JPH02307788A - 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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JPH02307788A
JPH02307788A JP12994089A JP12994089A JPH02307788A JP H02307788 A JPH02307788 A JP H02307788A JP 12994089 A JP12994089 A JP 12994089A JP 12994089 A JP12994089 A JP 12994089A JP H02307788 A JPH02307788 A JP H02307788A
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JP
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film
polyester
printing
acid
base paper
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JP12994089A
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Yoshiki Sato
嘉記 佐藤
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Diafoil Co Ltd
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Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルムに
関する。更に詳しくは、本発明は穿孔性及び印刷時の解
像度、耐刷性に優れ、原紙使用中や保存時にカールが発
生しない感熱孔版印刷原紙用フィルムに関するものであ
る。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕従来、感
熱孔版印刷用原紙としては、熱可塑性樹脂フィルムに多
孔性薄葉紙をラミネー1−シたものが知られている。
上記の熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエステル、
ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等各種樹脂のフィルム
が用いられているが、感熱孔版印刷用原紙としての特性
は、これらフィルムの物性により著しく影響を受けるた
め、その要求特性に従って各種のフィルムが用いられ、
改良が試みられている。
かかる用途に用いられるフィルムには、以下のような特
性が要求される。
(1)熱穿孔性か良いこと。すなわち少量の熱量で熔融
し、且つ印刷時の画像が鮮明になるような適度な大きさ
の穿孔が得られるような十分な熱収縮率を有すること。
(2)多孔性薄葉紙とのラミネート及び印刷時の作業に
十分に耐え得る強度、弾性率を有し、且つフィルムの滑
り性が良好で作業がスムースに行なえること。
(3)  印刷インキに使用されるトルエン、キシレン
等の有機溶剤に長時間耐えられること。−これらの要件
に加え、フィルム製造時の生産性にも優れていることが
必要である。すなわち、フィルムの延伸性が良好で、破
断等のトラブルを起こさず、また、巻取り性、スリット
性が良好で巻取り時にシワが入ったり、巻きずれを起こ
したりしないことが必要である。
また、多孔性薄葉紙とラミネートして原紙とした後、保
存中等にフィルムの寸法変化により原紙がカールを起こ
したりしないことが必要である。
従来かかる用途に用いるフィルムとしである特定の熱的
特性を有する熱可塑性樹脂からなる印刷特性を改善した
二輪延伸フィルム(特開昭62−149596号公報)
が提案されているが、上記した要件をすべて満足するも
のではなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、特
定の融点及びガラス転移点を有するポリエステルからな
り、その表面状態、及び熱収縮率が特定の条件を満足す
る二軸配向フィルムが感熱孔版印刷原紙用フィルムとし
て好適であることを見出し、本発明を完成するに至った
すなわち本発明の要旨は、融点が200〜250℃、ガ
ラス転移温度が70℃以上であるポリエステル組成物か
らなる二軸配向フィルムであって、該フィルムの厚さが
0.5〜6μm、表面のRaが0.03〜0.5 tt
m 、  150℃で3分間処理後の熱収縮率が少なく
ともフィルム面内の一方向において3〜35%であるこ
とを特徴とする感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィル
ムに存する。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明でいうポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸を
主たる酸成分とし、アルキレングリコールを主たるグリ
コール成分とするポリエステルを指す。芳香族ジカルボ
ン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2.6−
ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。また、アルキ
レングリコールとしては、エチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1.4
−シクロヘキサンジメタツール等が挙げられる。
本発明のフィルムは上記の構成であるポリエステル組成
物からなり、該組成物の融点は200〜250℃1好ま
しくは200〜240℃、ガラス転移温度は70℃以上
、好ましくは72〜110℃である。融点が200℃未
満では、フィルムの耐熱性が不足するため、感熱孔版印
刷用原紙として使用する際、穿孔時に熱負けを起こし、
余分な部分まで穿孔されて解像度の低下を起こす。また
、融点が250℃を越えると穿孔性が低下し、穿孔ムラ
が多くなって印字品位が悪化するため好ましくない。ガ
ラス転移点が70℃未満では、フィルムの寸法安定性が
低下するため、原紙に加工後、原紙のカールが生じ好ま
しくない。かかる現象は、特に温度の高い場所に保存し
た場合に顕著である。
本発明で用いるポリエステル組成物は、通常のものと比
べ融点が低く、ガラス転移温度が高いことに特徴を有す
るが、かかるポリエステル組成物は、ある特定の構成単
位をポリエステルに導入することにより得ることができ
る。かかる単位は1種または2種以上でもよいが、例え
ばテレフタル酸単位の一部を2.6−ナフタレンジカル
ボン酸単位に、あるいはエチレングリコール単位の一部
を1,4−シクロヘキサンジメタツールとする等の方法
が挙げられる。
かかる単位を導入する方法としては、ポリエステル製造
時にそれぞれの構成単位を与えるモノマーを添加して共
重合する方法や、それぞれ単一成分で構成されるポモポ
リマーをブレンド配合する方法、共重合体をブレンドす
る方法等が挙げられる。中でもエチレンテレフタレート
単位を好ましくは85モル%以上、更に好ましくは95
モル%以上含有するポリエステルと、エチレンナフタレ
ート単位を好ましくは90モル%以上、更に好ましくは
95モル%以上含有するポリエステル、及び/又は1.
