JPH02221411A - 偏平横断面を有するポリエステル系マルチフィラメント糸およびそれからなる織編物 - Google Patents

偏平横断面を有するポリエステル系マルチフィラメント糸およびそれからなる織編物

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JPH02221411A
JPH02221411A JP1035075A JP3507589A JPH02221411A JP H02221411 A JPH02221411 A JP H02221411A JP 1035075 A JP1035075 A JP 1035075A JP 3507589 A JP3507589 A JP 3507589A JP H02221411 A JPH02221411 A JP H02221411A
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yarn
flat cross
section
flatness
matting agent
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JP1035075A
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Naoyuki Kinoshita
木下 直之
Yoshiaki Sato
慶明 佐藤
Akira Uchida
昭 内田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は優雅な風合いを有し、特に快適な着心地を有す
る衣料用織編物用に適した偏平横断面を有するポリエス
テル系マルチフィラメント糸(以下、ポリエステル偏平
横断面糸という)およびこのポリエステル偏平横断面糸
で構成された織編物に関する。
〔従来の技術〕
偏平横断面糸を用いた衣料用、インテリア用、服飾資材
用等の織編物は、通常の丸横断面糸も用いたものに比べ
独特の光沢感を有し、特異な風合いを付与することがで
きるため、各用途で珍重されている。一方、原料として
ポリエチレンテレフタレートを主成分とするポリエステ
ル繊維は、そのイージーケア性やドライ惑などから、衣
料用途に好んで用いられてきた。
従来、このポリエステル繊維に偏平横断面糸の持つ光沢
惑や透明感、力学的異方性によってもたらされるソフト
感などを付与せんとして数多くのポリエステル偏平横断
面糸が提案されている0例えば、特公昭42−5250
号公報、特開昭62−104918号公報には、光沢惑
や玉虫効果などの光学的審美感を発現する偏平横断面糸
が提案されている。しかし、これらの偏平横断面糸を織
物した場合、偏平横断面系単独のベタペタ感が発現し、
衣料用織編物としてはタッチが不快なため、極めて特殊
な用途にしか展開できなかった。
一方、特開昭53−94623号公報および特開昭55
−158330号公報には、艶消し剤を含有させること
によって、遮光性を高める技術が提案されている。しか
し、高度な光速光性を狙って艶消し剤を高濃度で添加す
ると、製糸性不良をきたすばかりではなく、得られた繊
維は光沢のない粉っぽい風合いのものになり、その展開
可能な用途が限られることになる。特に、遮光性が強く
求められている婦人外衣用服地等の薄地織物分野では、
艶消し剤を高濃度で添加したり、高織密度としたりする
と、しなやかさ、ドレープ性が失われることになり、実
用上、満足すべきものが得られなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、従来は達成できなかった、しなやかでドレー
プ性に冨み、優美な光沢惑を有し、薄地織物用としても
、すぐれた遮光性を発揮することのできるポリエステル
偏平横断面糸およびそれからなるポリエステル織編物を
1供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記した本発明の目的は、艶消し剤の含有率(y)が0
.3重量%以上、10.0重置%以下で、偏平度(x)
