JPH0247394A - 製紙用添加剤 - Google Patents

製紙用添加剤

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JPH0247394A
JPH0247394A JP19449388A JP19449388A JPH0247394A JP H0247394 A JPH0247394 A JP H0247394A JP 19449388 A JP19449388 A JP 19449388A JP 19449388 A JP19449388 A JP 19449388A JP H0247394 A JPH0247394 A JP H0247394A
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JP
Japan
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clay mineral
synthetic
additive
smectite clay
papermaking
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JP19449388A
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English (en)
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Masahide Ogawa
小川 政英
Teiji Sato
悌治 佐藤
Kiyoshi Abe
阿部 潔
Toshio Honma
本間 利男
Noriyuki Takahashi
範行 高橋
Hitoshi Nakada
中田 斉
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、製紙用添加剤に関し、より詳細には、抄紙工
程における繊維や各種の填材から成る紙料の歩留り向上
剤等として極めて有用な製紙用添加剤に関する。
(従来技術及びその問題点) 現在、製紙業界においては、原料バルブの不足や製紙廃
棄物等の問題から製紙コストが著しく増大しており、こ
のため抄紙等の工程において紙料の歩留りを向上させる
ことが要望されている。
従来、ベントナイトを抄紙時における紙料の歩留り向上
剤として使用することは公知に属する。
例えば、特開昭55−152899号公報には、ベント
ナイト型クレーと非イオン性ポリマーとの組み合わせを
用いること、及び特開昭62−191598号公報には
、ベントナイト型クレーと分子量50,000以上の合
成カチオン性ポリマーとの組み合わせを用いることによ
り、紙料の歩留りが向上することが開示されている。
黙しながら、ベントナイトの膨潤後の粒子サイズが未だ
大きかったり、表面積が不足していることで多くのカチ
オン性ポリマーを必要とする等の要因から、この歩留り
向上効果は未だ十分でなく、またベントナイト自体、F
e、 Mn等の着色成分を比較的多く含有しているため
白色度において劣り、製紙用添加剤としてはあまり望ま
しいものではない。
また歩留り向上剤としてコロイダルシリカとカチオン性
殿粉との組み合わせを使用することも公知である。(特
公昭82−31120号公報)。
黙しながら、コロイダルシリカの粒子特性に関連して極
めて多量のカチオン殿粉を必要とすることから、この先
行技術によって達成される歩留り向上効果も未だ十分で
なく、しかもコストの高いコロイダルシリカを用いるこ
とからコスト的にも不利となる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、特定の水膨潤性−スメクタイト粘土鉱物を使
用し、これを抄紙時において紙料懸濁液中に添加した時
には紙料の歩留りが顕著に向上するという新規知見に基
くものである。
即ち本発明によれば、フィロケイ酸塩粘土鉱物であって
、その三層構造の八面体層がマグネシウム金属元素を主
成分とする3−八面体層である水膨潤性−スメクタイト
粘土鉱物から成ることを特徴とする製紙用添加剤が提供
される。
(作 用) 本発明において用いるフィロケイ酸塩粘土鉱物のスメク
タイト粘土鉱物は、2つの5in4四面体層の間に八面
体層が形成された基本三層構造を有しているという点で