4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート単位を
好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%
以上含有するポリエステルとのブレンド組成物を用いる
ことが、製造コストの点あるいはポリマー乾燥時の融着
等の問題が生じない点等から特に好ましい。
本発明のフィルムの厚みは0.5〜6μmであることが
必要であり、好ましくは0.5〜3μmが望ましい。フ
ィルムの厚みは薄くなれば熱伝達距離が短かくなり、穿
孔時に必要な熱エネルギーも少な(なるため穿孔性が向
上し、印刷時の解像度や印字品位性が向上するが、0.
5μm未満では印字が不鮮明で濃淡ムラが生じ易く、フ
ィルムの製造においても生産性、巻上げ作業性が悪化す
る。厚みが6μmを越えるフィルムでは、穿孔性が悪化
するため印刷時にムラが生ずるようになるため好ましく
ない。
また、本発明のフィルムは、穿孔を均一かつ迅速ならし
めるため、加熱収縮率がある特定範囲内にある必要があ
る。すなわち、150℃で3分間処理後の加熱収縮率が
少なくともフィルム面内の一方向において3〜35%の
範囲でなければならない。加熱収縮率が3%未満では、
穿孔が不均一で解像度が劣る。また加熱収縮率が35%
を越えると穿孔部周辺の変形が著しくなったり、穿孔部
同志の融着のため印字品位性が劣るようになるため好ま
しくない。この値は好ましくは5〜25%の範囲である
本発明のフィルムの今一つの特徴は、表面の中心線平均
粗さくRa)が特定の範囲にあることである。フィルム
の巻上げ、コーティング、貼合せ工程及び印刷時の作業
性を向上するため、フィルムに適度な滑り性を与えるこ
とが必要である。そのために表面を粗面化する方法を採
用するが、粗面化の度合いが大き過ぎると熱伝達にムラ
が生じ、穿孔が不均一となり、解像度が劣ったり、印字
品位性を損なうことになる。従って本発明のフィルムの
Raは0.03〜0.5μmの範囲である必要があり、
好ましくは0.05〜0.3μmの範囲である。
Raが0.03μw未満でば作業性が劣り、0.5μm
を越えると解像度、印字品位性が劣り、好ましくない。
かかる表面粗度を付与するためには次のような方法を採
ると良い。すなわち製膜に供するポリマーに微細な不活
性化合物を配合する方法が好ましく採用される。かかる
方法として、ポリマー製造時に反応系に溶存している金
属化合物にリン化合物等を作用させて、微細な粒子を析
出させる方法、いわゆる析出粒子法や、ポリマー製造工
程から製膜前の押出工程のいずれかの工程において、ポ
リマーに不活性な無機または有機の微細粒子を配合させ
る方法、いわゆる添加粒子法が好ましく用いられる。添
加粒子法で用いられる不活性微粒子としては例えばカオ
リン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭
酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リ
チウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸化
アルミニウム、酸化ケイ素、カーボンブランク及び特公
昭59−5216号公報に記載されたような架橋高分子
微粉体を挙げることができるが、これらに限定されるも
のではない。かかる不活性微粒子の平均粒径ば、通常、
等細球直径で0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3
μmの範囲であり、フィルムに対する配合量は、通常、
0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%の範
囲から選択される。この際配合する不活性微粒子は単成
分でもよく、また2成分以上を同時に用いてもよい。析
出粒子法による微粒子と添加粒子法による微粒子を同時
に配合させる方法も好ましく用いられる。
上述のフィルム表面は、更に後述する三次元表面粗さ計
を用いて測定した突起高さ0.1μm以上の突起数が通
常1000〜12,000個/1112、好ましくは3
,000〜io、ooo個/ff議2の範囲であり、突
起高さ0.4μm以上の突起数が通常20〜2,000
個/l112、好ましくは50〜1000個/112の
範囲である。Raに加えてかかる要件が同時に満された
とき、作業性や印刷時の解像度、印字品位性が更に高度
に満足される。
本発明のフィルムは、極めて薄いフィルムとして製造す
るので、強度が低くなると取扱い作業性が悪くなるため
好ましくない。本発明においてはフィルムの縦方向と横
方向の引張弾性率が共に300kg/12以上、好まし
くは400kg/韻2以上である場合、取扱い作業性や
耐刷性がより良好となり好ましい。
次に、かかるポリエステルフィルムの製造方法について
説明する。本発明においては、ポリマーをエクストルー
ダーに代表される周知の溶融押出装置に供給し、該ポリ
マーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いで溶融し
