JPH025854A - 食品用菌塊及びその栽培方法 - Google Patents

食品用菌塊及びその栽培方法

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JPH025854A
JPH025854A JP63157673A JP15767388A JPH025854A JP H025854 A JPH025854 A JP H025854A JP 63157673 A JP63157673 A JP 63157673A JP 15767388 A JP15767388 A JP 15767388A JP H025854 A JPH025854 A JP H025854A
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JP
Japan
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medium
mushroom
cultivation
pores
hyphae
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JP63157673A
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English (en)
Inventor
Yoshimasa Kubo
久保 好政
Masao Hondo
昌雄 本藤
Saburo Kida
三郎 木田
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Akita KK
Original Assignee
Akita KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は食品用菌塊及びその栽培方法に関し、更に詳し
くは食用に供し得る材料から成る培地にキノコの菌糸を
培養・増殖して得られる食品用菌塊及びその栽培方法に
関する。
(従来技術) 従来より、オガ屑および米ヌカ等を調整した培地を広口
びん等の栽培容器に充填し、加熱殺菌した後、種菌を接
種して菌糸培養を行い、子実体を発芽させ、生育させる
キノコの人工栽培が行われている。
このキノコの人工栽培はシイタケ、シロタモギタケ、ヒ
ラタケ、エノキタケ等の種類のキノコで行われ、商品と
して流通している。
とごろで、上記の人工栽培により栽培されるキノコは、
栽培条件によって多少違うが、いずれも天然に産するキ
ノコと形態上はとんど差異のないものである。すなわち
、我々が食するいわゆるキノコは子実体と称される部位
であるが、この子実体は、通常は小径の菌茎部の上部に
菌傘部を備えた形状をなしている。
これら子実体くキノコ)はその形態が小さく、通常はさ
らに小さく細断されて各種料理の材料の1つとして提供
されるためその調理法は限られており、且つその需要量
にも限度がある。
一方、最近、キノコは各種の薬効を有することが知られ
るようになってきた。したがってキノコの有効成分をで
きるだけ損なわないように、かつ量的にも多く食するこ
とができれば健康上有効である。
このため、特開昭62−234026号公報、特開昭6
234027号公報、特開昭62−234028号公報
Gこは、肝機能障害者等に適した食品として、穀類等の
食用に用いられる材料から成る可食培地にキノコの種菌
を植菌して培養を行い、実質的に子実体を発芽させるこ
となく得られる培養物が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 前記培養物には、子実体に含有されている有効成分と同
等の成分が大量に含有され且つ炭水化物等の各種栄養成
分もバランスよく含まれているため、健康食品としては
極めて優れているものである。
しかしながら、かかる培養物は培地内に単に菌糸が伸長
