JPH0279460A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH0279460A
JPH0279460A JP63230812A JP23081288A JPH0279460A JP H0279460 A JPH0279460 A JP H0279460A JP 63230812 A JP63230812 A JP 63230812A JP 23081288 A JP23081288 A JP 23081288A JP H0279460 A JPH0279460 A JP H0279460A
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well
active element
transistor
impurity concentration
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JP63230812A
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Masao Nagatomo
長友 正男
Takayuki Matsukawa
隆行 松川
Ikuo Ogawa
育夫 小河
Yoshiki Okumura
奥村 喜紀
Hideki Genjiyou
源城 英毅
Atsushi Hachisuga
敦司 蜂須賀
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、半導体装置に関するものであり、特に、基
板中にウェルを形成している半導体装置に関するもので
ある。
[従来の技術] 相補型MOSデバイス(CMO8)では、nチャネルM
O3FETとpチャネルMO3FETとを同一基板上に
形成する必要があるため、いずれかのトランジスタを基
板から分離して形成しなければならない。そのような例
のいくつかを、第1図〜第4図に示す。
第1図に示す例では、p!!シリコン基板1にnウェル
2を形成している。p型シリコン基板1の主面にはnチ
ャネルトランジスタが形成され、nウェル2の主面には
nチャネルトランジスタが形成される。
第2図に示す例では、n型シリコン基板3にpウェル4
が形成される。n型シリコン基板3の主面にnチャネル
トランジスタが形成され、pウェル4の主面にnチャネ
ルトランジスタが形成される。
第3図に示す例では、p型シリコン基板5上に、nウェ
ル6.7とnウェル8とを形成している。
nウェル6.7の主面には、nチャネルトランジスタが
形成され、nウェル8の主面には、nチャネルトランジ
スタが形成される。
第4図に示す例では、n型シリコン基板9に、nウェル
10,11とpウェル12とを形成している。nウェル
10,11の主面にはnチャネルトランジスタが形成さ
れ、pウェル12の主面にはnチャネルトランジスタが
形成される。
CMOSデバイスの一例として、CMOSインバータの
等価回路図を第5図に示す。CMOSインバータは、p
チャネルトランジスタTpと、nチャネルトランジスタ
Tnとを備えている。入力信号71口は、両トランジス
タのゲートに入る。
Vinが高電位(Vccレベル二 1′)のとき、nチ
ャネルトランジスタTnはON状態となり、pチャネル
トランジスタTpはOFF状態とな4る。
したがって、出力信号Voutは低電位(グランドレベ
ル“0”)となる。逆に、入力信号Vinが低電位のと
きには、nチャネルトランジスタ〒nがOFF状態とな
り、pチャネルトランジスタTpがON状態となる。し
たがって、出力信号Voutは高電位(Vccレベル:
 “11)となる。
第6図は、CMOSインバータの構造を示す断面図であ
る。n型シリコン基板13に、pウェル14とnウェル
15とが形成されている。pウェル14の主面にnチャ
ネルトランジスタTnが形成され、nウェル15の主面
にpチャネルトランジスタTpが形成される。
第6図に示すCMOSインバータの製造工程を、第7A
図〜第7L図を用いて説明する。
まず、n型シリコン基板13を用意しく第7A図)、こ
の基板13上に熱酸化法によってシリコン酸化H(S 
i 02 )16を形成する(第7B図)。次に、シリ
コン酸化816上に、CVD法(化学蒸着法)によって
シリコン窒化膜(Si、N、)17を堆積する(第7C
図)。
次に、シリコン窒化膜17上にフォトレジストを塗布し
、露光処理および現は処理を経てシリコン窒化膜17上
にパターン化されたレジストを残す(図示せず)。この
レジストパターンをマスクにして、シリコン窒化膜17
およびシリコン酸化膜16を選択的にエツチング除去す
る。その後、レジストパターンを除去し、シリコン窒化
膜17およびシリコン酸化膜16をマスクとして、シリ
コン基板13中にnウェル川イオン(リンP)を注入す
る(第7D図)。
次に、シリコン窒化J&!i17をマスクとして選択酸
化を行ない、厚い酸化膜(SiOz)18を形成し、そ
の後シリコン窒化膜17を除去する(第7E図)。さら
に、厚い酸化膜18をマスクとして、pウェル用イオン
(ホウ素B)をシリコン基板13中に注入する。
次に、シリコン酸化膜16.18を除去し、熱処理によ
って注入不純物を拡散してpウェル14およびnウェル
15を作る(第7F図)。p型不鈍物であるホウ素は、
n型不純物であるリンに比べて拡散係数が大きいので、
拡散深さはロウエル14の方が大きくなる。
次に、基板13上に薄い酸化膜を形成し、さらに選択酸
化技術によって、所定領域にフィールド酸化膜19,2
0.21を形成する(第7G図)。
次に、基板13上にポリシリコン膜をCVD法によって
堆積する(図示せず)。その後、フォトレジストマスク
を用いてポリシリコン膜をエツチングしパターン化する
ことによって、第7H図に示すように、ロウエル14の
主面にゲート酸化膜22およびゲート電極23を形成し
、ロウエル15の主面にゲート酸化膜24およびゲート
電極25を形成する。
次に、基板13上にフォトレジストを塗布し、露光処理
および現像処理を経てnウェル領域14の上に7オトレ
ジスト26を残す。その後、nウェル15の上に形成さ
れたゲーIf極25をマスクにしてn型不純物であるホ
ウ素をnウェル15の主面に注入する(第7I図)。
次に、nウェル領域14上のフォトレジスト26を除去
