JPH02233806A - 石炭ガス化コンバインドサイクルの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） この発明は、低負荷運転中、負荷増加指令があった場合
，ガスタービンの出力は最低出力が保証できるようにす
る石炭ガス化コンバインドサイクルの制御装置に関する
。

（従来の技術） 近年、エネルギ資源の一つである石炭の再活用が見直さ
れ、その一環として石炭ガス化コンバインドサイクルが
ある。石炭ガス化コンバインドサイクルは，石炭をガス
燃料化し、その燃料ガスを作動流体源としてガスタービ
ンならびに発電機を回転駆動させるとともに、ガスター
ビンから出た排ガスを蒸気発生源として活用し、その蒸
気をもって蒸気タービンならびに発電機を回転駆動する
ものであって、エネルギの有効活用、公害問題の優位性
などの点で注目をあびている． 第４図は、この種発電プラントの概略系統図であって、
図中、符号４はガス化炉である。ガス化炉４は粗ガスを
作り出すものであって、ここには空気流量調整弁２を経
て空気が送られており、また蒸気流量調整弁３を経て蒸
気が、さらに石炭流量調整弁１を経て石炭がそれぞれ送
り込まれている．ガス化炉４で作り出された粗ガスは、
ガスクーラ５を経てガス精製設備６に送り込まれ、ここ
で燃料ガスが精製される。その燃料ガスは，燃料圧力調
整弁７を経て燃焼器８に送られ，ここでガスタービン１
０の作動ガスが作り出されている．ガスタービン設備は
、圧縮機９、燃焼器８、ガスタービン１０、発電機１１
からなり、大気を採り入れた圧縮機９はその大気を昇圧
し、その昇圧空気を燃焼器８に送って作動流体を作り出
し、その作動流体をガスタービン１０に送って発電機１
１を回し，電力を作り出す。

ガスタービン１０の作動後、生成される排ガスは，排熱
回収ボイラ１３に送り出され、ここで排ガスのエネルギ
回収がなされている．すなわち、排熱回収ボイラ１３は
その胴体下部から順に、スーパーヒータ１４，エバポレ
ータ１５、エコノマイザ−１６を有しており，これら熱
交換器によって蒸気が発生せしめられる．まず、エコノ
マイザ−１６によって加熱化された給水は，一部をガス
クーラドラム１２に送られ、ここで気水分離がなされ、
この間、発生する蒸気をガスクーラドラム１２からスー
パーヒータ１４に送るようにしている。また、エコノマ
イザ−１６の給水の残りは、蒸気ドラム１７に送られ、
エバポレータ１５を経て再び蒸気ドラム１７に戻され、
この間発生する蒸気はスーパーヒータ１４に送るように
してある． かくして、スーパーヒータ１４によって生成された乾き
蒸気は、蒸気加減弁ｌ８を経て蒸気タービン１９に送ら
れ、ここで蒸気のエネルギを動力に代えて発電機２０を
回し，電力を作り出す．エネルギを失った蒸気は蒸気タ
ービン１９から復水器２１に送られ、ここで冷却水と間
接熱交換がなされ、ほぼ常温化される。常温化された復
水は、給水加熱器２２、脱気器２３を経て上述エコノマ
イザーｌ６に送られ、再度蒸気イヒがなされている． 上記構成にかかる主要弁の制御モードには、ガスタービ
ンリード形と称してガスタービンの出力信号を基に、ガ
スタービン入口の燃料圧力調整弁に開閉制御信号を与え
るタイプと、ガス化炉リード形と称してガスタービンの
出力信号を基に、ガス化炉入口の石炭流量調整弁、空気
流量調整弁等に開閉制御信号を与えるタイプとがある．
これらのタイプは、一長一短があるものの、構成機器の
時定数の大小を考えると、ガス化炉リード形が選ばれる
ことがある。