が2.0以上であり、前記艶消し剤の含有率(y)と偏
平度(x)とが次式の関係を満足するポリエステル偏平
横断面糸およびこのポリエステル偏平横断面糸からなる
編織物によって達成できる。
(1,2x −9,3)≦y 本発明のポリエステル偏平横断面糸の横断面形状は、第
1図(イ)と(ロ)に示すように、円形を押しつぶした
、例えば短辺部が円弧状で長辺部がほぼ直線の略長方形
、或は長辺部も円弧状の略凸レンズ形または楕円形のご
とき外周形状であって、滑らかな曲線または滑らかな曲
線と直線で構成されている。
このような本発明のポリエステル偏平横断面糸の偏平度
(x)は、フィラメントの重心Gを通り、外周上の2点
を結ぶ線分の中で最も長い線分を長軸し、最も短い線分
を短軸Mとすると、長袖長さしと短軸長さMの比、すな
わちL/Mで表される値である。
本発明に於てこの偏平度(x)は、偏平効果、特に光沢
効果とベタペタ感に密接な関係を有する重要な因子であ
る。すなわち、偏平フィラメント糸上での乱反射を増大
し、本発明の目的とする偏平効果並びに遮光効果を充分
発揮させるためには、本発明のポリエステル偏平横断面
糸は、偏平度(x)が2.0以上であることが必須であ
る。また、薄地織物とした際に、きらきらとした美しい
光沢感の強調された、極めて優れた遮光効果を発揮させ
るためには、前記偏平度(x)は3.0以上、好ましく
は4.0以上とするのがよい。
また、偏平度(x)が艶消し剤含有率(y)(重量%)
との関係に於て (1,2x−9,3)≦y であること、すなわち、上式を変形するとXが[(y+
9.3)/1.2)以下であることが必要である。
偏平横断面糸が((y+9.3)/1.23を超える偏
平度(x)を有する場合は、ギラギラした光沢が発現し
、また、単糸の光透過性が高まるために遮光効果も低下
してしまい、本発明の目的とする効果が得られない、更
に、かかる偏平横断面糸を未延伸糸から延伸して延伸糸
とする際にパッケージから解舒された未延伸糸は延伸糸
の給糸部に至るまでに解舒撚りがたまり、糸が切れたり
、延伸ムラを生じたりする欠点がある。偏平横断面糸の
偏平度(x)はより好ましくは((y +6.4)/1
.2 )以下とすることが好ましい。
本発明のポリエステル偏平横断面糸の偏平度が同一であ
るならば、第1図(イ)に示す通り、平面を有するもの
であってもよいが、ギラギラした光沢を減少せしめ、よ
り上品な光沢効果を発揮させるためには、第1図(ロ)
に示す中央部が膨らんだ凸レンズ状のものが好ましい。
この凸レンズ状の偏平横断面糸は、単糸繊度と第1図(
ロ)に示す偏平部の曲率半径Rによってその光沢効果に
及ぼす影響が異なる0曲率半径Rが0.008X d 
””(111m)以上のものは特に良好な偏平効果を有
する。さらに曲率半径Rが0、IX d ””(11m
)以上、100.OX d ””(ms+)以下のもの
は、落ち着いた光沢効果を有している。
この曲率半径Rは0.3X d ””(am)以上で、
30、OX d ””(m)以下であることがより好ま
しい、但しここでdは単糸繊度を示す。
本発明のポリエステル偏平横断面糸の艶消し剤含有率は
、0.3重量%以上であることが必要である。0.3重
量%未満では、ポリエステル偏平横断面糸がたとえ偏平
効果を発揮する2、 0の最小の偏平度を満足していて
も、ベタペタ感を充分に払拭することができないし、透
は感が強く、薄地織物での遮光効果を充分発揮させるこ
とができない、好ましくは、艶消し剤含有率を2.0重
量%以上にするのがよい、また、強いしっとり感を得よ
うとして、10重量%を超える艶消し剤含有率とすると
、偏平横断面糸の糸強度が低下し、製織時に毛羽などが
発生し易い、また、艶消し剤の分散性が悪化し、染色む
ら等の欠点が生じ易くなる。なお、ポリエステル偏平横
断面糸の製造する観点からみると、紡糸時に濾材の目づ
まりが著しくなり、長時間安定して紡糸することが困難
になる。したがって、この艶消し剤の含有率は7重量%
以下とするのがより好ましい。
以上、述べた偏平度と艶消し剤含有率との関係を満足す
る本発明のポリエステル偏平横断面糸は、それだけで本
