JPH02311776A - 鋼材の磁気特性測定装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、鋼材、特に磁気特性の良否が問題となる鋼材
の磁気特性を非接触で連続して測定する装置及びその使
用方法に関するものである。

［従来の技術］ 従来は、鋼板の磁気特性の測定方法としてＪＩＳＣ−２
５５０で規定されているエプスタイン試験法があるが、
試料の採取を必要とするオフライン試験であるため、測
定値を製造ラインに迅速に反映させることが困難であっ
た。

また、オンラインで磁気特性を測定する装置として、例
えば、特開昭４９−６９９１号公報によって知られてい
るように、移動する鋼板を覆うように角筒状の鉄心コア
を設け、励磁コイルと検出コイルにより起磁力と磁束密
度の関係を示したＢ−Ｈカーブを作成し、最大透磁率や
保磁力等を求める方法が実施されている。

［発明が解決しようとする課ｆｆｉ］ 特開昭４９−６９９１号公報に開示されているような方
法で磁気特性を求める場合には、あらかじめＢ−Ｈカー
ブを作成し、それに基づいて最大透磁率等を求めなけれ
ばならず、高価な演算装置を必要とするという問題があ
った。

また、鋼板の製造ラインの操業条件を決定するためには
、板幅方向の磁気特性の分布を測定することが必要であ
るが、この方法では、検出ヘッドが鋼板全体を覆う構造
になっているため、鋼板の局所的な磁気特性を測定する
ことは不可能であった。

本発明は簡単な回路構成により、調成製造のオンライン
で最大透磁率等を測定する装置及び被測定鋼材に非接触
で局所的な磁気特性の測定を行なうことのできる装置、
ならびにその使用方法を提供することを目的とするもの
である。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る鋼材の磁気特性７１Ｐ１定装置は、低周波
励磁コイルが巻装されたＵ字形コアと、このＵ字形コア
の両脚部に互いに逆極性となるように巻装された一対の
高周波励磁コイルと、前記Ｕ字形コアの脚部間に設けら
れ磁化された被測定鋼材の磁気特性を検出する検出コイ
ルとからなる検出ヘッド部を備えたものであり、また 上記検出ヘッド部の検出コイルからの検出信号を検波す
る振幅検波器と、この振幅検波器の出力を微分する微分
器の出力のピーク値又は前記振幅検波器の出力のピーク
値を検波するピーク検波器とを備えたものである。さら
に、 上記装置の使用方法に関するものである。

［作用］ 被測定鋼材は低周波励磁コイルにより低周波で周期的に
飽和磁化される。そして高周波励磁コイルによる微少な
高周波磁化がその上に重畳される。

検出コイルはＵ字形コアの脚部の中間にあるので、低周
波励磁コイルによる磁束は検出されない。一方、高周波
励磁コイルはＵ字形コアの両脚部に互いに逆特性となる
ように設けであるので、各々の高周波励磁コイルによる
磁束は同方向となり、検出コイルにより検出される。

被測定鋼材を通過する高周波磁束は、被測定鋼材の微分
透磁率と関係を有し、低周波励磁コイルの励磁が小さい
ときは、被ａ１定鋼材の微分透磁率が大きいので検出コ
イルを通過する磁束の変化が大きいが、低周波励磁コイ
ルの励磁が大きいときは被測定鋼材は磁気飽和に近づき
微分透磁率は小さくなるので、検出コイルを通過する磁
束の変化は小さくなる。

よって、検出コイルを通過する磁束により誘起される電
圧を振幅検波してそのピーク値をｎ１定すれば、その値
が微分透磁率の最大値、即ち最大透磁率に対応する。

しかしながら、上記の最大透磁率を検出するたけでは、
検出ヘッド部と鋼材とのギャップが一定のときは精度よ
く測定できるものの、ギャップが変化すると大きな誤差
を生じる。これに対して請求項２のように構成し、Ｂ−
Ｈカーブの最大勾配付近の変化量に着目して振幅検波出
力を微分し、そのピーク値、即ち変化量の最大値を検出
することにより、誤差の少ない磁気特性の測定が可能と
なる。