第３図はガス化炉リード形を代表する制御ブロック図で
、ガス化炉４の入口に設置する石炭流量調整弁１、空気
流量調整弁２を、ガス化炉４のガス生成の安定化の観点
からコントロールしている．すなわち、ガスタービン１
０の発電機１１からの電気出力は、図示破線のとおり常
時検出されており、その検出信号は加減演算器３０にフ
ィードバックされ、負荷指令３１と突合わされ、その偏
差は負荷コントローラ３２を経てガス化炉制御部３３に
与えられ、これによって石炭流量調整弁１、空気流量調
整弁２に開閉制御信号を与えている．こうしてガス化炉
４は、負荷指令３１の要求に応じて燃料ガスを作り出し
ている． 負荷指令３１のもう一つの信号は，圧力設定部３４にも
送り出され、ここで変圧運転に備える圧力設定信号を作
り出し、加減演算器３５に送り出される。

圧力設定部３４は，部分負荷時，変圧運転を行った方が
熱負荷効率上好ましいので，そのことを考慮して設けた
もので、負荷指令３１の増減に応じて圧力設定信号を自
動的に増減させる関数的機能を果す． 加減演算器３５では，圧力設定部３４からの信号のほか
に、ガス精製設備６からのフィードバック信号を受けて
おり、ここで突合わされて偏差があらわれると、その偏
差分を圧力コントローラ３６を経て，ガスタービン制御
部３７に送り出す。ガスタービン制御部３７は燃料圧力
調整弁７の開閉制御信号を作り出すもので、開閉制御信
号が与えられた燃料圧力調整弁７は、ガス精製設何６か
らの燃料ガスの圧力をコントロールし、こうしてガスタ
ービン１０に与えられる燃料ガスを一定にしてガスター
ビン圧力制御が行なわれる。

（発明が解決しようとする課題） ところで，この種ガス化炉リード形の制御モードでは、
変圧運転中、とりわけ低負荷時での変圧運転において、
負荷指令増の要求が急激にあると、その要求に見合うよ
う石炭流量調整弁１、空気流量調整弁２は開度増になる
ものの、その割合にはガス化炉４から出る燃料ガスは高
まらない。これは、ガス化炉４があまりに時定数が高い
ために発生すると考えられている．このため、過渡的に
は，燃料圧力調整弁７はガスタービン１０に送り出す燃
料ガスの圧力を一定にするあまり、開度増から一開度小
へと進み、その結果，ガスタービン１０は所望の燃料ガ
スが得られなくなり、停止せざるを得なくなる不具合、
不都合がある。

この発明は、上記事情にもとずいてなされたもので、変
圧運転中、燃料圧力調整弁に過渡変動が起っても，ガス
タービンが最低出力だけは出せるように保証する石炭ガ
ス化コンバインドサイクルの制御装置を開示することを
目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） この発明は、ガスタービンの出力信号と負荷指令とを突
合わせて演算し，その演算信号を基に、ガス化炉入口側
に設置する石炭流量調整弁および空気流量調整弁の開閉
制御信号を作り出すガス化炉制御部を備えるとともに、
ガス精製設備の出力信号と負荷指令とを突合わせて演算
し、その演算信号を基に、燃料圧力調整弁の開閉制御信
号を作り出すガスタービン制御部を備える石炭ガス化コ
ンバインドサイクルの制御装置において、上記ガスター
ビン制御部に高値選択器を備え、ガス精製設備の出力信
号と負荷指令とを，突合わせて演算し、その演算信号を
最低負荷信号とのいずれか高値信号を選択して燃料圧力
調整弁に開閉制御信号を与える構成にしたものである． （作　用） この発明にかかる構成では、変圧運転中、例えば急激に
負荷指令増があった場合、ガスタービンの最低負荷信号
が選択できるよう高値選択器を設けている。したがって
、ガスタービン制御部から燃料圧力調整弁に送られる開
閉制御信号は、ガスタービンが出力する最低限の燃料ガ
スを保証する．こうした保証された燃料ガスがガスター
ビンに与えられるので、その運転中、過渡変動があって
もガスタービンを不必要に停止させることがなくなる。