は、ペンナイトと軌を−にしているが、該八面体層がマ
グネシウム金属元素を主成分とする3−八面体層となっ
ている点でベントナイトと顕著に相違している。
即ちベントナイトはナトリウムモンモリロナイトを主成
分とするアルカリ性の粘土鉱物であり、2つの5in4
の四面体層の間には、A1062−八面体層が形成され
ているものである。
さらに、ベントナイトは天然産であれ、その誘導品であ
る活性ベントナイトであれ、いずれもFe、 Mn等の
着色不純物が多く含まれており、白色度において不満足
なものである。
一方、本発明で用いる合成スメクタイト粘土鉱物は、F
e、 Mn等の着色成分の含有量が極めて少ないため、
白色度に優れており、紙料中に配合する製紙用添加剤と
して極めて有効なものであることに鑑み、本発明におけ
るこの該粘土鉱物は上述した基本三層構造に関連して、
三層構造結晶の表面荷電が、四面体層の陰荷電のみなら
ず八面体層の陽荷電をも合わせ持つため、結晶同士が結
晶面と結晶端とで電気的に結合する性質を持っている、
と考えられる。このように結晶同士が連なりあった構造
をカード・ハウス構造といい、粘土鉱物の持つ性質とし
てよく知られた事柄である。
従って、スラリ中の陰または陽電荷を持つパルプ繊維や
填料に対しても同様に、該粘土鉱物が紙料と電気的に結
合して、紙のネットワーク構造を形成することは容易に
了解されるところである。
また該粘土鉱物の水分散液は、コロイダル−シリカ同様
、透明もしくは半透明で数十Å以下の微粒子分散液であ
ることからその分散液中の該粘土の基本三層構造が非積
層(デラミネート)状態であるのに対し、天然産及び活
性ベントナイトは水中でデラミネートし難く、その分散
液中のベントナイトは不透明懸濁状態であり1000Å
以上の粒子として存在している。この相違は、自然界で
充分に熟成されて生成したベントナイトに比べて、該粘
土鉱物は、後述する結晶子サイズから明らかなように結
晶成長度が低く、微結晶から成り立っているためと考え
られる。
さらに本発明による該粘土鉱物を、粒子形状が球状で、
その表面電荷が陰電荷のみに帯電しているコロイダルシ
リカと比較すると、該粘土鉱物の結晶形状が二次元的平
板状であることから、スラリー中の紙料を捕捉しやすく
、しかも前述した如くその表面電荷が陰・陽両極に帯電
する特徴を持っている。
以上から本発明による該粘土鉱物は、前述した従来の製
紙用添加剤に比べて、粒子形状、電気特性及び水分散性
の観点から、スラリー中のバルブ繊維や填料に対して、
より大きな凝集作用を呈し、より強固な紙のネットワー
ク構造を形成し歩留り向上効果が著しく増大すると共に
紙力も増強するものと考えられる。
(発明の好適態様) スメクタイト粘土鉱物 本発明の製紙用添加剤において、用いるスメクタイト粘
土鉱物としては、前述したマグネシウム金属元素を主成
分とする3−八面体層が形成されている限りにおいて、
それ自体公知のもの例えばスチブンサイト、ヘクトライ
ト、サポナイトを使用することができ、これらは単独で
も或いは2種以上の組み合わせてもよい。
これらのスメクタイト粘土鉱物は、後述するコロイド滴
定法で測定したカチオン要求量が一般に10ミリ当量7
100g以上の値を有しており、製紙用添加剤としては
、このカチオン要求量が20ミリ当量/100g以上の
範囲にあるものがよい。
本発明において用いるスメクタイト粘土鉱物は、既に述
べた通り、白色度に優れ、その比表面積が150m2/
g以上、特に350 m2/g以上である合成スチブン
サイト、合成へクトライト及び合成サポナイトが有利に
使用され、中でも合成スチブンサイトが好適である。
(a)合成スチブンサイト; 本発明において有利に使用される合成スチブンサイトは
、金属成分が実質上マグネシウム、ナトリウム及びケイ
素の3成分のみから成るスチブンサイト型フィロケイ酸
マグネシウムであって、下記式、 Mg、lNa、5t40+o(OH)2・Nag ””
”・・・・” (1)式中、Xとyはx+y<3という
条件下でXは2以上の数であり、yは0乃至0.1の数
であり、Zは0より大で1.0までの数である、で表わ
される化学組成を有する。
一般にスチブンサイトは、下記式、 (Mg2. aaMno、 oJeo、 02) Si
J+o (OH) 2°(Ca・Mg)o、 o7・・
・・・・・・・(2) で表わされる化学組成を有する粘土鉱物であり、この鉱
