JPH0250137B2 - - Google Patents

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JPH0250137B2
JPH0250137B2 JP56025642A JP2564281A JPH0250137B2 JP H0250137 B2 JPH0250137 B2 JP H0250137B2 JP 56025642 A JP56025642 A JP 56025642A JP 2564281 A JP2564281 A JP 2564281A JP H0250137 B2 JPH0250137 B2 JP H0250137B2
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JP
Japan
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parts
weight
component
polymer
monomer
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JP56025642A
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Kazumasa Kamata
Yoshihisa Oosaka
Masahiro Kaneda
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は良好な加工性を有する塩化ビニル樹脂
組成物に関する。 ポリ塩化ビニル樹脂は良好な化学的、物理的性
質を有し、広く用いられているが、種々の意味で
加工性が悪いという欠点を有している。即ち溶融
粘度が高く流動性が悪く、加工温度が熱分解温度
に近い為に成形加工領域が狭く、ゲル化速度が遅
い為にロール混練操作等で速かに粉体から均一に
溶融物となり難く、溶融成形物の表面状態が劣悪
になる場合が多い。可塑剤の添加がこれらの欠点
の一部を解決することは良く知られているが、可
塑剤の揮発逃散等の問題がある他に機械的性質の
低下をもたらし、硬質ポリ塩化ビニル用途の全面
的解決にはほど遠い。一方塩化ビニル樹脂の成形
加工時に樹脂のゲル化速度を速めたり、成形機の
金属面への粘着性を低下させることによつて、生
産性を向上させかつ成形品の表面を平滑にし、長
時間連続成形しても成形品に変らぬ光沢を付与さ
せたり、ブローボトル成形時のいわゆるドローダ
ウン防止、大型射出成形機での流動性の改良等の
加工性の向上を目的として、塩化ビニル樹脂と相
溶性を有する共重合体のいくつかが加工助剤とし
て検討され、一部の用途では大きな成果を得てい
るが、現在市場で使用されている主なものはメチ
ルメタクリレートを主成分とする共重合体であ
る。これらを混合した塩化ビニル樹脂は、ゲル化
速度の促進効果が大きく、又高温での引張り伸度
が増大するなど、二次加工性が大巾に改善される
が、一方では押出フイルムの光沢の欠如、未ゲル
化物の発生(フイツシユ・アイとも呼ばれる)等
の成形品の商品価値を落とすような欠点をも有し
ている。又上記メチルメタクリレート共重合体は
本質的に金属面への粘着性が大きく、その上溶融
粘度が高いため、メチルメタクリレートを主成分
とする共重合体を添加した塩化ビニル系樹脂組成
物の成形加工時にはトルク(混練抵抗)が著しく
増大するという、生産性に関連した欠点が見出さ
れている。これらの欠点を改善する目的で種々の
滑剤の併用も検討されているが、塩化ビニル系樹
脂組成物の物理的性質の保持面から使用量に上限
があるうえ、この範囲内でも滑性の持続性の欠
除、成形品の表面へのブルーム、加工成形時の金
型等への滑剤の付着(プレート・アウトともい
う)等の欠点がさらに生起するため、一般的な解
決法とはなりえていない。 上記の問題点を一挙に解決する組成物として、
すなわち、塩化ビニル樹脂の透明性を保持し、ド
ローダウン等の加工性の改良、成形時の流動性の
向上、高温での伸度の改良、カレンダーリングの
際のロール面からの離型性など、滑性の長期持続
性に極めて優れた特性を有する組成物も考案さ
れ、かなりの効果を上げているが、生産性の向
上、品質の向上、省エネルギー等の見地から塩化