たポリマーをスリット状のグイから押し出し、回転冷却
ドラム上でガ −ラス転移温度以下の温度になるように
急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。
この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと
回転冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、本発明
においては静電印加密着法及び/又は液体塗布密着法が
好ましく採用される。
静電印加密着法とは、通常シートの上面側にシートの流
れと直交する方向に線状電極を張り、該電極に約5〜1
0kVの直流電圧を印加することによりシートに静電荷
を与え、ドラムとの密着性を向上させる方法である。ま
た、液体塗布密着法とは回転冷却ドラム表面の全体また
は一部(例えばシート両端部と接触する部分のみ)に液
体を均一に塗布することにより、ドラムとシートとの密
着性を向上させる方法である。本発明においては必要に
応じ両者を併用してもよい。
本発明においてはこのようにして得られたシートを2軸
方向に延伸してフィルム化する。
延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シート
を好ましくは60〜120℃更に好ましくは70〜11
0“Cの温度範囲で一方向にロールもしくはテンタ一方
式の延伸機により2.5〜7倍に延伸する。次に一段目
と直交する方向に好ましくは65〜125℃、更に好ま
しくは75〜115℃の温度範囲で2.5〜7倍に延伸
を行ない、2軸配向したフィルムを得る。なお一方向の
延伸を2段階以上で行なう方法も用いることができるが
その場合も最終的な延伸倍率が上記した範囲に入ること
が好ましい。また、前記未延伸シートを面積倍率が6〜
30倍になるように同時二軸延伸することも可能である
かくして得られたフィルムは、熱処理を行なうことが好
ましいが、必要に応し熱処理を行なう前又は後に縦及び
/又は横方向に延伸することもできる。
本発明においては、150℃で3分間処理後の熱収縮率
が少な(ともフィルム面内の一方向において3〜25%
の範囲であるが、かかる熱収縮率とするために上記熱処
理温度は通常100〜200℃、好ましくは120〜1
80℃であり、熱処理時間は1秒〜10分間である。か
かる熱処理はフィルムを20%以内の制限収縮もしくは
伸長、または定長下で行ない、また2段階以上で行なっ
ても良い。
なお、本発明においては製膜に供するポリエステル全量
に対し、10重量%程度以下の他のポリマー(例えばポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリアミド、ポリイミド等)を含有させてもよい
。また、必要に応じ、酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、
静電防止剤、染料、顔料等の添加剤を配合してもよい。
かくして得られた本発明のポリエステルフィルムは、常
法に従って所定の多孔性薄葉紙を公知の方法にてラミネ
ートすることにより、熱穿孔性、及び印刷時の解像度、
耐刷性に優れ、原紙使用中や保存時にカール発生の問題
が起こる事のない、優れた感熱孔版印刷用原紙とするこ
とができる。−〔実施例〕 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。なお、以下の実施例における物性
測定法を以下に示す。
(1)融点及びガラス転移温度 セイコー電子工業(株)製差動熱量計5SC580DS
C20型を用いて測定した。DSC測定条件は以下の通
りである。すなわち、試料フィルムlOmjをDSC装
置にセットし、300℃の温度で5分間溶融保存した後
、液体窒素にて急冷した。急冷試料を0℃より10’C
/分で昇温し、ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm
)を測定した。Tgは比熱の変化によりD’SC曲線が
屈曲し、ベースラインが平行移動する形で感知される。
かかる屈曲点以下の温度でのベースラインの接線と、屈
曲した部分で傾きが最大となる点の接線との交点を屈曲
の開始点とし、この温度をTgとした。
また、Tmは、融解による吸熱のピーク温度として測定
した。
(2)加熱収縮率 試料を無張力状態で150℃の温度に保ったオーブン中
3分間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して次式
にて算出した。
測定は、フィルムの縦方向及び横方向に5点ずつ行ない
、それぞれの平均値を測定値とした。
(3)中心線平均粗さ く株)小板研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を
用いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面
曲線からその中心線の方向に基準長さI−(2,5+s