物はフィロケイ酸マグネシウム(Mg3Si40□。
(OH)z)のマグネシウム成分の一部が他の金属で置
換されると共に、他の一部が空位となった化合物である
この (2)式で示される通り、天然に産出するスチブ
ンサイトは鉄、マンガン等の着色成分を有しているため
、白色度において紙質に悪影響を及ぼす場合があるが、
前記(1)式の合成スチブンサイトは、この様な着色成
分を全く含有しておらず、ハンター白色度が80%以上
、特に90%以上の白色粉末であり、製紙用添加剤とし
て極めて有用である。
また前記合成スチブンサイトは、スメクタイト系に属す
るケイ酸マグネシウムの水和物であるという点ではへク
トライト及びサポナイトと軌を一ニジているが、八面体
層内のアルカリ金属成分がNaであるのに対し、ヘクト
ライトでは八面体層内のアルカリ金属成分がLiであり
、またサポナイトではその成分が皆無である点において
三者は明らかに異なっている。
更に前記合成スチブンサイトでは、層内のMgとNaと
の合計原子数(x+y)が3よりも小さいのに対し、ヘ
クトライトでは、八面体層内のMgとLiとの合計原子
数(x+y)が3となっている点においても両者は異な
る。
前記−数式(1)の合成スチブンサイトにおいて、層内
のMgとNaとの合計原子数(x+y)が3より小さい
という事実は、MgO,八面体層におけるMg原子の一
部がNaで置換されると共に、残りの一部が空位となっ
ていることを物語っている。更には、Mg原子の他の一
部が水素原子で置換されてぃることも有り得る。Mg原
子の一部がNaで置換されていることおよびMg原子の
残りの一部が空位となっていることによる電荷の不足を
補う形で、5in4四面体層−Mg (Na) os八
面体層−5in4四面体層から成る基本層構造の積層層
間には、Naイオンが存在している。
この合成スチブンサイトに水を混合すると、基本層(板
状体)同士の層間に水が入り、膨潤するが、やがては基
本層がバラバラなコロイド状に分散し、流動状態(状態
I)となる。これ(状態■)を静置すると、基本層同士
の吸引反発により、即ち、三層構造結晶の表面荷電が、
四面体層の陰荷電のみならず、八面体層の陽荷電をも合
わせ持つため、結晶同士が結晶面と結晶端とで電気的に
結合する性質を持っている、と考えられる。
この様に結晶同士が連なり、いわゆるカード・ハウス構
造が形成される。しかも前述した如く結晶粒子が微細で
結晶が二次元平板状であることから粒子特性としても、
また形状的にもカード・ハウス構造を形成し易いものと
理解される。
従ってこの合成スチブンサイトを製紙用添加剤として抄
紙系に配合した場合、繊維や填料が陰または陽電荷を持
つ場合にも同様に、この合成スチブンサイトが紙料と電
気的に結合することは容易に類推される結果として、紙
料中の繊維や填料が抄紙時に有効に捕捉され、この結果
として歩留りが顕著に向上するものと思われる。
また同様にして、これを白水中に添加混合すれば、上記
と同様にして繊維や填料が有効に捕捉されるので、白水
の浄化並びに紙料等の回収が有利に行なわれる。またこ
の合成スチブンサイトは、微細な層状化合物の特性とし
て大きな比表面積を有しており、BET比表面積は一般
に150乃至500 m2/g、特に350乃至450
 m27Hの範囲にあり、この特性により少量であって
も繊維、填料に対する捕捉能が大きく、大きな歩留り向
上効果が達成される。
更にこの合成スチブンサイトは、後述するX−線回折法
で求めて、b軸方向に50乃至300人、特に100乃
至200人の結晶子サイズを有しており、結晶子サイズ
がこの様に小さいことが、微細で多数のカードハウス構
造を形成する理由と考えられる。
更にこの合成スチブンサイトは、Mg原子の一部が空位
となっていること及び粒子表面にOH基が形成されてい
ることに関連して、コロイド滴定法で測定したカチオン
要求量が20ミリ当量/100 g以上の範囲にある。
従って、この様なカチオン要求量に相当する電気的吸引
力が繊維や填料に作用し、これによっても紙料に対する
捕捉効果が大となり、これらの歩留り向上及び紙力増強
等の効果が増大すると考えられる。
上記合成スチブンサイトは塩基性炭酸マグネシウムと、
ケイ酸ナトリウムまたは非晶質シリカおよび水酸化ナト
リウムの組み合わせたものとを混合させた水性混合物を
、水熱処理に賦することにより得られる。
塩基性炭酸マグネシウムとしては、ハイドロマグネサイ
