JPH0260839B2 - - Google Patents
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- JPH0260839B2 JPH0260839B2 JP57049631A JP4963182A JPH0260839B2 JP H0260839 B2 JPH0260839 B2 JP H0260839B2 JP 57049631 A JP57049631 A JP 57049631A JP 4963182 A JP4963182 A JP 4963182A JP H0260839 B2 JPH0260839 B2 JP H0260839B2
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Landscapes
- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は、吹付施工時の作業性を改善した吹付
材料に関する。 従来、セメントを結合材とする吹付工法として
は、湿式と乾式がある。前者は、セメント、骨材
及び水の材料をミキサで練りまぜした後、圧さく
空気で圧送し、ノズルから吹付するものであり、
後者は、セメントと骨材の空練り混練物及び水を
別々に圧さく空気で送り、ノズルで合流させなが
ら吹付するものであつて、ほとんどのトンネル覆
工に使用されている。その場合、必要強度を早く
確保するため、液状又は粉末状のセメント急結剤
をセメント重量に対し1〜10%添加するのが普通
であり、その主成分は、けい酸ソーダ、アルミン
酸ソーダ、炭酸ソーダ、例えばC3A、C12A7、
C11A7CaF2などのカルシウムアルミネート又はカ
ルシウムアルミネート無定形物などの1種又は2
種以上としたものが用いられている。 しかしながら、湿式工法には、1)セメントミ
ストが多量に発生する。2)セメント急結剤の使
用ができない。3)ダレが生じ、湧水があると付
着しない。といつた欠点があり、また、乾式工法
には、1)粉塵が多く作業環境が悪い。2)骨材
に付着水分が多いと、セメント急結剤とセメント
とが反応し圧送ホース内につまりが生じる。3)
湧水があると付着しにくい。などの欠点があつ
た。 本発明者は、これらの欠点を解決することを目
的として種々検討した結果、高吸水能を有するポ
リマーを含有する吹付材料を使用すればよいこと
を見出し、本発明を完成したものである。 即ち、本発明は、セメント、自重に対して30倍
以上の吸水能力を有するポリマー、骨材及び水を
主成分とする吹付材料である。 以下、詳しく本発明を説明すると、本発明で使
用されるセメント、骨材、水及び必要に応じての
セメント急結剤の各材料は、従来のものが好適に
用いられる。 すなわち、セメントとしては、一般には普通ポ
ルトランドセメントであるが、その他のポルトラ
ンド系セメント、つまり、早強、超早強、中庸
熱、白色のポルトランドセメントや、例えば、シ
リカ、フライアツシユ、高炉スラグを配合した混
合セメントであつてもよく、さらには、急硬セメ
ント、膨張セメント、高炉水砕スラグなどを施工
対象に応じて自由に選択使用する。セメントの使
用量は、通常、250〜400Kg/m3である。 骨材は、粒度の適当なものが使用され、その配
合割合は、モルタル吹付のときはセメントと細骨
材の重量比で1:2〜1:4、コンクリート吹付
のときはセメント、細骨材、粗骨材の重量比で
1:2:1〜1:5:3とするのが一般的であ
る。従来は、乾式吹付工法の場合には、セメント
と骨材との空練り混練物を圧送している関係上、
ホース内のつまりを防止するために、骨材の表面
付着水分を極力少なく、具体的には4重量%程度
以下に調整、管理したものを用いている。本発明
でも、このような骨材は当然使用できるが、むし
ろ、自重に対して30倍以上の吸水能力を有するポ
リマー(以下高吸水能ポリマーという)を添加し
て骨材に対する水量を6〜15重量%程度とするの
が好ましく、それによつて、粉塵発生量を少く、
かつ水セメント比を一定にコントロールしやすい
