JPH02254122A - 油井用強靭継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

油井用強靭継目無鋼管の製造方法

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JPH02254122A
JPH02254122A JP7585089A JP7585089A JPH02254122A JP H02254122 A JPH02254122 A JP H02254122A JP 7585089 A JP7585089 A JP 7585089A JP 7585089 A JP7585089 A JP 7585089A JP H02254122 A JPH02254122 A JP H02254122A
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temperature
cooling
steel pipe
less
seamless steel
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Yasutaka Okada
康孝 岡田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、浦井用継1」無鋼管の製造方法に関するも
のであり、特に高強度を有しかつ耐硫化物応力腐食割れ
性および低温靭性の優れた油井用継目無鋼管の製造方法
に関するものである。この方法で製造された鋼管は、上
記油井管として最も適しているか、強靭性に優れるため
、油井管としてだけではなく、シリンダー、圧力容器、
中空シャフト等の機械構造用鋼管としても使用可能であ
る。
〔従来の技術〕
近年、油井あるいはガス井の深さは増大し、さらに油井
あるいはガス井の存在する地域も極寒地に移行しつつあ
るために、硫化水素中における耐応力腐食割れ性に優れ
かつ低温靭性にも優れた高強度油井用!1目無鋼管か要
求されるようになってきた。これらの要求をみたす油井
またはガス井管としては、最終圧延した継目無鋼管を焼
入れ、焼戻しの熱処理を施した調質継目無鋼管か最も優
れたものであることか知られている。しかし、上記熱処
理を施すためには、焼入れ用加熱炉、焼入れ装置、焼戻
し均熱炉などの多くの設備を必要とし、さらに高度の熱
処理技術も要求されるためにコスト高となり、大量生産
には不向きであった。
そのため、最近は、最終圧延後は空冷するたけで熱処理
を施さない非調質鋼管であっても優れた特性を有し大皿
生産に適した油井用鋼管か開発され安価に提供されるよ
うになってきた。例えば、特公昭63〜1.5983号
公報の油井用鋼管は、C: 0.25超〜0,5%、S
 i:o、I−0,5%、Mn0.5〜2%、V : 
0.10超〜0.5%、Aβ :001〜0.1%、N
 :0.005〜0.02%を含み、さらにNb:0.
1%以下、Ti:f)、1%以下、Z r:D、1%以
下のなかから選ばれるいずれか1種または2種以上を含
有し、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有す
る油井向は鋼管であって、造管のままあるいは焼ならし
く必要に応してさらに焼戻しを加える)して使用しても
低温靭性、耐硫化物応力腐食割れ性および高強度を有す
るものであり、さらに、特開昭60−234952号公
報の油井用鋼管は、C:0.3〜0.45%、M n 
: 1 、4−1 、8%、Si:0.2〜0.5%、
Cr:0.2”−0,5%、V : 0.04〜0.L
%、Nb:C1,0(i%以下、S :0.0O3%以
下、Fe:残部からなる組成を有し、かっV(%)+2
XNl)(%)≧0.1の関係を有する合金鋼を、最終
圧延前に400〜600℃に冷却し、この温度から85
0℃に加熱したのち最終圧延を行ない、ついて空冷する
方法により製造されるものであって、耐硫化物応力腐食