ビニル樹脂の加工時に流動性が良好で、さらに滑
性の持続性の大きい加工助剤が求められており、
上記の組成物では限界がある。又配合によつては
成形加工時に金型等への付着物の増加(プレー
ト・アウト)が見られることもあり、市場の要求
を充分に満足しているとはいえない状態である。 本発明者らは以上の点を考慮して、広範囲な検
討を行つた結果、前記ポリメチルメタクリレート
が有する優れた加工性を有しながら優れた流動性
と滑性の持続性をも有し、しかもプレートアウト
現象のない組成物を得ることに成功し、本発明に
到達した。 本発明は()少くとも80重量%が塩化ビニル
であるポリ塩化ビニル重合体および/又は共重合
体99.95〜90重量部と、()(A)メチルメタクリレ
ート5〜100重量%と、それと共重合可能なモノ
マー95〜0重量%とからなるモノマー又はモノマ
ー混合物を重合して得られる、100mlのクロロホ
ルム中に0.1gの重合体を溶解した溶液について、
25℃で測定した還元粘度(ηsp/C)が2以下で
ある非ゴム状重合体又は共重合体5〜45重量部の
存在下に、(B)アルキル基の炭素数が1〜18のアク
リル酸アルキル100〜30重量%とアルキル基の炭
素数が1〜18のメタクリル酸アルキル70〜0重量
%とからなるモノマー又はモノマー混合物40〜70
重量部を、(B)成分の重合体のηsp/Cが1以下に
なるような条件で重合し、得られた(A)、(B)両成分
を含む重合体の存在下に、(C)メチルメタクリレー
ト50〜100重量%とそれと共重合可能なモノマー
50〜0重量%とからなるモノマー又はモノマー混
合物5〜40重量部を重合して得られる三段重合物
0.05〜10重量部とからなる、良好な加工性を有す
る塩化ビニル樹脂組成物であり、ポリメチルメタ
クリレートの有する、加工性改良効果を具備した
まま、優れた加工性と滑性の持続性を有し、しか
も成形加工時にブリードやプレートアウトのない
透明な新規な塩化ビニル系樹脂組成物を提供する
ものである。 本発明の特徴は()成分において、低分子量
のアクリル酸エステルの重合体あるいはアクリル
酸エステルとメタクリル酸エステルの共重合体
((B)成分)という、いわゆる滑性を左右する成分
を用い、さらにこの成分の内側と外側に塩化ビニ
ル樹脂を相溶性の良好な比較的分子量の小さな、
メタクリレート系重合体(A)(C)成分を配置した、い
わゆるサンドイツチ構造をとらせることにある。
このサンドイツチ構造は少くとも5%がメチルメ
タクリレートである重合体で、かつ、ηsp/Cが
2以下である非ゴム状重合体又は共重合体ラテツ
クス((A)成分)の存在下に、メタクリル酸エステ
ルと、アクリル酸エステルの混合物又はアクリル
酸エステル((B)成分)を(B)成分の重合体のηsp/
Cが1.0以下になるような条件下で添加重合し、
次いでこのラテツクスの存在下に(C)成分として、
メチルメタクリレート又は、これを共重合可能な
モノマー成分50%以下を含む混合物を添加重合す
ることによつて得られる特に乳化系の三段重合法
を適用することにより容易に得られる。このサン
ドイツチ構造を形成するためには、二段目以降の
存在下重合に於て、乳化剤を新たに添加せずに重
合を行い、(B)成分、(C)成分単独のポリマーの形成
を実質的に抑えるのが好ましい。高重合度のポリ
メチルメタクリレートはその軟化温度が高いため
に、通常の塩化ビニル樹脂の加工条件では、分散
が充分になされず、未ゲル化物を多く残してしま
う。又加工条件を強めて分散させ、未ゲル化物を
なくするまで加工を続けると、塩化ビニル樹脂と
の混練で未ゲル化物は消失するが、熱劣化のた
め、実用に向かなくなる。そのために分散性の良
好な、ηsp/Cが小さいメチルメタクリレート系
成分(A)を核とし、その周囲に滑性効果の大なる(B)
成分を極めて密に重合させ、更にその外側に塩化
ビニル樹脂と相溶性が良好であるメチルメタクリ
レート系モノマーを重合させることによつて得た
組成物を塩化ビニル樹脂に配合した本発明組成物
は、塩化ビニル樹脂の加工性改良に優れた効果を
発揮するのみでなく、(B)成分中にも塩化ビニル樹
脂と相溶性の良好なメタクリル酸エステルを含ん
でいるため、ブリード、プレートアウトの発生と
いう成形加工時の難問を解消出来、その上に塩化
