JPH029382A - 新抗生物質ikd−8344物質及びその製造法並びにこれを有効成分とする抗腫瘍剤 - Google Patents

新抗生物質ikd−8344物質及びその製造法並びにこれを有効成分とする抗腫瘍剤

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JPH029382A
JPH029382A JP63159948A JP15994888A JPH029382A JP H029382 A JPH029382 A JP H029382A JP 63159948 A JP63159948 A JP 63159948A JP 15994888 A JP15994888 A JP 15994888A JP H029382 A JPH029382 A JP H029382A
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JP
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substance
ikd
antibiotic
culture
methanol
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JP63159948A
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Masahiro Nishii
西井 正廣
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IKEDA MOHANDOU KK
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IKEDA MOHANDOU KK
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新抗生物質及びその製造法並びにこれを有効
成分とする抗腫瘍剤に関するものである。
〔従来の技術〕
これまでに種々の抗腫瘍剤が開発されているが、低毒性
でしかも顕著な抗腫瘍活性を示すものは極めて少ないの
が現状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、この発明の目的の1つは、低毒性で著しい抗腫
瘍活性を示し、種々の腫瘍の治療に顕著な効果を発揮し
得る物質を提供することである。
この発明の別の目的は、上記物質の発酵による生産方法
を提供することである。
この発明のもう1つの目的は、有効成分として上記物質
を含有する抗腫瘍剤を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の目的は、新規抗生物質IにD−8344物質に
より達成される。
以下、本発明の抗腫瘍活性を有するIKD−8344物
質及びその製造法について述べる。
本発明方法において用いる微生物は、新抗生物質IKD
−8344物質の生産能を有するアルカロミセス属と命
名した新種の放線菌に属する菌種である。
その−例として、アルカロミセス・エスピー・Na33
44  (Alcalomyces sp、N1183
.44 )と呼称される微生物が前記の特性を有する新
菌株で本発明の新抗生物質IKD−8344物質を有利
に生産するものであり、本発明方法に有効に利用し得る
微生物として挙げられる。
また、前記アルカロミセス・エスピー・Nα8344の
自然的及び遺伝子工学的方法をも含む人工的変異株はも
ちろん、アルカロミセス属に属する菌種で、後述の新抗
生物質IKD−8344物質の生産能を有する微生物は
すべて本発明方法において使用することができる。
前記アルカロミセス・エスピー・Nα8344株(以下
、単にr8344株」という。)は、本発明者らによっ
て静岡県沼津市で採取した土壌試料中より発見された微
生物であり、通商産業省工業技術院微生物工業技術研究
所に、昭和63年6月15日付けで寄託され、その微生
物寄託番号は、「徴工研菌寄第10063号」である。
8344株の形態学的特徴、培養性状及び生理学的性質 8344株の形態学的特徴、培養性状及び生理学的性質
の研究は、シェージングとゴツトリーブの方法(Shi
rling、 B、 B、 and D、 Gottl
ieb :Methods for characte
rization of Streptomycess
pecies、  Int、 J、 5yst、 Ba
cteriol、、 16  :  313〜340.