割れ性および高強度を有するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これら公知の非調質鋼管は、強度は優れ
ているものの、十分な低温靭性および耐硫化物応力腐食
割れ性を示さないという問題点かあった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者は、高強度を有するとともに一層低温
靭性および耐硫化物応力腐食割れ性に優れた油井用継目
無鋼管を製造すべく研究を行なった結果、 C:0.2〜0.45%。
Sj+0.1〜0.80%。
Mn : 0.3〜2.20%。
P  : 0.025%以下。
S  : 0.015%以下。
V  :0.01〜0,15%7 A、p:0.01〜0.10%。
N  : 0.001〜0.015% を含有し、残部Fcおよび不可避不純物からなる組成を
有する鋼、または上記鋼にさらにCr:1.5%以下 Nb ・0.05%以下 B  : 0.005%以下 Mo:0.5%以下。
Ti:0.02%以−F。
のうぢ1種または2種以上を含有する組成(以上重量%
)を有する鋼の丸鋼ビレットを、温度・900〜130
0℃に加熱均熱したのち、ピアザーで穿孔し、続いてマ
ンドレルミルで肉厚加工しく以下、上記ピアサ−による
穿孔およびマンドレルミルによる肉厚加工を「−火熱間
加工」という。なお、マンドレルミルの替りにプラグミ
ルで加Efi L、てもよい。)で、加工率二30%以
上加工の素管とし、 上記鋼管を、温度:800℃から400℃までの温度範
囲を平均冷却速度=5〜100℃/秒で冷却して態度:
400℃未満に至らしめたのち冷却停止し、その後、A
c  −Ac  +50’Cの温度範囲であって850
°Cを越えない温度範囲に5〜30分間再加熱し、 ついで、ストレッチレデューサあるいはり−ラー、サイ
ザー等で、加工率 5%以上の縮径あるいは肉厚加工(
以下、「二次熱間加工」という)を施したのち空冷する
ことにより得られた継目無鋼管は、高強度を有するとと
もに低温靭性および耐硫化物応力腐食割れ性に優れると
いう知見を得たのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたものであ
って、以下に鋼管の成分組成限定理由およびその製造条
件限定理由について述べる。
(I)成分組成の限定理由 (1)C 炭素は、フェライト+パーライト組織で強度を安価に上
昇させる有効な元素であるが、その含有量が0.2%末
病では、その後の加工熱処理を施してもパーライト量か
少なく強度は不十分であり、そのためC≧0.2%とし
機械構造用として表面硬化性を高める必要があるか、一
方、その含有量が0.45%を越えると、−火熱間加工
後の冷却か速い場合に、マルテンサイト組織となり、鋼
管に焼き割れが生ずるので好ましくない。したがフて、
C:0.2〜0,45%と定めた。
(2)  5i Si成分は、脱酸元素で、0.1%以上必要であるが、
0.8%を越えるとA c 3点が高くなり、再加熱温
度を高くする必要が生じ結晶粒が粗大化し靭性か劣化す
る。したがって、Si  :O,lO〜0.80%と定
めた。
(3)  Mn Mn成分は、ベイナイト生成を助長し、−火熱間加工後
の冷却速度の範囲を広めるとともに、フェライト+パー
ライト組織の強度を大きく上昇させ、しかも靭性の劣化
を小さくするに有用な成分であるが、その含有量が0.
30%未満ではCを始めその他の元素を多量に添加して
も、十分な強度は得られず、一方、2,2%を越えると
、二次熱間油I後の空冷でもベイナイトが多量に生成す
るようになり、靭性が著しく劣化する。したがって、M
n:0.30〜2.20%と定めた。
(4)PおよびS PおよびS成分は、偏析を助長し、この偏析部IこCお
よびMlをともない、二次熱間加工後にベイナイトを形
成し、靭性を局所的に劣化させるとともに、耐食性を劣
化させ、さらに、パイプ直角方向の靭性を集中的に劣化
させる。したがって、P 50.025%、S 50.
