる。これにより公
転スクロール(8)をスラスト方向に支持している。
(発明の効果) 従って、請求項(1)及び(2)に係るスクロール型流
体装置によれば、中間圧室(43)に所定圧の圧縮を供
給して公転スクロール(8)のスラスト力を受は止める
と共に、上記中間圧室(43)からの流出油によりスラ
スト軸受面(15b)にスラスト油膜を形成するように
したために、上記公転スクロール(8)に作用するスラ
スト力を確実に軽減することができるので、該公転スク
ロール(8)をスラスト方向に確実に支持することがで
きる。更に、上記中間圧室(43)の油圧によって公転
スクロール(8)が上下移動し、スラスト油膜厚さが十
分な所定値に確保されるので、摩擦損失を著しく低減さ
せることができ、駆動効率の向上を図ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
第3図に示すように、(1)はスクロール型流体装置で
あって、冷凍機における圧縮機に用いられ、冷媒ガスを
高圧に圧縮して吐出している。
該スクロール型流体装置(1)は、密閉ドーム(2)内
にスクロール機構(3)と駆動機構(4)とか収納され
て構成され、該ドーム(2)の側部には吸入管(5)と
吐出管(6)とが連設されている。そして、上記スクロ
ール機構(3)は固定スクロール(7)と公転スクロー
ル(8)とより成り、また、上記駆動機構(4)は電動
機(9)とクランク軸(10)とより構成されている。
上記固定スクロール(7)及び公転スクロール(8)は
鏡板(11)、  (12)の前面にラップ(13)、
  (14)がインボリュート曲線状に立設されて成り
、両スクロール(7)、  (8)は鏡板(11)、 
 (12)の前面を対面させて上下に並設され、両ラッ
プ(13)、(14)が噛合されている。そして、上記
固定スクロール(7)は鏡板(11)の外周縁にフラン
ジ(11a )が連設され、該フランジ(11a )に
てドーム(2)に固定されている。また、上記公転スク
ロール(8)の鏡板(12)の背面中央部にはスクロー
ル軸(12a)が突設される一方、上記ドーム(2)に
は公転スクロール(8)及びクランク軸(10)を支持
する固定フレーム(15)が公転スクロール(8)の下
方に取付けられ、該固定フレーム(15)に上記クラン
ク軸(10)が上下に嵌挿されて該クランク軸(10)
が支持されている。該クランク軸(10)は、上記固定
フレーム(15)を貫通するクランク主軸(10a)の
上端に凹状のスクロール軸受孔(10b)を有するボス
(10c)が連接されると共に、給油路(10d)が穿
設され、且つ上記ボス(10c)の側面にバランサ(1
0e)が突設されて構成されている。そして、該クラン
ク主軸(10a)に電動機(9)が取付けられる一方、
上記スクロール軸受孔(10b)はその軸受中心(01
)がクランク主軸(10a)の軸心(02)より偏心し
て設けられ、該スクロール軸受孔(10b)に前記公転
スクロール(8)のスクロール軸(12a)が嵌合され
ている。更に、上記公転スクロール(8)には、図示し
ないが、自転阻止手段が設けられており、該公転スクロ
ール(8)は自転運動を防止しつつスクロール軸受孔(
10b)の偏心により固定スクロール(7)に対して公
転し、このスクロール軸受孔(10b)の中心(01)
(スクロール軸(12a)の中心)が公転スクロル(8
)の可動支点、クランク主軸(10a)の軸心(02)
が公転中心となっている。
上記固定スクロール(7)と公転スクロール(8)は両
ラップ(1B)、(14)が側面にて多点接触(18)
するように設けられると共に、各ラップ(1B)、(1
4)の端面が他方の鏡板(12)、(11)に接し、上
記接触(18)間に密閉室(19)が形成されている。
また、上記固定スクロール(7)におけるフランジ(1
1a )の内周部には吸入路(20)が、鏡板(11)
の中央部には吐出口(21)が各々形成されており、該
吸入路(20)に上記吸入管(5)がフランジ(11a
)を貫通して開口され、該吸入路(20)を介して低圧
冷媒ガスが密閉室(19)に供給されるように成ってい
る。
また、上記固定フレーム(15)は、クランク軸(10
)を支持する略筒状の支持筒(151)の上端外周部に
フランジ(152)が連続形成されて成り、該フランジ
(152)の外周面にてドーム(2)に固定されると共
に、上面が固定スクロール(7)のフランジ(11a)
下面に密接されている。そして、上記固定スクロール(
7)及び固定フレーム(15)の両フランジ(11a)