ので強度発現のバラツキをなくすることができ
る。 水量は、モルタル吹付のときは水セメント比45
〜50%とし、コンクリート吹付のときは40〜45%
とするのが好ましい。また、セメント急結剤を使
用するときは、前述したものが用いられる。 本発明は、以上の材料を適宜混合し、湿式又は
乾式の吹付材料を調合する任意の段階で、高吸水
能ポリマーを添加することを特徴とするものであ
る。すなわち、高吸水能ポリマーは、骨材とあら
かじめ混合してからセメントを加える方法、骨材
とセメントの空練り混合物を調製してから添加す
る方法、セメント急結剤の添加時期に単独又はセ
メント急結剤にあらかじめ混合して添加する方法
等、要するに、吹付材料を調合する任意の過程で
添加することができる。しかし、粉塵発生抑止の
点から骨材とあらかじめ混合してからセメントを
加える方法が望ましい。 本発明でいう高吸水能ポリマーとは、親水性基
を多数もち、しかも、適度に架橋された不溶性の
高分子からなるもので、自重に対して30倍以上の
吸水能力を有するポリマーを意味し、好ましくは
100倍以上とくに300倍以上、最も好ましくは800
倍以上の吸水能力を有し、かつ、セメントの硬化
を実用添加範囲内、具体的には、吹付材料に対し
て10重量%以内の添加量で、著しく阻害させない
ものである。 高吸水能ポリマーの例をあげれば、一般式RO
(AO)oH(式中Rはアルキル基、Aは1種又は2
種のアルキレン基、nは整数)で示されるもの、
アクリル酸系重合体であるポリアクリル酸塩系、
グラフト化ポリビニルアルコールや酢酸ビニル系
共重合体ケン化物である変性ポリビニルアルコー
ルなどのポリビニルアルコール系、カルボキシメ
チルセルロースなどのセルロースにアクリロニト
リルやアクリル酸をグラフト重合したグラフト化
セルロースのセルロース系、デンプン・ポリアク
リロニトリルグラフト共重合体ケン化物やデンプ
ン・ポリアクリル酸グラフト共重合体などである
グラフト化デンプンのデンプン系、ビニルアルコ
ール−アクリル酸塩共重合体、ポリアクリロニト
リル加水分解物、非イオンポリマー等である。こ
れらの具体的な商品名をあげれば、製鉄化学工業
(株)「アクアキープ」、三洋化成工業(株)「サンウエ
ツト」、住友化学工業(株)「スミカゲル」、日本エク
スラン工業(株)「エスペツク」、花王石鹸(株)「ワン
ダージエル」、日本バイリーン(株)「KPシート」な
どである。 高吸水能ポリマーの添加量は、骨材中に含まれ
る表面水を吸水できる量を添加すれば最もよい
が、吹付工事では、表面水が4重量%程度まで含
有していても問題はないので、表面水の4重量%
以上の水分をゲル化できる量であれば充分であ
る。その具体的な添加量は、吹付材料に対して
0.001〜10重量%程度であり、強度の面では添加
量の少ないもの程よい。 以上説明した通り、本発明は、湿式又は乾式の
吹付材料を調合する任意の段階で、高吸水能ポリ
マーを添加し吹付施工するものであり、それによ
つて、以下の効果を発揮するものである。 (1) 粉塵発生が極めて少ない。 (2) 骨材の水分が多く含まれていても作業性がよ
く、ホースのつまりがない。 (3) 湧水があつても吹付コンクリートの付着がよ
い。 (4) セメント急結剤の添加量をすくなくすること
ができる。 (5) 骨材の水分を多くできるので、吹付直前で水
を加える必要がなくなり、水セメント比を一定
とすることができる。 (6) 湿式法において、ノズル先端で高吸水能ポリ
マーを添加することにより、吹付コンクリート
の剥離を防止できる。 以下、実施例をあげてさらに説明する。 実施例 1 普通ポルトランドセメント350Kg、表面水8重
量%の川砂1203Kg、表面水4重量%の砂利(最大
寸法10mm)784Kg、及び自重に対して400倍程度の
吸水能力を有し、ポリアクリル酸塩を主成分とす
る市販の高吸水能ポリマー商品名「アクアキー
プ」(製鉄化学(株)製)0.5Kgをバツチヤープラント
で混合した。 この混合物をベルトコンベアで乾式吹付機(ア
