JPH02299827A - 熱交換器用フィン材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は自動車、空調機器等に用いられる熱交換器のフ
ィン材料に関する。

〈従来の技術〉 自動車の冷却水の熱交換器のフィン用材料には厚さ３０
〜５０μｍの銅または銅合金が用いられ、熱伝導性を低
下させない範囲で、スズ、銀、カドミウム等を少量添加
して、強度や耐熱性などを改善したものが用いられてい
る。

寒冷地において道路に散布される凍結防止剤や海岸に近
い地域での海塩の影響により、自動車本体だけでなく、
ラジェーターのフィン材にも著しい腐食現象が生じる。

ラジェーターのフィンの腐食を防ぐために、ベンゾトリ
アゾールに代表される防錆剤の被膜をフィン表面に形成
することも行われている。しかし従来の防錆剤は、フィ
ン材をチューブ材に半田付けする時の熱で被膜が破壊し
防錆被膜としての効果を十分に得ることができなかった
。

〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は、確実に半田付けが可能であり、半田付けの際
に３００〜３５０℃で１〜５分間加熱されても破壊され
ることのない優れた防錆被膜を有する熱交換器用フィン
材料を提供しようとするものである。

く課題を解決するための手段〉 本発明は、上記課題を解決するものとして、銅または銅
合金からなる銅系基板の表面にアルキルイミダゾロン、
アルキルイミダゾリドン、アルキルイミダゾリジン、ア
ルキルフェナントロリン、アルキルアクリジン、アルキ
ルアミンまたはアルキルイミダゾリンと銅の錯体被膜が
Ｏ８１〜２μｍの厚さで形成されていることを特徴とす
る熱交換器用フィン材料である。

銅系基板の表面にアルキルイミダゾロン、アルキルイミ
ダゾリドン、アルキルイミダゾリジン、アルキルフェナ
ントロリン、アルキルアクリジン、アルキルアミンまた
はアルキルイミダプリンと銅の安定な錯体被膜を形成さ
せるには、次のような方法を採用することができる。

例えば、銅系材料をアルキルイミダゾロン、アルキルイ
ミダゾリドン、アルキルイミダゾリジン、アルキルフェ
ナントロリン、アルキルアクリジン、アルキルアミンま
たはアルキルイミダプリンと酸と水と有機溶媒との混合
液中に浸漬し、浸漬時間の調整によって膜厚を制御し、
しかるのちに、８０〜２００℃の温度で２０秒〜１５分
保持することによって錯体の安定化を図ればよい。

アル゛キルイミダシロン、アルキルイミダゾリドン、ア
ルキルイミダゾリジン、アルキルフェナントロリン、ア
ルキルアクリジン、アルキルアミンまたはアルキルイミ
ダプリンとしては、アルキル基がデシル基、ウンデシル
基、ドデシル基などの長鎖アルキル基を有するものを用
ルするのが良い。

また、使用する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等を使用
することができる。溶剤としては、有機溶媒と水を用い
、その比率はｔｉｔ重量比前後が望ましい。有機溶媒と
しては、メタノール、エタノール、プロパツール、アセ
トン、ベンゼン、トルエン、トリクロロエチレン、四塩
化炭素等を用いることができる。

〈作用〉 銅板または銅合金板をアルキルイミダゾロン、アルキル
イミダゾリドン、アルキルイミダゾリジン、アルキルフ
ェナントロリン、アルキルアクリジン、アルキルアミン
またはアルキルイミダゾリンと酸と水と有機溶媒との混
合液に浸漬すると、板表面に夫々イミダシロン、イミダ
ゾリトン、イミダゾリジン、フェナントロリン、アクリ
ジン、アミンまたはイミダシリンと銅の錯化合物の単分
子膜を作る。この単分子膜の上に有機溶媒に溶解した夫
々アルキルイミダゾロン、アルキルイミダゾリドン、ア
ルキルイミダゾリジン、アルキルフェナントロリン、ア
ルキルアクリジン、アルキルアミンまたはアルキルイミ
ダプリンが長鎖のアルキル基による物理吸着により次々
と結合する。またイミダシロン、イミダゾリトン、イミ
ダゾリジン、フェナントロリン、アクリジン、アミンま
たはイミダシリン同士の水素結合により膜が成長する。

銅板または銅合金板を混合液より引き出し８０〜２００
℃に２０秒〜１５分保持することによって、アルキルイ
ミダゾロン、アルキルイミダ　−ゾリドン、アルキルイ
ミダゾリジン、アルキルフェナントロリン、アルキルア
クリジン、アルキルアミンまたはアルキルイミダゾリン
と銅の錯体の形成が助長され安定な膜となる。この錯体
被膜が存在しても半田付けすることは可能である。しか
し被膜厚みが２μｍを超えて厚くなると半田付けが困難
となる。このため被膜厚みは２μｍ以下に限定される。