発明の目的とする効果を発揮することができる。しかし
、粉っぽい風合ではなく、よりしっとり感のある風合を
望む時は、偏平度と艷消し剤含有率の関係を y≦(1,2x +1.6 ) とするのが好ましく、さらに好ましくはy≦(1,2x
 −= 0.8) とするのがよい。
第3図に、本発明に規定する偏平度と艶消し剤含有率と
の関係を示した。
通常のポリエステル偏平横断面糸がべたべた惑を有する
理由は、触ったとき指先などの皮膚に接触する面積が、
丸断面糸に比べて著しく大きいことに起因している。こ
れに対し、本発明の偏平横断面糸にこのぺたぺた感が全
くなく、しっとりしたタッチを有する理由は明らかでは
ない。おそらくポリエステル偏平横断面糸を構成する単
糸フィラメント各々の表面が、艶消し剤により微細な凹
凸を有しているため、触ったとき単位繊度当りの接触面
積が小さくしていること、艶消し剤の表面凝着エネルギ
ーが小さいため単糸の表面摩擦特性が大きく変化してい
ることによるものと考えられる。
本発明に用いられる艶消し剤としては、本発明の効果を
発現し、ポリエステルに安定に、分散性よく添加できる
ものであれば特に限定されるものではない。たとえば、
酸化チタン、酸化マグネシュウム、酸化アルミニニウム
、酸化珪素、酸化アンチモン、酸化ジルコニュウム、酸
化亜鉛、タングステン酸鉛、タングステン酸カルシュウ
ムなζを挙げることができる。ポリエステル中への分散
性の面からは、酸化チタン、酸化珪素、酸化亜鉛が好ま
しく、より好ましくは酸化チタンがよい。
これらの艶消し剤の平均粒径は分散性の点から1μ以下
であるのがよく、好ましくは0.7μ以下であるのがよ
い、さらに製糸性を考慮すると、艶消し剤の最大粒子径
は5μ以下であるのが好ましく、より好ましくは3μ以
下がよい。
本発明に用いられるポリエステル系熱可塑性重合体とし
ては、公知の重合方法で得られる、主成分がポリエチレ
ンテレフタレートよりなるポリマである0本発明の目的
を損なわない範囲でエチレンテレフタレートを主たる繰
り返し単位とするポリエステルに対し、他の第3成分を
共重合しても良い、第3成分としては、たとえばシェラ
酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸などのジカル
ボン酸類、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ールなどのグリコール類、ビスフェノールA或はビスフ
ェノールAのEO付加物などのフェノール類、ヒドロキ
シ安息香酸などのオキシカルボン酸等が挙げられるがこ
れに限定されるものではない、また5−ソジェームスル
ホイソフタレートなどの金属スルホネート基等を導入し
ても良い、また、複数種の成分の共重合も可能である。
また、本発明の目的を損なわない範囲で、抗酸化剤、螢
光増白剤、紫外線吸収剤、制電剤、難撚剤等の添加物を
配合することができる。
また、本発明のポリエステル偏平横断面糸を通常の衣料
用途として使用する場合は、複数の単糸フィラメントを
合わせたマルチフィラメント糸として用いるが、フィラ
メント数としては、単糸フィラメント間での光の乱反射
を少なくし、光沢効果を充分発揮させるために72本以
下とするのが好ましい、更に好ましくは36本以下であ
る。マルチフィラメント糸を構成する、各単糸フィラメ
ントまたは単糸フィラメント群の単糸繊度が異なる繊度
ミックスとしてもよいし、さらには偏平度ミックスとす
ることも可能である。
単糸繊度を0.7d以上とすることによって、偏平横断
面系特有の正反射率を充分に得ることができるし、また
、単糸間でのマルチフィラメント糸内部の相互反射を少
な(し、良好な光沢感を得ることができるから有利であ
る。なお、単糸繊度を0.7d以上とすれば、強制急冷
却などの特殊な紡糸操作を適用しないで、偏平効果を発
揮する偏平度を有するものを製糸性よく製造できる利点
もある。より好ましくはld以上であるのがよい、また
、しなやかさの点では、7d以下、より好ましくは5d
以下がよい。
本発明のポリエステル偏平横断面糸を、湧水収縮率の異
