JPH02210094A - 紙塗被用共重合体ラテックスおよび紙塗被用組成物 - Google Patents

紙塗被用共重合体ラテックスおよび紙塗被用組成物

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JPH02210094A
JPH02210094A JP2299989A JP2299989A JPH02210094A JP H02210094 A JPH02210094 A JP H02210094A JP 2299989 A JP2299989 A JP 2299989A JP 2299989 A JP2299989 A JP 2299989A JP H02210094 A JPH02210094 A JP H02210094A
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田中 武満
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、紙塗被用共重合体ラテックスおよびこれを用
いた紙塗被用組成物に関し、詳しくは、塗工紙における
接着強度、耐水強度9着肉性、耐ブリスター性などの特
性に優れ、さらに操業性に優れた紙塗被用共重合体ラテ
ックスに関するものであり、これを用いた紙塗被用組成
物は、通常の塗工紙のみならず、水光沢処理時の操業性
および印刷適性に優れた塗工板紙、ならびにカレンダー
ロール汚れ耐性およびグラビア印刷適性に優れたグラビ
ア印刷用塗工紙などを得るのに極めて有用である。
[従来の技術] 共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸など
からなる単量体混合物を乳化重合して得られるカルボキ
シル基変性共重合体ラテックスが、単独あるいはカゼイ
ン、デンプン、蛋白質、セルロース、ポリビニルアルコ
ールなどの天然もしくは合成のバインダーと共に、紙塗
被用バインダーとして用いられることはよく知られてい
る。
このカルボキシル基変性共重合体ラテックスをバインダ
ーとして含有する紙塗被用組成物を塗布して得られる塗
工紙は、接着強度、耐水性、光沢などが良好のため様々
な用途に使用されている。
近年、塗工紙を用いた印刷物の需要は著しく、これに伴
い印刷の高速化と印刷方式の多様化の傾向がますます強
くなっている。このため、塗工紙ひいては紙塗被用バイ
ンダーには、従来にもまして諸物性の向上、特に接着強
度、耐水性1着肉性および耐ブリスター性の全であるい
はそのうちの複数項目を同時に向上させることが要求さ
れるようになっている。
このような要求に応えるため、紙塗被用バインダーとし
て使用する共重合体ラテックスに種々の改良がなされて
きた。例えば、特開昭57−153012号、同81〜
8!1794号、同81〜207894号公報には、単
量体や重合連鎖移動剤の添加方法に工夫を加えることに
よって、接着強度あるいは耐ブリスター性が改良される
ことが開示されている。
さらには、特開昭54−80910号、同54−587
89号。
同60−215895号公報には、共重合体ラテックス
の表面電荷状態に工夫を加えることによって、接着強度
、耐水強度、インク受理性が改良されることが開示され
ている。
あるいは、共重合体ラテックスに異層構造を付与するこ
とによって諸物性を改良する提案がなされている。
しかしながら、これらの技術はいずれも前述した要求に
十分応えるほど改良されるに至っていない。
さらに、塗工紙の伸長に伴い生産能力を上げるために、
高速塗工化が一層進み、さらには生産コストを低減する
ため、カラー固形分の高濃度化やバインダー量の減量が
進められている。
カラー固形分の高濃度化については、紙塗被用組成物の
粘度が高すぎることによる流動性の悪化の結果、操業性
が問題となるが、この対策として、顔料面からは流動性
の良好な微粒子状の重質炭酸カルシウムの使用比率を上
げる方法がとられ、そしてバインダーとしては増粘作用
の大きいカゼイン、デンプンなどの天然水溶性バインダ
ー量を減少させて相対的にバインダーをラテックスリッ
チにする方法が一般的にとられるようになってきている
(Ref’、 TAPPI Coating Conf
erence  ’  79)。
しかし、このような方法を採用した場合、操業面におい
て、バックアップロールやカレンダーロールなどに汚れ
が発生しゃくずなり、この点の改良が強く望まれている
また、グラビア用塗工紙においては、グラビア印刷適性
の点から、既に天然バインダーを使用せず合成バインダ
ーのみを用いるソールバインダー化が進んでいるが、こ
の方法によってもロール汚れなどの問題については依然
解決されていない。
また、板紙の分野においても、価格の高騰しているカゼ
インから合成バインダーへの切替えが進められている。
板紙製造時には、−船釣には白紙光沢、平滑性および耐
水性を上げるために硫酸亜鉛水で塗工表面を処理する(
水光沢処理)が、カゼインを使用しないと、この時、ロ
ール汚れが生じる問題があり、その改良が望まれている
しかしながら、上記のようなロール汚れ等の操業時の問