1966)、日本放線菌研究全編「放線菌の同定実験法
」 (日本放線菌研究会事務局、昭和60年)及び駒形
和男編「微生物の化学分類実験法」 (学会出版センタ
ー 1982年)を参考にして行った。
形態学的観察は光学及び電子顕微鏡を用い、改良チロシ
ン寒天培地(pH7)上で27℃で1週間生育させた培
養株で行った。
培養性状の観察は、シコクロース・硝酸塩寒天培地、グ
ルコース・アスパラギン寒天培地、グリセリン・アスパ
ラギン寒天培地、スターチ・無機塩寒天培地、チロシン
寒天培地、栄養寒天培地、イースト・麦芽寒天培地、オ
ートミール寒天培地、改良チロシン寒天培地、ベネット
寒天培地及びスターチ・イースト寒天培地の11種類を
用いて行った。各々の培地についてpH7及び1%炭酸
ナトリウムを加えたPllloの2条件下で27℃、3
週間培養して検討した。この研究で使用した色の標示方
法は、JIS  Z  8721準拠〔標準色標、第7
版(日本規格協会)〕に基づいた。
細胞壁組成の分析は長谷用と清野の方法(放線菌の同定
実験法、47〜67、昭和60年)を引用した。菌体は
酵母エキス・グルコース培地を用い、pH7あるいはp
H10の条件で27℃、3日間培養して得た。
炭素源の利用性はブリドハム及びゴツトリーブの方法(
Pridoham、 T、 G、 and D、 Go
LLlieb: Theut口1zation  of
  carbon  compounds  by  
someActinomycejales  as a
n aid for speciesdetermin
ation、J、Bacteriol、、  5 6、
107〜1i4.1948)に従って行った。
生育温度の検討はpH7及び1%炭酸す) IJウムを
加えたpHl0のベネット斜面寒天培地で検討した。生
育pHの検討はベネット及びスターチ・イースト斜面寒
天培地を用いて、27℃で培養することにより検討した
。ゼラチン液化はグルコース・ペプトン・ゼラチン培地
、単純ゼラチン培地及びイーxトー麦芽・ゼラチン培m
(pH7、pHlo)で20℃、27℃で培養して調べ
た。澱粉の加水分解は澱粉・無機塩寒天培地上で観察し
た。ミルクのペプトン化は脱脂牛乳培地中(pt17)
27℃、35℃で観察した。メラニン色素の産生はチロ
シン寒天培地、改良チロシン寒天培地及びトリプトン・
酵母エキスブロス(p!(7、p)110 )にて観察
した。
〔I〕形態的特徴 8344株は気中菌糸を形成し、成熟した胞子鎖は、直
線状または波状(Rectiflexibiles )
で20個以上の胞子の長い連鎖が認められた。胞子は長
円形で、その大きさは0.5〜0.7μX0.7μ×1
.Ωμ位であり、またその表面は平滑であった。
[L]培養性状 8344株は、pH7及びpH10のいずれの条件下で
も生育し、生育状況はほぼ同様であったが、気菌糸の着
生はpHl0の方がかなり良かった。但し、改良チロシ
ン寒天培地上ではpH7の条件下で豊富な気閑糸の着生
が見られた。また、可溶性色素はpH7のチロシン及び
改良チロシン培地上でのみ若干認められた。各培地での
観察結果は表−1のようであった。
