JPH0246445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車等の車両及び航空機のシートに
設置されるシートベルトのバツクル側の改良に関
するものである。更に詳述すると、本考案は自動
車のシートに開いて好適な収納式のシートベルト
バツクルに関する。

（従来の技術） 自動車のシートに従来から使用されているシー
トベルトバツクルは、例えば第４図に示す様に、
ベルト５の端部に取付けたバツクル４を単にシー
ト１のシートクツシヨン３上に放置する構成のも
のが一般に多用されているが、見映えが悪く更に
車の振動等で移動して乗員に衝突しあるいはその
上に腰掛け不快感を与える虞がある。

そこで、この欠点を改善すべく実開昭58−
146750号において、第５図に示される構造の収納
式シートベルトバツクルが提案されている。

このバツクルは、シートクツシヨン３の適宜な
位置に凹部６を設け、シートベルト不使用時には
バツクル４及びベルト５をこの凹部６に収納し更
に蓋７にて凹部６を覆うと共に、使用時には蓋７
を開けバツクル４を引き出し使用する構成のもの
がある。

（本考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このバツクル収納機構は、バツ
クル４を使用しない時には凹部６に収納してから
蓋７にて凹部６を覆う構成であるため、車の振動
等によつてバツクル４が移動することなく、見映
えも良いのであるが、バツクル４を使用する時に
は問題が生じる。即ち、バツクル４を使用する時
には塔乗者がまず蓋７を開け、次に狭い空間６内
に手先を差し込んでバツクル４を引き出す必要が
あり、操作が繁雑であつた。また、バツクル４の
収納も、ベルトを上手に折り畳まなければ蓋が浮
き上がり、うまく行かない。

本考案は見映えが良く、且つ取扱い作業も非常
に簡単な収納式シートベルトバツクルを提供する
ことを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 斯る目的を達成するため、本考案の収納式シー
トベルトバツクルは、Ｌ字形に成形されそのコー
ナ部分を中心に揺動する蓋と、前記シートのシー
トクツシヨンの適宜な位置に埋設固定されると共
に前記蓋が上下方向に揺動可能に取付けられかつ
該蓋の揺動軌跡と略平行な円筒面が底部から開口
部に瓦つて設けられた収納ケース及び該ケースに
収納され前記蓋の下辺側に載置されるバツクルと
から成り、前記蓋を閉じたときに該蓋の外面と前
記シートクツシヨンとが同一面を形成すると共に
前記蓋を開けたときに前記バツクルが前記シート
クツシヨン上に出現する様に構成している。

（実施例） 以下、本考案の構成を図面に示す一実施例に基
づき詳細に説明する。

第１図に本考案に係る収納式バツクルの収納状
態を中央縦断面図にて説明する。この収納式バツ
クルは板状の部材によつてＬ字形に成形された蓋
１０と、この蓋１０の下辺１０ａ側に載置されて
いるバツクル４と、前記蓋１０が揺動可能に取付
けられ且つシートクツシヨン３に埋設されている
収納ケース１１とから成る。

切欠き部１２を有する蓋１０は所定の強度を有
する部材例えば鉄板をＬ字形に折り曲げてあるい
は鋳造物によつて、若しくはプラスチツクス成形
物によつて形成されている。この蓋１０の成形部
材については衝突時、追突時の衝撃力によつて変
形、破損しない部材であれば特に限定するもので
はないが、プラスチツクスないしアルミニウム合
金等が好ましい。また、蓋１０のコーナ部には該
蓋１０を収納ケース１１に振動自在に取付けるた
めの取付穴が穿孔され、収納ケース１１にねじ込
まれているビス１３の先端を差し込むことによつ
て、振動可能に収納ケース１１に取付けられてい
る。

前記バツクル４はベルト（図示せず）に取付け
たベルトタング（図示せず）を把持固定し得るラ
ツチ機能を有するものであり、本実施例の場合前
記蓋１０の下辺１０ａ側に固定されている。