トを使用することが特に望ましく、このハイドロマグネ
サイトは下記式 %式%(3) で示される化学組成と、ASTM 52−513に帰属
されるX線回折像とを有する。
SiおよびNa成分原料としては、ケイ酸ナトリウム水
溶液が有利に使用されるが、非晶質シリカと水酸化ナト
リウムとの組み合わせや非晶質シリカとケイ酸ナトリウ
ムの組み合わせを使用することもできる。ケイ酸ナトリ
ウムとしては次の式%式%(4) 式中、nは1乃至5の数、特に2.0乃至3.5の数で
ある。
で表わされるケイ酸ナトリウムが使用される。また、非
晶質シリカとしては、シリカのヒドロシル、ヒドロゲル
、キセロゲルや、湿式法非晶貿シリカあるいは気相法非
晶質シリカ等か好適に使用される。
塩基性炭酸マグネシウムと、ケイ酸ナトリウムまたは非
晶質シリカおよび水酸化ナトリウムとの使用割合は、マ
グネシウム分とケイ酸分とが実質上Mg:Siの原子比
で3ニア乃至5:5で用いるのがよく、またナトリウム
分は化学量論酌量以上に用いるのがよい。ケイ酸ナトリ
ウムを使用するときは、格別の水酸化ナトリウムを添加
しなくともナトリウム成分が系内に過剰に存在すること
になる。
水熱反応に先立って、用いる原料を可及的に均一に混合
させて、均質化した水性スラリーを形成させることが、
収率および純度向上の見地から望ましい。この均質混合
は、強剪断攪拌下に行なうのがよく、この目的に、高速
剪断ミキサー、ボールミル、サンドミル、コロイドミル
、超音波照射等を用いることができる。
また、水性混合物中の固形分温度は、一般に1乃至30
重量%、特に5乃至15重量%の範囲にあることが望ま
しい。
この混合物をオートクレーブに仕込み、水熱処理を行な
う。水熱処理条件は、従来法に比べて、比較的温和な条
件であってよく、例えば一般に100乃至300℃、特
に150乃至200℃の温度で、0乃至100 kg/
cm2(ゲージ)、特に6乃至40 kg/cm2(ゲ
ージ)の圧力下に行なうのがよい。反応時間は、一般に
0.5乃至20時間のオーダで充分である。反応により
得られた合成スチブンサイトは、母液から固−液分離し
、水洗し、乾燥して製品とする。
この合成スチブンサイトをエチレングリコール処理した
状態でのX−線回折像を第1図に示す。
このX−線回折像から明らかな通り、面間隔16乃至2
6人にスメクタイトに特有のX線回折ピークが認められ
る。
(b)合成へクトライト; 本発明においては、また合成へクトライトも有効に使用
できる。
かかる合成へクトライトとしては、例えば特開昭61−
275126号公報に開示されているものがよい。
即ちこの合成へクトライトは、同公報に開示されている
通り、フッ素含有アルカリ金属置換フィロケイ酸塩であ
って、その三層構造の八面体層がマグネシウム金属元素
を主成分として、その一部がリチウムで置換された3−
八面体型水膨潤性−スメクタイト粘土鉱物であり、その
四面体層のケイ酸分の一部がアルミナ分で置換され、積
層不整指数(Is)が2.7以上である積層不規則構造
を有し、前記合成へクトライトと同様に水膨潤性に優れ
、更にカチオン要求量が20ミリ当量/100g以上を
有しており、これらの特性により同様に優れた歩留り向
上効果が発揮される。
更に合成により得られたものであることに関連して、着
色成分が殆んどなく、ハンター白色度が80%以上、特
に90%以上あり、b軸方向に200Å以下の結晶子サ
イズを有し、BET比表面積も200乃至1000m2
7Hの範囲にあることから、合成スチブンサイトと同様
に微細なカード・ハウス構造を形成され易い理由から、
抄紙時の歩留り向上剤及び白水の処理剤等の製紙用添加
剤として極めて有効である。かかる合成へクトライトは
、例えば前記特許公開公報や特開昭62−59518号
公報に開示された方法によって製造される。
(C)合成サポナイト; 本発明においては、更に合成サポナイトも有効に使用で
きる。
本発明に有効に使用される合成サポナイトは、金属成分
が実質上マグネシウム、アルミニウム、ケイ素及びナト
リウム成分から成る下記式、aNa20 (6MgO)
 [bSi02cAlzO31nH20m m m +
+ (5)式中のa、b、c、及びnの値は、0〈a〈
2.6<b<8、c = (ti−8)/、2 、n≧
2である。
で表わされる化学組成を有する3−八面体を水膨潤性−
スメクタイト粘土鉱物であり、該八面体層が前記合成ス