蔓延しただけのものであって、子実体のように菌糸が高
密度に癒合一体化したものとは比較すべくもなく、その
まま食してもいわゆるキノコの食味や食感は全く得られ
ない。
また、かかる培養物の培養は、前掲の特開昭に示される
如く、液体培養されるものであるため、得られる培養物
を食品として大量に供給するには凍結乾燥等の操作を必
要とし、最終的に得られるものも粉末状であって歯応え
等の嗜好を到底満足し得るものではない。
そこで、本発明の目的は、可食培地にキノコの種菌を植
菌して培養を行い且つ培地表面に実質的に子実体を発芽
させることなく得られる画境であって、各種の調理法に
適合し、しかも歯応え等の嗜好も通常のキノコとほぼ同
等に満足し得るブロック状の食品用菌塊及びその栽培方
法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、前記問題を解決する手段とじては、本発
明者のうちの1人が先に特願昭60−284952号明
細書及び特願昭60−284953号明細書において提
案した画境、即ち培地表面上に盛り上がった菌糸塊を可
食培地内に形成することが有効ではないかと考え鋭意検
討を重ねた結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、食用に供し得る材料から成るキノコ栽
培用培地が、その表面に実質的に子実体が形成されるこ
となく培地空隙内に伸長したキノコの菌糸によって一体
化され、且つ前記培地内に設けられている複数本の細孔
内の少くとも1部に、キノコ菌糸が癒合結着して成る塊
が形成されていることを特徴とする食品用菌塊である。
また、本発明は、下記の(a)〜(f)の工程を含むこ
とを特徴とする食品用菌塊の栽培方法、或いは下記の(
i)〜(vi)の工程を含むことを特徴とする食品用菌
塊の栽培方法である。
(a)〜(f)の工程 (a+  栽培容器内に食用に供し得る材料を充填して
キノコ栽培用培地を形成する工程、 (b)  培地に複数の細孔を穿設する工程、(c)培
地を殺菌する工程、 (d)  培地上にキノコの種菌を植菌して菌糸の培養
を行う工程、 (e)菌糸を増殖させる工程、 (fl  菌床面に子実体が発生することを抑制しつつ
細孔内に増殖した菌糸を癒合結着せしめて塊を形成する
工程、 (i)〜(vii)の工程 (i)栽培容器内に食用に供し得る材料を充填してキノ
コ栽培用培地を形成する工程、 (i1)  培地を殺菌する工程、 (iii )  培地上にキノコの種菌を稙閑して菌糸
の培養を行う工程、 (iv)  培養終了後、菌床面を平滑化する工程、(
v)  培地に複数の細孔を穿設する工程、(vi) 
 菌糸を増殖させる工程、 (vii)  細孔内に増殖した菌糸を癒合結着せしめ
て塊を形成する工程、 かかる栽培方法において、菌糸の増殖をオゾン含有空気
の下で行うことが栽培日数を短縮することができ好適で
ある。
尚、本発明において言う「表面」とは、培地内に設けら
れている内壁面を除く培地の表面を言い、「実質的に子
実体を形成されることなく」とは、子実体が発芽してい
ても未発達であり、菌傘部が全く形成されていない状態
を言う。
また、「平滑化」とは、菌床面を構成する粒子間の隙間
を実質的に消滅させることを言う。
(作用) 本発明の食品用菌塊は、可食培地がその表面に実質的に
子実体が形成されることなく菌糸組織によって一体化さ
れており、且つ前記培地内に設けられている複数の細孔
内の少くとも1部には、菌糸が癒合結着して成る塊が形
成されているものであるため、全体としてブロック状に
なっており、各種の調理法に適合する。
しかも、かかる食品用菌塊の歯応え、風味等の嗜好も通
常のキノコとほとんど変らない。
また、かかる食品用菌塊は、可食培地に複数の細孔を穿
孔し、その培地上にキノコの種菌を植菌して培養・増殖
すること、或いは可食培地上にキノコの種菌を植菌し培