表−18344株の培養性状 972ノ 9/1ン シュクロース・硝酸塩寒天培地 グルコース・アスパラギン寒天培地 グリセリン・アスパラギン寒天培地 スターチ・無機塩寒天培地 チロシン寒天培地 6:栄養寒天培地 7:イースト・麦芽寒天培地 8:オートミール寒天培地 9:改良チロシン寒天培地 10:ベネット寒天培地 11:スターチ・イースト寒天培地 G:生育、へM:気菌糸の着生及び色、R:雇主菌糸(
裏面)の色、SP:可溶性色素 表中の()内は、JIS  Z  8721?$拠〔a
準色標、第7版(日本規格協会)〕に基づいた色の表示
方法を表す。
[[[E細胞壁の組成 細胞壁成分としてLL型及びメソ型の2.6−ジアミノ
ピメリン酸の存在が認められた。
メソ型ジアミノピメリン酸がpH7、pH1Oいずれの
培養でも認められたが、特に11810で培養した場合
にその量が多くなる傾向であり、LL型の約1/2〜2
/3であった。
また、細胞糖としてはグルコースとリボースの存在が認
められた。
CIV’l生理学的性質 8344株はI]H7、ρ)110のいずれの条件にお
いても15℃から35℃で生育するが、10℃及び40
℃では生育しなかった。
生育pHの範囲は、5.5以下ではほとんど生育せず、
6〜1O15で生育し、11では生育しなかった。また
、澱粉を加水分解し、ミルクを凝固ペプトン化した。
ゼラチンの液化は培地及びpHによって異なった結果が
得られたが、イースト・麦芽ゼラチン培地においてはp
f(7、ptHOともわずかに液化が見られた。また、
メラニン色素の産生は認められなかった。
利用し得る炭素源はL−アラビノース、D−キシロース
、D−グルコース、D−フラクトース及びD−マンニト
ールであった。
生理学的性質を表−2に、炭素源の利用性を表−3にま
とめた。
表−2 8344株の生理学的性質 表−38344株の炭素源の利用性 ■ラフィノース のD7ンニトール  l     ++七+・・かなり
利用する、+・・利用する、−・・利用しない。
L V ]抗生物質生産能 8344株はIKD−8344物質の他、アンチマイシ
ン系抗生物質(Harada、 Y、、に、 [lzu
and  ^、 ^sa+  :  J、  ^nti
biot、、  11Δ、  32. 1958゜Li
u、  W、  and F、  M、Strong 
: J、Am、Chem、Sac、。
81.4387.1959)を生産する。
8344株は上記の諸性質から、Streptomyc
es属に類似している。しかし、細胞壁成分としてLL
型に加えてメソ型ジアミノピメリン酸も有することから
、LL型のみを有することを特徴とするStrepto
myces属には分類されない。
細胞壁中にL L型及びメソ型ジアミノピメリン酸を有
する放線菌の属としては、大村らが発見したKijas
atosporia@だけが知られている。このKit
asatOspor+a属には、K、5etalha 
(K、5etae)(K已asatosporia、 
  a  new  genus  of  the 
 orderAct +nomyceta les、J
、^ntibiotics、3 5  、 1013〜
1019.1982)と K、 phosalac+n
ea及びに9griseola (Two new 5
pecies or the genusKitasa
tosporia、 K+tasatosporia 
phosalacineasp、nov、 andに1
tasatoaporia gr+5eola sp、
novlJ、  General  Appl、  !