収納ケース１１はシートクツシヨン３の後部に
埋設されると共に、蓋１０を揺動可能に支持し且
つ収納し得る様に構成されている。この収納ケー
ス１１の底部１１ａは蓋１０の揺動を妨げること
が無くかつ蓋１０との間に隙間を形成しない様に
湾曲した円筒面とされている。蓋１０の収納ケー
ス１１に対する取付けは前述したようにビス１３
によつて行なわれている。

この構成のバツクルにおいて、収納時には蓋１
０を下方向に回動させることによつてシートクツ
シヨン３と蓋１０の外面が同一面を構成すると共
に、使用時には切欠き部１２に指を入れ上方向に
回動させることによつてバツクル４がシートクツ
シヨン３上に出現する。また、蓋１０若しくは収
納ケース１１の適宜な位置にバネ部材等を用いた
ストツパー機構を設けておけば、収納状態、及び
使用時状態を確実に保持することが出来る。

本実施例では収納式ケース１１の形状を底部１
１ａが湾曲したものについてのみ説明したが、こ
の形状の収納ケースに限定するものではなく、蓋
５の回動動作を防げないものであれば如何なる形
状でも良い。また、収納ケース１１の埋設固定強
度、収納ケース１１と蓋１０との取付け強度につ
いては、衝突、追突時の衝撃によつて離脱しない
強度が好ましい。

（効果） 以上の説明より明らかな様に本考案の収納式シ
ートベルトバツクルは、Ｌ字形に成形されそのコ
ーナ部分を中心に揺動する蓋と、前記シートのシ
ートクツシヨンの適宜な位置に埋設固定されると
共に前記蓋が上下方向に揺動可能に取付けられか
つ該蓋の揺動軌跡と略平行な円筒面が底部から開
口部に瓦つて設けられた収納ケース及び該ケース
に収納され前記蓋の下辺側に載置されるバツクル
とから成り、前記蓋を閉じたときに該蓋の外面と
前記シートクツシヨンとが同一面を形成すると共
に前記蓋を開けたときに前記バツクルが前記シー
トクツシヨン上に出現する様に構成したので、不
使用時には収納ケース内にバツクルを収納するこ
とが出来、見映えも非常に良くなると共に振動等
によつてバツクルが移動することが無く、着座者
に不愉快感を与えることがない。更に、使用時に
は蓋を上方向に回動させるだけで同時にバツクル
もシートクツシヨン上に出現し使用状態となる。
即ち、使用効率の向上をも計ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る収納式バツクルの一実施
例を収納状態で示す中央縦断面図、第２図は同バ
ツクルの使用状態を説明する中央縦断面図、第３
図は収納式バツクルの斜視図、第４図は従来のシ
ート用シートベルトバツクルを示す斜視図、第５
図は更に他の従来のバツクルを示す一部断面斜視
図である。 １……シート、３……シートクツシヨン、４…
…バツクル、１０……蓋、１０ａ……蓋の下辺、
１１……収納ケース、１１ａ……ケース底面、１
３……ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベルトに設けられたベルトタングをバツクルで
   把持固定することによつてシートに着座する乗員
   の保護を行なうシートベルトにおいて、Ｌ字形に
   成形されそのコーナ部分を中心に揺動する蓋と、
   前記シートのシートクツシヨンの適宜な位置に埋
   設固定されると共に前記蓋が上下方向に揺動可能
   に取付けられかつ該蓋の揺動軌跡と略平行な円筒
   面が底部から開口部に瓦つて設けられた収納ケー
   ス及び該ケースに収納され前記蓋の下辺側に載置
   されるバツクルとから成り、前記蓋を閉じたとき
   に該蓋の外面と前記シートクツシヨンとが同一面
   を形成すると共に前記蓋を開けたときに前記バツ
   クルが前記シートクツシヨン上に出現する様に構
   成したことを特徴とする収納式シートベルトバツ
   クル。