養してから培地に複数の細孔を穿孔し、次いで菌糸を増
殖することによって得ることができるため、従来のキノ
コの人工栽培に用いられている設備等を大幅に変更する
ことなく栽培することができる。
(実施例) 本発明を図面を用いて更に詳細に説明する。
第1図は本発明の画境の部分断面図、第2図は本発明の
一実施例を示す説明図、及び第3図は本発明の他の実施
例を示す説明図を夫々示す。
第1図において、1は培地、2は培地1内に設けられて
いる細孔、Aは細孔2内の菌糸塊を夫々示す。
本発明においては、培地1が可食成分から成るものであ
る。
かかる可食成分としては、食用に供し得ることができ且
つキノコ栽培ができるものであればよく、例えば殻類、
イモ類、豆類等を挙げることができる。特に、豆腐のし
ぼりかす、むぎこがし粉、粉末状の玄米、凍豆腐等を適
当な割合で混合して培地にすることが好ましい。この様
な可食成分から成る培地に、培地の支持体として、アス
パラガス、竹の子等の繊維質のものも加えてもよく、更
にブドウ糖、醤油粕、ミネラル、ビタミン等の栄養剤を
少量を加えてもよい。
尚、前記繊維質は、可食性であれば人工のものであって
もよい。
本発明の画境は、前記可食成分から成る培地1がその表
面に実質的に子実体が形成されることなく菌糸組織によ
って一体化されており、且つ培地1内に設けられている
複数の細孔内の少くとも1部に菌糸が癒合結合して成る
塊が形成されているものである。
ここで、培地1の表面に子実体(菌傘部)が形成されて
いる画境は、細孔内の菌糸塊が充分に発達せず、歯応え
等が劣るものとなり、しかも培地1の栄存分の多くが子
実体に供給されてしまうため、培地1の栄養価及び風味
が劣るものとなる。
また、この様な培地1内の細孔2に形成される菌糸塊A
は、従来のキノコの菌茎部とも言うべき部位、或いは菌
茎部には至らない培地表面から盛り上がった菌糸組織、
換言すると子実体が発芽する直前状態にある菌糸組織(
以下、原基と称することがある)が生育過程で癒合した
ものである。
即ち、子実体として発芽した段階の全く未発達の菌茎部
と原基とが、菌茎部及び特に菌傘部の生育が抑制される
ことによって癒合し、菌糸が癒合結着しているものであ
る。或いは、子実体として発芽することなく原基が互い
に癒合しているものである。
かかる細孔2の菌糸塊Aは、培地1内に存る菌糸組織と
も互いに癒合結着されているため、培地lを含む画境全
体がブロック状に一体化されている。
本発明において、菌糸塊Aが培地1内に設けられている
細孔2の少くとも1部に形成されていればよく、その他
の細孔においては、第1図に示す如く、子実体(菌傘部
)10が形成されている状態或いは原基7が未だ癒合結
着していない状態であってもよい。
尚、細孔2の壁面に形成された子実体(菌傘部)10は
、後述する様に、細孔2内は酸素欠乏状態になっている
ため、充分に成長することができず、未発達の状態にあ
る。
この様な本発明の画境は、培地1を含めて食用に供する
ことができ、その歯応え、風味等も通常のキノコとほぼ
同等であり充分に満足し得るものである。
しかも、出荷の際に、凍結乾燥等の操作を施す必要がな
く、栽培容器から取り出した状態或いは外形を整えた状
態で出荷することができる。
勿論、本発明の画境を、需要者の好みに応じて凍結乾燥
等の操作を施して粉末状にして出荷してもよいことは言
うまでもないことである。
尚、本発明で採用するキノコ菌の種類は特に限定する必
要はないが、ヒラタケ、シロタモギタケ、シイタケ、エ
ノキタケ、マツタケ等の種菌が多く用いられる。
かかる食品用菌塊を得ることができる栽培方法の一例に
ついて第2図を用いて説明する。
第2図において、■は培地、2は培地1に穿孔されてい
る細孔、3はビン、4はビン3の分割面を夫々示す。
本発明の画境の栽培方法は、人工栽培のうちのビン栽培
に屈するものであり、広口のガラスビン、プラスチック