Jicrobio1.,3 0  、 377〜387
.1984)の3種が現在までに発見されている。しか
し、これらの菌はいずれも細胞糖としてガラクトースを
有していること、生育pHの範囲が9以下であること、
炭素源としてD−マンニトールを利用しないこと及び抗
生物質の生産能の点で明らかに8344株と異なる。
従って、8344株はStreptomyces属ある
いはKitasatosporia属のいずれにも分類
されない。
一方、好アルカリ性あるいは耐アルカリ性の放線菌につ
いては三上らの報告(Diaminopimel 1c
ac+d proC+les or alkaloph
ilic and alkaline−resista
nt 5trains of Actionomyce
tes、 J、Gen。
Microbiol、、  128.1709〜171
2.1982)がある。彼らは従来Streptomy
ces属に分類されていた3種の放線菌をアルカリ性で
培養するとその菌体中にメソジアミノピメリン酸が含ま
れることを報告しているが、中性培地で培養した場合に
ついては未記載であり、また属の特定にまでは至ってい
ない。
従って、8344株は既知のいずれの放線菌の属にも分
類不能であり、新しい属に属するものと考えられる。
8344株の特徴はpH10,5でも生育できる好アル
カリ性あるいは耐アルカリ性菌であり、細胞壁成分とし
てLL型及びメソ型ジアミノピメリン酸を有し、特徴的
な糖を持たないことにある。
このような性質から、8344株の属する属をアルカロ
ミセス(^Icalomyces)属と命名した。
IKD−8344物質の産生 本発明のIKD−8344物質は、アルカロミセス属に
属するIKD−8344物質生産菌株(例えば、^Ic
alomyces sp、 Nα8344 )を、好気
的条件下に利用し得る炭素源及び窒素源を含有する栄養
培地中で生育させる(例えば、振盪培養、深部培養等)
ことにより生産させる。工業的に有利に培養するために
は、前記生産菌の胞子U濁液または培養液を培地に接種
し、通気撹拌培養を行えばよい。
培地の栄養源としては特に限定されることはなく、微生
物の培養に通常用いられる炭素源、窒素源その他を培地
中に含有させることができる。炭素源としては、澱粉、
デキストリン、グルコース、グリセリン、マンニトール
等が、また窒素源としては、酵母エキス、ペプトン、大
豆粉、肉エキス、コーンステイープリカー、麦芽、綿実
粕、乾燥酵母、米ぬか、ふすま等、並びにアンモニウム
塩、硝酸塩、尿素、アミノ酸等の有機または無機の窒素
化合物が用いられる。その他、無機塩類、例えば、食塩
、燐酸塩類、カリウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、
コバルト、鉄などの金属塩類を適宜に添加してもよく、
必要に応じて消泡剤として、液体パラフィン、動物油、
植物油、鉱油またはシリコーン等を添加してもよい。ま
た、培地のpHをアルカリ′生にする場合には炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、
リン酸3−ナトリウム等を加える。さらには、脂肪酸、
または脂肪酸のエステルを加えることもできる。
培養pH1培膠温度、培養時間等の条件は使用菌の発育
に適し、しかもIKD−8344物質の生産が最高とな
るような条件が選ばれる。例えば、培養のpHは6〜1
1がよく、培養の温度は15〜35℃がよく、好ましく
は20〜30℃がよい。
培養時間は24〜168時間、好ましくは48〜96時
間がよい。しかし、これらの培養組成物、培地の水素イ
オン濃度、培養温度、撹拌等の培養条件は使用する菌株
の種類や、外部の条件などに応じて好ましい結果が得ら
れるように適宜調節されるべきであることは言うまでも
ない。このようにして得られる培養液からIKD−83
44物質を回収するには、抗生物質の回収及び精製に通
常使用されている種々の方法(例えば、適当な溶媒また
はそのような溶媒の混合物を用いての溶媒抽出法、クロ
マトグラフィー、適当な溶媒またはそのような溶媒の混
合物からの再結晶法)に何するっ具体的には[KD−8
344物質は培養濾液及び菌体の両方に存在するので、
培養濾液中からは水不混和性の溶媒、例えば、酢酸エチ
ル、クロロホルム、エーテル等の溶媒、菌体からは酢酸
エチル、メタノール、アセトン等の適当な溶媒またはそ
れらの混合物を用いて抽出することにより回収すること
ができる。菌体を分離せずに培養液をそのまま上記抽出
操作に付すこともできる。向流分配法も抽出の範鴫に入
れることができる。
抽出物を通常の方法により処理し、IKD−8344物
質を得る。例えば、抽出物を減圧濃縮し、通常の精製方
法、例えば、クロマトグラフィーにかけあるいは適当な
溶媒またはそれらの混合物からの再結晶により精製する
IKD−8344物質を含む抽出物をクロロホルム等の
溶媒に溶解し、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにかけ、クロロホルム、メタノール等の適当な溶
媒またはそれらの混合物を用いて溶出することにより分
離できる。このようにして得たIKD−8344物質は
、通常の方法(例えば、セファデックスLH−20等を
用いたゲル濾過法、薄層クロマトグラフィー、液体クロ
マトグラフィー)によりさらに精製することができ、水
、メタノール、アセトン等を用いた再結晶により純粋な
物質として得ることができる。
IKD−8344物質の物理化学的性質1) 形状及び
色: 白色粉末。
ンり分子量(1=” A B −M S )  :m/
 z  845  (M+H)” m/ z  867  (M十Na)”3)分子式: %式% : : ): 易溶:酢酸エチル、メタノール、エーテル可溶:ヘキサ
ン、石油エーテル 不溶:水 8) 呈色反応: 陽性:10%硫酸/メタノール、ヨード蒸気陰性;エー
ルリッヒ反応、オルシノール反応及びニンヒドリン反応 9) 紫外部吸収スペクトル: 特徴的な吸収なし 10)赤外吸収スペクトル: (KBr錠剤中の主な極大値) 2990.2950.2900.1740.1710.
1460S1415.1380゜1335.1300.
1270.1230.1180.1140.1080.