する(図示せず)。その後、前述したのと同様の処理に
よって、nウェル領域15の上にフォトレジスト27を
堆積する(第7J図)。そして、ロウエル1の上に形成
されたゲート電極23をマスクにして、n型不純物であ
るヒ素Asをロウエル14中に注入する。その後、フォ
トレジスト27を除去する。
次に熱処理によってロウエル14およびnウェル15中
に形成された不純物を拡散する。この拡散処理によって
、ロウエル14上には、nチャネルトランジスタのソー
スおよびドレインとなるべきn型不純物領域32.33
が形成され、nウェル15上には、pチャネルトランジ
スタのソースおよびドレインとなるべきn型不純物領域
34゜35が形成される(第7に図)。さらに、第7に
図に示すように、基板13上に絶縁膜28を形成する。
次に、絶縁膜28の所定領域にコンタクトホールをあけ
、アルミ配線パターン29,30.31を形成する(第
7L図)。アルミ配線パターン29は、nチャネルトラ
ンジスタの一方のn型不純物領域32とグランドライン
に接続される。アルミ配線パターン30は、nチャネル
トランジスタの他方のn型不純物領域33とpチャネル
トランジスタの一方のn型不純物領域34とに接続され
る。アルミ配線パターン31は、pチャネルトランジス
タの他方のn型不純物領域35と電源ラインとに接続さ
れる。また、pおよびnチャネルトランジスタのゲート
電極にも、図示していないが、アルミ配線パターンによ
って信号入力ラインが接続される。これによって、第5
図に示したCMOSインバータ回路が構成される。最後
に、保護膜としてリンガラス836を堆積する(第6図
)。
[発明が解決しようとする課題] 近年、デバイスの微細化および高速動作性の向上を促進
するために、トランジスタのチャネル基を短くする傾向
にある。スケーリング則によれば、素子の物理的寸法と
電圧をl/Kに縮小し、不純物濃度をに倍にすると、素
子内部の電界強度は不変に保たれ、しかもスイッチング
速度はに2倍に速くなる。従来、デバイスの設計にあた
っては、トランジスタのチャネル基を決定すれば、スケ
ーリング則に従って一義的にウェルの濃度を決定してい
た。
基板またはウェルの濃度を変えることなく、単純にトラ
ンジスタのチャネル基を短くすれば、短チヤネル効果が
発生する。具体的には、ドレイン電極側から延びてきた
空乏層がソース電極に到達し、バンチスルー現象が生じ
る。そのため、ソース−ドレイン間の電流をゲート電圧
で制御できなくなってしまう。
空乏層の幅と基板またはウェルの不純物濃度との間には
、以下の関係式が成立する。
W  :空乏層の幅 q  :電子の電荷量 Na :基板またはウェルの不純物濃度φS :ゲート
電極に正の電圧を印加したときの表面ポテンシャル εsi:siの誘電率 上式から、不純物濃度Naを大きくすれば、空乏層の幅
Wは小さくなることがわかる。そこで、従来、チャネル
長を短くすることによって生じる短チヤネル効果を抑制
するために、基板またはウェルの不純物濃度を高めるこ
とが行なわれている。
この濃度は、スケーリング則に従って一義的に決定され
ている。たとえば、従来の典型例として、トランジスタ
のチャネル長が1.6μmのときには、不純物濃度Na
は1xlO”/cm3にされる。すると、空乏層の幅W
は1.2μmとなる。
ところで、MOSトランジスタのしきい値電圧vthと
基板またはウェルの不純物濃度Naの間には、以下の関
係式が成立する。
Vth−Vfb+2φF+K  Vbgl+2#FK 
  :MOS)ランジスタにおける基板効果係数 Vfb:フラットバンド電圧 φF :フエルミポテンシャル vbg:基板バイアス Cox:ゲート容量 上式から、基板またはウェルの不純物濃度Naを高めれ
ば基板効果係数には増大し、しきい値電圧vthも増大
することが認められる。ただ、基板効果係数Kが増大し
ても、基板バイアスVbgが小さければ、しきい値電圧
vthは大幅には増大しない。しかしながら、デバイス
の動作中においては、基板上に形成されている配線層の
電位は一般にOvと5vとに頻繁に切換えられる。その
ため、デバイス動作中においては、カップリングノイズ
によって、基板バイアスVbgは一3v〜−6Vの範囲
で変動する。このように、基板バイアスvbgの変動が
大きいために、不純物濃度Naの増大によって基板効果
係数Kが増大すると、しきい値電圧vthも大きく増大
してしまう。そのため、デバイスによっては、しきい値
電圧Vthの増大のためにその動作特性が変化してしま
うものもある。
たとえば、ダイナミックRAM (DRAM)のメモリ
セルについて考察してみる。
第8図は、ダイナミック型メモリセルの等価回路図であ
る。メモリセルは、電界効果型トランジスタ37とキャ
パシタ38とを備える。トランジスタ37のゲート電極
はワード線WLに接続され、キャパシタ38に接続され
ているソース/ドレイン電極はビット線BLに接続され
る。データの書込時にはワード線WLに所定の電位が印
加され、それによってトランジスタ37が導通状態とな
る。
したがって、ビット線BLに印加された電荷がキャパシ
タ38に蓄えられる。一方、データの読出時においても
ワード線WLに所定の電位が印加され、トランジスタ3
7が導通状態とされる。したがって、キャパシタ38に
蓄えられていた電荷は、ビットIBLを介して取出され
る。
今、電源電圧をVccとし、トランジスタ37のしきい
値電圧をvthとし、キャパシタ38の書込電位をVc
とすると、以下の関係式が成立する。
VcmVcc−Vth キャパシタ38の容量をCsとし、キャパシタ38の蓄
積電荷をQ、とすると、以下の関係式が成立する。
Q+−VCXC5 ビット線BLのプリチャージ電位をVpとし、ビット線
BLの有する浮遊容量をcbとし、ビット線の電荷をQ
2とすると、以下の関係式が成立する。
Q2−vpxcb トランスファゲート37を開くと、ビット線BLの電位
はVp′に変化する。データの転送後も全電荷量は不変
であるので、以下の関係式が成立する。
VcXCs+VpXCb−Vp’  (Cs+Cb)Δ
V−Vp’ −Vp −(Vc−Vp)xCs/(Cs+Cb)−(Vcc−
Vth−Vp)XCs/ (Cs+cb) 上式から明らかなように、ΔVはvthの変動によって
大きく影響を受ける。デバイスの設計にあたり、ΔV≧
0.15Vのときに高電位レベルrHJと判定され、Δ