リバー(株)製)に送給する途中で、カルシウムアル
ミネートを主成分とする市販のセメント急結剤商
品名「デンカナトミツク」(電気化学工業(株)製)
をセメントに対して5重量%添加し、該吹付機で
圧送した。ノズル先端から80m手前のホース部
で、別送された水と合流させ、直径3mのトンネ
ルに吹付施工した。 約8m3のコンクリートを連続吹付したが一度も
圧送ホース内につまらず付着が極めてよかつた。
リバウンド率、圧縮強度、粉塵の測定結果を第1
表に示す。比較のため、「アクアキープ」を添加
せずに同様の試験を行なつたところ、吹付量8m3
で5回のつまりがあつた。 粉塵は、市販の粉塵メーターを用い、吹付量1
m3ごとに測定し平均値を求めた。3時間と1日の
圧縮強度はプルアウト法(ピン引抜き法)によ
り、また28日圧縮強度はコアリングしてそれぞれ
測定した。
材料に関する。 従来、セメントを結合材とする吹付工法として
は、湿式と乾式がある。前者は、セメント、骨材
及び水の材料をミキサで練りまぜした後、圧さく
空気で圧送し、ノズルから吹付するものであり、
後者は、セメントと骨材の空練り混練物及び水を
別々に圧さく空気で送り、ノズルで合流させなが
ら吹付するものであつて、ほとんどのトンネル覆
工に使用されている。その場合、必要強度を早く
確保するため、液状又は粉末状のセメント急結剤
をセメント重量に対し1〜10%添加するのが普通
であり、その主成分は、けい酸ソーダ、アルミン
酸ソーダ、炭酸ソーダ、例えばC3A、C12A7、
C11A7CaF2などのカルシウムアルミネート又はカ
ルシウムアルミネート無定形物などの1種又は2
種以上としたものが用いられている。 しかしながら、湿式工法には、1)セメントミ
ストが多量に発生する。2)セメント急結剤の使
用ができない。3)ダレが生じ、湧水があると付
着しない。といつた欠点があり、また、乾式工法
には、1)粉塵が多く作業環境が悪い。2)骨材
に付着水分が多いと、セメント急結剤とセメント
とが反応し圧送ホース内につまりが生じる。3)
湧水があると付着しにくい。などの欠点があつ
た。 本発明者は、これらの欠点を解決することを目
的として種々検討した結果、高吸水能を有するポ
リマーを含有する吹付材料を使用すればよいこと
を見出し、本発明を完成したものである。 即ち、本発明は、セメント、自重に対して30倍
以上の吸水能力を有するポリマー、骨材及び水を
主成分とする吹付材料である。 以下、詳しく本発明を説明すると、本発明で使
用されるセメント、骨材、水及び必要に応じての
セメント急結剤の各材料は、従来のものが好適に
用いられる。 すなわち、セメントとしては、一般には普通ポ
ルトランドセメントであるが、その他のポルトラ
ンド系セメント、つまり、早強、超早強、中庸
熱、白色のポルトランドセメントや、例えば、シ
リカ、フライアツシユ、高炉スラグを配合した混
合セメントであつてもよく、さらには、急硬セメ
ント、膨張セメント、高炉水砕スラグなどを施工
対象に応じて自由に選択使用する。セメントの使
用量は、通常、250〜400Kg/m3である。 骨材は、粒度の適当なものが使用され、その配
合割合は、モルタル吹付のときはセメントと細骨
材の重量比で1:2〜1:4、コンクリート吹付
のときはセメント、細骨材、粗骨材の重量比で
1:2:1〜1:5:3とするのが一般的であ
る。従来は、乾式吹付工法の場合には、セメント
と骨材との空練り混練物を圧送している関係上、
ホース内のつまりを防止するために、骨材の表面
付着水分を極力少なく、具体的には4重量%程度
以下に調整、管理したものを用いている。本発明
でも、このような骨材は当然使用できるが、むし
ろ、自重に対して30倍以上の吸水能力を有するポ
リマー(以下高吸水能ポリマーという)を添加し
て骨材に対する水量を6〜15重量%程度とするの
が好ましく、それによつて、粉塵発生量を少く、
かつ水セメント比を一定にコントロールしやすい
ので強度発現のバラツキをなくすることができ
る。 水量は、モルタル吹付のときは水セメント比45
〜50%とし、コンクリート吹付のときは40〜45%