1000゜970.940.900.815  cm−
’11)薄層クロマトグラフィー(Rf値)クロロホル
ム:メタノール lO:1  0.25酢酸エチル:メ
タノール:ノロアンモニア10:1:0.1  0.2
7 酢酸エチル;メタノール:酢酸 20:1コ0.1    0.51 12> 13(j*磁気共鳴スペクトル(cD[!3)
δ(Ppm): 10.9.13.8.14.4.21
.3.29.5.29.7.30.8.30.9.32
.2.34.o、36.3.41.2.45.6.45
.7.53.4.72,3.74.8.75.0.75
.3.79.6.80.1.8o、6.175.2.2
12.0 IKD−8344物質の分子式はC*aHtso 12
であり、13C核磁気共鳴スペクトルで24個の炭素の
みが観察されることより、IKD−8344物質は二量
体であると推定される。
IKD−8344物質の生物学的性質 本発明のIKD−8344物質は、次に示すように著し
い抗腫瘍活性と抗菌活性を有しており、医薬として有用
な化合物である。
1〉 抗菌スペクトル ペーパーディスク法で検討したrKD−8344物質1
000μg/−の濃度での阻止円の直径(叩)を以下に
示す。なお、細菌類及びカンジダ菌は37℃、24時間
培養後、白磨閑は27℃、48時間培養後に判定した。
表−41KO−8344物質の抗菌スペクトル供   
与   閑    1阻止円直径IKD−8344物質
はカンジダ閑に対して抗菌活性を示した。
2) マウス白血病細胞L5178Y細胞に対する増殖
阻害活性 IKD−8344物質を、培養液〔馬血清10%添加)
4”/シャー培地(Fischers medium)
 (日永製薬オ)〕に1000μg/−になるように懸
濁し、さらに培養液で順次希釈して0.002μg/−
の検液を調製した。これを最高濃度として、2倍、4倍
希釈液をつくり、その1rnlずつを1rnl中にL5
178Y細胞を2X10’個含む培養液1−に加え、3
7℃、72時間直立静止培養した。
培養終了後、培養液中の細胞数を、コールタ−カウンタ
ー(ZBI型)を用いて測定し、検体群(N=6)と対
照群(N = 6 )の細胞数の平均値の比より増殖阻
害率を求めた。I Cs。は各濃度における阻害率から
対数確立紙を用いて求めた。
表−5 IKO−8344物質のマウス白血病細胞L5178Y
細胞に対する増殖阻害活性した。検体は0゜5%CMC
(カルボキシメチルセルロース)生理食塩水に懸濁した
。対照群には0.5%CMC生理食塩水を投与した。検
体投与群、対照群とも1群6匹とした。P388細胞接
種後、30日間動物を観察し、検体投与群(T)と対照
群(]の生存日数の中間値(+nedian surv
ivaltime:MST)から、次式に従って延命率
(ILS)を求めた。
この結果より、[Cs。は0.00054 μg/ml
と−一り、IKD−8344物質の腫瘍細胞に対する増
殖阻害活性は著しく強いものであった。
3)P388担ガンマウスに対する延命効果BDF、雄
性マウス(平均体重20g)の腹腔内に、DBA/2マ
ウスで継代培養したP388白血病細胞lXl0’個を
接種し、1日後より、1日1回連続9日間またはl、5
.9日後に、冬用1のIKD−8344物質をマウスに
腹腔内投与表−6に示したようにIKD−8344物質
は、0、25 mg/kg以上の連日9日間投与、及び
3、Omg/kgの間欠3回投与で、P388白血病に
対して優れた延命効果を示した。
表−61KD−8344物質のP388白血病に対する
延命効果 使用動物:  BDF、マウス、雄性 腫瘍の接種部位: 腹腔内(IXIO’個10.1m!
/マウス) 検体の投与部位; 腹腔内(0,2rn1/マウス)1
群の動物数 6匹 8344本:IKD−8344物質 4)急性毒性 BDF、7ウスに復腔内投与で、5 B/kg 1回投
与、又は2 mg/kg 1日1回連日5日間投与して
も死亡例は認められなかった。
以上のように本発明のIKD−8344物質は、潰れた
抗@瘍活性を示し、抗腫瘍剤として有用である。以下、
IKD−8344物質を有効成分とする抗腫瘍剤につい
て述べる。
IKD−8344物質の治療的利用 本発明の抗腫瘍剤は、経口及び非経口投与のいずれも使
用可能であり、経口投与する場合は、軟・硬カプセル剤
または錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、IiA溶剤、懸濁
剤として使用される。非経口投与する場合は、注射剤、
点滴剤、平削、乳剤、懸濁剤として、また軟膏剤、クリ
ーム剤、液剤、バッグ剤、テープ剤として、粘膜または
経皮吸収が維持できるような剤型で投与され得る。
本発明の有効成分の製剤化は、医薬的に許容し得る界面
活性剤、賦形剤、滑沢剤、佐剤及びその他を用いて適宜
