JPH0238092B2 - Shitsushikimasatsuzainomasatsukeisuteikaboshihoho - Google Patents
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- JPH0238092B2 JPH0238092B2 JP19095982A JP19095982A JPH0238092B2 JP H0238092 B2 JPH0238092 B2 JP H0238092B2 JP 19095982 A JP19095982 A JP 19095982A JP 19095982 A JP19095982 A JP 19095982A JP H0238092 B2 JPH0238092 B2 JP H0238092B2
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Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
本発明は自動車等のトルクコンバーター用こと
に湿式クラツチ装置のフエーシング(摩擦材)に
於て、オイル中で作動する摩擦板に関するもの
で、さらに詳しくは特に摩擦材を生産する方法を
改善発明したものである。 従来この種の湿式摩擦材装置においては、焼結
合金又は各種モールドタイプの摩擦材があり、さ
らにパルプなどセルローズ繊維に微粉末摩擦向上
剤を吸着せしめたものにフエノール系樹脂を含浸
させ熱圧し多孔質で油中の摩擦性能を上昇させる
方法などが主流であり、これ等の上述の方法を安
価させるべくコルクベースを基材とした摩擦材の
タイプとしてニトリルゴムとの共重合体を結合材
として、これにコルク、充填材、加硫剤を加えて
被覆したいわゆる一括混合工程を主要とする摩擦
材による摩擦板が用いられていた。 このニトリルゴム(NBR)自体その耐熱性が
100℃〜110℃(摂氏)程度が限度とするため、自
動車等の走行中にクラツチが高温になる時点では
負荷条件で使用すると摩擦性能が劣化する傾向が
あり、なお且つオイル温度が高温に達する場合摩
擦係数値が低下して、焼け、すべり等が生じその
結果キレ不良等の不具合を生ずる欠陥があること
などが問題となつていた。 本発明者等は少時前に先願としてこれ等の従来
技術及び傾向の背景の中で、従来技術のもつ欠
点、問題点を解決するためコルクベース基材の摩
擦材のコルク質自体のもつ多孔質構造を生かす工
程を開発して摩擦係数低下防止方法を即に提案し
たが、その要点は、摩擦材料の配合工程に於て摩
擦性能調整向上剤としての粉末(タルク、ケイソ
ウド等)をゴム質液を混入する工程の前工程でコ
ルク単体粒子に添着被覆させることによつて多孔
質構造の特性(気孔率の活用)を生かし油中での
摩擦材が油中を通して対流させる役目を維持し、
油温の極度の上昇を緩和させ、結果摩擦材の焼
け、すべりに通ずる欠陥を解消した摩擦係数低下
防止方法の発明であつた。 更に引き続いて鋭意開発研究し、上述以外の方
法でもつて、摩擦材の多孔質構造を構成維持する
改善方法(すなわち気孔率の大幅な向上が出来る
方法)をあみだし、従来の欠陥である焼け、すべ
り等が生じその結果キレ不良等の不具合を是正解
消する目的が達成された本発明の湿式摩擦材の摩
擦係数低下防止方法を提案し以下詳述する。 本発明者等はコルクベース摩擦材の製造工程中
にコルク単体粒子を摩擦調整向上剤を添着被覆さ
せて後ニトリルゴム質(NBR)の結合剤で混練
被覆させるとコルク自体の特性である多孔質構造
が維持出来ると云う先願発明に着目し、さらにこ
の多孔質構造の特性値を拡大させる思想を生かし
た摩擦材を提供せんとするものである。この発明
は摩擦材の基材にパルプとシリカ等のバルーン状
添加剤を添加して、多孔質構造を維持させて気孔
率を確保し摩擦性能を向上させた摩擦材であるこ
とを特徴とするもので、湿式摩擦材の摩擦係数低