とするのが好ましい。また、セメント急結剤を使
用するときは、前述したものが用いられる。 本発明は、以上の材料を適宜混合し、湿式又は
乾式の吹付材料を調合する任意の段階で、高吸水
能ポリマーを添加することを特徴とするものであ
る。すなわち、高吸水能ポリマーは、骨材とあら
かじめ混合してからセメントを加える方法、骨材
とセメントの空練り混合物を調製してから添加す
る方法、セメント急結剤の添加時期に単独又はセ
メント急結剤にあらかじめ混合して添加する方法
等、要するに、吹付材料を調合する任意の過程で
添加することができる。しかし、粉塵発生抑止の
点から骨材とあらかじめ混合してからセメントを
加える方法が望ましい。 本発明でいう高吸水能ポリマーとは、親水性基
を多数もち、しかも、適度に架橋された不溶性の
高分子からなるもので、自重に対して30倍以上の
吸水能力を有するポリマーを意味し、好ましくは
100倍以上とくに300倍以上、最も好ましくは800
倍以上の吸水能力を有し、かつ、セメントの硬化
を実用添加範囲内、具体的には、吹付材料に対し
て10重量%以内の添加量で、著しく阻害させない
ものである。 高吸水能ポリマーの例をあげれば、一般式RO
(AO)oH(式中Rはアルキル基、Aは1種又は2
種のアルキレン基、nは整数)で示されるもの、
アクリル酸系重合体であるポリアクリル酸塩系、
グラフト化ポリビニルアルコールや酢酸ビニル系
共重合体ケン化物である変性ポリビニルアルコー
ルなどのポリビニルアルコール系、カルボキシメ
チルセルロースなどのセルロースにアクリロニト
リルやアクリル酸をグラフト重合したグラフト化
セルロースのセルロース系、デンプン・ポリアク
リロニトリルグラフト共重合体ケン化物やデンプ
ン・ポリアクリル酸グラフト共重合体などである
グラフト化デンプンのデンプン系、ビニルアルコ
ール−アクリル酸塩共重合体、ポリアクリロニト
リル加水分解物、非イオンポリマー等である。こ
れらの具体的な商品名をあげれば、製鉄化学工業
(株)「アクアキープ」、三洋化成工業(株)「サンウエ
ツト」、住友化学工業(株)「スミカゲル」、日本エク
スラン工業(株)「エスペツク」、花王石鹸(株)「ワン
ダージエル」、日本バイリーン(株)「KPシート」な
どである。 高吸水能ポリマーの添加量は、骨材中に含まれ
る表面水を吸水できる量を添加すれば最もよい
が、吹付工事では、表面水が4重量%程度まで含
有していても問題はないので、表面水の4重量%
以上の水分をゲル化できる量であれば充分であ
る。その具体的な添加量は、吹付材料に対して
0.001〜10重量%程度であり、強度の面では添加
量の少ないもの程よい。 以上説明した通り、本発明は、湿式又は乾式の
吹付材料を調合する任意の段階で、高吸水能ポリ
マーを添加し吹付施工するものであり、それによ
つて、以下の効果を発揮するものである。 (1) 粉塵発生が極めて少ない。 (2) 骨材の水分が多く含まれていても作業性がよ
く、ホースのつまりがない。 (3) 湧水があつても吹付コンクリートの付着がよ
い。 (4) セメント急結剤の添加量をすくなくすること
ができる。 (5) 骨材の水分を多くできるので、吹付直前で水
を加える必要がなくなり、水セメント比を一定
とすることができる。 (6) 湿式法において、ノズル先端で高吸水能ポリ
マーを添加することにより、吹付コンクリート
の剥離を防止できる。 以下、実施例をあげてさらに説明する。 実施例 1 普通ポルトランドセメント350Kg、表面水8重
量%の川砂1203Kg、表面水4重量%の砂利(最大
寸法10mm)784Kg、及び自重に対して400倍程度の
吸水能力を有し、ポリアクリル酸塩を主成分とす
る市販の高吸水能ポリマー商品名「アクアキー
プ」(製鉄化学(株)製)0.5Kgをバツチヤープラント
で混合した。 この混合物をベルトコンベアで乾式吹付機(ア
リバー(株)製)に送給する途中で、カルシウムアル
ミネートを主成分とする市販のセメント急結剤商
品名「デンカナトミツク」(電気化学工業(株)製)
をセメントに対して5重量%添加し、該吹付機で