行うことができ、固体、半固体、液体等の製剤を得るこ
とができる。さらに、安定化剤、着色剤及び香料を使用
してもよい。活性成分は、製剤中に、疾病の治療または
予防に十分な量で含有されている。
この製剤を人間に使用する場合、静脈内、筋肉内、経口
または経皮投与により使用することが望ましい。投与量
は、対象腫瘍を有効に治療するに十分な債であり、腫瘍
の症状、投与経路、剤型などによって左右されるが、一
般に、経口投与の場合、1日当たり、約0.0001〜
2mg/kg体重の範囲で、その上限は好ましくは約0
.5 mg/kg体重シ?度であり、非経口投与の場合
、その上限は約1mg7kg体型埋度であり、好ましく
は約0.2 mg/kg体頃程度体重程度 以下の実施例及び製剤例は単に本発明の例示目的に提供
され、その範囲を限定するものではない。
実1ち例 グルコース2.0g、可溶性数分1.Og、大豆粉LJ
、 5g、屹繰酵母0.4g、食塩0.2 g 、牛肉
エキス0.1g及びリン酸二カリウムO,OO5gを含
む液体培地(90mI!、pH8,5)を50〇−容坂
ロフラスコに入れ、120℃で20分間高圧滅菌した。
滅菌後、別に高圧滅菌した10%炭酸ナトリウム水溶液
を10d加え、最終pHを約lOとした。この培地に前
記8344株[@工研菌寄第10063号」の斜面培養
物の1白金耳を接種し、振幅7 c+n、回転数14 
Orpmの往復式振盪機上28℃で96時間振盪培養し
た。この培養液1−を、前記培地100−を含む坂ロフ
ラスコ40本に連醸し、28℃で72時間培養した。
得られた培養液は毎分9500回転で10分間遠心し、
培養上清と菌体に分け、培養上清は半量の酢酸エチルで
3回抽出した。菌体は95%含水アセトンで抽出後、濃
縮し、同様に酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出液
を合し、濃縮乾固後、得られた油状物質をシリカゲル(
150g)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけた
。あらかシメクロロホルム+5ooy、ついで//四ロ
ホ711、:メタノール混液(30: l)1500m
l!で洗浄したカラムに上記油状物質をかけ、クロロホ
ルム:メタノール混液(10:1)で溶出した。活性区
分を濃縮し、粗物質(307mg)を得た。
この粗物質を少量のメタノールに溶かし、メタノールで
調製したセファデックスLH−20のカラム(2,8c
mX 80cm)にかけ、メタノールで溶出した。溶出
液は8dずつ分取し、活性分画38から45までを隼め
、濃縮乾固し、ここにヘキサンを加えて抽出した。ヘキ
サン可溶分をア七トン2rnlに溶かし、o、 a o
 i規定塩酸2mlを加えて、5℃で30分間放置して
生じた沈澱をガラスフィルターで濾取し、冷水で洗浄後
乾燥して、IKD8344物質の精製粉末54.9 m
gを得た。製剤例1 (注射、点滴剤) IKD−8344物質50mgを含有すルヨうに粉末ブ
ドウ糖5gを加えてバイアルに無菌的に分配し、密封し
たうえ、窒素、ヘリウム等の不活性ガスを封入して冷暗
所に保存する。使用前に0゜85%生理的食塩水100
−を添加して静脈内注射剤とし、1日1〜10(lt7
!を症状に応じて静脈内注射または点滴で投与する。
製剤例2(錠剤) 以下の灰分組成で大入用錠剤100個を調製した。
AI IKD−8344物lR2,0g 乳             糖        17
.94gヒドロキシプロピルセルロース  0.06g
ステアリン酸マグネシウム    0.2gCB) 酢酸フタル酸セルロース     0.6gヒドロキシ
プロピルメチル    0.6   gセルロースフタ
レート 〔A〕の成分をとり、よく混合し、これを直接加圧する
か、またはよく練合した後、押し出し型製粒機のスクリ
ーンを通して頚粒成形を行い、十分乾燥後、加圧して錠
剤を調製した。
更に、必要に応じて成形した錠剤によく溶解したCB)
の基剤を被覆して腸溶性錠剤とする。
製剤例3 (カプセル剤) 以下の成分で大人用カプセル剤100個を調製した。
[A] IKD−8344物質      2.Og乳    
         糖        10.46gヒ
ドロキシプロピルセルロース  0.04g〔B〕 酢酸フタル酸セルロース     1.0gヒドロキシ
プロピルメチル    1.0gセルロースフタレート 上記の〔A)成分をとり、よく混合した後、常法に従っ
て粒状に成形し、これをよく乾燥して篩別し、カプセル
用に適した顆粒剤とし、これをカプセルに充填してカプ
セル剤を調製した。更に必要に応じ、このI¥粒剤を浮
遊流動させながら溶解したCB)の基剤を被覆し、腸溶
性の顆粒剤として、これをカプセルに充填して腸溶性カ
プセル剤とする。
〔発明の効果〕
本発明の新規抗生物質IKD−8344物質は低毒性で