ビニル樹脂の透明性を損わないという優れた性質
をもつている。しかも(B)成分中に含まれたメタク
リル酸エステルは金属面への付着性が大きいと考
えられるにもかかわらず、加工性と滑性の持続性
を阻害せず、むしろ加工性と滑性の持続性を高め
るという驚くべき効果をも有しており、以下の効
果は従来の公知の組成物では達成することが出来
ない。例えばサンドイツチ構造の中身に当る(B)成
分に塩化ビニル樹脂と相溶性の悪い、スチレンを
加えた場合ブリード、プレートアウト等を起しや
すくなり成形加工時に金型等への付着物が増加す
るのみでなく、滑性の長期持続性にも限界があ
る。 本発明は三段重合法によるサンドイツチ構造と
各成分特に(B)成分であるメタクリル酸エステルと
アクリル酸エステルとの相剰効果によつてすぐれ
た滑性と加工特性を合せ持つた組成物を提供し、
このような組成と構造によつて、目的とする組成
物が得られる。このサンドイツチ構造組成物は、
塩化ビニル樹脂の加工性と滑性あるいは、金属面
からの離型性、金属面でのブリード、プレートア
ウトの解消に極めて重要な要件であり、(A)成分、
(B)成分、(C)成分をそれぞれ単独で用いても、又(A)
(B)(C)成分に使用されるモノマーを同時に一段で重
合させても優れた滑性は得られない。又(B)成分よ
りなる重合体を核として、その外側に(A)成分又は
(C)成分よりなる重合体を設けた二層構造(例えば
(B)成分をまず重合し、ついで(B)成分の存在下で(A)
成分を重合する二段重合で得られる)の場合でも
サンドイツチ構造と異り、金属面からの離型性や
滑性の長期持続性が劣る。更に(C)成分が存在せ
ず、(A)成分を芯とし、(B)成分を外層に有する場
合、(B)成分のTgが低いため凝固、乾燥工程でブ
ロツク化され、塩化ビニル樹脂に分散できるよう
な粉体として工業的に得ることが困難である。 本発明の組成物に用いられる三段重合物100重
量部中(A)成分は5〜45部、好ましくは20〜40部で
ある、45部をこえると滑性が損われ、また5部未
満では加工性が損われ、且つ滑性の持続性も悪く
なる。(A)成分の分子量が小であることが本発明の
一つの特徴であり、少くともηsp/Cが2以下で
あるような分子量であることが優れた塩化ビニル
樹脂との分散性を示し、又加工性と滑性の持続性
を発揮するために必要である。2を越える場合で
も滑性の持続性は得られるが、塩化ビニル樹脂へ
の分散性は低下し、フイツシユアイ等を発生しや
すくなる。(A)成分は、ポリメチルメタクリレート
もしくは5重量%以上のメチルメタクリレートを
含む共重合体であるが、メチルメタクリレートの
共重合の相手モノマーには特に制限はなく、最終
目的に応じて適当な単量体を用いることが出来
る。例えば芳香族ビニル、不飽和ニトリル、ビニ
ルエステル、アクリル酸エステル、又はメチルメ
タクリレート以外のメタクリル酸エステル等のう
ち一種又は二種以上が用いられるが使用量が95%
をこえると、本発明の特徴が損われてくるので好
ましくない。更にジビニルベンゼン、アリルメタ
クリレート等の多官能性単量体を(A)成分に用いる
ことも可能であるが、この場合使用量は2.0%以
下が好ましい。 三段重合物100重量部中の(B)成分の含量は40〜
70部、好ましくは50〜60部である。40部未満では
滑性が損われ、又70部をこえると、表面特性(光
沢)が損われる、(B)成分の大きな特徴は分子量を
極めて低く保つことであり、(B)成分重合体の
ηsp/Cが1.0以下にすることが優れた滑性の持続
性を得るために必要であり、好ましくはηsp/C
は0.5前後である。ηsp/Cが1.0を越えると滑剤
的効果が損われ、最終的に三段重合物は優れた滑
性を示さなくなる。(B)成分を構成するモノマー
中、メタクリル酸エステルは70〜0重量%、アク
リル酸エステルは100〜30重量%である。アクリ
ル酸エステルが70%を越えると、最終生成物のゲ
ル化挙動が遅れるが、金属面からの離型性、流動
性など滑性への効果は良好である。しかし30%よ
り少ない場合、滑性効果が極端に悪くなる。(B)成
分で用いられるアクリル酸エステルとしては、例
えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート等が使用出来、メタクリル酸エステル