V<0.15Vのとき低電位レベルrLJと判定される
ようになっているとする。ところが、ウェルまたは基板
の不純物濃度を高くしたことによってV t bが大き
くなれば、ΔVは所定の値よりも小さくなってしまう。
そのため、本来rHJと判定すべきであるものを、rL
Jと誤って判定することが起こり得る。
上述のように、正確な判定機能が要求される素子におい
ては、ウェルまたは基板の不純物濃度を高めたとき、し
きい値電圧の増大によって誤判定をするおそれがある。
一方、このような問題を生じさせないためにウェルまた
は基板の不純物濃度を小さくすれば、短チヤネル効果を
抑制することができない。不純物濃度を小さくし短チヤ
ネル効果を生じさせないためには、トランジスタのチャ
ネル長を長くすればよいが、そのようにすれば動作速度
が遅くなる。したがって、多数の能動素子を有する半導
体装置は、高速動作性に劣るようになってしまう。
本願発明者は、1つのチップ上に形成される多数の能動
素子の中には、しきい値電圧の変動によってその動作特
性自体に大きく影響を受ける素子もあれば、しきい値電
圧の変動によってもその動作特性自体にあまり影響を受
けない素子があることに注目した。この発明は、このよ
うな本願発明者の着目に基づいてなされたものであり、
その目的は、全体装置としての高速動作性を維持しなが
ら、正確な判定を実現し得る半導体装置を提供すること
である。
[課題を解決するための手段] この発明の1つの局面では、半導体装置は、互いに不純
物濃度の異なる第1基板領域と第2基板領域とを含む半
導体基板を備えている。第1基板領域の主面には、第1
能動素子が形成される。第2括板領域の主面には、第1
能動素子とは動作特性が異なっている第2能動素子が形
成される。
第1基板領域の不純物濃度が、第2f&板領域の不純物
濃度よりも高くなっているとする。この場合、たとえば
、第2能動素子は、しきい値電圧の所定量以上の増大に
よってその動作特性に悪影響を受ける素子である。一方
、第1能動素子は、第2能動素子に比較して、しきい値
電圧の増大によってもその動作特性に悪影響を受けない
素子である。具体的には、第1能動素子は、相対的に高
速動作性が重要視される素子であり、第2能動素子は、
相対的に正確な判定機能が重要視される素子である。あ
るいは、第1能動素子は、相対的に高速動作性が重要視
される素子であり、第2能動素了は、相対的に減衰の少
ない情報伝達が重要視される素子である。
第1基板領域と第2基板領域とは同じ導電型式であって
もよく、異なった導電型式であってもよい。
1つの実施例では、第1基板領域および第2基板領域の
うち、相対的に高濃度の領域は、半導体基板上に形成さ
れたウェルであり、相対的に低濃度の領域は、半導体基
板の基板濃度を有している部分である。
他の実施例では、第1基板領域および第2基板領域は、
それぞれ、半導体基板上に形成されたウェルである。
さらに他の実施例では、半導体基板は、基板濃度を有す
る第3基板領域を含んでいる。この場合、第3基板領域
上には、第1および第2能動素子とは動作特性が異なっ
ている第3能動素子が形成される。
基板領域の不純物濃度は、たとえば、以下のようにして
定められる。複数の基板領域のうち、相対的に高濃度と
なる領域の不純物濃度は、当該装置全体の中で最小のチ
ャネル長を持つ能動素子に基づいてスケーリング則に従
って定められる。−方、護数の基板領域のうち相対的に
低濃度となる領域の不純物濃度は、その領域上に形成さ
れる能動素子の基板バイアスに対するしきい値電圧の変
動許容上限値に従って定められる。
この発明の他の局面では、半導体装置は、相対的に不純
物濃度の高い第1基板領域と相対的に不鈍物濃度の低い
第2基板領域とを含む半導体基板と、第1基板領域の主
面に形成される第1能動素子と、第2.!!板領領域主
面に形成され、第1能動素子よりもチャネル基の長い第
2能動素子とを備えている。
この発明のさらに他の局面では、半導体装置は、同じ導
電型式でウェル深さの異なる複数のウェルを含む半導体
基板と、相対的にウェル深さの大きいウェル上に形成さ
れる第1能動素子と、相対的にウェル深さの小さいウェ
ル上に形成され、第1能動素子よりもチャネル基の長い
第2能動素子とを備えている。
[発明の作用および効果] 動作特性の異なっている多数の能動素子を同じ不純物濃
度の基板上またはウェル上に形成すれば、前述したよう
な問題点が生じる。すなわち、基板またはウェルの不純
物濃度が高ければ、正確な判定機能が必要とされる素子
が誤判定をするおそれがある。一方、誤判定を生じさせ
ないために基板またはウェルの不純物濃度を小さくすれ
ば、装置全体の高速動作性が劣るようになる。
そこで、この発明では、第1能動素子を第1基板領域に
形成し、第1能動素子とは動作特性が異なっている第2
能動素子を、第1基板領域とは不純物a度の異なる第2
基板領域に形成している。
このように、動作特性の異なる第1能動素子と第2能動
素子とを不純物濃度の異なっている第1基数鎮域と第2
法板領域とに分離して配置することによって、全体装置
としての高速動作性を維持しながら、誤判定を生じさせ
ない半導体装置を得ることができる。
たとえば、しきい値電圧の所定m以上の、増大によって
その動作特性に悪影響を受ける素子は、不純物濃度の低
い基板領域上に形成される。不純物濃度を小さくするこ
とによって基板効果係数の増大を防ぐことができ、ひい
てはしきいfl圧の増大を防ぐことができる。したがっ
て、たとえば、正確な判定機能が重要視される素子の場
合、誤判定を生ずるおそれはなくなる。また、減衰の少
ない情報伝達が重要視される素子においても、しきい値
電圧の増大を抑えることによって、所望の動作特性を発
揮する。
一方、しきい値電圧の増大によってもその動作特性に悪
影響を受けない素子は、たとえば、不純物濃度の高い基
板領域上に形成される。そのような素子であれば、チャ
ネル基を短くすることができる。そこで、特に高速動作
性が重要視される素子は、不純物濃度の高い基板領域上
に形成される。
観点を変えれば、しきい値電圧の所定量以上の増大によ
ってその動作特性に悪影響を受ける素子は、そのチャネ
ル基が長くされる。このような素子は、相対的に不純物
濃度の低い基板領域上に形成される。一方、しきい値電
圧の増大によってもその動作特性に悪影響を受けない素
