JPH0230572Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はサンルーム、詳しくは屋根部に設けた
換気窓を開閉する装置に関するものである。

サンルームは、屋根部に透光板を設けて室内に
太陽光を採り入れ、温室、居間等として利用され
るが、太陽光が強い場合には室内温度が高くなり
過ぎることがあるので、屋根部に換気窓を設けて
室内を換気できるようにしている。

この様なサンルームにおいて、換気窓を構成す
る可動障子戸を開閉するには、可動障子戸にロー
プを連結し、このロープをサンルーム内に掛け渡
すと共に、ロープを引張ることで可動障子戸を摺
動させて開閉するようにしたものが知られてい
る。

しかし、この構造であるとロープがサンルーム
内に掛け渡しされるから、ロープがサンルーム内
に露出して体裁が悪くなつてしまうと共に、掛け
渡したロープのために可動障子戸を閉じた時の水
密性が悪くなつてしまうことがある。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、換気窓の可動障子戸をスムーズ
に開閉できると共に、体裁が良く、さらには可動
障子戸を閉じた時の水密性を向上できるようにし
たサンルームを提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図はサンルームの骨組みのみの分解斜視図
であり、本体部Ａと屋根部Ｂとによつてサンルー
ムを構成している。

本体部Ａは、左右一対の取付柱１，１と左右一
対の柱２，２とに亘つて上妻桁３と下妻桁４とを
それぞれ連結して左右側面枠部５をそれぞれ構成
すると共に、左右一対の柱２，２間に亘つて上前
桁６と下前桁７とをそれぞれ連結して前面枠部８
を構成し、上妻桁３と下妻桁４とに亘つて間柱９
が取付けられて側面枠部５を、第１、第２側面枠
部５₁，５₂に区画していると共に、上前桁６と下
前桁７とに亘つて中間柱１０が取付けられて前面
枠部８を、第１、第２前面枠部８₁，８₂に区画し
ている。

前記左右一対の取付柱１，１の上端部間に亘つ
て取付桁１１が連結されている。

屋根部Ｂは軒桁１２に左右一対のはり１３，１
３を連結し、左右一対のはり１３，１３につか１
４，１４をそれぞれ連結し、左右一対のつか１
４，１４間に棟木１５を連結すると共に、棟木１
５と軒桁１２に固設したたる木受け１６とに亘つ
てたる木１７を取付けた構造であり、たる木１７
は左右方向に等間隔で複数取付けられて同一幅の
天井枠部１８を構成してあると共に、各たる木１
７間に亘つて基枠１９がそれぞれ取付けてあり、
いずれか１つの天井枠部１８に換気窓２０が取付
けてある。

Ｃは屋根部Ｂの天井部分を被覆する日除装置で
あり、カバ体２１内に日除２２を巻取り、繰り出
し自在に巻装してある。

なお、各たる木１７の上面には補助たる木２３
がそれぞれ取付けてある。

そして、第２図に示すように、屋根部Ｂは、軒
桁１２、はり１３が上前桁６、上妻桁３上に載置
するように本体部Ａに取付けられ、左右の第１側
面枠部５₁，５₁及び一方の第２側面枠部５₂には
ガラス窓ユニツトＤが装着され、他方の第２側面
５₂にはドアユニツトＥが装着してあると共に、
第１、第２側面枠部８₁，８₂には引違い窓ユニツ
トＦがそれぞれ装着してある。

また、屋根部Ｂにおける隣接するたる木受け１
６間及びたる木１７間に透光板Ｇがそれぞれ装着
してある。

また、両側の補助たる木２３及び中央の補助た
る木２３上には、日除ガイド部材２４がそれぞれ
取付けられ、隣接する日除ガイド部材２４，２４
間に日除２２が摺動自在に取付てある。

なお、透光板Ｇは、ガラス板、強化ガラス板、
アクリル板等の樹脂板などのように、室内に太陽
光を採り入れできるものであれば良い。

前記日除ガイド部材２４は、第３図に示すよう
に、上下横片２５，２６を左右縦片２７，２８で
連結し、左右にガイド部２９，２９を形成した形
状となり、相隣接する日除ガイド部材２４，２４
のガイド部２９，２９間に日除２２が摺動自在に
取付けてあると共に、中間に位置する補助たる木
２３にはガイド部材３０が長手方向に亘つて取付
けられ、日除２２はガイド部材３０に沿つて摺動
すると共に、巻取ドラム３１に巻掛けてある。

前記換気窓２０は、可動障子戸３２を備え、該
可動障子戸３２は、上框３３と下框３４と左右竪
框３５，３５とを方形枠状に連結し、内部にガラ
ス３６を装着すると共に、左右竪框３５，３５に
戸車３７を取付けたものであり、前記補助たる木
２３に一体形成したガイドレール３８，３８に戸
車３７を当接して屋根部の水勾配方向に摺動自在
となつていると共に、上框３３の上壁３３ａには
上横シール材３９が、左右竪框３５の上壁３５ａ
には左右縦シール材４０，４０がそれぞれ装着さ
れ、下框３４には召合せシール材４１が装着して
あり、可動障子戸３２を閉じた時に上横シール材
３９が棟木１５の突出片１５ａに圧着し、左右縦
シール材４０，４０が日除ガイド部材２５、ガイ
ド部材３０に圧着し、召合せシール材４１が基枠
１９の召合せ片１９ａに圧着して水密を保持する
ように構成してある。