ビン等を使用することができる。
かかるビンlは、口径60〜70mmのものが好ましく
、更に第2図に示す如く、その中程で二分割できる様に
することが得られる画境の取り出しを容易にすることが
できる。
ビン1を二分割する場合において、分割面4からビンl
内に栽培中に雑菌が混入しない構造であるものが好まし
い。
かかる構造のビンは、例えばガラスビンの場合について
説明すると、嵌込み構造とし、嵌込みの際に、二分割し
たビンの一方を加熱・膨張させた後、他方のビンを加熱
することなく嵌入させることで得られる。更に、分割面
を粘着テープ等で被うことが好ましい。
また、薄いプラスチックで成形されたビンを用い、ビン
から画境を取り出すことなく出荷し消費者が料理をする
際にビンから画境を取り出すようにしてもよい。
この様な栽培ビンに充填する培地としては、前述した数
種の可食成分の適量と適量の水(水分含有量が60〜6
5重量%)とを攪拌・混合して調整する。次いで、調整
した培地を第2図(I)に示す様にビン3に充填し、培
地1に複数の細孔2を適当な棒状器具(図示せず)を用
いて穿設する。
ビン1への培地の充tfflは、例えば、口径67mm
、容ft1ooOccのビンに対して約550g程度で
ある。
尚、培地lはビン3の首部下部まで充填し、培地の上部
は下部よりも固詰めとなる様にする。
かかる培地1に穿設する複数の細孔2は、径が3〜10
mm程度のもので且つ間隔が3〜5+nm程度とするこ
とが、後述する植菌等の際に種菌で細孔2が充填される
ことがなく、空隙部として残留させることができる。
この様な細孔2の数は、前記の口径のビンでは6〜10
ケ程度とすることが好ましい。
かかる細孔2の大きさのバラツキは、得られる画境の歯
応え等の面から可及的に小さくすることが好ましい。
次に、ビン3の口縁にキャップを被せ、適宜な殺菌釜(
図示せず)に収容して蒸気殺菌を行う。
殺菌終了後のビン3を殺菌釜から取り出し冷却した後、
キャップを取り、第2図(n)に示す如く、ビン3の首
部内に種菌5を充項して植菌し、再びキャップを被せて
培養室(図示せず)内に収容して菌糸の培養を行う。
種菌5は予′め別途培地に培養した優良のものを用い、
菌糸が繁殖した培地を粒状に砕いたものを用いる。
この様に培養した種菌の接種量は、通常のキノコの人工
栽培において採用されている量(約10g)でよ(、種
菌の際には、ビン3の首1部内の種菌層を上方から突棒
(図示せず)等で押圧してその密度を高める。
培養室内の温湿度は、菌の種類によっても異なるが、例
えばヒラタケの場合には温度18℃前後、湿度50〜7
0%程度に調整する。
ヒラタケの場合、培養期間は約20〜25日程度である
かかる培養期間経過後には菌糸が培地内に真白に旺盛に
繁殖して培養が終了する。
培養が終了したビン3を生育室(図示せず)に移して菌
糸の増殖を図る。生育室は暗室に保たれ、換気装置及び
温湿度調整装置を備えているものが好ましい。
菌糸の増殖を図るには、生育室の換気を充分に行い新鮮
な空気を充分に菌糸に供給する。
尚、培養が終了したビン3を生育室に移す前に、ビン口
上縁から2〜5mmの部分又は種菌5の全部を菌掻きに
よって除去、或いは種菌5を網目の極めて細い網等の上
に置いて殖菌し、培養終了後に種菌5を全て除去して新
しい菌床面を形成することが、菌糸の活力を向上させる
ことができるため好ましい。
かかる菌糸の増殖をオゾン(03)含有空気の下で行う
ことによって短時間で増殖を完了することができる。
この際の空気中のオゾン含有量を人体への影響も考慮し
て0.2〜0.3 ppmとし、オゾン含有空気を直接
ビン3の内部に吹き込んでもよく、キャップを被せたビ
ン3を複数本収容した箱内に吹き込むことでもよい。
オゾン空気吹込み時間は24〜48時間程度で充分であ
る。
この様にして菌糸の増殖を促すことによって、細孔2の