 。
(152)の外周部には上下に貫通する冷媒ガスの流通
路(Ilb)、  (15a)が穿設され、上記固定ス
クロール(7)の吐出口(21)より吐出された高圧冷
媒ガスが上記流通路(llb)。
(15a)を通り、上記ドーム(2)内に充満して該ド
ーム(2)が高圧ドームに構成されると共に、吐出管(
6)よりドーム(2)外に吐出されるように成っている
また、上記支持筒(151)にはクランク軸(10)の
クランク主軸(10a)及びボス(10c)が軸受メタ
ル(31)、  (32)を介して軸孔(15b)に嵌
合支持されると共に、上記バランサ(10e)が収納さ
れるバランサ室(15C)が形成される一方、該バラン
サ室(15c)の上方にはフランジ(152)の内周部
に段差部(15d)が形成され、該段差部(15d)に
は上記公転スクロール(8)をスラスト方向に支持する
支持部材(153)が設けられて該公転スクロール(8
)の鏡板(12)が収納されている。
更に、上記ドーム(2)内の底部には浦溜め(33)が
形成されており、該油溜め(33)の潤滑油には上記該
クランク軸(10)の下端部に連設された差圧ポンプ(
34)が浸漬されている。
そして、該差圧ポンプ(34)によって高圧の潤滑油が
上記給油路(10d)を通って軸受メタル(31)、 
 (32)及びスクロール軸受孔(10b)に供給され
るように構成されている。
次に、本発明の特徴とする公転スクロール(8)のスラ
スト軸受構造について説明する。
上記固定フレーム(15)の支持部材(15B)は、第
1図及び第2図に示すように、ドーナツ盤状に形成され
、内周面が上記クランク軸(10)におけるボス(10
c)の上部外周面に密接されると共に、外周面がフラン
ジ(152)の内面に嵌合されていて、バランサ室(1
5C)の上面を閉鎖しており、該バランサ室(15c)
は連通路(15e)を介して高圧ドーム(2)内に連通
されて高圧状態に保持されている。
上記支持部材(153)の上面には内周側と外周側とに
凸部(154)、  (155)が環状に突出形成され
ており、該内周凸部(154)は小幅で且つ高さがやや
低く形成される一方、外側凸部(155)は広幅で且つ
高さがやや高く形成されていて、該外側凸部(155)
の上面が上記公転スクロール(8)の鏡板(12)背面
に接する焼結メタルの環状スラスト軸受面(156)に
形成されている。更に、上記内周凸部(154)の内面
で支持部材(153)の内周上部にはシールリング(4
1)が嵌合され、該シールリング(41)は上面が公転
スクロール(8)の鏡板(12)背面に接して該シール
リング(41)の内周側と外周側とを区画している。そ
して、上記シールリング(41)の内周側はクランク軸
(10)のボス(10c)上面と公転スクロール(8)
の鏡板(12)背面とで区画される環状の高圧室(42
)に形成され、該高圧室(42)にはスクロール軸受孔
(10b)に供給される高圧潤滑油が流入するように構
成されている。また、上記シールリング(41)の上部
にはほぼ対称位置に凹状の絞り通路(41a)、  (
41a)が2つ内周側と外周側とに亘って形成され、上
記両凸部(154)。
(155)間が高圧室(42)の外側に隣接する中間圧
室(43)に形成されており、該中間圧室(43)には
高圧室(42)より絞り通路(41a)で減圧された減
圧潤滑油が流入するように構成されている。更に、上記
外側凸部(155)の外側には公転スクロール(8)の
鏡板(12)と固定フレーム(15)のフランジ(15
2)とで区画される低圧室(44)が中間圧室(43)
の外側に隣接して形成され、該低圧室(44)は上記固
定スクロール(7)に形成された吸入路(20)に連通
されて低圧冷媒ガスが導入され、低圧状態に保持されて
いる。そして、上記スラスト軸受面(156)と公転ス
クロール(8)の鏡板(12)背面との間には中間圧室
(43)から低圧室(44)に流出する潤滑油によりス
ラスト油膜が形成されるように成っている。
ここで、上記公転スクロール(8)のスラスト軸受構造
の基本的原理について説明する。
第4図に示すように、高圧室(42)の高圧潤滑油は絞
り通路(41a)を通って中間圧室(43)に流入し、
スラスト軸受面(156)と鏡板(12)背面との間で
スラスト油膜を形成して低圧室(44)に流出する。そ
して、上記高圧室(42)の高圧潤滑油の圧力(Pa)
はドーム(2)内の高圧吐出冷媒ガス圧力で、低圧室(
44)の圧力(pb)は低圧吸入冷媒ガス圧力で夫々定