銅板または銅合金板表面に形成されたアルキルイミダゾ
ロン、アルキルイミダゾリドン、アルキルイミダゾリジ
ン、アルキルフェナントロリン、アルキルアクリジン、
アルキルアミンまたはアルキルイミダゾリンと銅の錯体
被膜は、素材の銅と腐食媒体との接触をたって耐食性を
付与する。半田付けに相当する３００〜３５０℃の加熱
で、大気に触れる表面層から銅錯体の分解が生じ、銅酸
化物が形成され保護効果は失われる。半田付けに要する
時間内で未分解の保護被膜を残すためには、加熱前のア
ルキルイミダゾロン、アルキルイミダゾリドン、アルキ
ルイミダゾリジン、アルキルフェナントロリン、アルキ
ルアクリジン、アルキルアミンまたはアルキルイミダプ
リンと銅の錯体被膜の厚みは０．１μｍ以上必要である
。耐食性の観点からは被膜厚みは厚ければ厚いほど有効
であるが、上記半田付は性の点から２μｍ以下に制限さ
れる。被膜処理された板材の取り扱いの点を考慮すると
Ｏ０壱〜０．５μｍが望ましい。

〈実施例〉 実施例１ 常法によって製造されたタフピッチ銅、０．０１重量％
テルルとｏ、　ｏ　ｏ　ｓ重量％リンを含有する耐熱鋼
、および自動車用ラジェーター材料として最も多く使用
されている０、１５重量％スズと０．００２重量％リン
を含有する合金の３種類の厚さ０．３鶴の銅板および銅
合金板を用意した。これらの板材を２−ウンデシルイミ
ダシロンが２重量％と塩酸が２重量％含むように水とメ
タノールの等重量混合液で溶かした液中に常温及び５０
℃で５秒〜６０秒間浸漬し、板を引き上げた後で１００
°Ｃ１５分の乾燥処理□を行った。膜の厚みは５重量％
塩酸水溶液に５分間板材を浸漬し、抽出液の紫外部の吸
光度を測定し、予め触針法により膜厚測定の出来ている
試料との対比で行った。アルキルイミダゾロンと銅との
錯体であることの確認は、フーリエ赤外分光光度計を用
い、その反射スペクトルを測定して行った。得られた錯
化合物被膜の厚さを第１表に示す。

このようにして得られた材料から幅３０龍、長さ５０龍
の板材を切り出し、有機系酸性フラツクスに２秒間浸漬
し、その後２０重量％Ｓｎを含むｐｂ−５ｎ半田の３３
０℃の浴に５秒間浸漬した。引き上げた試料を５０倍の
拡大鏡で観察し、まった（半田で濡れていない箇所が認
められない場合を、半田付は性良好とし、その他を不可
とした結果を第１表に示す。

また、素材および前記処理を施した材料から３０ｍｍ幅
、！　ＯＯｕ＋長さの材料を切り出し、半田付は時の加
熱条件に相当する３５０℃、２分間の加熱処理を加えて
腐食試験を実施した。５重量％の常温の食塩水を１時間
噴霧し、次に温度５０°Ｃ１相対湿度７０％の恒温恒温
雰囲気に２３時間保持することを１サイクルとして、６
０サイクル（６０日間）繰り返すという環境下においた
後、生成した腐食生成物を除去して試片の重量減少を測
定した。

この結果を第１表に示す。

実施例２ 等重量混合液中の２−ウンデシルイミダシロンを２−ウ
ンデシルイミダゾリトン、２−ウンデシルイミダゾリジ
ン、２−ウンデシルフェナントロリン、２−ウンデシル
アクリジン、ウンデシルアミンおよび２−ウンデシルイ
ミダシリンとした以外は、実施例１と同様にして銅との
錯体被膜を形成した。そして、この錯体のｉｌｌ　Ｌ’
Ｑと錯体被膜の厚さを実施例１と同様にして測定し、錯
体を確認した。

また、半田付は性の観察と腐食試験も実施例１と同様に
して行なった。

以上により得られた結果を夫々第２表〜第７表に示す。

第１表〜第７表によると本発明材料は良好な半田付は性
と良好な耐食性を具備している・〈発明の効果〉 本発明によれば、半田付は性が良好で、耐食性に優れた
熱交換器用フィン材料を提供できる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 銅系基板の表面にアルキルイミダゾロン、アルキルイミ
   ダゾリドン、アルキルイミダゾリジン、アルキルフェナ
   ントロリン、アルキルアクリジン、アルキルアミンまた
   はアルキルイミダゾリンと銅の錯体被膜が０．１〜２μ
   ｍの厚さで形成されていることを特徴とする熱交換器用
   フィン材料。