下防止方法である。 この発明の摩擦材はシリカ等のバルーン状添加
剤を添加することで材料費も安価に出来、多孔質
で油中での摩擦性能にすぐれている。特に摩擦材
では耐久性を維持させる方法として油中の温度を
極度に上昇させない様にしなければならず、摩擦
面上の油がフエーシング自体の内部を通つて摩擦
面から排除対流させる構造として多孔質構造を選
定するのであつてパルプ基材にバルーン状(開口
性微小中空球状)のシリカ等を添加することで多
孔質構造が維持され、よつて油温の極度の上昇が
防げられるので摩擦係数低下が少なくなる。 このバルーン状のシリカ等の添加が湿式摩擦材
の基材がパルプである場合にはそのパルプの抄紙
工程中に添加されるのが好ましく、抄紙平滑性を
良くするため抄紙添加剤等も同時に添加される。
すなわちこの事により気孔率の確保が可能になり
摩擦材の配合密度を下げることなく従来の摩擦性
能以上の性能を有する摩擦材を得る事が可能にな
つたものである。バルーン状のシリカ等の摩擦材
への添加量は巾広く摩擦材総部量に対し5〜70部
も添加させることが可能で、この添加によりバル
ーン状物自体の価格も非常に安価であることから
完成された摩擦材も安価に製造される所訳であ
り、従来では考えられなかつたレベルまで表面気
孔率を上昇させることが出来た。 上述のバルーン状シリカとは一般的には二酸化
ケイ素の通称として呼ばれている。日本では無定
形のものをよくシリカとよぶ傾向がある。形状は
すでに述べた様に開口微小中空球状であり色はオ
フホワイトが多い。比重は平均0.7程度で粒子径
分布も10ミクロンから300ミクロンであり好まし
くは30〜150ミクロン程度が良い。シリカ自体は
広く市場で使用され建築材として材質剛性、耐衝
撃性、軽量化に又耐火材として高い融点と機械的
強度が買われ又プラスチツク用として作業性、平
滑性を得、混合材に使用されFRP船としての軽
量化と一般充填材など耐火性、軽量、無公害で化
学的安定、断熱性、加工易さゆえに用途も多い
が、本発明の分野への使用は今までに全くなされ
なかつたものである。 複合的な効果は普通の無機充填剤と価格的に比
較すると1/3〜1/4の重量で、同一の容量になり経
済的である。又自動車等の分野への使用は自動車
自体の総重量の低下に役立ち軽量化で燃費が効率
である。 尚、上述のシリカの代替にバルーン状のガラス
等も使用出来る。以下本発明の実施例を説明す
る。 実施例 1 リンター(パルプ)に摩擦調整向上剤としての
ケイソー土とこれに同等量のバルーン状のシリカ
を配合して予め抄紙し、このペーパーベースをク
ランクプレスにてリング状に打ち抜き加工し、そ
の後メタノールによつて溶解したフエノール樹脂
溶液に1分間含浸させ、摂氏60℃に保持した大気
雰囲気中で60分間乾燥した。これを160℃の大気
中で1時間加熱処理し、このライニングをあらか
じめフエノール系接着剤を塗布した芯金に合わせ
た後、170℃、100Kg/cm2にセツトした圧縮成形機
(ホツトプレス)にて2分間成形し、270℃、100
mmHgの空気雰囲気中で2時間の後加熱をして、
室温にて徐冷後摩擦材を得た。 実施例 2 実施例1と相違する点はケイソー土の配合分量
の約3倍のリンターパルプと同じく約3倍のバル
ーン状シリカを配合して抄紙するを旨とし、これ
以外は実施例1と同様な製法で摩擦材を得た。 比較例 1 繊維素基材としてアスベストとこのアスベスト
の配合量の約5倍の量の摩擦調整向上剤であるケ
イソー土と同様にアスベストの分量の約8倍の量
のリンターパルプを配合してなる従来品の製法で
特にバルーン状のシリカを配合しないものであ
り、これ以外は実施例1と同様な製法で比較試験
品としての摩擦材を得た。 以下総括して実施例1、実施例2、比較例1の
湿式摩擦材(ペーパーベースタイプ)の配合材料
及び配合割合を下記に示す。
に湿式クラツチ装置のフエーシング(摩擦材)に