としては、例えばメチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート等が使用出来、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル共に、ガ
ラス転移温度の低い重合体を与える単量体例えば
ブチルアクリレート、2エチルヘキシルアクリレ
ート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート等を用いた場合に効果が大き
い。又その成果を発揮させるためには、(B)成分中
のメタクリル酸エステルとアクリル酸エステルが
ランダム共重合の形をとらせることが必要であ
り、メタクリル酸エステルにアクリル酸エステル
をグラフトさせたり、又はその逆にした結合様式
をとらせることは好ましくない。即ち、生成物の
中に例えばブチルアクリレート等の結合がブロツ
ク的に存在すると、最終生成物を塩化ビニル樹脂
に混合した組成物は透明性を失うことになる。 三段重合物100重量部中の(C)成分の含量は5〜
40部である。5部未満では優れた加工性を充分に
発揮出来ず、又凝固、脱水、乾燥等の後工程で二
次凝集をおこしやすくなり、生産性の面で問題が
ある。又40部をこえると、滑性の長期持続性を失
うことになる。(C)成分は50%以下量のメチルメタ
クリレートと共重合可能なモノマーを含むことが
出来るが、最終的に優れた加工性を有効に付与す
るためには、メチルメタクリレート単独モノマー
の方が好ましい。又(C)成分のηsp/Cは特に規制
しなくても本発明の特徴である、良好な加工性と
持続滑性を損なうことはないが、ドローダウン防
止効果等の加工性を重視する場合は、2以上に、
また分散性を重視し、フイツシユアイ等をきらう
場合には2以下にすることが好ましい。この場合
でも高重合度のポリメチルメタクリレートは軟化
温度が高いため、塩化ビニル樹脂の加工条件にお
いては、分散性が充分になされず、未ゲル化物を
多く残してしまうために、製造する際には、生成
を極力押えなければならない。三段重合物の合成
は特に乳化重合で行われることが好ましいが、そ
れに用いる乳化剤は通常知られているものが、又
重合開始剤としては、水溶性、油溶性の単独系又
はレドツクス系が用いられる。又重合体のηsp/
Cは、連鎖移動剤、重合温度等の一般の方法で任
意に調節される。以上の要領で合成された三段重
合物()を塩化ビニル樹脂()と混合する方
法は一般に行われている方法に従い、特に制限は
ない。得られた塩化ビニル樹脂組成物には、必要
により安定剤、滑剤、可塑剤、耐衝撃強化剤、着
色剤、充填剤、発泡剤等を加えることも出来る。
下記実施例中、部は重量部を示す。 実施例 1 撹拌機および環流冷却器つき反応容器にイオン
交換水280部、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ
1.5部、過硫酸アンモニウム2.0部、(A)成分のメチ
ルメタクリレート30部、n−オクチルメルカプタ
ン0.05部の混合物を仕込み、容器内を窒素にて置
換したのち撹拌下で反応容器を65℃に昇温して、
2時間加熱撹拌した。つづいて、(B)成分のn−ブ
チルメタクリレート25部、n−ブチルアクリレー
ト25部、n−オクチルメルカプタン0.5部の混合
物を1時間かゝつて滴下し、添加終了後、更に2
時間撹拌した。しかる後、この反応系に(C)成分の
メチルメタクリレート20部、n−オクチルメルカ
プタン0.03部の混合物を30分間かゝつて添加し、
更に2時間撹拌し、重合を終了した。得られたエ
マルジヨンは冷却後、塩化アルミニウムを用いて
塩析し、過、洗浄、乾燥して重合物を製造し
た。 比較例 1 実施例1で用いた反応容器にイオン交換水280
部、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ1.5部、過
硫酸アンモニウム20部、(B)成分のブチルメタクリ
レート25部、ブチルアクリレート25部、n−オク
チルメルカプタン0.5部の混合物を仕込み、容器
内を窒素置換した後、撹拌下で反応容器を65℃に
昇温して2時間加熱撹拌する。つづいて(C)成分の
メチルメタクリレート50部とn−オクチルメルカ
