JPH0229430B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はローラーコンベアー上で連続して移送
される鋳型を緊締した鋳型締付具が、鋳型冷却コ
ンベアーラインで自動的に外脱されたものを、該
冷却コンベアーラインと並列して配置される注湯
コンベアーラインへ自動的に懸送して注湯前の鋳
型上に乗替る様にした鋳型締付具の自動乗替装置
に関するものである。

従来より鋳造は上型、下型を別々に造型した後
これを重合して上型上面に開設する注湯口より注
湯して所望形状の鋳造品を成形しているが、この
時上下鋳型の合せ面である見切り面の間隙より湯
の浮力、ガス圧及び注湯の落差等により湯洩れ、
バリ等が生じるのでこれを無くする為に上型上に
相当重量の重錘を載置して上型を下型に強力に押
圧してかかる湯洩れ、バリ等が生じない様にして
いるもので、この為鋳型の冷却ラインより注湯ラ
インへ重錘の乗替装置を設置しているものであ
る。しかしながらこの重錘の重量は数100Kgのも
のもある為これを吊下げて乗替をするには相当規
模の設備を必要とし、又その取扱いにも熟練した
技術を必要としているものである。

本発明は上記する如きの重錘を使用せず、クラ
ンプ枠の両側端の受爪が対向して取着せるクラン
プ桿を鋲着して形成した鋳型締付具が上下鋳型を
強力に締付けて湯洩れ、バリ等を生じさせない様
にしたものが、注湯後の鋳型が冷却コンベアーラ
インに搬送されて自動的に受爪が外脱されれば、
この冷却ラインと直交して跨設する機台上を移動
する走行台車の下面に垂下するハンガーチヤツク
がクランプ桿を開脚した侭クランプ枠を挾持して
懸送し、注湯前の注湯ラインへ移送される鋳型上
に鋳型締付具を乗替る様にしているものであるか
ら、従来の重錘の乗替に比べ簡単な設備で鋳型締
付具を的確に乗替えて自動化、省力化を図り、鋳
造速度の飛躍的向上を図るものである。

実施例によりこれを説明すれば、並設する冷却
コンベアーライン１と注湯コンベアーライン２と
に直交して跨設する機台３を設け、その機台３の
両側に設置する軌道４，５上に往復動自在なる走
行台車６を設け、その走行台車６の中央上面に突
設するシリンダー７の昇降桿８の下端に昇降枠９
を連着し、更に昇降枠９の下面に、スプリング１
０，１０を嵌挿した押圧桿１１，１１を垂下する
と共に、昇降枠９の両側端に、下端が内側に対向
する係止片１２，１２′を設けたハンガーチヤツ
ク１３，１３′の上端を軸着し、両側のハンガー
チヤツク１３，１３′の上端部間にシリンダー１
４を取着しこれが開閉自在となる様にして、冷却
コンベアーライン１上において予め鋳型締付具１
６のクランプ桿２１，２１′が開脚せしめられた
鋳型１５が機台３上の走行台車６の直下に移送さ
れると、該鋳型１５上の鋳型締付具１６の受圧板
２０，２０′上に昇降枠９の押圧桿１１，１１′が
降下してクランプ桿２１，２１′の開脚状態を保
持すると同時に、ハンガーチヤツク１３，１３′
の係止片１２，１２′がシリンダー１４の作動に
よりクランプ枠１９，１９′の両側端を挾持して
上昇し、然る後冷却コンベアーライン１に隣接す
る注湯コンベアーライン２上の注湯前の鋳型１
５′上に乗替える様にしてなるものであつて、図
中１７，１７′はガイドロツド、１８は駆動モー
タ、２２，２２′は受爪、２３，２３′は山形突
起、２４は定盤である。