於て、オイル中で作動する摩擦板に関するもの
で、さらに詳しくは特に摩擦材を生産する方法を
改善発明したものである。 従来この種の湿式摩擦材装置においては、焼結
合金又は各種モールドタイプの摩擦材があり、さ
らにパルプなどセルローズ繊維に微粉末摩擦向上
剤を吸着せしめたものにフエノール系樹脂を含浸
させ熱圧し多孔質で油中の摩擦性能を上昇させる
方法などが主流であり、これ等の上述の方法を安
価させるべくコルクベースを基材とした摩擦材の
タイプとしてニトリルゴムとの共重合体を結合材
として、これにコルク、充填材、加硫剤を加えて
被覆したいわゆる一括混合工程を主要とする摩擦
材による摩擦板が用いられていた。 このニトリルゴム(NBR)自体その耐熱性が
100℃〜110℃(摂氏)程度が限度とするため、自
動車等の走行中にクラツチが高温になる時点では
負荷条件で使用すると摩擦性能が劣化する傾向が
あり、なお且つオイル温度が高温に達する場合摩
擦係数値が低下して、焼け、すべり等が生じその
結果キレ不良等の不具合を生ずる欠陥があること
などが問題となつていた。 本発明者等は少時前に先願としてこれ等の従来
技術及び傾向の背景の中で、従来技術のもつ欠
点、問題点を解決するためコルクベース基材の摩
擦材のコルク質自体のもつ多孔質構造を生かす工
程を開発して摩擦係数低下防止方法を即に提案し
たが、その要点は、摩擦材料の配合工程に於て摩
擦性能調整向上剤としての粉末(タルク、ケイソ
ウド等)をゴム質液を混入する工程の前工程でコ
ルク単体粒子に添着被覆させることによつて多孔
質構造の特性(気孔率の活用)を生かし油中での
摩擦材が油中を通して対流させる役目を維持し、
油温の極度の上昇を緩和させ、結果摩擦材の焼
け、すべりに通ずる欠陥を解消した摩擦係数低下
防止方法の発明であつた。 更に引き続いて鋭意開発研究し、上述以外の方
法でもつて、摩擦材の多孔質構造を構成維持する
改善方法(すなわち気孔率の大幅な向上が出来る
方法)をあみだし、従来の欠陥である焼け、すべ
り等が生じその結果キレ不良等の不具合を是正解
消する目的が達成された本発明の湿式摩擦材の摩
擦係数低下防止方法を提案し以下詳述する。 本発明者等はコルクベース摩擦材の製造工程中
にコルク単体粒子を摩擦調整向上剤を添着被覆さ
せて後ニトリルゴム質(NBR)の結合剤で混練
被覆させるとコルク自体の特性である多孔質構造
が維持出来ると云う先願発明に着目し、さらにこ
の多孔質構造の特性値を拡大させる思想を生かし
た摩擦材を提供せんとするものである。この発明
は摩擦材の基材にパルプとシリカ等のバルーン状
添加剤を添加して、多孔質構造を維持させて気孔
率を確保し摩擦性能を向上させた摩擦材であるこ
とを特徴とするもので、湿式摩擦材の摩擦係数低
下防止方法である。 この発明の摩擦材はシリカ等のバルーン状添加
剤を添加することで材料費も安価に出来、多孔質
で油中での摩擦性能にすぐれている。特に摩擦材
では耐久性を維持させる方法として油中の温度を
極度に上昇させない様にしなければならず、摩擦
面上の油がフエーシング自体の内部を通つて摩擦
面から排除対流させる構造として多孔質構造を選
定するのであつてパルプ基材にバルーン状(開口
性微小中空球状)のシリカ等を添加することで多
孔質構造が維持され、よつて油温の極度の上昇が
防げられるので摩擦係数低下が少なくなる。 このバルーン状のシリカ等の添加が湿式摩擦材
の基材がパルプである場合にはそのパルプの抄紙
工程中に添加されるのが好ましく、抄紙平滑性を
良くするため抄紙添加剤等も同時に添加される。
すなわちこの事により気孔率の確保が可能になり
摩擦材の配合密度を下げることなく従来の摩擦性
能以上の性能を有する摩擦材を得る事が可能にな
つたものである。バルーン状のシリカ等の摩擦材
への添加量は巾広く摩擦材総部量に対し5〜70部
も添加させることが可能で、この添加によりバル
ーン状物自体の価格も非常に安価であることから
