JPH0229596Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、磁気録音再生機において磁気テープ
内の所定の曲を消去するための曲消去装置に関す
るものである。

従来、複数の曲が曲と曲との間に無録音部であ
る曲間を挿入して録音されている録音済テープに
おいて、その内の不必要な曲を消去し、別の曲を
録音し直そうとする場合、不要な曲の終りをテー
プカウンタの内容によりメモリーしておき、その
後巻き戻して曲の始めより消去を開始し、テープ
カウンタの内容がメモリーの内容と一致した時点
で消去動作を終了させるという複雑な操作が必要
であつた。

本考案は上述した点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、録音済みテープ内の複
数の曲の任意のものを簡単に消去できるようにし
た磁気録音再生機における曲消去装置を提供する
ことにある。

以下本考案を図示実施例について説明する。

図は一実施例を示すものであり、磁気録音再生
機の各種の制御のための制御回路１にマイクロコ
ンピユータを使用した例を示すものである。上記
制御回路１には、一般の磁気録音再生機における
と同様に、図示しない操作手段によつて録音、再
生、早送り、巻戻し、停止等の命令信号が加えら
れるようになつていて、御御回路１はこれらの信
号を受け取るとそれらに応じた状態に機構部２を
制御すべく録音ａ、再生ｂ、早送りｃ、巻戻し
ｄ、停止ｅ等の指令信号を送出する。

上記制御回路１には更に、リール台回転検出機
構３からの検出信号に基いてテープ走行量をカウ
ントするテープカウンタ４からのテープ位置信号
ｆと、再生信号ｇに基いて曲と曲との間の無録音
部分である曲間を検出する曲間検出回路５からの
曲間信号ｈとが入力される他、更に外部操作によ
つて曲番指定信号ｉ、曲間記憶命令信号ｊ及び自
動消去命令信号ｋも入力されるようになつてい
る。なお、６は録音指令信号ａがあるとき、これ
に応じて動作して消去ヘツド７にバイアス信号を
送出するバイアス発振器、８はテープカウンタ４
の内容を例えばデジタル表示する表示器である。

以上により制御回路１は、曲間記憶命令信号ｊ
が入力されると、その出力に再生指令信号ａと早
送り指令信号ｃとを機構部２に送出し、テープを
その始端から早送り状態で再生するようになる。
この結果リール台（図示せず）が回転するように
なり、テープカウンタ４はリール台回転検出機構
３からのパルスを計数してその計数内容をテープ
位置信号ｆとして逐次制御回路１に入力する。ま
た曲間検出回路５はその入力に加えられる再生信
号ｇに基き曲間を検出し、その毎度曲間信号ｈを
制御回路１に入力する。

上述のようにテープ位置信号ｆが入力されてい
るとき曲間信号ｈが入力されると、その毎度制御
回路１はその内のメモリーの所定の位置に順次テ
ープ位置信号ｆによるテープ位置情報を記憶す
る。

上述のようにしてテープをその終端まで再生し
てその内の全ての曲間についてテープ位置情報を
メモリーに記憶し終つたところで、消去したい曲
の曲番を指定する曲番指定信号ｉを外部操作によ
り制御回路１に入力すると、制御回路１はこの曲
番指定信号ｉに応じて、上記記憶したテープ位置
情報のうち、指定された曲番の曲の始端部と終端
部の曲間にそれぞれ対応するものをメモリーから
読出す。この後、上記指定した曲番の曲を消去す
べく外部より自動消去命令信号ｋを制御回路１に
入力すると、制御回路１はその出力に巻戻し信号
ｄを送出して機構部２を巻戻し状態にする。

上記巻戻しによりリール台が逆回転されると、
リール台回転検出機構３からのパルスをテープカ
ウンタ４が順次ダウンカウントするようになる。
そして、テープカウンタ４の計数内容が上記読出
した指定曲番の曲の始端部の曲間についてのテー
プ位置情報と一致するようになると、制御回路１
はこれに応じて録音信号ａを送出して機構部２を
録音状態にすると共に、バイアス発振回路６を動
作させて消去ヘツド７による曲の消去を開始させ
る。

このようにテープ消去動作が行われている過程
で、テープカウンタ４の内容が上記読出した指定
曲番の曲の終端部の曲間についてのテープ位置情
報と一致するようになると、制御回路１は停止指
令信号ｅを送出して機構部２の動作を停止させる
と共に、バイアス発振回路６の動作も停止させ
る。

第２図は制御回路１のより詳細を示すブロツク
図であり、図中１ａはテープ位置記憶用メモリー
で、テープ位置信号ｆ及び曲間信号ｈの他、曲番
指定信号ｉ及び曲間記憶命令信号ｊが入力される
ようになつていて、曲間記憶命令信号ｊの入力に
応じ、曲間信号ｈが入力される毎にそのときのテ
ープ位置信号ｆに基きテープ位置情報を順次記憶
し、かつ曲番指定信号ｉの入力に応じ、指定され
た曲番の曲の前後の曲間についてのテープ位置情
報を出力する。

１ｂは比較回路で、上記テープ位置信号ｆ及び
メモリー１ａの出力信号の他、自動消去命令信号
ｋが入力されるようになつていて、上述のように
曲番指定信号ｉがメモリー１ａに入力されてメモ
リー１ａからテープ位置情報についての信号が入
力されている状態で、自動消去命令信号ｋが入力
されると、上記メモリー１ａからの曲の前後の曲
間についての信号と現在のテープ位置信号ｆとの
比較を行い、両者の一致に応じて録音制御信号と
停止制御信号をそれぞれ出力し、これらを駆動回
路１ｃに印加する。これらの信号を受けた駆動回
路１ｃは録音指令信号ａと停止指令信号ｂをそれ
ぞれ機構部２に送出する。

上述の例では、曲の消去動作を曲の始端側から
開始させるようにしているが、必ずしもこのよう
にする必要はなく、終端側の曲間部分で消去動作
を開始させ、始端側の曲間部分で消去動作を終了
させるようにしてもよい。また、この消去動作は
テープの定速走行、高速走行のいずれによつても
行えることは云うまでもない。

本考案は上述したように、予め曲間位置情報を
記憶しているため、消去すべき曲の曲番を後で指
定するだけで、テープ上の消去すべき区間の始め
と終りが上記記憶した曲間位置情報によつて決定
されるようになり、消去動作の開始と終了を自動
的に行うことができ、操作性の向上が図られると
いう極めて優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による曲消去装置の一実施例を
示す構成図、及び第２図は第１図中の一部のより
詳細なブロツク図である。 １……制御回路、２……機構部、４……曲間検
出回路、５……テープカウンタ、６……バイアス
発振器、７……消去ヘツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行している磁気テープについてのテープ位置
   信号を送出する手段と、再生状態で走行している
   磁気テープについての曲間信号を送出する手段
   と、前記テープ位置信号と曲間信号とに基き各曲
   間についてのテープ位置情報を記憶する手段と、
   消去すべき曲の曲番を指定する手段と、前記指定
   された曲番の曲の始端部と終端部の曲間について
   の前記記憶したテープ位置情報と前記テープ位置
   信号とにより前記指定された曲の消去を行う手段
   とを具備することを特徴とする磁気録音再生機に
   おける曲消去装置。