壁面部に壁面から盛り上った原基(第2図(III)の
7)が発生する。
次いで、菌糸の増殖が終了したビン3は、菌床面の子実
体の発生を抑制しつつ細孔2の壁面に発生した原基を癒
合させる。
ところで、細孔2内の雰囲気は流入する酸素量よりも菌
糸の呼吸作用に因る炭酸ガスの発生量が多いため、酸素
欠乏状態となっている。
このため、細孔2の壁面に発生した原基7は、正常な子
実体形成活動ができずに原基部分の菌糸が成長し、ある
いは隣接する原基が次第に成長して接近し、やがて菌糸
が癒合結着して細孔2いっばいに広がって成長し菌糸塊
Aとなる。
この様にして形成される菌糸塊Aは、細孔2の1部に形
成されていればよく、細孔2の他の部分においては子実
体(菌傘部)が形成され或いは原基7が癒合結着してお
らず空隙部が存在していてもよい。
尚、細孔2に形成される子実体(菌全部)は細孔内が酸
素欠乏状態にあるため、充分に生育することができず未
発達の状態にある。
かかる菌糸塊Aを形成する工程においては、菌床面に実
質的に子実体を形成させることなく且つ細孔2に流入す
る酸素量を菌糸が死滅しない程度に保つことが大切であ
るため、第2図(III)に示す如く、複数の細孔が穿
孔されているキャップ6を被せて調整することが好まし
い。
その際に、キャップ6の形状を、第2図(III)に示
す様に、中央部を凸状にすることが培地1上に形成され
る菌糸塊を可及的に少なくし、細孔2内に充分な菌糸塊
を形成することができるため好ましい。
この様な菌糸塊を形成させるための菌糸の増殖期間も含
めた生育期間は、キノコ菌種又は培地の充填密度によっ
ても相違するが、ヒラタケの場合にあっては、約5〜2
0日間程であった。
また、このときの生育室の条件は、10〜20℃の温度
で80%以上の湿度に保たれている。
この様にして得られる画境は、ビン3を分割面4からに
分割して取り出して出荷、或いはビン3と共に出荷する
ことができる。
次に、本発明の栽培方法について、他の例を第3図を用
いて説明する。
第3図において、■は培地、30はビン、31はビン3
0が嵌入される首部、20は培地1の略中央部に穿設さ
れている孔を夫々示す。
首部31を取り外したビン30に数種の可食成分と水と
を攪拌・混合して調整した培地を充がしてから、培地1
の略中央に植菌用の大径の孔20を穿設し、次いで首部
31を被せる。
この様に孔20が穿設されている培地1を有する第3図
(a)に示す培養ビンの口縁にキャップ(図示ぜず)を
被せ、適宜な殺菌釜(図示せず)に収容して茎気殺菌を
行う。
殺菌終了後、培養ビンを殺菌釜から取り出し冷却してか
らキャップ及び首部31を取り、第3図(blに示す如
く、培地1上及び孔20内に種菌5を充填して植菌し、
再び首部31及びキャップを被せて培養室(図示せず)
に収容して菌糸の培養を行う。
尚、植菌の際には、培地1上の種菌層を上方から突棒(
図示せず)等で押圧してその密度を高める。
ごの様に種菌5を培地1の上面のみならず孔20にまで
充填することによって、培地1内への菌糸を培地1の上
面のみならず孔20の内壁面からも伸長させるためであ
る。
培養室の温湿度及び培養期間は、前述した先の例におい
て述べた様に、ヒラタケの場合においては温度18℃前
後、湿度50〜70%に調整し、約20〜25日程培養
する。
かかる培養期間経過後には、菌糸が培地内に真白に旺盛
に繁殖している。
培養が終了したビン3を生育室に移して菌糸の増殖を図
る前に、菌床面を平滑化してから、第3図(c)に示す
如く、複数の細孔2を培地に穿設することが大切である
かかる菌床面の平滑化によって、後述する様に、菌床面
に子実体を形成させることなく細孔2内に菌糸塊を形成
させることができる。
菌床面の平滑化は、菌播き刃等で菌床面を数秒間なでつ
けることで達成でき、菌床面の状態の変化はルーパ等で
観察できる。
また、培地1に穿設する複数の細孔2は、前述の先の例