015%におさえた。
(5)■ ■成分は、フェライト士パーライト紹織において、窒化
物や炭化物を形成して、強度を上昇させるの、に有効で
あるが、その含有量が0.旧%未満ては不十分であり、
一方その含有量が0. L5%を越えると最早強度は上
昇しない。したがって、V二0.01〜0.15%と定
めた。
(6)  AN AI成分は、脱酸元素として[1,01%は必要である
が、その含有量がo、to%を越えるとsi同様ミクロ
組織を粗大化し靭性を劣化させる。したがって、AI 
: 0.01−0.15%と定めた。
(7)N N成分は、主にA、fllNとなってオーステナイトを
微細化するのに有効であり、また、■と反応してVNを
形成し、析出硬化をおこして強度を高くするが、その含
有量が0.001%未満では両者の効果が現れず、一方
0.015%を越えると鋼管にブローポール等の欠陥を
生じさせ、しかも靭性を劣化させる。したがって、N 
:[]、(101〜L(115%と定めた。
(8)  CrおよびM。
これらの成分は、−成熱間加工の冷却においてへイナイ
ト生成を助長し、再加熱時の結晶粒の微細化に効果かあ
るばかりでなく耐食性を向上させる。また、フェライト
+パーライト組織の強度を大きく上昇させ、しかも靭性
の劣化を減少せしめる成分である。しかし、Cr、Mo
がそれぞれ1.5%、0.5%を越えると二次熱間加工
後、多量のベイナイトを生成させ、強度は向上するか靭
性の劣化をまねく。したがって、Cr≦1.5%、Mo
 50.5%と定めた。
(9)NbおよびT1 これらの成分は、窒化物や炭化物を形成して結晶粒を微
細化する成分であるが、Nb含何量か0.05%を越え
ると、かえって強度を低下させ、また、Ti含有二が0
,02%を越えると、靭性を劣化サセル。しタカッテ、
Nb 50.05%、Ti 50.02%と定めた。な
お、この効果を明確にするには、Nb≧a、(]11%
T1≧0.005%添加することか望ましい。
(10) B B成分は、焼入れ性を改善し、−成熱間加工後の冷却条
件を緩やかにし、結果的に強度を安定化し高くするが、
その含有量か0.005%を越えても一層の効果は得ら
れず、靭性は劣化する。したかって、850005%と
定めた。
〔■〕製造条件の限定理由 (1)  ビレットの加熱均熱 ビレットの加熱温度は、900℃未満では変形抵抗が高
くなり一次熱間加工か不可能となるので900℃以上で
なければならないか、1300°Cを越えると変形抵抗
は小さくなるもののビレットの結晶粒は著しく粗大化し
、その後の一次熱間加工の加工度を大きくとっても十分
な細粒組織は得られない。したがって、ビレフトの加熱
温度は900〜1300°Cの範囲内でなければならな
いが、9 D D ’C以上であれば低い方がよく、靭
性を向上させるには1200℃以下が好ましい。均熱時
間は特に指定しないが、ビレット中心まで温度が十分高
くなればよく、長過ぎるとかえって結晶粒は粗大化する
ので通常1〜5時間が好ましい。
(2)−火熱間加工率 900℃以上に加熱されたビレットは、断面積で30%
以上の一次熱間加工を施すと、結晶粒は微細化するが、
30%末病では十分な微細化はできない。
したがって、−成熱間加工時の加工率は断面積で30%
以上とする必要がある。
(3)素管の冷却 一次熱間加工された素管は、低くとも850℃以上の温
度で仕上がる。その後、400°C未満の冷却停止温度
まで冷却し、A c a以上の再加熱を施し、オーステ
ナイト粒の微細化を図るには上記素管のオーステナイト
組織は変態して20%以下に減少しベイナイトあるいは
マルテンザイト主体の組織になっていなければならない
。もし、上記Ac1以上の再加熱までの間に変態か上句
に行なわれず、オーステナイト組織が20%を越えて残
留していたとすると、」1記Ac3以上の再加熱により
再びオーステナイト化した際の結晶粒微細化が十分に達
成されないのである。
上記−成熱間加工後の素管の平均冷却速度か100℃/