題を従来の紙塗被用組成物では、十分に応えることがで
きなかった。
[発明が解決しようとする問題点] 上記のとおり、従来の紙塗被用バインダーは、これを用
いて得られる塗工紙が接着強度、耐水性。
着肉性、耐ブリスター性、グラビア印刷適性などの塗工
紙物性および操業性における要求を同時には十分応える
ことができないという問題があった。
本発明は、板紙塗工においては水光沢処理時の操業性と
塗工板紙の品質をハイレベルで両立させること、グラビ
ア印刷紙塗工においては操業時のカレンダーロール汚れ
耐性およびグラビア印刷適性において特に優れているこ
と、およびオフセット印刷紙塗工においては操業時のバ
ックアップロール汚れ耐性、耐水強度および着肉性に優
れた塗工紙を得ることにある。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するため、第1の発明は、(a)共役
ジエン系単量体    20〜80  重量部(b)芳
香族ビニル系単量体   10〜79.4重量部(c)
エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量部 (d)アルケニルピロリドン   0.1〜10重量部
(e)その他の共重合可能なビニル系単量体0〜50重
量部 からなる単量体100重量部を乳化重合して得られるこ
とを特徴とする紙塗被用共重合体ラテックスに関する。
第2の発明は、 (a)共役ジエン系単量体    20〜60  重量
部(b)芳香族ビニル系単量体   10〜79.4重
量部(e)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜
IO重量部 (d)下記の構造式(I)で示される化合物およびアル
ケニルピロリドンから選ばれる少なくとも1種のアミド
基含有エチレン系不飽和単量体0.1〜10重量部 (e)その他の共重合可能なビニル系単量体0〜50重
量部 からなる単量体100重量部を用い、 第1段として、(a)、(b)、(c)、(d)および
(e)から選ばれる少なくとも1種の単量体5〜99.
5重量部を乳化重合し、 第2段として、得られた重合体ラテックスの存左下にお
いて、(d)の10重量%以上と残りの単量体とを重合
して得られることを特徴とする紙塗被用共重合体ラテッ
クスに関する。
構造式(I) 構造式(1)において、 R1は、水素原子またはメチル基、 R,、R,は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基であり、R,、R,のいずれか一方または両方が炭素
数1〜4のアルキル基である。
第3の発明は、 主成分としての顔料ならびに顔料結合剤として下記アル
カリ不溶性共重合体ラテックス(I)およびアルカリ可
溶性共重合体ラテックス(n)とを含有してなる紙塗被
用組成物であって、前記ラテックス(I)およびラテッ
クスi)の重量比が99.8 : 0.2〜85:15
であることを特徴とする紙塗被用組成物に関する。
アルカリ不溶性共重合体ラテックス(I)=(g)共役
ジエン系単量体     20〜80重量部(b)芳香
族ビニル系単量体   10〜79.4重量部(e)エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量部 (d)前記構造式CI)で示される化合物およびアルケ
ニルピロリドンから選ばれる少なくとも1種のアミド基
含有エチレン系不飽和単量体0.1〜10重量部 (e)その他の共重合可能なビニル系単量体0〜50重
量部 からなる単量体100重量部を共重合させた共重合体ラ
テックス。
アルカリ可溶性共重合体ラテックス(■):エチレン系
不飽和カルボン酸単量体 10〜60重量部 エチレン系不飽和カルボン酸エステル単量体10〜90
重量部 その他の共重合可能なビニル系単量体 0〜80重量部 からなる単量体100重量部を共重合させた共重合体ラ
テックス。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の共重合体ラテックスの製造に使用する単量体の
うち、(a)共役ジエン系単量体の具体例としては、ブ
タジェン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジェ
ン、2−メチル−1,3−ブタジェンなどを挙げること
ができる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合
せて使用することができる。これらのうち、特にブタジ
ェンが好ましい。
共役ジエン系単量体は、共重合体に適度な弾性および被
膜の硬さを与えるために、全単量体100重量部に対し
20〜60重量部、好ましくは25〜60重量部の割合
で使用する。その使用割合が20重量部未満では、塗工
紙における接着強度が十分に得られない。一方、使用割
合が60重量部を越えると、塗工紙における耐水性が低
下する。
(b)芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン
などが挙げられる。芳香族ビニル系単量体の使用割合は
、全単量体100重量部に対し10〜79.4重量部、
好ましくは15〜70重量部である。その使用割合が1
0重量部未満であると、塗工紙におJする耐水性ならび
にロール汚れ耐性が劣る。一方、使用割合が79.4重
量部を越えると、塗工紙における接着強度が劣り好まし
くない。
(c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボ
ン酸などを挙げることができ、さらに、ジカルボン酸の
無水物も使用することができる。これらは単独で、ある
いは2種以上を組み合せて使用することができる。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用割合は、全単
量体100重量部に対し0.5〜10重量部、好ましく
は1〜7重量部である。この使用割合が0.5重量部未
満では、塗工紙における接着強度のほか、共重合体ラテ
ックスの機械的安定性が低下する。一方、使用割合が1
0重量部を越えると、共重合体ラテックスの粘度が高く
なり、その取扱い(ハンドリング)が困難となり、操作
性が低下する。
(d)アミド基含有エチレン系不飽和単量体のうち、前
記構造式(1)で示されている化合物としては、N−メ
チルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−
イソプロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミ
ド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−メチル
メタクリルアミド。
N−エチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタク
リルアミド、N−ブチルメタクリルアミド。
N −tert−ブチルメタクリルアミドなどのN−モ
ノアルキル(メタ)アクリルアミド;およびN。
N−ジメチルアクリルアミド、N、N−ジエチルアクリ
ルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N、N
−ジエチルメタクリルアミドなどのN、N−ジアルキル
(メタ)アクリルアミドなどを挙げることができる。
さらに、(d)成分のうち、アルケニルピロリドンとし
ては、N−ビニル−2−ピロリドン、3−ビニル−2−
ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン
などを挙げることができる。
(d)成分としては、特に、N、N−ジメチルアクリル
アミドおよびN−ビニル−2−ピロリドンが好ましい。
これら(d)成分は、接着強度、耐水性9着肉性、耐ブ
リスター性およびグラビア印刷適性などの塗工紙特性な
らびに操業性を向上させるために使用され、その使用割
合は全単量体100重量部に対して0.1〜10重量部
であり、好ましくは0.5〜5重量部である。その使用
割合が0.1重量部未満では本発明の目的を達成するこ
とができず、一方、使用割合が10重量部を越えると共
重合体ラテックスの粘度が高くなり、その取扱い()\
ンドリング)が困難となり操作性が低下すると共に、紙
塗被用組成物の流動性が悪くなり、実質的に塗工が困難
となる。
(e)その他の共重合可能な単量体としては、特に限定
するものではないが、例えばアクリル酸メチル、°アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル。
メタクリル酸メチル、アクリル酸2−ヒドロキシ。
エチル、メタクリ酸2−ヒドロキシモチル、メタクリ酸
グリシジルなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸のア
ルキルエステル類;アクリルアミド。
メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなど
の前記(d)成分以外のアミド基含有エチレン系不飽和
単量体;酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類
、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロル
アクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体などを挙
げることができる。これらは単独で、あるいは2種以上
を組み合せて使用することができる。
(e)成分の使用割合は、全単量体100重量部に対し
0〜50重量部、好ましくは5〜40重量部である。使
用割合が50重量部を越えると、塗工紙における接着強
度および耐水性が低下するので好ましくない。
(e)成分として、アクリル酸あるいはメタクリル酸の
アルキルエステルを用いると、塗工紙における着肉性が
優れ、さらに製造時における凝固物の低減に一段と優れ
た効果が得られる。この効果を得るためには、該アルキ
ルエステルの好ましい使用割合は、全単量体の5〜30