子は、良好な高速動作性を発揮するために、そのチャネ
ル基が短くされる。この場合、短チヤネル効果を抑制す
るために、チャネル基の短い素子は、相対的に不純物濃
度の高い領域に形成される。
ウェルの不純物濃度とウェル深さとは相関関係がある。
相対的に不純物濃度の高いウェルは、そのウェル深さが
大きく、相対的に不純物濃度の小さいウェルは、そのウ
ェル深さが小さい。そこで、相対的にチャネル基の短い
素子はウェル深さの大きいウェル上に形成され、相対的
にチャネル基の長い素子はウェル深さの小さいウェル上
に形成される。
〔実施例] 第9図は、ダイナミック型ランダムアクセスメモリ装置
(DRAM)の基本構成図を示す図であり、第10図は
DRAMの読出動作のフローを示す図である。DRAM
は、アドレスバッファ3つと、Xデコーダ40と、Yデ
コーダ41と、メモリセルアレイ42と、センスアンプ
部43と、110スイッチ部44と、プリアンプ45と
、メインアンプ46と、出力バッファ47とを備えてい
る。メモリセルアレイ42には、複数のワード線WLお
よび複数のビット線BLが互いに交差するように配置さ
れている。ワード線WLとビット線BLとの各交点にメ
モリセルが設けられている。
第9図および第10図を参照して、DRAMのデータ読
出時の動作を説明する。
アドレスバッファ39からXデコーダ40にXアドレス
が人力されると(ステップSl)、1つのワードドライ
バがON状態となり(ステップS2)、1つのワード線
WLが電源電位レベル(VCCレベル)になる(ステッ
プS3)。その結果、メモリセルのトランスファゲート
(第8図に示すトランジスタ37)がON状態となり(
ステップS4)、メモリセルのキャパシタ(第8図に示
すキャパシタ38)とビット線BLとが接続状態になり
(ステップS5)、ビット線BLの電位が、メモリセル
のキャパシタに蓄積された情報(電位)に従って変化す
る(ステップS6)。センスアンプ部43のセンスアン
プは、このビット線BLの電位変化に基づいて読出した
データが高電位レベルrHJであるのか低電位レベルr
LJであるのかを判定するために、1対のビット線BL
、Bでとの間の電位差を増幅する(ステップS7)。な
お、この判定は、図示していないが、ビット線BLに接
続されるメモリセルを読出す場合には、基準とするビッ
ト線1石に接続されたダミーセルの電位と比較判定する
方式と、1対のピッl[BL。
BLを前もって1/2の電源電位にしておき、この1/
2の電源電位と比較判定する方式がある。
アドレスバッファ39からXデコーダ41にもψアドレ
スが入力され(ステップSL’)、I10スイッチ部4
4の1つのI10スイッチトランジスタがON状態とな
る(ステップS8)。その結果、ビット線BLとI10
線とがつながり、ビット線BLとI10線とがつながる
(ステップS9)。その結果、1対のI10線、I10
線には、センスアンプ43によって電位差が増幅された
1λ・Iのビット線BL、BLの電位が伝達される。I
10線とI10線との電位差はプリアンプ45で増幅さ
れ(ステップ510)、さらにメインアンプ46でも増
幅される(ステップ511)。こうして伝送されてきた
データは、出力バッファ47で出力される。出力バッフ
ァ47は、伝送されてきたデータ情報に基づいて、rH
Jを出力するか(ステップS 12 a ) 、または
rLJを出力する(ステップ512b)。
上述した一連の動作に寄与する能動素子の動作特性につ
いて考察してみる。ステップS1からステップS3に至
るまでの動作に寄与する能動素子は、特に高速動作性が
要求されるものであり、しかもしきい値電圧の変動によ
っても動作特性にあまり影響を受けない。ステップ81
′の動作に寄与する能動素子についても、同様のことが
言える。
したがって、これらのステップの動作に寄与する能動素
子は、不純物濃度の高い基板領域、言換えれば高濃度領
域に形成するのが望ましい。別の観点から見れば、これ
らのステップの動作に寄与する能動素子のチャネル長は
短くされる。
ステップS4からステップS7にまで至る動作に寄与す
る能動素子は、確実な判定機能が要求される。言換えれ
ば、しきい値電圧の変動によってその動作特性が大きく
影響を受ける。したがって、これらの動作に寄与する能
動素子は、不純物濃度の低い基板領域、すなわち基板自
体または低濃度ウェル上に形成するのが望ましい。観点
を変えれば、これらの動作に寄与する能動素子のチャネ
ル長は、長くするのが望ましい。
ステップS8およびステップS9の動作に寄与する能動
素子は、減衰の少ない伝送が要求される。
能動素子のしきい値電圧が高くなれば伝送の減衰も大き
くなる。したがって、これらの動作に寄与する能動素子
は、不純物濃度の低い基板領域、すなわち基板自体また
は低濃度ウェルに形成するのが好ましい。観点を変えれ
ば、これらの動作に寄与する能動素子のチャネル長は、
長くするのが望ましい。
ステップS10およびステップSllの動作に寄与する
能動素子は、伝送の減衰をある程度防ぎながら高速動作
を行なうのが要求される。ステップS8およびステップ
S9で伝送の減衰が防いであるならば、ステップS 1
.0およびステップS11の動作に寄与する能動素子は
高速動作性が優先される。したがって、これらの動作に
寄与する能動素子は、不純物濃度の高い基Vi領領域す
なわち高濃度ウェルに形成するのが望ましい。観点を変
えれば、これらの動作に寄与する能動素子は、そのチャ
ネル基を短くするのが望ましい。
ステップ512aの動作に寄与する能動素子は、高い電
位で出力する機能が要求される。出力電位は、しきい値
電圧の大きさによって影響を受ける。
したがって、ステップ512aの動作に寄与する能動素
子は、不純物濃度の低い基板領域、すなわち基板自体ま
たは低濃度ウェルに形成するのが望ましい。観点を変え
れば、ステップ312aの動作に寄与する能動素子は、
チャネル基を長くするのが望ましい。
ステップ512bの動作に寄与する能動素子は、しきい
値電圧の増大によっても悪影響を受けない。
むしろ、高速動作性が要求される。したがって、ステッ
プ512bの動作に寄与する能動素子は、不純物濃度の
高い基板領域、すなわち高濃度ウェルに形成するのが望
ましい。観点を変えれば、ステップ512bの動作に寄
与する能動素子は、そのチャネル基を短くするのが望ま
しい。
なお、出力バッファ47の動作については、後に詳しく