+i)の部分を抜きとり、この抜き取り部分の中心線を
X軸、縦倍率の方向をy軸として粗さ曲線y=f  (
x)で表わしたとき、次の式で与えられた値を〔μm〕
で表わす。中心線平均粗さは、試料フィルム表面から1
0本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜
き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表わした。尚、
触針の先端半径は2μM、荷重は30mgとし、カソト
オフイ直は0.08 mlとした。
数 (株)小板研究所製三次元表面粗さ計(SE−3AK)
を用い、触針の先端半径5μm、荷重30mg、測定長
Q、5 mm、サンプリングピンチ1.0μm3カット
オフ値0.25mm、、1倍率20,000倍、横倍率
200倍、走査本数500本の条件で突起高さと突起数
を測定した。ここで言う突起高さくX、  μm)は、
突起個数が最大になる点の高さを0レベルとし、このレ
ベルからの高さをもって突起高さとし、各突起高さにお
ける突起数(Y。
個/顛2)の関係を図式化し、分布曲線として表わした
突起高さO,1μm以上及び0.4μm以上の突起は、
上記方法による突起高さが0.1μm及び0.4μ川を
越えた突起に対応する突起数のそれぞれの総数をもって
表わす。
(5)謄写印刷特性 得られたフィルムに、ポリエステル製多孔性薄葉紙を貼
り合わせて原紙を作製した。該原紙を使用し、製版機と
して理想科学工業(株)製リソグラフFX7200、印
刷機として同AP7200を用いて印刷された文字、画
像について目視判定し、下記特性を評価した。
i)印字品位性; ○・・・濃淡のむら、にじみがなく鮮明に印字でき良好
△・・・わずかに濃淡のむら、にじみが認められ、やや
鮮明さに欠ける。
×・・・濃淡のむら、あるいはにじみがはっきり出てい
る。
ii)耐剛性 ○・・・2000枚以上の連続印刷が可能。
×・・・数百枚程度しか連続印刷ができない。
(6)原紙のカール特性 フィルムを多孔性薄葉紙と貼り合わせて原紙を作製し、
得られた原紙を50℃ 60%RHの条件下7日間保存
した後のカールの状態を次の基準で判定した。
○・・・はとんどカールが起こらず良好。
△・・・多少カールは起こるが原紙として使用可能。
×・・・カールが著しく、原紙として使用することが困
難。
実施例1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
4部及び酢酸カルシウム−水塩0,11部を反応器にと
り、エステル交換反応を行なった。
すなわち、反応開始温度を180℃とし、メタノールの
留去と共に徐々に反応温度を」二界させ、4時間後23
0℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了させ
た。
次いでトリエチルホスフェート0.07部を添加した後
、平均粒径1.2μmのシリカ粒子を0.3部及び三酸
化アンチモン0404部を添加し、常法により重縮合反
応を行なった。すなわち、温度を徐々に高めると共に圧
力を常圧より徐々に減じ、2時間後、温度を285℃、
圧力を0.3 mmHgとした。
反応開始後、5時間を経た時点で反応を停止し、窒素加
圧下、ポリマーを吐出させた。得られたポリエチレンテ
レフタレートの極限粘度は0.66であった。
また、これと同様にして2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチル100部、エチレングリコール60部を出発
原料として、極限粘度0.61のポリエチレン2.6−
ナフタレートを製造した。但し、シリカ粒子の添加は行
なわず、重縮合反応の温度は290℃まで昇温させた。
次に、得られたポリエチレンテレフタレート85部と、
ポリエチレン−2,6−ナックレート15部とを混合し
た。これを290℃で押出機よりシート状に押出し、表
面温度を40℃に設定した回転冷却ドラムで静電印加冷
却法を利用して急冷固化させ、厚み27μmの実質的に
非晶質のシートを得た。
次いで得られたシートを縦方向に88℃で3.7倍、横
方向に105℃で4.2倍に延伸し、更に140℃で7
秒間熱処理を行ない、厚み1.8μmの二軸配向フィル
ムを得た。
実施例2 テレフタル酸97部、イソフタル酸3部、1゜4−シク
ロヘキサンジメタツール105部を出発原料とし、触媒
としてテトラブチルチタネートを0.06部添加して加
熱攪拌してエステル化反応を行ない、続いて重縮合反応
を行なって、極限粘度0.60のポリ1,4−シクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート共重合体を製造した
。このポリマーをチップ化した後、窒素気流下で固相重
合を行なって、最終的に極限粘度1.05のポリマーを
得た。
得られたポリマー10部と、実施例1で用いた20  
 ′ ポリエチレンテレフタレート90部とを混合し、実施例
1と同様にして厚み1.9μmの二軸配向フィルムを得
た。