で述べた如く、径が3〜10mm程度の細孔を間隔3〜
5mm程度で6〜10ケ程穿設することが好ましい。
本例の如く、培養終了後に培地lに複数の細孔2を穿設
することは、培養前に細孔2を穿設する先の例の場合よ
りも、細孔2内に形成される菌糸塊7を多くすることが
できる。このことは、培養後の細孔2の穿孔によって、
培地1内部の菌糸をより一層活性化できるものと推察さ
れる。
この様に菌床面を平滑化し且つ複数の細孔2を穿設した
後、菌糸の増殖を行う。
菌糸の増殖を図るには、生育室の換気を充分に行い新鮮
な空気を充分に菌糸に供給する。
尚、菌糸の増殖のためには、菌床面を平滑化する前に、
種菌5の層の上面から2〜5mmの部分又は培地上の種
菌5の全部を菌掻き等によって除去し菌糸の活力を向上
させることは好ましいことである。
かかる菌糸の増殖も、先の例において述べた如く、オゾ
ン(03)含有空気下で行うことによって短時間で増殖
を完了することができる。
この様にして増殖が終了した培養ビンは、細孔2の壁面
に発生した原基を癒合結着させる。
この工程において、通常のキノコの人工栽培で採用され
ているキャップを被せても、菌床面に実質的に子実体が
形成されない。
これは培養終了後に行った菌床面の平滑化に因るもので
ある。かかる平滑化によって菌床面に存在する菌糸の呼
吸作用が十分にできず菌糸の活性が大幅に低下したもの
と推察される。
一方、細孔2内は菌糸の呼吸作用によって炭酸ガスの発
生量が流入する酸素量よりも多いため、酸素欠乏状態に
なっている。
このため、細孔2の壁面に発生した原基は、正常な子実
体形成活動ができずに菌糸塊Aを形成する。
この場合においても、細孔2の全体に亘って菌糸塊へが
形成されなくてもよく、細孔2の一部には子実体(菌傘
部)が形成され或いは菌糸の癒合結着が未発達で空隙部
が存在していてもよい。
以上、述べてきた栽培方法による生育期間及び生育室の
条件等については、先の例で述べた期間及び条件を採用
することができる。
本発明において用いる種菌は、菌糸培養の終了したもの
を培地もろとも粒状に砕いたものを使用する。この種菌
の培養に用いる培地は、画境の栽培に用いる培地の組成
と同一組成とすることが好ましい。
(栽培例) 以下、ヒラタケ菌による本発明の食品用菌塊の具体的な
栽培例を示す。
容量比で豆腐のしぼりかす6o、むぎこがし粉30、粉
末状の玄米10から成る培地を水分含有量が約63重量
%となる様に調整した。
この培地を、口径67mm、容器1000ccの広口の
栽培ビンに約550g充填し、培地内に径5 m mの
細孔を5mm程度の間隔をおき8本穿設した。
尚、広口ビンは、第2図に示す如く、ビンの中間部で二
分割できる構造とし、分割面には粘着テープでシールし
たものである。
次に、栽培ビンにキャンプをし、殺菌釜に入れて98°
Cの温度で12時間蒸気殺菌を行った。
冷却後、キャップを取り外し、栽培ビンの首部内にヒラ
タケ菌の種菌を約Log入れて、上方がら軽くプレスし
て植菌を行った。
種菌はヒラタケ菌を予め植菌する培地の組成と同一組成
の培地で別途培養したものを培地と共に砕いて粒状にし
たものである。
植菌後、栽培ビンを培養室に移し温度17〜19°C1
湿度60〜65%の条件で培養を行ったところ、約20
日間で培地内全体に菌糸が広く繁殖し、培養を終了した
この培養を終了した時点で、栽培ビンから培地を取り出
して切断し断面を観察したところ、培地は菌糸組織によ
ってブロック状になってはいるものの、細孔内にはほと
んど菌糸塊が形成されていなかった。
かかる培養終了後の栽ビンを、ビン口から約3mm下ま
で菌播刃を用いて菌種を行ってから生育室に移した。
生育室において、空気流入口及び排気口を有する箱に、
培養終了後の栽培ビンを収納し、オゾン(0ヨ)を含有
する空気を1500β/分の割合で流入させつつ 時間
保持した。この際の生育室は温度16℃、湿度75%に
