JPH023911Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はボールペンに関する。

従来のボールペンに於ける芯先部の収納方法と
しては、芯先部を軸筒から突出させた状態でキヤ
ツプを冠せるもの、ノツク釦等を押して復元バネ
等により軸筒内に没入させるもの、軸筒を回転さ
せカム等により軸筒内に没入させるもの等があ
る。これらはその操作時に両手を使用するとか持
ちかえを必要とするとかの煩雑さがあつた。

本考案は持ちかえを必要とせず然も筆記した状
態のまま芯先部を簡便に収納できるボールペンの
提供を目的とする。

本考案は後述するキヤツプの通過可能な先端口
を有し又側面に後述する押しバネ及びキヤツプの
押釦が貫出する夫々の窓孔が設けられた軸筒と、
軸筒の先端口より芯先部が所要長さ突出した状態
で軸筒内に固定されたリフイールと、リフイール
の芯先部が通過可能な先端口を有し又後端に半径
方向の弾性を有する押釦が設けられその内孔部に
リフイール先端部を収納して軸筒内を軸方向に摺
動自在に装着されたキヤツプと、キヤツプを前方
に押圧してその先端部を軸筒先端口の前方に位置
するリフイール芯先部を没入させる位置まで前進
させるバネ体と、操作部を前述した軸筒の窓孔に
露出してキヤツプに掛合しキヤツプを押圧してキ
ヤツプ先端口からリフイールの芯先部が突出し且
つキヤツプの押釦が軸筒の他の窓孔に到達する位
置まで後退させる押バネとから成り、その目的を
達成せんとする。

以下、図示した実施例について説明する。

先ず軸筒１は先軸２とこれに螺着する後軸３と
から成り、先軸２は後述するキヤツプの通過可能
な先端口４を有し又側面には同様に後述する押し
バネの貫出する窓孔５とキヤツプの押釦が貫出す
る窓孔５′が夫々設けられている。

次にリフイール６がその芯先部７を軸筒１の先
端口４の前方に筆記に支障が無い距離だけ突出さ
せた状態でその後端を後軸３の内孔小径部８に圧
入して固定している。又、先端にリフイールの芯
先部７が通過可能な先端口９を有するパイプ状の
胴体部１０とその後端上縁から後方に延出し半径
方向に弾性を有して軸筒内面を常に押圧する押釦
１１を有するキヤツプ１２がリフイール６の先端
部外周を覆つて軸筒内で軸方向に摺動自在に装着
されている。キヤツプ１２の後端と後軸３の前端
との間にはコイルスプリング１３が介装されキヤ
ツプ１２を前方に押圧している。キヤツプ１２は
これにより先端部を先端口４から前方へ突出しそ
の先端口９内部にリフイールの芯先部７を没入す
る位置まで前進することができる（第３図参照）。
先軸２の窓孔５には押しバネ１４の膨出状の操作
部１５が露出している。押しバネ１４はその前端
を先軸内面段部１６に衝止し、後端はキヤツプ１
２の外面段部１７に衝止している。従つて押しバ
ネ１４の操作部１５を内方へ押すと押しバネ１４
は延ばされその後端はキヤツプの外面段部１７を
押圧し、コイルスプリング１３を圧縮しながらキ
ヤツプを後退させる。キヤツプ１２の後退により
相対的にその先端口９からリフイールの芯先部７
が突出し筆記可能状態となる（第１図参照）。こ
の状態でキヤツプ後端の押釦１１は先軸２の窓孔
５′の位置に達しその弾性力により窓孔５′に嵌入
し筆記状態を係止固定する。

尚、キヤツプ胴体部１０の側面には回り止め用
平面切欠部１８が形成され、同様に先軸内面にも
これに対応する平面部１９が形成され、キヤツプ
１２は周方向にずれることなく押釦１１と窓孔
５′の軸方向の位置を一致させている。

次に筆記終了により芯先部７を収納する場合
は、押釦１１を押すだけでよい。窓孔５′の縁部
に掛止する押釦１１の前端縁にはテーパー部２０
が形成され押釦１１の没入を容易にしている。押
釦１１が窓孔５′から外れるとコイルスプリング
１３の復元力によりキヤツプ１２は前述した第３
図の状態に戻り芯先部７をキヤツプ内に収納す
る。

本考案は叙上のように構成され、芯先部を収納
する場合に両手を使用したり持ちかえたりする必
要も無く筆記状態に保持したまま指による押圧操
作だけでその作業を達成できるものであり極めて
実用的に利便な効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は芯
先部突出状態の全体斜視図、第２図はキヤツプの
斜視図、第３図は芯先部没入状態の縦断面図、第
４図は第３図Ａ−Ａ線の位置に於ける横断面図で
ある。 １……軸筒、２……先軸、３……後軸、４……
先端口、５，５′……窓孔、６……リフイール、
７……芯先部、８……後軸の内孔小径部、９……
先端口、１０……胴体部、１１……押釦、１２…
…キヤツプ、１３……コイルスプリング、１４…
…押しバネ、１５……操作部、１６……先軸内面
段部、１７……キヤツプの外面段部、１８……回
り止め用平面切欠部、１９……平面部、２０……
押釦のテーパ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後述するキヤツプの通過可能な先端口を有し又
   側面に後述する押しバネ及びキヤツプの押釦が貫
   出する夫々の窓孔が設けられた軸筒と、軸筒の先
   端口より芯先部が所要長さ突出した状態で軸筒内
   に固定されたリフイールと、リフイールの芯先部
   が通過可能な先端口を有し又後端に半径方向の弾
   性を有する押釦が設けられその内孔部にリフイー
   ル先端部を収納して軸筒内を軸方向に摺動自在に
   装着されたキヤツプと、キヤツプを前方に押圧し
   てその先端部を軸筒先端口の前方に位置するリフ
   イール芯先部を没入させる位置まで前進させるバ
   ネ体と、操作部を前述した軸筒の窓孔に露出して
   キヤツプに掛合しキヤツプを押圧してキヤツプ先
   端口からリフイールの芯先部が突出し且つキヤツ
   プの押釦が軸筒の他の窓孔に到達する位置まで後
   退させる押バネとから成るボールペン。