完成された摩擦材も安価に製造される所訳であ
り、従来では考えられなかつたレベルまで表面気
孔率を上昇させることが出来た。 上述のバルーン状シリカとは一般的には二酸化
ケイ素の通称として呼ばれている。日本では無定
形のものをよくシリカとよぶ傾向がある。形状は
すでに述べた様に開口微小中空球状であり色はオ
フホワイトが多い。比重は平均0.7程度で粒子径
分布も10ミクロンから300ミクロンであり好まし
くは30〜150ミクロン程度が良い。シリカ自体は
広く市場で使用され建築材として材質剛性、耐衝
撃性、軽量化に又耐火材として高い融点と機械的
強度が買われ又プラスチツク用として作業性、平
滑性を得、混合材に使用されFRP船としての軽
量化と一般充填材など耐火性、軽量、無公害で化
学的安定、断熱性、加工易さゆえに用途も多い
が、本発明の分野への使用は今までに全くなされ
なかつたものである。 複合的な効果は普通の無機充填剤と価格的に比
較すると1/3〜1/4の重量で、同一の容量になり経
済的である。又自動車等の分野への使用は自動車
自体の総重量の低下に役立ち軽量化で燃費が効率
である。 尚、上述のシリカの代替にバルーン状のガラス
等も使用出来る。以下本発明の実施例を説明す
る。 実施例 1 リンター(パルプ)に摩擦調整向上剤としての
ケイソー土とこれに同等量のバルーン状のシリカ
を配合して予め抄紙し、このペーパーベースをク
ランクプレスにてリング状に打ち抜き加工し、そ
の後メタノールによつて溶解したフエノール樹脂
溶液に1分間含浸させ、摂氏60℃に保持した大気
雰囲気中で60分間乾燥した。これを160℃の大気
中で1時間加熱処理し、このライニングをあらか
じめフエノール系接着剤を塗布した芯金に合わせ
た後、170℃、100Kg/cm2にセツトした圧縮成形機
(ホツトプレス)にて2分間成形し、270℃、100
mmHgの空気雰囲気中で2時間の後加熱をして、
室温にて徐冷後摩擦材を得た。 実施例 2 実施例1と相違する点はケイソー土の配合分量
の約3倍のリンターパルプと同じく約3倍のバル
ーン状シリカを配合して抄紙するを旨とし、これ
以外は実施例1と同様な製法で摩擦材を得た。 比較例 1 繊維素基材としてアスベストとこのアスベスト
の配合量の約5倍の量の摩擦調整向上剤であるケ
イソー土と同様にアスベストの分量の約8倍の量
のリンターパルプを配合してなる従来品の製法で
特にバルーン状のシリカを配合しないものであ
り、これ以外は実施例1と同様な製法で比較試験
品としての摩擦材を得た。 以下総括して実施例1、実施例2、比較例1の
湿式摩擦材(ペーパーベースタイプ)の配合材料
及び配合割合を下記に示す。
【表】
上述の実施例1、実施例2、比較例1で得られ
た摩擦材について比較試験を行い本発明品である
実施例1、実施例2のすぐれた効果を試験するた
めに水銀ポロシメーターを使用して気孔率の測定
を行いバルーン状シリカを配合してなる抄紙で摩
擦材の気孔径を確認すると同時に気孔量率を測定
した。この試験での条件はオイル含浸気孔率を見
るためにトルコン(自動変速機用)オイルにて90
℃雰囲気中に8時間浸漬放置してトルコンオイル
の含浸気孔率を測定した。その結果を下記に示
す。
た摩擦材について比較試験を行い本発明品である
実施例1、実施例2のすぐれた効果を試験するた
めに水銀ポロシメーターを使用して気孔率の測定
を行いバルーン状シリカを配合してなる抄紙で摩
擦材の気孔径を確認すると同時に気孔量率を測定
した。この試験での条件はオイル含浸気孔率を見
るためにトルコン(自動変速機用)オイルにて90
℃雰囲気中に8時間浸漬放置してトルコンオイル
の含浸気孔率を測定した。その結果を下記に示
す。
【表】
又上表とは別の角度から気孔率の効果を述べる
と、従来品である比較例1の摩擦材では摩擦材の
稼動時に摩擦面が極度に加熱されて焼けなどが起
きた時点ではほとんど表面が焼けて気孔がなくな
るが実施例での摩擦材では焼けても表面の気孔は