なる複数の単糸フィラメント、或は単糸フィラメント群
の組合せとした、いわゆる収縮差混繊糸とすることによ
って、更に大きいふ(らみ感を付与することができるた
め好ましい。
また、本発明のポリエステル偏平横断面糸を用いた薄地
織物は、防透は性に優れているという特徴を有する。す
なわち、これまでポリエステル偏平横断面糸は光透過性
が高く、防透は性を有していないと考えられてきたが、
本発明に規定する偏平度と艶消し剤含有率との関係を満
足する偏平横断面糸使い織物は、同一密度で織られた丸
横断面糸やY横断面糸など他の原糸を使った織物に比べ
優れた防透は性を有している。
第4図は酸化チタンの含有率が異なる以外は同一の繊度
、フィラメント数を有する、代表的な丸断面糸、Y断面
糸および本発明の偏平横断面糸を用いて、後述する方法
で防透は性の尺度であるΔLを測定したものである。艶
消し剤含有率が本発明の範囲内にある偏平横断面糸は、
他の断面形状に比べ優れた防透は性を有している0通常
、織物の透は感を防止する手段としては、光遮光性のあ
る原糸を用いたり、織り密度を高めている。光遮光性の
ある原糸であっても織り密度がある程度以下である場合
は、充分な透は防止効果が発揮できない。織り密度を高
めて行けば、透は防止性の効果は増大するが、織物、特
に薄地織物で求められる、しなやかさ、ソフトさに欠け
てしまう欠点がある。したがって、透は防止性を狙って
織り密度を高めることは、実際上できない、これに対し
、本発明の偏平横断面糸を使用すると、織り密度を高め
ることなく、充分な防透は性を有し、しかもしなやかさ
で、ソフトな織物を得ることができる。
加えて本発明からなる偏平横断面糸使い織物は、従来の
ポリエステル偏平横断面糸使いの織物に欠けていた、い
わゆる“おち”感にも優れていることを見出された。こ
の原因は必ずしも明らかではないが、通常、偏平横断面
糸使い織物は、経糸と緯糸の交錯点での接触面積が太き
いため、曲げられる際に交錯点で原糸が拘束されてしま
い、フィルムシート状のドレープ性のない、所謂“おち
”感のない織物となる。しかしながら、本発明のポリエ
ステル偏平横断面糸使い織物は、艶消し剤の効果により
原糸表面の摩擦特性が従来の偏平横断面糸と異なるため
、“おち°゛感のある優れた風合いを示すものと推測さ
れる。
本発明の偏平横断面糸を用いた織編物は、優美で、個性
的な光沢感を有し、しっとり感および防透は性に優れ、
しかも“おち°°感のあるしなやかでソフトな風合いを
併せ有するため、あらゆる衣料用途に適用することがで
きる。特に偏平効果を活かした光沢感が好まれる婦人用
のブラウス、ワンピース並びに紳士、婦人用フォーマル
ウェア用途に好適である。
次に、本発明のポリエステル偏平横断面糸の製造方法に
ついて説明する。
本発明のポリエステル偏平横断面糸の製造方法は特定の
方法に限定されるものではない。たとえば、第2図(イ
)および(ロ)に示すような形状の偏平孔形状の口金を
使用し、通常の紡糸方法にしたがって溶融ポリマを吐出
する。
ここで口金孔偏平度とは、第2図(イ)および(ロ)に
示すように、偏平口金孔のスリット幅すとスリット長a
との比a / bを言う。
かくして口金孔から吐出されたポリマ流は、紡糸速度8
00s/sinから4500m/+++in程度で巻取
られ、得られた未延伸糸を通常の延伸装置により、延伸
することにより得ることができる。ここで未延伸糸の破
断延伸倍率の30%から60%の低倍率延伸を行う方法
等により、いわゆるシックアンドシンヤーンとしたり、
得られる織編物にさらっとした風合いを与えたりするこ
とができる。また、紡糸後−旦巻き取ることなく引き続
いて延伸を行ういわゆるDSD方式の延伸ローラー間で
延伸しても良い。
次に本願発明における織編物の製造方法について詳述す
る。
本発明における織編物は、通常のポリエステルマルチフ
ィラメント糸の製織製編方法を適用することにより製造
することができる。
経糸、緯糸のいずれか一方に本発明のポリエステル偏平
横断面糸を使用し、織物とすることによって、本願発明
の効果を発揮させることができる。経糸、緯糸双方に本