本発明は叙上の如き構成によりなるものであつ
て、注湯後の冷却コンベアーライン１上において
連続して移送される鋳型締付具１６により緊締さ
れた鋳型１５が、冷却コンベアーラインＹの両側
に設けた図示しないクランプ外しローラーにより
山形突起２３，２３′が押し拡げられて受爪２，
２２′が外脱され、機台３上の走行台車６の直下
に移送されると、走行台車６上に突設するシリン
ダー７が作動して昇降枠９を降下させると、その
下面に垂下する押圧桿１１，１１が鋳型締付具１
６上の受圧板２０，２０′を押圧してクランプ桿
２１，２１′の開脚状態を保持すると同時に、昇
降枠９の両側端に軸着するハンガーチヤツク１
３，１３′がシリンダー１４の作動によりこれを
押し拡げられてクランプ枠１９，１９′の側端部
に降下すると、シリンダー１４が再作動してハン
ガーチヤツク１３，１３′の係止片１２，１２′が
クランプ枠１９，１９′の両側端を係止するもの
である。その後、鋳型締付具１６のクランプ桿２
１，２１′を開脚した侭昇降枠９がシリンダー７
により上昇するが、この時押圧桿１１，１１がス
プリング１０，１０の弾発力により鋳型締付具１
６の受圧板２０，２０′を押圧した侭上昇する様
に同調しているので、昇降枠９はクランプ桿２
１，２１′を開脚した侭走行台車６の下面に上昇
する。而して、ハンガーチヤツク１３，１３′は
鋳型締付具１６を吊下した状態で該冷却コンベア
ーライン１よりこれと平行して配列される注湯コ
ンベアーライン２上の注湯前の鋳型１５′上に懸
送して該未注湯の鋳型１５′上において前とは逆
作動して鋳型締付具１６を乗替るものである。

本発明は冷却コンベアーライン１と注湯コンベ
アーライン２とが並設される鋳造工場においてこ
れらに直交する様に跨設して鋳型締付具１６を簡
易な装置で乗替る様にしているものであるから、
従来に比べ小規模の設置面積で効果的に該締付具
１６を自動的に懸送し、その上昇降枠９の下面に
垂下しスプリング１０，１０を嵌挿する押圧桿１
１，１１が昇降枠９の昇降及びハンガーチヤツク
１３，１３′との開閉と同調して作動するもので、
この押圧桿１１，１１の押圧手段をエアーシリン
ダー等による他の押圧方法をとつても本発明と同
様の効果が得られ、注湯前の鋳型１５′に何らの
損傷を与えることなく的確に鋳型締付具１６を乗
替るものであつて、鋳造工場の自動化、省力化に
寄与する極めて有用なる発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の正面図、第２図は右側面図、
第３図は鋳型締付具の鋳型緊締状態を示す斜面図
である。 図中１……冷却コンベアーライン、２……注湯
コンベアーライン、３……機台、４，５……機
台、６……走行台車、７，１４……シリンダー、
８……昇降桿、９……昇降枠、１０……スプリン
グ、１１……押圧桿、１２……係止片、１３……
ハンガーチヤツク、２５……注湯後の鋳型、１
５′……注湯前の鋳型、１６……鋳型締付具、１
９，１９′……クランプ枠、２０，２０′……受圧
板、２１，２１′……クランプ桿、２２，２２′…
…受爪、２３，２３′……山形突起。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 並設する冷却コンベアーラインと注湯コンベ
   アーラインとに直交して跨設する機台を設け、そ
   の機台の両側に設置する軌道上に往復動自在な走
   行台車を設け、その走行台車の中央上面に突設す
   るシリンダーの昇降桿の下端に昇降枠を連着し、
   更に昇降枠の下面にスプリングを嵌挿した押圧桿
   を垂下すると共に、昇降枠の両側端に、下端が内
   側に対向する係止片を設けたハンガーチヤツクの
   上端を軸着し、両側のハンガーチヤツクの上端部
   間にシリンダーを取着しこれが開閉自在となる様
   にして、冷却コンベアーライン上において予め鋳
   型締付具のクランプ桿が開脚せしめられた鋳型が
   機台上の走行台車の直下に移送されると、該鋳型
   上の鋳型締付具の受圧板上に昇降枠の押圧桿が降
   下してクランプ桿の開脚状態を保持すると同時
   に、ハンガーチヤツクの係止片がシリンダーの作
   動によりクランプ枠の両側端を挾持して上昇し、
   然る後該冷却コンベアーラインに隣接する注湯コ
   ンベアーライン上の注湯前の鋳型上に乗替る様に
   してなることを特徴とする鋳型締付具の自動乗替
   装置。