確保出来る効果がある。 つぎに上述の実施例1、実施例2、比較例1で
得られた摩擦材をライニング材としてテスト用金
属母材両面に接着し、SAE#2テスターにより
5000サイクルの摩擦試験を実施した。 SAE#2テスターおよび試験条件の概略は次の
通りである。 SAE#2テスターの短板式のものは摩擦材1枚
を接着し同一軸上で、回転慣性質量2.516Kg.cm
sec2回転数3600回/分で回転させ、ライニング材
と係合する相手材(固定)にクラツチ押付荷重
313Kgで制動停止させ、その回転エネルギー(仕
事量1786Kgcm)を吸収させるものである。 なお作動は120℃に設定された(フオードタイ
プ、ATR:タイプF)油中で30秒に1回の割合
で操作をくり返して試験した。 SAE#2テスターで得られたテスト回転回数と
動摩擦係数の関係を第1図に示す。この第1図の
縦軸は動摩擦係数であり、横軸はテスト回転回数
である。 また図中の符合は1は本発明品の(実施例1で
得られた)摩擦材であり、図中の符合2は本発明
品の(実施例2で得られた)摩擦材の結果を示
し、符合3は比較例1(従来品)として用いた摩
擦材の結果を示す。第1図により、本発明品の摩
擦材は比較例1(従来品)の摩擦材に比較して、
初期の動摩擦係数の低下が少なく、摩擦特性がす
ぐれていることがわかる。次に上述の方法により
5000サイクルでの摩耗量を測定し、その耐久性を
試験した。第2図は耐久性(摩耗量)の測定結果
である。第2図中の縦軸は摩耗量mmで示される。
図中符号1は本発明品の(実施例1の摩擦材)で
あり、符合2は本発明の(実施例2の摩擦材)で
あり、符合3は従来製品としての比較例1の(摩
擦材)での結果である。第2図により本発明品の
摩擦材は比較例1(従来品)の摩擦材に比較して、
明らかなごとく摩耗量が少なく良好であることが
わかる。 以上の結果本発明品の効果としての従来品とく
らべて安価な材料部材を使用しても多孔質構造が
保たれ、製品自体が安価であるとともにバルーン
状シリカを使用して摩擦材の初期の摩擦係数の低
下防止方法が確立された。よつてこの新規な方法
を広く産業分野に提供するものである。
と、従来品である比較例1の摩擦材では摩擦材の
稼動時に摩擦面が極度に加熱されて焼けなどが起
きた時点ではほとんど表面が焼けて気孔がなくな
るが実施例での摩擦材では焼けても表面の気孔は
確保出来る効果がある。 つぎに上述の実施例1、実施例2、比較例1で
得られた摩擦材をライニング材としてテスト用金
属母材両面に接着し、SAE#2テスターにより
5000サイクルの摩擦試験を実施した。 SAE#2テスターおよび試験条件の概略は次の
通りである。 SAE#2テスターの短板式のものは摩擦材1枚
を接着し同一軸上で、回転慣性質量2.516Kg.cm
sec2回転数3600回/分で回転させ、ライニング材
と係合する相手材(固定)にクラツチ押付荷重
313Kgで制動停止させ、その回転エネルギー(仕
事量1786Kgcm)を吸収させるものである。 なお作動は120℃に設定された(フオードタイ
プ、ATR:タイプF)油中で30秒に1回の割合
で操作をくり返して試験した。 SAE#2テスターで得られたテスト回転回数と
動摩擦係数の関係を第1図に示す。この第1図の
縦軸は動摩擦係数であり、横軸はテスト回転回数
である。 また図中の符合は1は本発明品の(実施例1で
得られた)摩擦材であり、図中の符合2は本発明
品の(実施例2で得られた)摩擦材の結果を示
し、符合3は比較例1(従来品)として用いた摩
擦材の結果を示す。第1図により、本発明品の摩
擦材は比較例1(従来品)の摩擦材に比較して、
初期の動摩擦係数の低下が少なく、摩擦特性がす
ぐれていることがわかる。次に上述の方法により
5000サイクルでの摩耗量を測定し、その耐久性を
試験した。第2図は耐久性(摩耗量)の測定結果
である。第2図中の縦軸は摩耗量mmで示される。