まる一方、中間圧室(43)の潤滑油圧力(Pc)は公
転スクロール(8)の下方向のスラスト力に対して高圧
室(42)と中間圧室(43)との圧力(Pa)、  
(Pc)のバランスによって定まり、該中間圧室(43
)の圧力(Pc)によって公転スクロール(8)をスラ
スト方向に支持している。
そこで、上記側絞り通路(41a)の断面積を(Sac
)とし、スラスト軸受面(156)の円周長さ(L)m
mとスラスト油膜の厚さ(h)m+nとで定まる中間圧
室(43)と低圧室(44)との連通断面積を(Sbc
)とすると、高圧室(42)より中間圧室(43)に流
出する潤滑油の流量(Qac)は、上記各室(42)、
(43)の圧力(Pa)、(Pc)より次式で表わされ
る。
QaCCC8aCIIF丁−P c   −■一方、上
記中間圧室(43)より低圧室(44)に流出する潤滑
油の流ff1(Qbc)は、スラスト油膜厚さ(h)で
変化し、上記各室(43)、44)の圧力(Pc)、 
 (Pb)より次式で表わさせる。
Qbccch3 ・L・ (PC−Pb)   −■こ
の名流fA (Qa c)、  (Qbc)を所定の圧
縮機に基づいて算出すると、例えば、第5図に示すよう
に、中間圧室(43)への流入流ff1(QaC)はス
ラスト油膜厚さ(h)に関係なく一定となる一方、低圧
室(44)への流出流ff1(Qac)はスラスト油膜
厚さ(h)の関数となって変化する。そして、該両流m
 (Qac)、  (Qbc)はその交点(A)でバラ
ンスし、上記スラスト油膜厚さ(h)が、例えば、20
μmとなる。
また、上記公転スクロール(8)と支持部材(15B)
との間の摩擦損失はスラスト油膜における流体(潤滑油
)を剪断する際の抵抗であり、その単位面積当りの剪断
力は(τ)は、次式で表わされる。
τ−−μ・ (du/dz) 一一μ・ (U/h)     ・・・■μ:粘度 Uニスラスト油膜内の流速 zニスラスト油膜厚さ方向の距離 U:滑り速度 hニスラスト油膜厚さ この0式よりスラスト油膜厚さ(h)を大きくすると摩
擦損失が小さくなることが明らかであるので、上述の如
く3つの圧力室(42)、  (43)(44)を形成
してスラスト油膜厚(h)を大きく確保するようにして
いる。
次に、上記スクロール型流体装置(1)の作用について
説明する。
先ず、低圧の冷媒ガスは吸入管(5)より固定スクロー
ル(7)内の吸入路(20)に導入した後、各ラップ(
13)、  (14)間の密閉室(19)に導入する。
そして、公転スクロール(8)はクランク軸(10)の
回転により偏心して回転し、固定スクロール(7)に対
して自転することなく公転し、上記密閉室(1つ)が両
ラップ(13)、(14)で順次形成されて収縮する。
この密閉室(19)の収縮により上記冷媒ガスは圧縮さ
れ、高圧冷媒ガスとなって固定スクロール(7)の吐出
口(21)よりドーム(2)内に吐出される。その後、
上記高圧冷媒ガスは固定スクロール(7)及び固定フレ
ーム(15)の流通路(11b)、  (15a)を通
りドーム(2)の下部に亘り、吐出管(6)を介してド
ーム(2)外に導出されることになる。
この圧縮動作中において、高圧冷媒ガスは油溜め(33
)の潤滑油に作用して該潤滑油は高圧油となっており、
差圧ポンプ(34)より給油路(10d)を通って軸受
メタル(31)、  (32)及びスクロール軸受孔(
10b)に供給されている。そして、この高圧の潤滑油
はスクロール軸受孔(10b)  とスクロール軸(1
2a)との間隙より高圧室(42)に導入し、該高圧室
(42)が高圧力(pa)、例えば、高圧吐出冷媒ガス
圧力で定まる20kg/cm2に保持されている。
次いで、上記高圧室(42)の高圧潤滑油は絞り通路(
41a)を通り、減圧されて中間圧室(43)に流入す
る一方、低圧室(44)は吸入路(20)に導通してい
るので、低圧冷媒ガスが導入して低圧力(pb)、例え
ば、6 k g / c m2に保持されている。そし
て、上記公転スクロール(8)には密閉室(1つ)の冷
媒ガス圧力により下方向のスラスト力が作用しており、
このスラスト力に対して高圧室(42)と中間圧室(4
3)との圧力(Pa)、  (Pc)がバランスして該
中間圧室(43)の圧力(Pc)が、例えば、8kg/
cm2に保持され、該圧力(P c)により上記スラス
ト力を受は止め、上記公転スクロール(8)をスラスト
方向に支持している。
更に、上記中間圧室(43)の潤滑油はスラスト軸受面
(156)と公転スクロール(8)の鏡板(12)背面
との間隙より低圧室(44)に流出して該間隙にスラス