説明する。
各ステップの動作に寄与する能動素子と、能動素子の下
に位置する基板領域との関係を整理すると、以下のよう
になる。
■ ステップS1〜S3二高濃度ウェル■ ステップ8
1′ :高濃度ウェル ■ ステップ84〜S7:基板または低濃度ウェル ■ ステップ88〜S9:JJ、板または低濃度ウェル ■ ステップSIO〜S11:高濃度ウェル■ ステッ
プ312a:基板または低濃度ウェル ■ ステップ512b:高濃度ウェル 次に、出力バッファ47の詳細について説明する。第1
1図は、出力バッファ47の図解的平面図であり、第1
2図は第11図の線xn−xnに沿って見た断面図であ
り、第13図は出力バッファ47の等画回路図である。
第12図に示すように、p型シリコン基板48上にはp
ウェル49が形成されている。接地電位側のnチャネル
トランジスタ51はこのpウェルの主面に形成され、電
源電位側のnチャネルトランジスタ50は、ウェルの形
成されていない基板48の主面に形成されている。電源
電位側のnチャネルトランジスタ50のゲート電極に印
加されるゲート電圧Vg+がrHJレベルであり、接地
電位側のnチャネルトランジスタ51のゲート電極に印
加されるゲート電圧Vg2がrLJレベルであるときに
は、トランジスタ50が導通状態でトランジスタ51が
非導通状態となり、高電位レベルのデータrHJが出力
端に出力される。その逆に、Vg+が「L」であり、V
gzがrHJであるときには、接地電位側のトランジス
タ51が導通状態でトランジスタ50が非導通状態にな
り、低電位レベルのデータrLJが出力端に出力される
rHJが出力されるときの出力電圧Voutは、電源電
圧Vccからトランジスタ50のしきい値電圧V t 
klを差しり巳)た値となる。すなわち、以下の関係式
が成立する。
Vout−Vcc−Vth したがって、出力バッファ47から出力されるrHJの
電圧は、トランジスタ50のしきい値電圧が大きければ
、小さくなる。出力バッファ47からの出力電圧によっ
て動作する後工程デバイスの動作特性を考慮したとき、
出力バッファ47からの出力電圧Voutはできるだけ
電源電位レベルVccに近い方がよい。そのためには、
電源電位側のnチャネルトランジスタ50のしきい値電
圧vthは小さいほうがよい。このような観点から、こ
の発明の実施例では、電源電位側のnチャネルトランジ
スタ50を不純物濃度の低い基板領域、すなわち基板4
8自体の上に形成している。
基板48の不純物濃度は相対的に低いので、しき1、’
ll圧Vthの増大は比較的低く抑えられる。
一方、出力バッファ47から低電位のデータrLJが出
力されるときには、トランジスタ51のしきいlii!
電圧の大きさの如何にかかわらず、接地電位であるOV
になる。すなわち、出力ラインの電荷は、トランジスタ
51を通って放電することになるので、トランジスタ5
1が導通状態となっている限り、必ず接地電位となる。
したがって、接地電位側のトランジスタ51に関しては
、しきい値電圧の増大によっても悪影響を受けない。そ
の反面、トランジスタ51に関しては、放電速度を速め
るのがよい。そのためには、トランジスタ51のチャネ
ル抵抗を少なくしてソース−ドレイン間に電流が流れや
すくするのが必要である。チャネル抵抗を小さくするに
は、トランジスタのチャネル長を小さくすればよい。こ
のような観点から、接地電位側のトランジスタ51に関
しては、そのチャネル長を小さくし、なおかつ短チヤネ
ル効果を抑制するために、不純物濃度の高い基板領域上
に形成するのがよい。この発明の実施例では、接地電位
側のnチャネルトランジスタ51は、pウェル49上に
形成されている。
第14図および第15図は、出力バッファの出力電圧と
時間との関係を示す図である。第14図の線Aは、出力
バッファ47の2つのトランジスタ50,51を共に高
濃度のウェル上に形成した場合の状態を示し、第14図
の点線Bは、トランジスタ50.51を共に低濃度のウ
ェルまたは基板上に形成した場合の状態を示している。
第15図の線Cは、本発明の実施例における状態、すな
わち電源電位側のトランジスタ5oを低濃度の基板48
上に形成し、接地電位側のトランジスタ51を高濃度ウ
ェル49上に形成したときの状態を示している。時間T
1は出力電圧がrHJがらrLJに切換えられた瞬間を
示し、時間T2は出力電圧が「L」からrHJに切換え
られた瞬間を示している。
第14図の線Aで示すように、2つのトランジスタ50
.51を共に高濃度ウェル上に形成した場合には、各ト
ランジスタの動作速度は速くなる。
したがって、「H」からrLJに到達するまでの時間が
短く、またrLJがらrHJに到達するまでの時間も短
い。その反面、電源電位側のトランジスタ50のしきい
値電圧が高くなるので、rHJの出力電圧は相対的に低
くなる。一方、第14図の線Bで示すように、2つのト
ランジスタ50゜51を低濃度ウェル上に形成した場合
には、2つのトランジスタ50.51の動作速度は遅く
なる。
したがって、rHJから「L」に到達するまでの時間は
長く、またrLJからrHJに到達するまでの時間も長
くなる。ところが、電源電位側のトランジスタ50のし
きい値電圧は低い値に抑えられるので、rHJの出力電
圧は相対的に高くなる。
この発明の実施例では、電源電位側のトランジスタ50
を基板48上に形成し、接地電位側のトランジスタ51
をpウェル49上に形成している。
したがって、lL?s位側のトランジスタ50の動作速
度は遅く、接地電位側のトランジスタ51の動作速度は
速い。また、電源電位側のトランジスタ50のしきい値
電圧の値は低く抑えられる。したがって、第15図の線
Cで示すように、出力電圧がrHJからrLJに到達す
るまでの時間は比較的速いが、rLJからrHJに到達
するまでの時間は比較的長くなる。また、rHJの出力
電圧は、相対的に高くなる。
第16図は、I10スイッチトランジスタ55とXアド
レスバッファ65とが、同一基板上に形成されている状
態を示す断面図である。第17図は、I10スイッチト
ランジスタ55の等価回路図であり、第18図は、Xア
ドレスバッファ65の等価回路図である。
I10スイッチトランジスタ55は、Yデコーダからの
信号に基づいてゲートを開き、センスアンプから送られ
てきたデータをI10線およびI10線上に伝達する。