実施例3 テレフタル酸ジメチル94部、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチル7.6部、エチレングリコール64部
を出発原料として、実施例1と同様の方法でエステル交
換反応、重縮合反応を行ない、極限粘度0.67のポリ
エチレンテレフタレートナフタレート共重合体を得た。
但し、添加粒子は、平均粒径0.9μmの球状シリカと
し、添加量はポリマーに対し0.5重量%とした。
次に、得られたポリマーを原料として、実施例1と同様
にして厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例1 実施例1で製造したポリエチレンテレフタレートを原料
とし、ポリエチレン−2,6−ナフタレートを混合しな
いこと以外は実施例1と同様にして厚み1.8μmの二
軸配向フィルムを得た。
比較例2 実施例1と同様の方法でセバシン酸を15モル%含有す
るポリエチレンテレフタレートセハケート共重合体を製
造した。添加粒子は、平均粒径1゜2μmのシリカ粒子
とし、添加量は、ポリマーに対して0.3重量%とじた
。ポリマーの極限粘度は0.69であった。
次に得られたポリマーを原料として、実施例1と同様に
して厚み1.9μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例3 実施例1で製造したポリエチレンテレフタレート94部
と、ポリエチレン−2,6−ナフタレート6部とを混合
したものを原料とし、延伸後の熱処理温度を220℃と
した以外は実施例1と同様にして厚み1.8μmの二軸
配向フィルムを得た。
比較例4 実施例1と同じ原料を用い、延伸後の熱処理温度を11
0℃とした以外は実施例1と同様にして厚み1.8μm
の二軸配向フィルムを得た。
比較例5 実施例1において、押出機からのポリマー吐出量を増加
させてフィルム厚みを調節し、それ以外は実施例1と同
様にして厚み8μ釦の二軸配向フィルムを得た。
比較例6 実施例1で添加したシリカ粒子を添加しない事以外は実
施例1と同様にして極限粘度0.67のポリエチレンテ
レフタレーI・を製造した。得られたポリマー90部と
、実施例1で用いたポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト10部とを混合して原料とし、実施例1と同様にして
厚み2.0μmの二軸配向フィルムを製造した。
以上得られたフィルムを常法に従い多孔性薄葉紙に貼り
合わせ、感熱孔版印刷原紙を作成し、謄写印刷を行なっ
た。
フィルムの物性及び謄写印刷特性を表1にまとめて示す
実施例1〜3のフィルムを用いた感熱孔版印刷原紙は謄
写印刷特性が良好で、且つ、原紙のカールの問題も生じ
ないものであった。また、フィルム製造時や原紙加工時
のフィルム取扱い性も極めて良好であった。
これらに対し、比較例1は融点が本発明の範囲より高い
ため、印刷1も性が悪化した。比較例2はガラス転移温
度が低い場合の例であるが、カール性に問題が生じた。
比較例3〜5は熱収縮率あるいはフィルム厚みが本発明
の範囲外の場合の例であるが、いずれも印刷特性の劣る
ものであった。
また、比較例6はフィルム表面のRaが小さ過ぎるため
滑り性が悪く、フィルム製造時、あるいは原紙作成時の
取り扱い性に劣り、生産性の著しい低下をもたらすもの
であった。
〔発明の効果〕
本発明のポリエステルフィルムは、印刷特性に優れ、フ
ィルム取扱い時の作業性が良好で、原紙のカールの問題
が生ずることのない、優れた感熱孔版印刷原紙用フィル
ムとして好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)融点が200℃〜250℃、ガラス転移温度が7
    0℃以上であるポリエステル組成物からなる二軸配向フ
    ィルムであって、該フィルムの厚さが0.5〜6μm、
    表面のRaが0.03〜0.5μm、150℃で3分間
    処理後の熱収縮率が少なくともフィルム面内の一方向に
    おいて3〜35%であることを特徴とする感熱孔版印刷
    原紙用ポリエステルフィルム。
JP12994089A 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム Pending JPH02307788A (ja)

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JP12994089A JPH02307788A (ja) 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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JP12994089A JPH02307788A (ja) 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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