圧送した。ノズル先端から80m手前のホース部
で、別送された水と合流させ、直径3mのトンネ
ルに吹付施工した。 約8m3のコンクリートを連続吹付したが一度も
圧送ホース内につまらず付着が極めてよかつた。
リバウンド率、圧縮強度、粉塵の測定結果を第1
表に示す。比較のため、「アクアキープ」を添加
せずに同様の試験を行なつたところ、吹付量8m3
で5回のつまりがあつた。 粉塵は、市販の粉塵メーターを用い、吹付量1
m3ごとに測定し平均値を求めた。3時間と1日の
圧縮強度はプルアウト法(ピン引抜き法)によ
り、また28日圧縮強度はコアリングしてそれぞれ
測定した。
【表】
次に、同様に調合した吹付材料を湧水部に吹付
けしたところ、きわめて良好に付着した。これ
は、従来法では、湧水部の吹付施工の場合、セメ
ント急結剤の使用量を増やす必要があつたが、本
発明ではその必要はなかつた。 さらに、セメント急結剤の使用量を25%少くし
て同様に試験したところ、粉塵量は0.5mg/m3、
リバウンド率と圧縮強度はそれぞれ比較例と同等
程度の値であつた。 実施例 2 「アクアキープ」0.8Kg、実施例1と同一の骨
材、及び水55を混合した。数分後に水分はゲル
状となり骨材に分散した状態であつた。この混合
物にセメント350Kgを配合し、吹付機で20m圧送
し水を加えずにそのままトンネルに施工した。そ
の際、マイクロクリート(技術資源(株)製)にてセ
メントに対し4.5重量%の「デンカナトミツク」
を空気圧送し、吹付ノズル5m前でY字管により
合流させた。 8m3吹付後、実施例1と同様な試験をした。そ
の結果、粉塵量0.1mg/m3、リバウンド率8%、
3時間、1日、28日の圧縮強度はそれぞれ45Kg/
cm2、152Kg/cm2、365Kg/cm2であつた。 比較のため、「アクアキープ」を添加せずに同
様の試験を行なつたが、乾式吹付機ではまつたく
圧送できず、ホース、吹付機に付着した。 比較例 「アクアキープ」の代わりに、ポリビニルアル
コールとメチルセルロースをそれぞれ使用したこ
と以外は実施例1と同様に吹付試験を行つた。そ
の結果、ポリビニルアルコールを使用したコンク
リートも、メチルセルロースを使用したコンクリ
ートも粘性が上がり、ホース内にコンクリートが
付着し圧送しにくくなり、また、吹付コンクリー
トの中に気泡が多量混入し、実用困難なコンクリ
ートとなつた。
けしたところ、きわめて良好に付着した。これ
は、従来法では、湧水部の吹付施工の場合、セメ
ント急結剤の使用量を増やす必要があつたが、本
発明ではその必要はなかつた。 さらに、セメント急結剤の使用量を25%少くし
て同様に試験したところ、粉塵量は0.5mg/m3、
リバウンド率と圧縮強度はそれぞれ比較例と同等
程度の値であつた。 実施例 2 「アクアキープ」0.8Kg、実施例1と同一の骨
材、及び水55を混合した。数分後に水分はゲル
状となり骨材に分散した状態であつた。この混合
物にセメント350Kgを配合し、吹付機で20m圧送
し水を加えずにそのままトンネルに施工した。そ
の際、マイクロクリート(技術資源(株)製)にてセ
メントに対し4.5重量%の「デンカナトミツク」
を空気圧送し、吹付ノズル5m前でY字管により
合流させた。 8m3吹付後、実施例1と同様な試験をした。そ
の結果、粉塵量0.1mg/m3、リバウンド率8%、
3時間、1日、28日の圧縮強度はそれぞれ45Kg/
cm2、152Kg/cm2、365Kg/cm2であつた。 比較のため、「アクアキープ」を添加せずに同
様の試験を行なつたが、乾式吹付機ではまつたく
圧送できず、ホース、吹付機に付着した。 比較例 「アクアキープ」の代わりに、ポリビニルアル
コールとメチルセルロースをそれぞれ使用したこ
と以外は実施例1と同様に吹付試験を行つた。そ
の結果、ポリビニルアルコールを使用したコンク
リートも、メチルセルロースを使用したコンクリ
ートも粘性が上がり、ホース内にコンクリートが
付着し圧送しにくくなり、また、吹付コンクリー
トの中に気泡が多量混入し、実用困難なコンクリ