I10スイッチトランジスタ55に対して要求される特
性は、一方のビット線BLと他方のビット線BLとの間
の電位差を高く維持した状態のままで、I10線および
I10線に伝達することである。すなわち、!10スイ
ッチトランジスタ55には、減衰の少ないデータの伝送
が要求される。
トランジスタ55のしきい値電圧が高くなれば、伝送の
減衰量も大きくなる。そこで、この発明の実施例では、
I10スイッチトランジスタ55は、不純物濃度の少な
い領域、すなわち基板52上に形成されている。
Xアドレスバッファ65は、複数個のCMOSインバー
タ58.59.60を備えている。各CMOSインバー
タ58,59.60は、電源電位側のトランジスタとし
てnチャネルトランジスタ56.61.63を有し、接
地電位側のトランジスタとしてnチャネルトランジスタ
57. 62゜64を有している。
Xアドレスバッファ65へのアドレス入力がrHJであ
る場合には、以下の動作がなされる。
アドレス人力がrHJである場合には、nチャネルトラ
ンジスタ57および64か導通状態でnチャネルトラン
ジスタ56および63が非導通状態となるので、CMO
Sインバータ58および60からはそれぞれrLJが出
力される。CMOSインバータ5つにrLJが人力され
ると、nチャネルトランジスタ61が導通状態でr]チ
ャネルトランジスタ62が非導通状態となり、その結果
CMOSインバータ59からはrHJが出力される。
結局、Xアドレスバッファ65へのアドレス入力がrH
Jである場合には、X線にrHJが出力され、X線にr
LJが出力される。
次に、Xアドレスバッファ65へのアドレス人力かrL
Jである場合の動作について説明する。
アドレス入力がrLJである場合には、nチャネルトラ
ンジスタ56および63が導通状態でnチャネルトラン
ジスタ57および64が非導通状態となるので、CMO
Sインバータ58および60からは、それぞれ、rHJ
が出力される。CMOSインバータ59にrHJが入力
されると、nチャネルトランジスタ62が導通状態でn
チャネルトランジスタ59が非導通状態となるので、C
MOSインバータ5つからはrLJか出力される。
結局、Xアドレスバッファ65へのアドレス人力がrL
Jである場合には、X線に「L」が出力され、X線にr
HJが出力される。
Xアドレスバッファ65においても、先に述べた出力バ
ッファと同様、接地電位側のnチャネルトランジスタ5
7,62.64は、しきい値電圧の増大によってもあま
り悪影響を受けない。それよりも、むしろ高速動作性が
要求される。したがって、接地電位側のnチャネルトラ
ンジスタ57゜62.64は、不純物濃度の高い基板領
域、すなわちpウェルに形成するのが望ましい。この観
点から、第16図に示すように、p型シリコン基板52
にnウェル53およびnウェル54が形成されている。
nウェル53の主面には、接地電位側のnチャネルトラ
ンジスタ57,62.64が形成され、nウェル54の
主面にはnチャネルトランジスタ56,61.63が形
成される。nウェル54とp型シリコン基板52とは、
異なった導電型であるので、電気的に導通していない。
したがって、nウェル54の主面に形成されるnチャネ
ルトランジスタ56,61.63は、p型シリコン基板
52の基板効果係数の影響を受けない。
つまり、nウェル54の不純物濃度を高めても、nチャ
ネルトランジスタ56,61.63のしきい値電圧はそ
れほど高くならない。したがって、nチャネルトランジ
スタ56,61.63の高速動作性を高めるために、n
ウェル54の不純物濃度を高くするのが望ましい。
第19図は、DRAMのセンスアンプ66がら出力バッ
ファ71に至るまでのデバイスの等価回路図を示してい
る。センスアンプ66と出力バッファ71との間には、
再充電回路67、I10スイッチトランジスタ68、プ
リアンプ69、メインアンプ70が設けられている。
センスアンプ66は、そのゲート電極が一方のビット線
BLに接続されているnチャネルトランジスタ72と、
そのゲート電極が他方のビット線BLに接続されている
nチャネルトランジスタ73と、放電線78上に設けら
れているnチャネルの放電トランジスタ74とを備えて
いる。センスアンプ66の動作は、以下のとおりである
まず、予め1対のビット線BL、BLを同じ電位(一般
に1/2の電源電位)に充電し、フローティング状態に
しておく。特定のワード線が電源電位レベル(Vccレ
ベル)になって特定のメモリセルが選択されると、1対
のビットtl!B L、百りの間に電位差が生ずる。今
、一方のビット線BLに接続されたメモリセルからrH
Jが読出されたとすると、一方のビット線BLがrHJ
となり、他方のビット線BLは一方のビット線BLより
相対的に低い電位となる。すると、センスアンプ66が
活性化し、nチャネルトランジスタ72が導通状態とな
り、低電位側のビット線BLは放電線78および放電ト
ランジスタ74を経由して放電する。この際、高電位側
であるビット線BLは放電しないように、放電線78の
電位を最適速度で徐々に武くする。一方のビット線BL
と他方のビット線BLとの間に十分な電位差が生じた時
点で、放電線78の電位を急激に下げてOVにし、低電
位側のビット線BLの電位を0■にする。
引き続いて、再充電回路67が動作を開始する。
rl充電回路67は、そのゲートty極が一方のビット
線BLに接続されているpチャネルトランジスタ75と
、そのゲート電極が他方のビット線BLに接続されてい
るpチャネルトランジスタ76と、充電線79上に設け
られているpチャネルの充電トランジスタ77とを備え
ている。低電位側のビット線BLの電位がOvであるの
で、pチャネルトランジスタ76はON状態となる。そ
の結果、充電トランジスタ77、充電線7つおよびトラ
ンジスタ76を経由して、高電位側のビット線BLはV
ccレベルまで再充電され、完全なrHJレベルになる
。低電位側のビット線BLに対しては再充電回路が動作
しないように設計されている。
すなわち、トランジスタ75のゲートにrHJが印加さ
れるため、トランジスタ75は非導通状態であり、ビッ
ト線BLは、充電線79とは接続されずOVのままであ
る。
以上の動作説明から明らかなように、センスアンプ66
に対して最も重要視される特性は、1対のビット線BL
、BLの間の微小な電位差を検出できることである。そ