プタン0.08部との混合物を30分かけて添加し、更
に2時間撹拌して重合を終了し、以下実施例1と
同様にして重合物を製造した。 比較例 2 比較例1における(C)成分を本比較例の(A)成分と
して用い、(B)成分を添加重合し、実施例1と同様
にして重合物を製造した。 比較例 3 反応容器にイオン交換水280部、ジオクチルス
ルホコハク酸ソーダ1.5部、過硫酸アンモニウム
2.0部、メチルメタクリレート50部、n−ブチル
メタクリレート25部、ブチルアクリレート25部、
n−オクチルメルカプタン1.2部を仕込み、容器
内を窒素置換した後、撹拌下で反応容器を65℃に
昇温して、2時間加熱撹拌して、重合を終了し、
以下実施例1と同様にして重合物を製造した。上
記各例の重合物の適量をポリ塩化ビニル樹脂(平
均重合度−700)100部、ジブチル錫メルカプト
2.0部、エポキシ系助剤1.0部、ジブチル錫マレー
ト0.5部、滑剤0.3部と共にヘンシエルミキサーに
て混合して得られた塩化ビニル系樹脂組成物の加
工性の測定結果を表1にまとめて示した。なお比
較例4は、重合物を添加しないで評価したもので
ある。 表1から明らかなように、全ての成分を一段で
重合した比較例3は、滑性効果は全く認められ
ず、(A)成分、(B)成分からなる二段重合物の比較例
2は、本発明に比較し滑性が著しく劣り、未ゲル
化物が若干見られ、透明性も劣る。比較例1は、
ロール滑性は若干有るが、持続滑性(スチツクネ
ス)が本発明の組成物より著しく劣り、その上未
ゲル化物が見られる。これに対し本発明例はすべ
ての面で優れている。 なお、表中の測定条件は下記の通りである。 1 ロール滑性:6インチロールを用い、ロール
混練温度200℃×195℃、ロール間隔1mm、試料
100gにて混練し5分後にロール表面からの剥
離性を比較した。評価は5点法で5が剥離最
高、1が剥離最低、数値の5に近い程滑性が大
になることを示す。なおphrは、ポリ塩化ビニ
ル100部に対する重合物の部数である。 2 スチツクネス:ロール滑性に用いた配合と同
一で、ロール混合温度205℃×200℃、間隔1
mm、試料100gにて混練(但し、重合物添加量
は塩化ビニル樹脂に対して1.0phr)し、ロール
面にシートが粘着し、はがれなくなる時間を測
定する。この時間が長い程高温での滑性持続性
が優れている。 3 未ゲル化物;プレートアウト:ロール滑性に
用いた配合と同一で重合物添加量は塩化ビニル
樹脂に対して20phrの試料を用いて、180℃×
175℃で5分混練し、0.3mmのシートを作成し、
未ゲル化物の有無を判定した。又その時ロール
表面の付着物の有無でプレートアウトを判定し
た。プレートアウトの判定は上記と同じ条件で
10分間混練した場合についても行つた。 4 透明性:ロール滑性に用いた配合と同一で重
合物添加量は塩化ビニル樹脂に対し20phrの試
料を用いて、5分混練した試料を185℃で加圧
プレスし、厚さ2mmのプレス板を作成後、積分
球式ヘーズメーターで測定した(JIS−6714に
準ず)。 5 ブローボトル成形性:塩化ビニル樹脂(平均
重合度720)100部にジブチル錫メルカプト20
部、ジブチル錫マレートポリマー0.5部、滑剤
1.0部、各例の重合物1.0部を配合した試料を用
いて、ブロー成形機(40mmφ)で押出し、5秒
時点でのバリソンの重さを測り流動性、長さを
測りドローダウン性、太さを測りダイスウエル
挙動とし、重合物を含まない試料を標準とし、
総合的にブランクよりすぐれているもの◎ブラ
ンク〇ブランクより劣るもの△非常に劣るもの
×とした。
【表】 実施例2〜5、比較例5〜6 実施例1で製造したと同様な条件で、但し(A)の
モノマー成分をメチルメタクリレート30部、(B)の
モノマー成分をエチルメタクリレート25部、ブチ
ルアクリレート25部、(C)のモノマー成分をメチル
メタクリレート20部とし、各成分のηsp/Cをn
−オクチルメルカプタンの量で調整し、表2に示
すような種々のηsp/Cを有する実施例2〜5な
らびに比較例5〜6の重合物を製造し、実施例1
と同様の配合で各塩化ビニル樹脂組成物をつく
り、その加工性を測定し結果を表−2に示した。
表2から明らかなように、(B)成分のηsp/Cが1.0
以上の場合滑性が劣ると同様に、未ゲル化物が見