ートとなつた。
Claims (1)
- 1 セメント、自重に対して30倍以上の吸水能力
を有するポリマー、骨材及び水を主成分とする吹
付材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57049631A JPS58168798A (ja) | 1982-03-27 | 1982-03-27 | 吹付材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57049631A JPS58168798A (ja) | 1982-03-27 | 1982-03-27 | 吹付材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58168798A JPS58168798A (ja) | 1983-10-05 |
JPH0260839B2 true JPH0260839B2 (ja) | 1990-12-18 |
Family
ID=12836561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57049631A Granted JPS58168798A (ja) | 1982-03-27 | 1982-03-27 | 吹付材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58168798A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6131572A (ja) * | 1984-07-23 | 1986-02-14 | 日曹マスタ−ビルダ−ズ株式会社 | コンクリ−トの吹付方法 |
JPS63167845A (ja) * | 1986-12-27 | 1988-07-11 | 鹿島建設株式会社 | 湧水面または湿潤面の吹付けコンクリ−ト施工法 |
JPH0674716B2 (ja) * | 1989-05-24 | 1994-09-21 | 株式会社大林組 | 岩盤の補強方法 |
JPH0369772A (ja) * | 1989-08-08 | 1991-03-26 | Mitsui Constr Co Ltd | 粉体の乾式吹付方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5213853A (en) * | 1975-07-15 | 1977-02-02 | Tadahiro Yuuki | Temperature control for green house |
JPS56108498A (en) * | 1980-01-30 | 1981-08-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Method of lining quickksetting cement mortar |
-
1982
- 1982-03-27 JP JP57049631A patent/JPS58168798A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5213853A (en) * | 1975-07-15 | 1977-02-02 | Tadahiro Yuuki | Temperature control for green house |
JPS56108498A (en) * | 1980-01-30 | 1981-08-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Method of lining quickksetting cement mortar |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58168798A (ja) | 1983-10-05 |
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