保持した。
この様にして菌糸の増殖を行った後に、栽培ビンから取
り出した培地の断面観察によれば、細孔内に原基が発生
し菌糸塊が形成され始めていることが観察される。
次いで、かかる状態にある栽培ビンを前記の箱から取り
出し、第2図(I[[)に示す様な、中央部が凸状で且
つ径5mmの細孔が8ケ穿設されているキャップを被せ
、生育室を温度13℃、湿度95%に保持しつつ15日
間保持した。
かくして得られる培地の断面を観察すると、菌糸組織に
よって一体化されている培地内の細孔に菌糸塊がいっば
いに広がって形成されており、全体としてブロック状に
なっていることがわかる。
かかる画境を取り出して切断し、バタ焼きして食したと
ごろ、風味及び歯応え共に良好であった。
これに対し、第2図(i)において細孔2を穿設するこ
となく種菌5を充填し、培養終了後にも複数の細孔2を
穿設することがない方法では、前記の方法と同様な条件
を採用しても培地1内には菌糸塊を形成することができ
ず、得られる画境の風味、歯応えは劣るものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の画境の部分断面図、第2図は本発明の
一実施例を示す説明図、及び第3図は本発明の他の実施
例を示す説明図を夫々示す。 図において、■は培地、2は培地1内に設けられている
細孔を夫々示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、食用に供し得る材料から成るキノコ栽培用培地が、
    その表面に実質的に子実体が形成されることなく培地空
    隙内に伸長したキノコの菌糸によって一体化され、且つ
    前記培地内に設けられている複数本の細孔内の少くとも
    1部に、キノコ菌糸が癒合結着して成る塊が形成されて
    いることを特徴とする食品用菌塊。 2、下記の(a)〜(f)の工程を含むことを特徴とす
    る食品用菌塊の栽培方法。 (a)栽培容器内に食用に供し得る材料を充填してキノ
    コ栽培用培地を形成する工程、 (b)培地に複数の細孔を穿設する工程、 (c)培地を殺菌する工程、 (d)培地上にキノコの種菌を植菌して菌糸の培養を行
    う工程、 (e)菌糸を増殖させる工程、 (f)菌床面に子実体が発生することを抑制しつつ細孔
    内に増殖した菌糸を癒合結着せしめて塊を形成する工程
    、 3、下記の(i)〜(vii)の工程を含むことを特徴
    とする食品用菌塊の栽培方法。 (i)栽培容器内に食用に供し得る材料を充填してキノ
    コ栽培用培地を形成する工程、 (ii)培地を殺菌する工程、 (iii)培地上にキノコの種菌を植菌して菌糸の培養
    を行う工程、 (iv)培養終了後、菌床面を平滑化する工程、 (v)培地に複数の細孔を穿設する工程、 (vi)菌糸を増殖させる工程、 (vii)細孔内に増殖した菌糸を癒合結着せしめて塊
    を形成する工程、 4、菌糸の増殖を、オゾン含有空気の下で行う請求項第
    2項又は第3項記載の食品用菌塊の栽培方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03297325A (ja) * 1990-04-16 1991-12-27 Shigeaki Mori 食用茸の菌糸を増殖熟成してなる培地食品
JPH06181714A (ja) * 1992-12-15 1994-07-05 Bell Shokuhin Kk オカラを基材とした菌食食品素材の製造法
US7069604B2 (en) 2000-06-23 2006-07-04 Inax Corporation Tankless western-style flush toilet

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