発明のポリエステル偏平横断面糸を用いれば、さらに−
層の効果を発揮させることができるから有利である。
また、本発明のマルチフィラメントのポリエステル偏平
横断面糸の光沢効果を充分発揮させるためには、製織前
の撚りを800 T / M以下、より好ましくは60
0 T / M以下、さらに好ましくは400 T /
 M以下の撚とすることが好ましい。
さらにアルカリ減量処理を施すことにより、織編物にし
なやかな風合いを付与することができる。適度な張り、
腰を持たせるために、減量率としては10%以下が好ま
しく、6%以下とすることがより好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
なお説明に先立ち本発明で用いる特性の測定方法につい
て記す。
ペタペ   し と 試料片を、通常定番品種として用いられている、酸化チ
タンを0.25重量%含み、試料と同一繊度、同一フィ
ラメント数の丸断面ポリエステル糸からなる織編物を「
普通Jと定めて基準とし、官能検査を行い、その結果を
次の 「極めて劣」、「劣」、「普通」、「良」および「極め
て良」の5段階にランク付けした。
坊1刃jじ 経糸として50デニール−24フイラメント、緯糸とし
て75デニール−36フイラメントの糸を、それぞれ1
05本/インチ、85本/インチの織り密度で平織物と
し、スガ試験機■製SMカラーコンピューターを用いて
、サンプルの背後に、白色体、及び黒色体を置いて測定
し、それぞれのL値の差ΔLを持って防透は性の尺度と
した。
実施例1 25℃オルトクロロフェノール中の固有粘度が0.66
、艶消し剤の酸化チタン含有率が第1表に示す通りであ
るポリエチレンテレフタレートチップを、口金孔偏平度
が30、曲率半径Rが20(■−)の凸レンズ状偏平孔
の紡糸口金より吐出し、紡糸速度1500s/minで
巻取り、75デニール(以下、Dと略す)、36フイラ
メント(以下、Fと略す)の未延伸糸を得た。
この未延伸糸を、通常の延伸装置を用い、延伸速度50
0m+/sinで加熱ピン温度90°C1延伸倍率3、
1倍で、第1表の?Ja2〜Na5の偏平横断面糸を得
た。偏平度はいずれの水準も5.3であった。
これらの偏平横断面糸を、経糸、緯糸に使い、織密度が
それぞれ105本/インチ、85本/インチの平織物と
し、98℃水中でリラックス精錬、200℃で乾熱セッ
トし、5%のアルカリ減量処理を行って織布とした。得
られた織布の光沢惑、しっとり感、防透は性の尺度とな
るΔLの評価を第1表に示した。
これらの織布は、何れの水準も、偏平横断面系特有のき
らきらとした美しい光沢感を有しており、一方で、偏平
横断面系独特のペタベタ感はなく、しっとりとしたタッ
チであり、風合いも“おち”感のあるソフトでしなやか
なものであった。更にΔLの結果からも判る通り防透は
性にも優れたものであった。
比較例1 実施例1に比べて酸化チタン含有率が異なるポリエチレ
ンテレフタレートポリマを、実施例1と同様の条件で紡
糸、延伸して偏平横断面糸を得た。得られた偏平横断面
糸を実施例1と同様に、製織、加工した。
第1表のNalの織物はギラギラとした光沢感を有し、
ベタペタ感が極めて強く、風合い面でも硬い芯のある感
じを示し、風合に劣ったものであった。また、艶消し剤
含有率が極めて高い水準のNa6は、光沢感に欠け、ま
たザラザラとしたタッチの風合いの極めて劣ったもので
あった。
(本頁以下余白) 実施例2 0合孔偏平度が4.6.35.40.45.50.55
および60で、曲率半径Rが第2表に示す通り、20ま
たは30の口金を用いて、実施例1と同様の紡糸操作に
より、酸化チタン含有率が異なる75D、24Fの未延
伸糸を得た。これらの未延伸糸を実施例1と同様の延伸
条件にて延伸後、得られた偏平横断面糸を、実施例1と
同様に、製織、加工した。延伸糸の酸化チタン含有率と
偏平度は第2表に示す通りである。
得られた織布は、偏平度の増大に伴い、偏平効果、特に
顕著な光沢感が認められた。本発明に規定する艶消し剤
含有率(重量%)と偏平度との関係を満足するNα8.