秒を越えると800℃から400°Cの温度範に冷却す
ることでマルテンザイl−絹織になり、焼割れが生しる
ので好ましくない。
一方、800℃から400°Cまての温度範囲における
平均冷却速度を5℃/秒より遅くすると、素管のオース
テナイトは80%以上変態してフェライト+パーライト
主体の組織となり、さらに、冷却途中でV、Nb、Tf
の炭化物または窒化物か析出し、しかも冷却速度が遅い
ので冷却中に粗大化し最終製品である継目無鋼管の強度
が低下するので好ましくない。
したかって、−成熱間加工後の800℃から400℃ま
でのく1′均冷却速度は5℃/秒〜100°C/秒、−
層好ましくは5℃/秒〜50℃/秒と定めた。
(4)冷却停止温度 冷却停止I−温度が400℃以上でも変態か生じ所期強
度は?!lられるが、靭性および耐硫化物応力腐食割れ
性はとしく低下するので冷却停+I−jH度は400℃
未満と定めた。従来から変態後に再加熱すると結晶粒か
微細化すると考えられていたか、靭性と耐硫化物応力腐
食割れ性を改善するには400℃未満が必要であること
が判ったのである。
(5)再加熱温度および時間 最終的に得られた継目無鋼管の強度、靭性および耐硫化
物応力腐食割れ性を満足させるには、再加熱はA c 
a以」二で完全にオーステナイト単相にする必要がある
。しかしAc3+50℃を越えると、結晶粒は粗大化し
、靭性、耐硫化物応力腐食割れ性か劣化する。さらに、
A C3+ 50℃以下であっても温度850℃以上で
あるとオーステナイトは粗大化し、靭性は低下すると同
時にV、Nl)。
Tiの炭化物および窒化物が粗大化し、強度も低ドする
加熱時間は、5分未満てはパイプ肉厚中心まで十分に加
熱することかできず、30分を越えるとオーステナイト
が粗大化し、強度も低下するので好ましくない。
したかって、再加熱温度は、Ac  −AcS十50℃
であって850℃を越えないQ’+A度とし、その加熱
時間は5分〜30分と定めた。
(6)二次熱間加工率 上記再加熱された素管は、二次熱間加工されるが、その
加工率は5%未満ては耐力が低く靭性も劣るか、加工率
の上昇にともなって加工硬化により耐力か上昇し靭性も
上昇する。したがって二次熱間加工率は5%以上と定め
た。
〔実 施 例〕
つぎに、この発明を実施例にもとづいて具体的に説明す
る。
まず、この発明を実施するために、第1−表に小される
本発明鋼A−Lおよび比較鋼M−Tを用意した。上記第
1表において※印はこの発明の条件を外れた値を示す。
第1表に示されたA−T鋼を用いて、直径:180mm
x長さ・2000mmの寸法を釘する丸鋼ビレットを作
製し、これら丸鋼ビレットを第2表に示される温度に加
熱均熱してピアサ−にて穿孔し、続(1て、マンドレル
ミルを用いて第2表に示される加工率(断面減少率)で
−次熱間加」二を施したのち、第2表に小される平均冷
却速度で冷却し、冷却停止温度を20℃から800℃ま
での第2表に示される異なった温度で停止し、その後再
び第2表に示される温度に再加熱し保持したのち、第2
表に示される加工率(断面減少率)で二次熱間加工を施
して、継]」無鋼管を製造した。
これらIIII1無鋼管の引張り強さ、0.2%耐力、
」二記継1]無鋼管の軸に平行方向および直角方向のシ
ャルピー破面遷移温度、並びに耐硫化物応力腐食割れ性
を測定し、で、それらの結果を第2表に示した。
上記耐硫化物応力腐食割れ性は、シェル試験で評価した
。この実施例で行なったシェル試験は、継目無鋼層の軸
に直角方向に採取した幅4.5+n+nX長さ 70m
+nX厚さ:1.7m+aの寸法をlj−する試験片の
長さ方向中央に、直径・0.7n+mの孔を2個設けた
試験片を作製し、これら試験j1に3点曲げにて応力を
イ・(加しながら、室温にて、05?6CHCooH含
有のH2S飽和水溶液中に500時間浸漬し、割れの限
界応力値(以l・、Scて・J<す)を測定することに
より実施した。
このシェル試験による腐食試験法は、他の腐食試験法に