［実施例］ 第１図は本発明実施例のブロック図である。図において
、１は低周波発振器、２は低周波発振器１の出力を増幅
する電力増幅器、３は高周波発振器、４は高周波発振器
３の出力を増幅する電力増幅器である。５は検出ヘッド
部で、６は電力増幅器２を介して低周波電流が供給され
る低周波励磁コイル、７，８は互いに逆極性に直列接続
され、電力増幅器４を介して高周波電流が供給される高
周波励磁コイル、９は磁気検出器としての検出コイルで
ある。

この検出ヘッド部５は、第２図に示すように、Ｕ字形の
コアｌＯの中央部には低周波励磁コイル６か巻装され、
両脚部には高周波励磁コイル７．８がそれぞれ巻装され
ており、高周波励磁コイル７゜８の間に位置するように
検出コイル９を配置したものである。そして、コアＩＯ
の両脚部の先端面及び検出コイル９は、被測定鋼材１１
から離間してセットされる。

検出コイル９の出力信号は信号増幅器１２により増幅さ
れて振幅検波器■３に加えられ、振幅検波される。つい
でその出力を低周波増幅器１４で増幅し、微分器Ｉ５に
よって得られた微分出力をピーク検波器１６に加え、ピ
ーク検出を行なう。ピーク検波器１６の出力を［１］と
する。また、必要に応じて、低周波増幅器１４の出力を
ピーク検出器１７に加えてピーク検出を行なう。ピーク
検波器１７の出力を［２］とする。

次に、上記のように構成した本発明の詳細な説明する。

検出ヘッド部５を被測定鋼材１１に近接させて配設し、
低周波励磁コイル６に低周波電流を供給すると共に、一
対の高周波励磁コイル７．８に高周波電流を供給する。

これにより、低周波励磁コイル６によって第２図の（ａ
）で示す磁気回路が形成され、高周波励磁コイル７．８
により第２図に（ｂ）で示すように互いに反対方向の磁
気回路が形成される。

被測定鋼材■１にはこれらの重畳した磁束が１通過する
が、低周波起磁力の方が大きいため、被ａ′ｌｌｊ定鋼
材１１の磁化は、低周波励磁コイル６に供給される低周
波電流によって支配される。したがって、被測定鋼材ｉ
ｔを通過する高周波磁束は、ある時点での低周波電流に
よって磁化された被測定鋼材ＩＩの微分透磁率に対応し
た値となる。

第３図は低周波励磁コイル６に供給される低周波電流と
検出コイル９に誘起する電圧等との関係を示す線図で、
（Ａ）は低周波電流の波形、（Ｂ）は検出コイル９の誘
起電圧を示す。前述のように検出コイル９には高周波磁
束によって誘起した電圧（Ｂ図）が検出され、その出力
電圧の振幅は低周波電流が小さいときに最大となり（■
）、低周波電流が大きく被測定鋼材１１が磁気的に飽和
しているときに小さく　（＠）　、はぼ一定の値となる
。

検出コイル９の出力は、信号増幅器１２で増幅されたの
ち振幅検波器１３で振幅検波され、正の振幅が検出され
る（（Ｃ）図）。さらに、低周波増幅器１４により増幅
されたのち微分器１５に加えられ、その微分出力（（Ｄ
）図）のピーク値はピーク検波器１６から連続出力され
、出力［１１となる。この出力［１コは被測定鋼材１１
のＢ−Ｈカーブの変化量の最大値に対応する。

また、必要に応じて低周波増幅器１４の出力（第３図（
Ｃ））のピーク値をピーク検出器１７に加えて連続出力
させれば、出力［２］となり、この出力［２］は彼ｎ１
定鋼材１１の最大透磁率に対応する。

