JPH0240326Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案は抜け止め作用を備えた釘に関するも
のである。

（従来の技術） 例えば、気泡コンクリートに打ち込まれる釘に
は抜け止め機能を付する必要がある。

（考案が解決しようとする問題点） 従来、この種の気泡コンクリート用釘では他の
者の介在により釘軸部の先端部を抜け止め用に拡
開しているため製作に手間がかかりコスト高を招
来していた。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） 前記問題点を解決するために、この考案におい
ては、釘軸部と頭部とよりなる釘において、前記
軸部にその長手方向へ割り溝を設けてその軸部を
二つ割にするとともに、全体を所定角度ねじり、
両割り片の先端にはそれぞれ前記割り溝方向へ後
退する斜面を形成した。

（作用） 従つて、気泡コンクリート等に打ち込まれると
斜面の作用及びねじりにより割片が拡開される。
又、打ち込まれた状態においてはねじり作用によ
り引抜耐力が大きい。

（実施例） 以下、この考案を具体化した一実施例を第１図
〜第４図に従つて説明する。

円板状の頭部１に連なる断面長四角形状の釘軸
部２には軸心に沿つて長手方向に延びる割り溝３
が設けられ、割り片２ａ，２ｂが形成されてい
る。釘軸部２は基端から先端にかけてその軸心を
中心にして90゜ねじられて螺旋状に形成されてい
る。釘軸部２先端には、前記両割り片２ａ，２ｂ
先端から割り溝３に向かつて後退し、両者で逆Ｖ
字状をなす斜面４ａ，４ｂが形成されている。

さて、第４図に示すように本考案の釘を気泡コ
ンクリートに打ち込むと、各割り片２ａ，２ｂ
は、自身のねじれと先端の斜面４ａ，４ｂの楔作
用により、ねじれながら次第に拡開湾曲して気泡
コンクリートへと侵入する。

従つて、本考案の釘においては、抜け止めの機
能を有するだけでなく、各割り片がねじれて打ち
込まれるため、引き抜き耐力が増すという利点が
ある。

なお、この考案は前記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば釘軸部を断面長四角形状でなく
他の多角形状にしたり、円形にしたり、各割り片
のねじれの角度を変更したりする等、この考案の
趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状、構成等を任
意に変更することも可能である。

考案の効果 以上詳述したように、この考案の釘は打ち込む
ことにより、自身が拡開して抜け止めの作用をな
すだけでなく、引き抜き耐力が増加し、より確実
に釘着出来るという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した一実施例を示す
斜視図、第２図は同じく正面図、第３図は同じく
側面図、第４図は使用状態を示す斜視図である。 頭部１、釘軸部２、割り片２ａ，２ｂ、割り溝
３、斜面４ａ，４ｂ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 釘軸部２と頭部１とよりなる釘において、 前記軸部２にその長手方向へ割り溝３を設け
   てその軸部２を二つ割にするとともに、全体を
   所定角度ねじり、両割り片２ａ，２ｂの先端に
   はそれぞれ前記割り溝３方向へ後退する斜面４
   ａ，４ｂを形成したことを特徴とする釘。 ２ 軸部２は断面多角形である実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載の釘。