較べて苛酷であり、長時間経過の試験を短時間で評価で
きる。例えばNACE試験8のσ は0,2%耐力(σ
。、2)および05%耐力h (σ  )を基準とするとび ≧0,800.2また0
、5                thは0,80
0.5を満足することか必要で有るか、これを満足する
にはS ≧120てあれば+う〕である。
しかるに通常の非調質鋼ではこれを満足てきな0゜焼入
焼もとしく調質鋼)の−7I7+1’i足している。
NACE試験* 直径:5.Ommの引張試験ハをH2Sて飽和させた0
、5%酢酸+5096 N a Cf)水溶液中で1定
6;I重のもとに3吐浸漬し2、破断しない最大応力(
σth)でも−)て耐硫化物応力腐食割れ性を評価する
方法。
この実施例により得られた第2表の結果を一層容易に理
解しやすくするために、上記第2表の結果を第1図〜第
3図のグラフに図示した。
第1図は、第1表のA鋼を用いた一次熱間加工後の素管
の冷却停止温度と機械的性質の関係を示したもので、上
記第2表の実施例1〜6および比較例1〜3、並びに実
施例7〜12および比較例4〜6のデータをグラフに表
したものである。
実施例1〜6および比較例1〜3は、−火熱間加工後の
素管を800℃から400℃に平均冷却速度;5℃/秒
で冷却したときのデータであり、実施例7〜12および
比較例4〜6は、−火熱間加工後の素管を800℃から
400℃に平均冷却速度:20’C/秒で冷却したとき
のデータである。
これらデータをもとに、横軸に冷却停止温度をとり、縦
軸にシャルピー破面遷移温度(継目無鋼管の軸に平行方
向)、0.2%耐力、引張強さをとってグラフに表した
ものが第1図である。上記第1図のグラフから、冷却停
止温度が400 ℃以上であると0.2%耐力および引
張強さは向上するかシャルピー破面遷移温度(継目無鋼
管の軸に平行方向)も格段に上昇し、低温における靭性
が低下することかわかる。したがって、低温靭性の優れ
た継目無鋼管を製造するためには、冷却停止温度を40
0℃未満とする必要かある。
第2図は、第1表のA鋼を用いた一次熱間加工後の素管
を800℃から400℃に平均冷却速度・20℃/秒で
冷却し、冷却停止温度を変化させて得られた継目無鋼管
の軸に平行方向および直角方向に採取した試験片のシャ
ルピー破面遷移温度の差を示したもので、上記第2表の
実施例7〜12および比較例4〜6のデータをグラフに
表したものである。第2図において、点線は継目無鋼管
の軸に平行方向および直角方向のシャルピー破面遷移温
度の差が零の直線を示し、括弧内の数字は冷却停止温度
を示す。
第2図から、冷却停止温度が350℃以下では継目無鋼
管の軸に平行方向と直角方向のシャルピー破面遷移温度
にはほとんど差が見られないか、冷却停止温度が400
℃以上では上記点線から外れて111t’J無鋼管の(
1′行方向と直角方向のシャルピー破面遷移温度の差が
顕著に大きくなることが分る。
一般に、優れた継+1無鋼管は、114行方向と直角方
向のシャルピー破面遷移温度か共に低くその差が小さい
ことが必要であるから、優れた継目無鋼管を製造するた
めには冷却停止I−湿温度400℃未満とする必要があ
ることがわかる。
第3図は、第1表のB鋼を用いて製造した一次熱間加工
後の素管を800℃から400℃に平均冷却速度:15
℃/秒で冷却し、冷却停止温度を変化させて得られた継
目無ff4管の軸に直角方向のS 値と0.2%耐力に
及ぼす冷却停止温度の影響を示したもので、上記第2表
の実施例25〜30および比較例13〜15のデータを
グラフに表したものである。
第3図において括弧内の数字は冷却停止温度を示す。第
3図から、冷却停止温度が350℃以下では0.2.%
耐力がGOkg f / m4以上の高い水べへにおい
て継lJ無鋼管の軸に直角方向のS 値は13.0以上
の高い値に有り調質鋼と同等またはそれ以上の値を示す
。一方、冷却停止温度か400℃以上では継目無鋼管の
0.2%耐力は変わらすに、継目無鋼管の軸に直角方向