のためには、2つのトランジスタ72.73の間に特性
のばらつきがあってはならない。また、2個のトランジ
スタ72.73のしきい値電圧の差はセンスアンプ66
の感度に直接影響を及ぼす、トランジスタ72.73の
特性のばらつきや、両トランジスタのしきい値電圧の差
は、チャネル長が短いほど大きくなる。したがって、特
性のばらつきを小さく抑え、なおかつ両トランジスタの
しきい値電圧の差を小さく抑えるためには、チャネル長
を長くする必要がある。
さらに両トランジスタ72.73のしきい値電圧の差を
小さくするために、しきい値電圧自体の大きさを小さく
するのが望ましい。前述したように、トランジスタのし
きい電圧は、該トランジスタが形成される基板領域の不
純物濃度が高いときに増大する。このような観点から、
この発明の実施例では、センスアンプ66は、不純物濃
度の小さい基板領域、すなわちウェルの形成されていな
いp型シリコン基板の主面に形成される。
再充電回路67に関しては、pチャネルトランジスタ7
5,76.77から構成されているので、【lウェルの
主面に形成される。また、1対のビット線BL、Bτの
間には、既に十分な電位差が生じているので、再充電回
路67が誤判定をするというおそれはない。そこで、高
速動作性を促進するために、再充電回路67を形成する
nウェルの不純物濃度を高めてもよい。
I10スイッチトランジスタ68に関しては、第16図
および第17図を用いて説明したように、不純物濃度の
少ない基板領域上に形成するのが望ましい。したがって
、この実施例では、I10スイッチトランジスタ68は
、p型シリコン基板の主面に形成される。
プリアンプ69は、nチャネルトランジスタ80.81
と、nチャネルトランジスタ82.83とを備えている
。このプリアンプ69は、I10線とI10線との間の
電位差を増幅する。今、−方のI10線の電位レベルが
rHJレベルであり、他方のI10線の電位レベルがr
LJであるとする。すると、低電位側のI10線の電位
は、トランジスタ81を経由して放電され、OVになる
一方、高電位側の!10線は、nチャネルトランジスタ
82を通して充電され、Vccレベルになる。
プリアンプ69による増幅処理に先立ち、既に、I10
線とI10線との間には比較的大きな電位差があるので
、プリアンプ69が誤判定をするというおそれはない。
したがって、プリアンプ6つに対して要求される特性は
、高速動作性である。
このような観点から、この発明の実施例では、nチャネ
ルトランジスタ80.81は不純物濃度の高いnウェル
の主面に形成される。一方、pチャネルトランジスタ8
2.83に関しては、不純物濃度の高いnウェルの主面
に形成される。
メインアンプ70は、出力バッファ71でデータを出力
する直前に、!10線と!10線との間の電位差を増幅
する。メインアンプ70は、nチャネルトランジスタ8
4,85,86.87を備えている。今、一方のI10
線の電位レベルがrHJであり、他方のI10線の電位
レベルかrLJであるとする。すると、トランジスタ8
4および87が導通状態となり、高電位側のI10線は
トランジスタ84を通して充電され、Vccレベルにな
る。一方、低電位側のI10線は、トランジスタ87を
通して放電され、Ovになる。
メインアンプ70によって増幅処理を行なう前に、既に
、I10線とI10線との間には比較的大きな電位差が
あるので、メインアンプ70が誤判定をするというおそ
れは少ない。したがって、メインアンプ70に対して要
求される特性は、高速動作性である。このような観点か
ら、この発明の実施例では、メインアンプ70は、不純
物濃度の高いnウェルの主面に形成される。
出力バッファ71に関しては、既に第11図〜第15図
を用いて説明したように、電源電位側のnチャネルトラ
ンジスタを不純物濃度の少ないp型シリコン基板の主面
に形成し、接地電位側のトランジスタを不純物濃度の高
いnウェルの主面に形成するのが望ましい。
以上述べたように、この発明では、半導体基板が、互い
に不純物濃度の異なる複数の基板領域を備えている。こ
のうち、相対的に高濃度となる基板領域の不純物濃度は
、たとえば、装置全体の中で最小のチャネル長を持つ能
動素子に基づいてスケーリング則に従って定められる。
このことを、第20図を用いて説明する。
第20図は、トランジスタのしきい値電圧とトランジス
タのチャネル長との間の関係を示す図である。図中、線
りは、基板領域の不純物濃度が1016/Cm3のとき
の関係を示しており、腺Eは、基板領域の不純物l農度
が10” /cm’のときの関係を示している。トラン
ジスタのしきい値電圧は、基板領域の不純物濃度が高く
なればそれに応じて大きくなる。また、しきい値電圧は
、チャネル長が短いときにはチャネル長の増大に伴なっ
て急激に増大するが、チャネル長が成る一定以上の大き
さになると、はぼ安定した値となる。
スケーリング則に従ってチャネル長を定める場合には、
しきい値電圧の値が安定した値になり始めるときのチャ
ネル長を選ぶ。たとえば、基板領域の不純物濃度が10
”/am3である場合には、チャネル長が1.6μ01
程度のところでしきい値電圧の値は安定になり始める。
つまり、チャネル長が1.6μrnである場合には、基
板領域の不純物濃度は10” /cm3程度とされる。
一方、基板領域の不純物濃度が10 + 6 /c m
 3のとき、トランジスタのしきい値電圧はチトネル長
が1゜0μm程度のときにその値が安定になり始める。
言換えれば、チャネル長を1.0μmにしたときには、
スケーリング則に従えば、基板領域の不純物濃度は10
”/cm3程度とされる。
複数の基板領域のうち、相対的に低濃度となる領域の不
純物濃度は、スケーリング則によっては定められない。
その場合、たとえば、相対的に低tQ度となる領域の不
純物濃度は、その領域上に形成される能動素子の基板バ
イアスに対するしきい値電圧の変動許容上限値に従って
定められる。このことを、第21図を用いて説明する。
第21図は、基板バイアスvbbに対するしきい値電圧
の変動ΔVthの関係を示している。図中、線Fは、基
板効果係数Kが0.4のときの状態であり、線Gは基板
効果係数Kが0.1のときの状態である。基板効果係数
Kが0.4であることは、基板領域の不純物濃度が10
′6/Cmaであることに対応する。また、基板効果係
数Kが0.1であることは、基板領域の不純物濃度が1