、すぐれた抗腫瘍活性を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、IKD−8344物質の赤外線吸収スペクト
ルを示す図面であり、第2図は、IKD−8344物質
の 1H核磁気共鳴スペクトルを示す図面であり、第3
図はrKD−8344物質の3C核磁気共鳴スペクトル
を示す図面である。 1、$件の表示 昭和63年特許願第159948号 ・・・・・・達成される。”を次のとおり訂正する。 「 本発明の目的は、下記の式で表される新規抗生物質
IKD−8344物質により達成される。 3、補正をする者 事件との関係 株式会社 4、代 7、補正の内容 3゜ 4、 同第26頁4行の“推定される。”を「推定され、更に
検討の結果、前述の構造式を有することが明らかとなっ
た。」と訂正する。 同第34頁11行〜15行の“あらかじめ・・・・・・
溶出した。′を次のとおり訂正する。 「カラムに上記油状物質をかけ、クロロホルム!500
d、ついでクロロホルム:メタノール混液(30:1)
1500−で洗浄後、クロロホルム:メタノール混液(
10:l)で溶出した。」 特許請求の範囲 (1)  下記の式で表される抗生物質IKD−834
4物質。 (2)  アルカロミセス(Alcalomyces)
属に属する抗生物質IKD−8344物質生産菌を培養
し、その培養物から抗生物質I K D −8344物
質を分離、採取することを特徴とする抗生物質IKD−
8344物質の製造法。 (3)  アルカロミセス・エスピー・Nα8344(
Alcalomycas sp、 Nα8344)。 (4)  抗生物質IKD−8344物質を有効成分と
して含有することを特徴とする抗腫瘍剤。 −/ /

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の理化学的性質を有することを特徴とする新
    抗生物質IKD−8344物質。(イ)形状及び色: 白色粉末。 (ロ)分子量(FAB−MS): m/z845(M+H)^+ m/z867(M+Na)^+ (ハ)分子式: C_4_8H_7_6O_1_2 (ニ)元素分析: 炭素:68.52%水素:9.08%窒素:0% (ホ)融点:133〜136℃ (ヘ)比旋光度: 〔α〕^1^7_D=+40.2°(c=1.0、メタ
    ノール) (ト)溶解性: 易溶:酢酸エチル、メタノール、エーテル 可溶:ヘキサン、石油エーテル 不溶:水 (チ)呈色反応: 陽性:10%硫酸/メタノール、ヨード蒸気陰性:エー
    ルリッヒ反応、オルシノール反応及びニンヒドリン反応 (リ)赤外部吸収スペクトル: (KBr錠剤中の主な極大値) 2990、2950、2900、1740、1710、
    1460、1415、1380、1335、1300、
    1270、1230、1180、1140、1080、
    1000、970、940、900、815cm^−^
    1(ヌ)^1^3C核磁気共鳴スペクトル(CDCl_
    3)δ(ppm):10.9、13.8、14.4、2
    1.3、29.5、29.7、30.8、30.9、3
    2.2、34.0、36.3、41.2、45.6、4
    5.7、53.4、72.3、74.8、75.0、7
    5.3、79.6、80.1、80.6、175.2、
    212.0
  2. (2)アルカロミセス(Alcalomyces)属に
    属する抗生物質IKD−8344物質生産菌を培養し、
    その培養物から新抗生物質IKD−8344物質を分離
    、採取することを特徴とする新抗生物質IKD−834
    4物質の製造法。
  3. (3)アルカロミセス・エスピー・No.8344(A
    lcalomycessp.No.8344)。
  4. (4)抗生物質IKD−8344物質を有効成分として
    含有することを特徴とする抗腫瘍剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004039046A3 (en) * 2002-10-22 2004-06-24 Sony Ericsson Mobile Comm Ab Battery supply for headset system
JP2008169929A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Toyota Motor Corp 溶栓
JP2019064973A (ja) * 2017-10-03 2019-04-25 学校法人 愛知医科大学 No産生抑制剤及び固形腫瘍に対する転移・浸潤抑制剤

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