ト油膜を形成している。そして、該スラスト油膜の厚さ
(h)が小さいと、上記中間圧室(43)の圧力(Pc
)が上昇して公転スクロール(8)を押し上げてスラス
ト油膜厚さ(h)を大きくする一方、該スラスト油膜の
厚さ(h)が大きいと、上記中間圧室(43)の圧力(
Pc)が低下して公転スクロール(8)が沈み、スラス
ト油膜厚さ(h)を小さくし、中間圧室(43)の圧力
(Pc)を自動調整すると共に、所定のスラスト油膜厚
さ(h)を常に確保することになる。
従って、中間圧室(43)に所定圧の圧油を供給して公
転スクロール(8)のスラスト力を受は止めると共に、
上記中間圧室(43)からの流出面によりスラスト軸受
面(156)にスラスト油膜を形成するようにしたため
に、上記公転スクロール(8)に作用するスラスト力を
確実に軽減することができるので、該公転スクロール(
8)をスラスト方向に確実に支持することができる。更
に、上記中間圧室(43)の油圧によって公転スクロー
ル(8)が上下移動し、スラスト油膜厚さを十分な所定
値に確保されるので、摩擦損失を著しく低減させること
ができ、駆動効率の向上を図ることができる。
尚、本実施例はスクロール型流体装置(1)を圧縮機と
して用いたが、膨張機に適用してもよい。
また、高圧室(42)を中間圧室(43)の外周側に、
低圧室(44)を中間圧室(43)の内周側に設けても
よい。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示しており、第1図は公転ス
クロールの軸受部を示す拡大断面図、第2図は同要部の
分解断面斜視図、第3図はスクロール型流体装置の断面
図である。第4図はスラスト油膜厚さを示す原理図、第
5図はスラスト油膜厚さに対する油量変化を示す特性図
である。 (1)・・・スクロール型流体装置、(2)・・・ドー
ム、(3)・・・スクロール機構、(4)・・・駆動機
構、(7)・・・固定スクロール、(8)・・・公転ス
クロール、(10)・・・クランク軸、(11)、  
(12)・・・鏡板、(13)、  (14)・・・ラ
ップ、(15)・・・固定フレーム、(41)・・・シ
ールリング、(41a)・・・絞り通路、(42)・・
・高圧室、(43)・・中間圧室、(44)・・・低圧
室、(153)・・・支持部材、(156)・・・スラ
スト軸受面。 第5 図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 夫々鏡板(11),(12)の前面にインボリ
    ュート曲線状のラップ(13),(14)が立設されて
    成る固定スクロール(7)と公転スクロール(8)とが
    各ラップ(13),(14)を噛合して高圧ドーム(2
    )内に並設収納されると共に、該公転スクロール(8)
    が固定スクロール(7)の中心より偏心して支持され、
    上記公転スクロール(8)を固定スクロール(7)に対
    して自転することなく公転させるようにしたスクロール
    型流体装置において、 上記公転スクロール(8)の鏡板(12)と該鏡板(1
    2)の背面側に設けられた固定フレーム(15)との間
    には、高圧油が供給される高圧室(42)と、該高圧室
    (42)に隣接すると共に絞り通路(41a)を介して
    上記高圧室(42)に連通する中間圧室(43)と、該
    中間圧室(43)に隣接する低圧室(44)とが形成さ
    れる一方、上記中間圧室(43)と低圧室(44)との
    間には公転スクロール(8)のスラスト軸受面(156
    )が形成されると共に、該スラスト軸受面(156)と
    公転スクロール(8)の鏡板(12)背面との間にスラ
    スト油膜が形成されていることを特徴とするスクロール
    型流体装置。
  2. (2) 高圧室(42)は公転スクロール(8)の鏡板
    (12)に連結されたクランク軸(10)の外側に環状
    に形成されると共に、ドーム(2)内の高圧流体により
    圧縮された高圧油が供給される一方、中間圧室(43)
    は上記高圧室(42)の外側に環状に形成され、更に、
    低圧室(44)は中間圧室(43)の外側に環状に形成
    されると共に、ドーム(2)の低圧流体が導入されるこ
    とを特徴とする請求項(1)記載のスクロール型流体装
    置。
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