チブンサイトと同じくリチウムを含まないが、四面体層
のケイ酸分の一部がアルミナ分で同型置換されている点
で合成スチブンサイトとは異なる。
かかる合成サポナイトも、水膨潤性に優れ、また緻密な
ゲル形成性を有しており、しかも同様にコロイド滴定法
で測定したカチオン要求量が20ミリ当量/100g以
上を有することから、これらの特性により合成スチブン
サイト及び合成ヘクトライトと同様に優れた歩留り向上
効果が発揮される。
更に合成により得られたものであることに関連して、着
色成分が殆んどなく、ハンター白色度が80%以上、特
に90%以上あり、b軸方向に200Å以下の結晶子サ
イズを有し、BET比表面積も200乃至1000m2
/gの範囲にあることから、合成スチブンサイト及び合
成ヘクトライトと同様に微細なカード・ハウス構造を形
成され易い理由から、抄紙時の歩留り向上剤及び白水の
処理剤等の製紙用添加剤として極めて有効である。
上記合成サポナイトは塩基性炭酸マグネシウムと、ケイ
酸ナトリウム及びアルミン酸ナトリウムから成る均質混
合物を前記の合成スチブンサイトと同様の条件で水熱処
理に賦することによって得られる。
皿−途 上述した合成スメクタイト粘土鉱物から成る本発明の製
紙用添加剤は、歩留り向上剤として極めて有用であり、
例えばセルロース系繊維から成る紙料の水性懸濁液中に
添加することにより、当該紙料及びこれと組み合わせて
使用される填材の歩留りが顕著に向上する。
本発明のこの添加剤は、歩留り向上剤として使用する場
合には、前記懸濁液の固形分100重量部当り0.01
重量部以上、特に0.1乃至15重量部の割合で使用す
るのがよい。
またこの場合、カチオン性デンプン、カチオン性ポリア
クリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリメタアクリル
酸エステル等のそれ自体公知のカチオン性有機ポリマー
と組み合わせることによって紙料等の歩留りが更に向上
する。
本発明の添加剤と上記カチオン性ポリマーとの配合割合
は、重量基準で10:0乃至1:9、特に10:0乃至
3ニアの割合とするのがよい。
更に本発明の製紙用添加剤は、前述したカチオン性有機
ポリマーとの組み合わせで、白水中に添加混合すること
により、白水中に混入する繊維並びに填料等の回収を容
易に行なうことが可能となり、また白水の清浄化も有効
に行なうことが可能となる。
(発明の効果) 本発明によって、結晶粒子が微細で、BET比表面積が
150m2/g以上を有し、しかもコロイド滴定法で得
られるカチオン要求量が20ミリ当量/100g以上で
あり、特に抄紙時の歩留り向上剤として有用な3−八面
体層型の合成スメクタイト粘土鉱物から成る製紙用添加
剤を提供することが出来た。
(実施例) 実施例1 市販塩基性炭酸マグネシウム(神品化学(株)社製) 
14.5g (マグネシア分6g)を約150mJ2の
水に入れ、3号珪酸ナトリウム54 g ’(シリカ分
12g)を加えて攪拌し、分散スラリーを調合する。
この分散スラリーを、内容積1にのオートクレーブに入
れる。攪拌しながら170℃で5時間水熱処理をする。
途中発生する気体を時々排気する。反応終了後、放冷し
てから、内容物を取り出し、濾過、乾燥し、46gの生
成物を得た。このものは、X線回折および化学分析から
スチブンサイトであることがわかった。
この生成物をサンプルミルで粉砕して得られた合成スチ
ブンサイト粉末の白色度は、80%であフた。カチオン
要求量は35ミリ当量/100gで、BET比表面積4
68 m2/gであり、b軸方向結晶子サイズは、14
0人であった。
なお本発明で用いた試験方法を下記に示す。
1、抄紙方法 叩解済パルプ(L−BK、P)の1%水性スラリー12
0gに、重質炭酸カルシウム(借上粉化工業(株)社製
ソフトン1200) 0.36 g (Ca分: 14
4mg)を添加して混合したのち、第1〜4表記載のア
ニオン性添加剤および場合に拠ってはカチオン性添加剤
を加えて全量を10λとし、充分混合、分散させる。T
APPIスタンダードマシンで常法に従い抄紙する。
2、填料歩留り 抄紙時の白水を一部採取し、このうち30n+4!の試
料液についてJISに0102の50.2項に従ってカ
ルシウム量(Ca)を測定する。
填料歩留りは下記式により算出される。
3、カチオン要求量 試料200mgをイオン交換水を用い家庭用ミキサー又