このようにして得られた出力［１］と出力［２］とによ
って、被測定鋼材１１の磁気特性をオンラインで容易に
測定することができる。

一般に、Ｓｉａ度の高い電磁鋼板においては、Ｓｉ濃度
が６．５％付近で磁気特性が最もよいことが知られてい
る。

本発明の発明者らは、本発明に係る磁気特性測定装置を
使用して、次の条件によりピーク検波器１６の出力［１
］とＳｉ鋼板のＳｉ濃度との関係を調査した。

（１）使用材料 ・被測定鋼材１１：厚さ０．１　＝０．３５＋ａｍ（７
）Ｓｉ鋼板・コア１０の材質：積層けい素鋼板 断面２０Ｘ５０− 平均磁路長３５０　ｍｍ ・コアｌＯと被測定鋼材１１との間隙：２ｗ（２）励磁
条件 ・低周波側 低周波励磁コイル６：１ｍ■φエナメル線巻数５００回 励磁電流：　　２０Ｈｚ　、、　１Ｉａｘ±５Ａ・高周
波側 高周波励磁コイル７．８二 ０．３１１Ｉｍφ　エナメル線 巻数３０回　各１個 ・励磁電流　　４　ＫＨｚ　、　ｗａｘ±ＩＡ（３）検
出条件 ・検出コイル９　：　０．３　ｍｍφエナメル線巻数　
２００回 上記により実験したところ、第４図に示すような結果が
得られた。これにより、本発明の磁気特性測定装置を使
用すれば、Ｓｔ鋼板の製造中に鋼板のＳｉ濃度適中や磁
気特性の保証をオンラインで行なうことができる。また
、検出ヘッド部５を鋼板の幅方向に移動させたり並列に
設置することにより、板幅方向の磁気特性のプロフィー
ル（分布）を測定することもできる。

上記の説明では、Ｂ−Ｈカーブの変化量の最大値測定用
のピーク検波器１Ｂと、最大透磁率測定用の検波器１７
とを別個に設けた場合を示したが、両者を同時に測定す
る必要のない場合は、第５図に示すように微分器１５と
ピーク検波器１６との間に切換器１８を設け、微分器１
５の出力を切換器１８を介してピーク検出器１Ｂに加え
ると共に、低周波増幅器１４の出力を切換器１８を介し
てピーク検波器ＩＢに加えるようにしてもよい。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明は被測定鋼材を
非接触で磁化させてその磁気特性を検出するようにした
ので、被測定鋼材の磁気特性をオンラインでｉｎ）定す
ることが可能になり、また、生産ラインにおける被ｌｐ
１定鋼材の局所的な磁気特性をａ＞＋定することもでき
る。

また、Ｓ１濃度の高い鋼板等の磁気特性をオンラインで
測定できるので、操業条件の決定、品質保証等に対して
高い効果が得られ、生産性を向上させることができる等
、実施による効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例のブロック図、第２図は検出ヘッ
ド部の実施例の説明図、第３図（Ａ）〜（Ｄ）は本発明
の各部の波形図、第４図は本発明の出力［［］と鋼板中
のＳｉａ度との関係を示す線図、第５図は本発明の他の
実施例のブロック図である。 １：低周波発振器、３：高周波発振器、５：検出ヘッド
部、６：低周波励磁コイル、７，８：高周波励磁コイル
、９：検出コイル、１０ニコア、１１：被測定鋼材、１
３：振幅検波器、１５：微分器、１６゜１７：ピーク検
波器、１８：切換器。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）励磁コイルが巻装されたＵ字形コアを有する検出
   ヘッド部により被測定鋼材を磁化し、該被測定鋼材の磁
   気特性を検出コイルで検出する装置において、 低周波励磁コイルが巻装されたＵ字形コアと、このＵ字
   形コアの両脚部に互いに逆極性となるように巻装された
   一対の高周波励磁コイルと、前記Ｕ字形コアの脚部間に
   設けられ磁化された被測定鋼材の磁気特性を検出する検
   出コイルとからなる検出ヘッド部を備えたことを特徴と
   する鋼材の磁気特性測定装置。
2. （２）上記検出コイルからの検出信号を検波する振幅検
   波器と、この振幅検波器の出力を微分する微分器の出力
   のピーク値又は前記振幅検波器の出力のピーク値を検波
   するピーク検波器とを備えたことを特徴とする請求項（
   １）記載の鋼材の磁気特性測定装置。
3. （３）低周波励磁コイルが巻かれたＵ字形コアの両脚部
   に互いに逆極性となるように高周波励磁コイルを巻装し
   、前記両脚部の間に検出コイルを設けてなる検出ヘッド
   をＳｉ濃度の高い鋼材に近接して設置し、前記検出コイ
   ルの出力を振幅検波したのち微分した出力のピーク値、
   又は前記振幅検波した出力のピーク値を検波し、該検波
   出力により前記鋼材の磁気特性を測定することを特徴と
   する鋼材の磁気特性測定方法。