のS 値は10以下に低下する。この値は今まで報告さ
れている非調質鋼とほぼ同じレベルにある。したがって
、耐硫化物応力腐食割れ性の優れた継目無鋼管を製造す
るためには、冷却停止温度を400℃未満とすることが
極めて重要で必要があることかわかる。
なお、第2表には、継目無鋼管の輔に直角方向に採取し
た試料についてのS 値を測定して示しだが、後に継目
無鋼管の軸に下行方向に採取した試料についてのS 値
も同様に優れた値を示ずことを確認した。
第1表、第2表および第1図〜第3図に示された結果か
ら、この発明の継[4無鋼管の製造方法において、−火
熱間加工して得られた素管の冷却停止温度が最終的に得
られた継目無鋼管の特性に最も大きい影響を与えるもの
であり、その冷却停止温度を400℃未満とすることに
より従来よりも−層強度、低温靭性および耐硫化物応力
腐食割れ性の優れた!Ill無鋼管全鋼管することか可
能であることかわかる。
〔発明の効果〕
上述のように、この発明の製造方法により製造された継
目無鋼答は、強度、靭性(特に低温靭性)および耐硫化
物応力腐食割れ性に優れており、南極圏および北極圏に
近い極寒地域における油井管およびガス井管として優れ
た効果を発揮するものであるから、この発明は、今後の
石油開発事業に大きな貢献をなすものである。
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)C:0.2〜0.45%、 Si:0.1〜0.80%、 Mn:0.3〜2.20%、 P:0.025%以下、 S:0.015%以下、 V:0.01〜0.15%、 Al:0.01〜0.10%、 N:0.001〜0.015%、 を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる組成(
    以下重量%)を有する鋼を、温度:900〜1300℃
    に加熱均熱し、加工率:30%以上の第一次熱間加工を
    施して素管とし、 上記素管を、温度:800℃から400℃までの温度範
    囲を平均冷却速度:5〜100℃/秒で冷却し、温度:
    400℃未満に至らしめて冷却停止し、その後、この温
    度からAc_3〜Ac_3+50℃の温度範囲であって
    850℃を越えない温度範囲に5分〜30分間再加熱し
    、 ついで、加工率:5%以上の二次熱間加工を施したのち
    、空冷することを特徴とする油井用強靭継目無鋼管の製
    造方法。
  2. (2)上記鋼は、 C:0.2〜0.45%、 Si:0.1〜0.80%、 Mn:0.3〜2.20%、 P:0.025%以下、 S:0.015%以下、 V:0.01〜0.15%、 Al:0.01〜0.10%、 N:0.001〜0.015%、 を含有し、さらに Cr:1.5%以下、 Nb:0.05%以下、 B:0.005%以下、 Mo:0.5%以下、 Ti:0.02%以下、 のうち1種または2種以上を含み、残部Feおよび不可
    避不純物からなる組成(以上重量%)を有する鋼である
    ことを特徴とする請求項1記載の油井用強靭継目無鋼管
    の製造方法。
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JP (1) JPH02254122A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06240357A (ja) * 1993-02-17 1994-08-30 Sumitomo Metal Ind Ltd 高靭性・高強度鋼管の製造方法
JP2014129594A (ja) * 2012-11-27 2014-07-10 Jfe Steel Corp 耐硫化物応力腐食割れ性に優れた油井用低合金高強度継目無鋼管およびその製造方法

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