は超音波分散器にて処理し、1時間以上湿潤・膨潤した
のち更にイオン交換水を加えて、350mAに稀釈した
ものを供試料とし、トルイジンブルー溶液を指示薬とし
N/200メチルグリコールキトサン溶液で滴定を行な
うコロイド滴定法により滴定し次式よりカチオン要求量
を求めた。
C−D=2.5xfxt サンの滴定量[mJZ] 4、結晶子サイズ 粉末試料の結晶子サイズは、゛°実験化学講座4″゛第
238頁(1956年)丸善(株)発行に記載されてい
るX線回折法に拠って面端数[o6]の回折ピークを測
定し、b軸方向での結晶子サイズをλ単位で求めた。
つぎに、アニオン性添加剤として合成スチブンサイトを
用い、カチオン性添加剤は用いずに抄紙した。
実施例2,3 アニオン性添加剤としして合成スチブンサイトを用い、
その添加量を第1表のように変えた他は実施例1と同様
に行なった。
実施例4 市販塩基性炭酸マグネシウム(神品化学製)26.0g
 (マグネシア分: lo、9g )を約150mfl
の水に入れ、家庭用ミキサーで高ぜん断攪拌してスラリ
ーを得た。
一方、水酸化リチウム1永和物1.3 gを250mJ
2の水に溶解し、49%の水酸化ナトリウムを加えた。
この溶液とシリカヒドロゲル546g(シリカ分:24
g)をマグネシウム分散スラリーに加えて充分攪拌して
から、内容積11のオートクレーブに入れた。攪拌しな
がら175℃で3時間水熱処理をした。途中発生した気
体を時々排気した。反応終了後、放冷してから、内容物
を取り出し、濾過、乾燥し、39gの生成物を得た。
このものは、X線回折および化学分析からヘクトライト
であることがわかった。
この生成物をサンプルミルで粉砕して得られた合成へク
トライト粉末の白色度は、82%であった。カチオン要
求量は46ミリ当量/100gで、BET比表面積42
2 m”/gであり、b軸方向結晶子サイズは、152
人であった。
つぎに、アニオン性添加剤として合成へクトライトを用
い、カチオン性添加剤は用いずに抄紙した。
実施例5 3号珪酸ナトリウム148g(シリカ分: 33.Og
)を秤り取った。そのうち、約142gを水に希釈して
250mj!とじ氷で冷却した。これをA液とする。ア
ルミン酸ナトリウム31g(アルミナ分:z、sg)を
水で希釈して250mj2とし、氷で冷却した。これを
B液とする。A液を冷却しながら充分攪拌しているとこ
ろへB液をゆっくり注下した。得られた液は透明な均一
溶液であった。
一方、市販塩基性炭酸マグネシウム(神品化学工業(株
)社製)48g (マグネシア分19.8g )を約2
00mAの水に入れ、攪拌してスラリー化した。そこへ
残りの3号珪酸ナトリウム約6gを加えて充分攪拌した
。均一溶液を攪拌下、スラリーを注下して分散スラリー
を得た。
この分散スラリーを、内容積1fLのオートクレーブに
入れた。攪拌しながら170℃で5時間水熱処理をした
。途中発生した気体を時々排気した。反応終了後、放冷
してから、内容物を取り出し、濾過、乾燥し、7/gの
生成物を得た。このものは、X線回折および化学分析よ
りサポナイトであることがわかった。
この生成物をサンプルミルで粉砕して得られた合成サポ
ナイト粉末の白色度は、90%であった。カチオン要求
量は48ミリ当量/100gで、BET比表面積363
 m2/gであり、b軸方向結晶子サイズは、145人
であった。
つぎに、アニオン性添加剤として合成サポナイトを用い
、カチオン性添加剤は用いずに抄紙した。
比較例1 アニオン性添加剤として、合成スメクタイトの代わりに
、天然産スメクタイト(クニミネ工業(株)社製クニボ
ンド)を用いた他は実施例1と同様にして抄紙した。な
お、クニボンドのカチオン要求量は14ミリ当量/10
0gであった。
実施例6〜8 アニオン性添加剤として合成スチブンサイトをバルブに
対して0.5%、カチオン性添加剤としてポリメタアク
リル酸エステル、ポリアクリルアミド、およびカチオン
化デンプンを第2表記載の添加比率で用いて抄紙した。
実施例9.10 アニオン性添加剤として、合成スチブンサイトとコロイ
ダルシリカ(8産化学工業(株)社製スノーテックスS
)を第3表記載の添加比率で、カチオン性添加剤として
ポリアクリルアミドをバルブに対して0.5%用いて、
添加方法を検討した。
1段添加法は、バルブと填料の混合液に、アニオン性添
加剤を加えてからカチオン性添加剤を加えた方法であり