9.12.13.15.17は、いずれも美しいきらき
ら感とベタペタ感のない、しっとりしたタッチを有して
おり、風合いも“おち感のあるソフトでしなやかなもの
であった。更にΔLの結果から、防透は性に優れた、好
ましいものであることが判る。
比較例2 実施例2と対比し、酸化チタンの含有率、偏平度が第2
表に示す通り異にする以外は、実施例2と同様の紡糸操
作により、第2表に示す阻7.10.11.14.16
および1Bの、それぞれ148D、24Fの延伸糸を得
た。
これらを実施例2と同様に製織、加工した。
得られた織編物の評価結果を第2表に併記した。
k7.11および16は、それぞれ光沢感に乏しいもの
であり、また、Nα10.14および18は、それぞれ
ギラギラ悪とベタペタ感が強く、風合いに劣ったもので
あった。
(本頁以下余白) 〔発明の効果〕 本発明の偏平横断面糸は、偏平横断面糸使い独特のきら
きらとした光沢惑を保ちつつ、ベタベタ感のない独特の
しっとりしたタッチで風合いに“おち”感のあるソフト
でしなやかな、防透は性に優れた美しい織編物を得るこ
とができ、特に偏平効果を活かした光沢感が好まれる婦
人用のブラウス、ワンピース、或は紳士、婦人用フォー
マルウェア用途に好適な素材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)および第1図(ロ)は、それぞれ本発明の
偏平横断面糸を製造するための代表的な紡糸口金孔形状
の1例を示す断面図および第1図(イ)の口金から得ら
れた偏平横断面糸の形状を示す模式断面図、第2図(イ
)および(ロ)は、それぞれ本発明の他の偏平横断面糸
を製造するための紡糸口金孔形状を示す断面図および第
2図(イ)の口金から得られた偏平横断面糸の模式断面
図、第3図は本発明で規定する偏平度と艶消し剤含有率
(重量%)との関係を示す図、第4図は酸化チタン(艶
消し剤)含存率(重量%)とΔLとの関係を示す図であ
る。 G・・・重心、L・・・偏平横断面フィラメントの重心
Gを通り、外周上の2点を結んだ長軸り、M・・・同じ
く短軸、R・・・曲率半径、a・・・スリット長、b・
・・スリット幅。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)艶消し剤の含有率(y)が0.3重量%以上、1
    0.0重量%以下で、偏平度(x)が2.0以上であり
    、前記艶消し剤の含有率(y)と偏平度(x)とが次式
    の関係を満足する偏平横断面を有するポリエステル系マ
    ルチフィラメント糸。 (1.2x−9.3)≦y
  2. (2)艶消し剤の含有率(y)が0.3重量%以上、1
    0.0重量%以下で、偏平度(x)が2.0以上であり
    、前記艶消し剤の含有率(y)と偏平度(x)とが次式
    の関係を満足する偏平横断面を有するポリエステル系マ
    ルチフィラメント糸からなる織編物。 (1.2x−9.3)≦y
JP1035075A 1989-02-16 1989-02-16 偏平横断面を有するポリエステル系マルチフィラメント糸およびそれからなる織編物 Pending JPH02221411A (ja)

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