図中符号1は本発明品の(実施例1の摩擦材)で
あり、符合2は本発明の(実施例2の摩擦材)で
あり、符合3は従来製品としての比較例1の(摩
擦材)での結果である。第2図により本発明品の
摩擦材は比較例1(従来品)の摩擦材に比較して、
明らかなごとく摩耗量が少なく良好であることが
わかる。 以上の結果本発明品の効果としての従来品とく
らべて安価な材料部材を使用しても多孔質構造が
保たれ、製品自体が安価であるとともにバルーン
状シリカを使用して摩擦材の初期の摩擦係数の低
下防止方法が確立された。よつてこの新規な方法
を広く産業分野に提供するものである。
第1図は、実施例1、実施例2、及び比較例1
の摩擦材の摩擦材料の摩擦係合回数と動摩擦係数
の関係を示す線図であり、第2図は、実施例1、
実施例2及び比較例1の摩擦材の初期摩耗量の差
を示すものである。
の摩擦材の摩擦材料の摩擦係合回数と動摩擦係数
の関係を示す線図であり、第2図は、実施例1、
実施例2及び比較例1の摩擦材の初期摩耗量の差
を示すものである。
Claims (1)
- 1 湿式摩擦材自体を多孔質構造とするため、パ
ルプ繊維をベースにして、これに摩擦総重量部に
対して5〜70重量部のバルーン状シリカを配合す
るとともに、摩擦調整向上剤としてのケイソー土
を適量部配して抄紙した後、次に好みの形状打抜
き加工し、その後フエノール系樹脂で含浸させ、
加熱加圧処理してなることを特徴とする湿式摩擦
材の摩擦係数低下防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19095982A JPH0238092B2 (ja) | 1982-10-30 | 1982-10-30 | Shitsushikimasatsuzainomasatsukeisuteikaboshihoho |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19095982A JPH0238092B2 (ja) | 1982-10-30 | 1982-10-30 | Shitsushikimasatsuzainomasatsukeisuteikaboshihoho |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5981340A JPS5981340A (ja) | 1984-05-11 |
JPH0238092B2 true JPH0238092B2 (ja) | 1990-08-29 |
Family
ID=16266517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19095982A Expired - Lifetime JPH0238092B2 (ja) | 1982-10-30 | 1982-10-30 | Shitsushikimasatsuzainomasatsukeisuteikaboshihoho |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0238092B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2205888B1 (de) | 2007-10-16 | 2016-11-30 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Reibbelag |
-
1982
- 1982-10-30 JP JP19095982A patent/JPH0238092B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5981340A (ja) | 1984-05-11 |
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