、2段添加法は1/3のアニオン性添加剤を加え、カチ
オン性添加剤を加えてから残り2/3のアニオン性添加
剤を加えた方法である。
なお、スノーテックスSのカチオン要求量は16ミリ当
量/100gであった。
第1表 添加剤を共に用いることにより、填料歩留りをさらに向
上させることが出来た。
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 比較例1 スチブンサイト スチブンサイト スチブンサイト ヘクトライト サポナイト クニボンド 第1表より、合成スメクタイトは天然スメクタイトに比
べて、填料歩留りの良いことがわがつた。
第2表 実施例6  ポリメタアクリル酸エステル  0.5実
施例7  ポリアクリルアミド       0,5実
施例8  カチオン化デンプン      0.5第 
 3  表 実施イ列9  スチブンサイト   1  段    
0.3       81実施例10  スチブンサ朴
 2段  0.3    83比較例2  コロイダル
シリカ  2段    0.3       7 8比
較例3  コロイダルシリカ  1 段    0.3
       6 2第3表より、コロイダルシリカは
2段に分けて添加することにより、填料歩留りを良くす
ることが出来たが、合成スメクタイトは2段に分けて添
加した場合はもちろん、1段添加という筒車な操作でさ
え、高い填料歩留り効果を示すことがわかった。
第2表より、 合成スメクタイトは、 カチオン性 手 小売 ネ巾 正 11を (自発) 平成 1年 1月11日

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フィロケイ酸塩粘土鉱物であって、その三層構造
    の八面体層がマグネシウム金属元素を主成分と、する3
    −八面体層である水膨潤性−スメクタイト粘土鉱物から
    成ることを特徴とする製紙用添加剤。
  2. (2)スメクタイト粘土鉱物が合成スチブンサイト、ヘ
    クトライト及びサポナイトの少なくとも一種以上から成
    る請求項(1)記載の製紙用添加剤。
  3. (3)X−線回折法で求めて、b軸方向に200Å以下
    の結晶子サイズを有し且つBET比表面積が150m^
    2/g以上のスメクタイト粘土鉱物から成る請求項(1
    )記載の製紙用添加剤。
  4. (4)コロイド滴定法で測定したカチオン要求量が20
    ミリ当量/100g以上の範囲にある請求項(1)記載
    の製紙用添加剤。
  5. (5)前記合成スメクタイト粘土鉱物とカチオン性有機
    ポリマーとから成る請求項(1)記載の製紙用添加剤。
  6. (6)抄紙時において紙料の水性懸濁液中に添加される
    歩留り向上剤である請求項(1)乃至請求項(5)記載
    の製紙用添加剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001040577A1 (en) * 1999-12-02 2001-06-07 Kemira Chemicals Oy Method for production of paper
JP2004332193A (ja) * 2003-05-05 2004-11-25 Lopez German Vergara 紙、板紙及び厚紙等の製造における紙料の歩留まり及び脱水の方法
WO2007022942A1 (de) * 2005-08-23 2007-03-01 Süd-Chemie AG Stevensit- und/oder kerolith-haltige adsorbentien zur störstoffbindung in der papierherstellung

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WO2007022942A1 (de) * 2005-08-23 2007-03-01 Süd-Chemie AG Stevensit- und/oder kerolith-haltige adsorbentien zur störstoffbindung in der papierherstellung

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