前記一方の竪框３５の側壁３５ｂにおける長手
方向下框３４側には、索条となるワイヤ４２の一
端が連結され、該ワイヤ４２は、棟木１５の縦壁
１５ｂにおける補助たる木２３、たる木１７の取
付位置に形成した孔４３より棟木１５の内側に設
けた滑車４４を経て、取付桁１１の突出片１１ａ
に形成した孔４５よりサンルーム内に垂れ下り、
ワイヤ４２の他端には索条となるボールチエーン
４６の一端が連結され、ボールチエーン４６の他
端には引手４７が連結してある。

前記ボールチエーン４６は、多数のボール４８
を連杆４９で折曲自在に連結したものであり、そ
の連杆４９が嵌まり込む係止溝５０を有するスト
ツパ５１がサンルーム内部、例えば取付壁体に固
設され、係止溝５０に連杆４９を嵌め込むことで
ボールチエーン４６が上方に引張られることを阻
止できるようにしてある。

以下、その詳細を第５図に基づいて説明する。

一方の竪框３５の側壁３５ｂにおける下框３４
側位置には孔５２が形成され、ワイヤ４２の一端
は孔５２より挿通されてワイヤクリツプ５３が取
付けられ、このワイヤクリツプ５３が側壁３５ｂ
の内面に当接してワイヤ４２が抜け止めされてい
ると共に、ワイヤ４２は補助たる木２３に一体形
成した鈎形のガイドドール３８の上方位置におい
て棟木１５側に延長し、棟木１５の孔４３より内
方に挿通し、棟木１５の孔４３にはプラスチツク
製のワイヤガイド５４がスナツプ式に嵌め込まれ
てワイヤ４２が孔４３に接しないようにしてあ
り、滑車４４は棟木１５の上壁１５ｃの下面にビ
ス止めしたブラケツト５５にピン５６で揺動自在
に支承され、取付桁１１の突出片１１ａに形成し
た孔４５にはプラスチツク製のワイヤガイド５７
がスナツプ式に嵌め込まれてワイヤ４２が孔４５
に接しないようにしてあると共に、ワイヤ４２の
他端にはワイヤクリツプ５８が取付けられ、この
ワイヤクリツプ５８に、リング５９、チエーン止
め６０を介してボールチエーン４６の一端が取付
けてあり、ボールチエーン４６の他端にはチエー
ン止め６１、リング６２を介して引手４７が取付
けてある。

ストツパ５１は縦片５１ａと横片５１ｂとによ
り鈎形となり、横片５１ｂに係止溝５０が形成さ
れ、縦片５１ａがビス６３で固着してある。

しかして、引手４７を持つてボールチエーン４
６、ワイヤ４２を引張ると、可動障子戸３２は棟
木１５側に摺動して換気窓２０を閉じる。

そして、ボールチエーン４６の連杆４９を係止
溝５０に嵌め込んでボールチエーン４６の上方へ
の移動を阻止し、可動障子戸３２を閉じた位置に
保持する。

また、ボールチエーン４６の連杆４９をストツ
パ５１の係止溝５０より外し、ボールチエーン４
６を弛めるとワイヤ４２がたるむから、可動障子
戸３２は自重によつて水勾配に沿つて摺動し換気
窓２０を開放する。

この時、任意の開放位置で可動障子戸３２を停
止させるには、ボールチエーン４６の連杆４９を
ストツパ５１の係止溝５０に嵌め込んでボールチ
エーン４６の上方への移動を阻止すれば良い。

本考案は以上の様になり、可動障子戸３２に連
結した開閉用の索条４２は、ガイドレール３８の
上方に沿つて取付部材１５の孔４３より取付部材
１５の内側に設けた滑車４４に巻き掛けられ、索
条４２はガイドレール３８で覆われてサンルーム
内に露出しないので、体裁の良いサンルームとな
ると共に、索条４２は可動障子戸３２と天井枠部
１８との間をシールするシール材と何ら干渉した
りすることがないので、可動障子戸３２を閉じた
時の水密性が向上する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図はサンルームの骨組みのみの分解斜視図、第２
図は組立状態の斜視図、第３図、第４図は第２図
の−線、−線断面図、第５図は可動障子
戸を開閉するワイヤの取付状態を示す分解斜視図
である。 １５は取付部材、１６，２３はたる木部材、１
８は天井枠部、１９は基枠、２０は換気窓、３２
は可動障子戸、３５は竪框、３８はガイドレー
ル、４２は索条、４３は孔、４４は滑車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屋根部を構成するたる木部材１６，２３と、た
   る木部材１６，２３を取付ける取付部材１５と、
   隣接するたる木部材間に横架した基枠１９とによ
   つて天井枠部１８を形成し、該天井枠部１８を、
   前記たる木部材１６，２３、１６，２３に設けた
   ガイドレール３８，３８に沿つて摺動自在に設け
   た可動障子戸３２で開閉自在として換気窓２０を
   構成し、該可動障子３２の竪框３５に索条４２を
   連結し、該索条４２を前記ガイドレール３８の上
   方に沿つて、前記取付部材１５の孔４３より取付
   部材１５の内側に設けた滑車４４に巻掛けた後に
   サンルーム内に垂れ下げたことを特徴とするサン
   ルーム。