られる、これら比較例に比べ、本発明例は加工性
の全てが優れている。
【表】 実施例6〜10、比較例7 実施例1と同様な製造条件で、但し実施例6は
(B)成分のモノマーをブチルアクリレート50部、実
施例7は(B)成分モノマーをエチルメタクリレート
35部、ブチルアクリレート15部とし、実施例8は
(A)成分モノマーをメチルメタクリレート10部、エ
チルメタクリレート20部とし、実施例9は(A)成分
モノマーを実施例8と同様にし、(C)成分をメチル
メタクリレート10部、エチルメタクリレート10部
とし、実施例10は(B)成分のモノマーをエチルメタ
クリレート35部、ブチルアクリレート30部、比較
例7は(B)成分のモノマーをエチルメタクリレート
45部、ブチルアクリレート5部とし、各々の重合
物を製造し、実施例1と同様の配合で各塩化ビニ
ル樹脂組成物を作り、その加工性を測定し、結果
を表−3に示した。表−3から明らかなように(B)
成分のブチルアクリレート含量が30重量%以下に
なると滑性が劣る。本発明例の範囲内で有ればす
べての加工性が優れている。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 () 少くとも80重量%が塩化ビニルである
    ポリ塩化ビニル重合体、および/又は共重合体
    99.95〜90重量部と ()(A) メチルメタクリレート5〜100重量%と、
    それと共重合可能なモノマー95〜0重量%と
    からなるモノマー又はモノマー混合物を重合
    して得られる、100mlのクロロホルム中に0.1
    gの重合体を溶解した溶液について、25℃で
    測定した還元粘度(ηsp/c)が2以下であ
    る非ゴム状重合体又は共重合体5〜45重量部
    の存在下に、 (B) アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸
    アルキル100〜30重量%とアルキル基の炭素
    数が1〜18のメタクリル酸アルキル70〜0重
    量%とからなるモノマー又はモノマー混合物
    40〜70重量部を、(B)成分の重合体のηsp/c
    が1以下になるような条件で重合し、得られ
    た(A)、(B)両成分を含む重合体の存在下に、 (C) メチルメタクリレート50〜100重量%と、
    それと共重合可能なモノマー50〜0重量%と
    からなるモノマー又はモノマー混合物5〜40
    重量部を重合((A)、(B)、(C)成分の和は100重
    量部)して、得られる三段重合物0.05〜10重
    量部 とからなる良好な加工性を有する塩化ビニル樹脂
    組成物。
JP2564281A 1981-02-24 1981-02-24 Vinyl chloride resin composition Granted JPS57139135A (en)

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JP2564281A JPS57139135A (en) 1981-02-24 1981-02-24 Vinyl chloride resin composition

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JP2564281A JPS57139135A (en) 1981-02-24 1981-02-24 Vinyl chloride resin composition

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Publication Number Publication Date
JPS57139135A JPS57139135A (en) 1982-08-27
JPH0250137B2 true JPH0250137B2 (ja) 1990-11-01

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ID=12171484

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