Q”/cm’であることに対応している。
前述したように、基板バイアスは、デバイス動作中にお
いては、−3,0V〜−6,Ovの範囲で変動する。こ
の基板バイアスの変動に作なって、トランジスタのしき
い値電圧は変動する。低濃度の基板領域の主面に形成さ
れる能動素子は、しきい値電圧の所定量以上の増大によ
ってその動作特性に悪影響を受ける素子である。このよ
うなことから、低濃度の基板領域の主面に形成される能
動素子に関しては、しきい値電圧の変動許容上限値を、
0,1V以下にしたい。基板効果係数Kが0゜1(すな
わち不純物濃度が101s/cm3である線Gに注「1
すると、基板バイアスvbbが−3゜0から−6,OV
まて変動したとき、しきい値電圧の変動量は0.IVか
ら0.2vにまで変動する。つまり、基板領域の不純物
濃度が1015/cm3であるならば、しきい値電圧の
変動量ΔVthは許容上限値内に入る。一方、基板効果
係数I(が0,4であるとき、すなわち基板領域の不純
物濃度か1016/Cm3であるときには、基板バイア
スが−3,0から−6,OVにまで変動したとき、しき
い値電圧の変動量は、約0.3V程度になる。つまり、
しきい値電圧の変動は、許容上限値をはるかに越えてし
まう。以上のことを考慮して、この発明の好ましい実施
例では、相対的に低い濃度となる領域の不純物濃度は、
1015/ c m 3程度とされる。この場合のチャ
ネル長は、スケーリング則に基づいて算出される。つま
り、第20図から明らかなように、1.6μm以上のチ
ャネル長が必要になるであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、nウェルを持つr〕型シリコン基板を示す図
解的1折面図である。第2図は、nウェルを持つn型シ
リコン基板を示す図解的断面図である。 第3図は、nウェルとnウェルとを持つn型シリコン基
板を示す図解的断面図である。第4図は、nウェルとn
ウェルとを持つn型シリコン基板を示す図解的断面図で
ある。 第5図は、CMOSインバータの等価回路図である。第
6図は、CMOSインバータの図解的断面図である。第
7A図〜第7L図は、第6図に示すCMOSインバータ
の製造工程を順次的に示す図である。 第8図は、ダイナミック型ランダムアクセスメモリのメ
モリセルの等価回路図である。 第9図は、ダイナミック型ランダムアクセスメモリの基
本41.i成因である。第10図は、第9図に示したD
RAMの読出動作を順次的に示す図である。 第11図は、出力バッファの図解的平面図である。第1
2図は、第11図の線xn−xnに沿って見た図解的断
面図である。第13図は、出力バッファの等価回路図で
ある。 第14図および第15図は、出力バッファの出力電圧と
時間との関係を示す図であり、第14図は2つのnチャ
ネルトランジスタを共に高濃度ウェルに作ったときの状
態、および2つのトランジスタを共に低濃度ウェルに作
ったときの状態を示し、第15図は、電源電位側のトラ
ンジスタを低濃度の基板上に形成し、接地電位側のトラ
ンジスタを高濃度ウェルに形成したときの状態を示して
いる。 第16図は、同一基板上に形成されているI10スイッ
チトランジスタと、Xアドレスバッファとを示す図解的
断面図である。第17図は、I10スイッチトランジス
タの等価回路図である。第18図は、Xアドレスバッフ
ァの等価回路図である。 第19図は、DRAMのセンスアンプから出力バッファ
に至るまでのデバイスの等価回路図である。 第20図は、しきい値電圧vthとチャネル長りとの関
係を示す図である。第21図は、しきい値電圧の変動と
基板バイアスの変動との関係を示す図である。 図において、47は出力バッファ、48はn型シリコン
基板、49はnウェル、50はnチャネルトランジスタ
、51はnチャネルトランジスタ、52はn型シリコン
基板、53はnウェル、54はnウェル、55はI10
スイッチトランジスタ、56はnチャネルトランジスタ
、57はnチャネルトランジスタ、58,59.60は
CMOSインバータ、65はXアドレスバッファを示す
。 なお、各図において、同一の番号は、同一または相当の
要素を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)互いに不純物濃度の異なる第1基板領域と第2基
    板領域とを含む半導体基板と、 前記第1基板領域の主面に形成される第1能動素子と、 前記第2基板領域の主面に形成され、前記第1能動素子
    とは動作特性が異なっている第2能動素子と、 を備える半導体装置。
  2. (2)同じ導電型式であって不純物濃度の異なる第1基
    板領域と第2基板領域とを含む半導体基板と、 前記第1基板領域の主面に形成される第1能動素子と、 前記第2基板領域の主面に形成される第2能動素子と、 を備える半導体装置。
  3. (3)前記半導体基板は、前記第1および第2基板領域
    とは逆の導電型式である第3基板領域をさらに含み、 前記第3基板領域の主面には、第3能動素子が形成され
    る、請求項2に記載の半導体装置。
  4. (4)相対的に不純物濃度の高い第1基板領域と相対的
    に不純物濃度の低い第2基板領域とを含む半導体基板と
    、 前記第1基板領域の主面に形成される第1能動素子と、 前記第2基板領域の主面に形成され、前記第1能動素子
    よりもチャネル長の長い第2能動素子と、を備える半導
    体装置。
  5. (5)同じ導電型式で、互いにウェル深さの異なる複数
    のウェルを含む半導体基板と、 相対的にウェル深さの大きいウェル上に形成される第1
    能動素子と、 相対的にウェル深さの小さいウェル上に形成され、前記
    第1能動素子よりもチャネル長の長い第2能動素子と、 を備える半導体装置。
JP63230812A 1988-09-14 1988-09-14 半導体装置 Pending JPH0279460A (ja)

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JP2002261254A (ja) * 2001-03-01 2002-09-13 Hitachi Ltd 半導体装置

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