（実施例） 第１図および第２図を用いてこの発明の一実施例を具体
的に説明する。なお、第３図の構成部品と同一構成部品
には同一符号を付す。

ガスタービン１０の発電機１１からの電気出力は，加減
演算器３０にフィードバックされ、負荷指令３１と演算
され、負荷コントローラ３２、ガス化炉制御部３３を経
て、石炭流量調整弁１及び空気流量調整弁２に与えられ
ガス化炉４は負荷指令に見合った制御が行なわれる． また負荷指令３１は，圧力設定部３４に与えられ、変圧
運転に見合った圧力設定値となり、加減演算器３５に与
えられる。加減演算機３５では、ガス精製演算され、そ
の演算信号は圧力コントローラ３６を経てこの発明にか
かる高値選択器３８に与えられる．他方発電器１１から
の他の電気出力は加減演算器４０にも常時フィードバッ
クされ，ここで最低負荷設定部４１からの信号と突合わ
さね、最低負荷コントローラ３９を経て高値選択器３８
に入る。高値選択器３８は最低負荷コントローラ３９か
らの信号を選び出し、ガスタービン制御部３７に送り出
す．ガスタービン制御部３７はガスタービン１０の出力
が最低限保証されるだけの弁開閉制御信号を作り出し、
その信号を燃料圧力調整弁７に与え、ガスタービン１０
を制御する． 第２図は、負荷特性をあらわすグラフで、この図からも
理解されるように、変圧運転中、急激に負荷指令増があ
った場合、従来は燃料圧力調整弁が閉じる方向に働くた
め、破線で示す如く、負荷が下っていた。しかし、この
発明では、高値選択器３８を設けて，過渡変動時、最低
負荷設定部４１からの信号を優先的に通すようにしてい
るので、負荷は実線の如く移動し、最低負荷設定値以下
には下らない。こうしてガスタービンの最低負荷は保証
される。

〔発明の効果〕

以上の通り、この発明にかかる石炭ガス化コンバインド
サイクルの制御装置では、負荷変動時、ガスタービンの
最低負荷を保証するため、最低負荷設定部からの信号を
優先的に通す高値選択器を備えたもので、これによって
ガスタービンは不必要に停止させることがなく，ひいて
は安全な運転が続行できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す概略制御系統図、第
２図は負荷特性を示すグラフ、第３図は従来の制御系統
を示す概略図、第４図は石炭ガス化コンパインドサイク
ルのプラント概略系統図である。 １・・・石炭流量調整弁　　２・・・空気流量調整弁４
・・・ガス化炉　　　　　６・・・ガス精製設備７・・
・燃料圧力調整弁　　１０・・・ガスタービン３１・・
・負荷指令　　　　　３３・・・ガス化炉制御部３７・
・・ガスタービン制御部　　３８・・・高値選択器４１
・・・最低負荷設定部 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　　　弟子丸　　　健 第２図 第１図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ガスタービンの出力信号と負荷指令とを突合わせ
   て演算し、その演算信号を基に、ガス化炉入口側に設置
   する石炭流量調整弁および空気流量調整弁の開閉制御信
   号を作り出すガス化炉制御部を備えるとともに、ガス精
   製設備の出力信号と負荷指令とを突合わせて演算し、そ
   の演算信号を基に、燃料圧力調整弁の開閉制御信号を作
   り出すガスタービン制御部を備える石炭ガス化コンバイ
   ンドサイクルの制御装置において、上記ガスタービン制
   御部に高値選択器を備え、ガス精製設備の出力信号と負
   荷指令とを突合わせて演算し、その演算信号と最低負荷
   信号とのいずれか高値信号を選択して燃料圧力調整弁に
   開閉制御信号を与えることを特徴とする石炭ガス化コン
   バインドサイクルの制御装置。
2. （２）最低負荷信号は、ガスタービンの出力信号と最低
   負荷設定器からの出力信号とを突合わせて演算する最低
   負荷コントローラによって作り出されることを特徴とす
   る請求項１記載の石炭ガス化コンバインドサイクルの制
   御装置。