重量%である。
(e)成分としてシアン化ビニル単量体を用いると、印
刷光沢の点で一段と優れた効果が得られる。この効果を
得るためには、シアン化ビニル単量体の好ましい使用割
合は、全単量体の3〜20重量%である。
これら単量体(a)〜(e)成分を乳化重合するに際し
ては、以下に示す重合連鎖移動剤、重合開始剤および乳
化剤を用いることができる。
重合連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n−
ドデシルメルカプタン、  tert−ドデシルメルカ
プタン、n−ヘキサデシルメルカプタン。
n−テトラデシルメカブタン、 tert−テトラデシ
ルメルカプタンなどのメルカプタン類;ジメチルキサン
トゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィ
ド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドなどのキ
サントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジス
ルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラ
ブチルチウラム・ジスルフィドなどのチウラムジスルフ
ィド類;四塩化炭素、臭化エチレンおよびペンタフェニ
ルエタンなどの炭化水素類もしくはハロゲン化炭化水素
類;またはアクロレイン、メタクロレイン、アリルアル
コール、2−エチルへキシルチオグリコレートなどが挙
げられる。これらの重合連鎖移動剤は、単独で、または
2種以上を組み合せて使用することができる。使用方法
としては、−括添加。
分割添加または連続添加のいずれの方法でも差支えない
重合開始剤としては無機系開始剤および有機系開始剤が
使用できる。
無機系開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリ
ウム、過硫酸アンモニウムなどが、有機系開始剤として
は、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロ
パーオキサイド、ベンゾイルハイドロパーオキサイドな
どの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリルなどの
アゾ化合物が使用できる。これらは単独で、または還元
剤を組み合せた、いわゆるレドックス系触媒としても使
用可能である。
有機系開始剤は、単独で使用する場合には系の機械的安
定性が劣り、ラテックス中の凝固物量が多くなるため、
無機系開始剤と併用することが好ましい。
重合開始剤の使用割合は、全単量体に対して0.1〜5
重量%、好ましくは0.5〜2重量%である。
乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界
面活性剤および両性界面活性剤が使用できる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば高級アルコール
の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂
肪族スルホン酸塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、通常のポリエチレング
リコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、
アルキルフェニルエーテル型などが用いられる。
両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボン
酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩。
リン酸エステル塩を、カチオン部分としてアミン塩、第
4級アンモニウム塩を持つものが挙げられる。具体的に
は、アルキルベタインの塩としてはラウリルベタイン、
ステアリルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、2
−ウンデシル−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイ
ンの各々の塩が挙げられ、アミノ酸タイプのものとして
はラウリル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン
ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(ア
ミノエチル)グリシン、ジオクチルジ(アミノエチル)
グリシンの各々の塩が挙げられる。
これらは単独または併用して使用することができるが、
高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩などのアニオン性界面
活性剤が主たることが好ましく、さらにはアルキルベン
ゼンスルホン酸塩が特に好ましい。乳化剤の使用割合は
、耐水性の点から全単量体の0.1〜2重量%が好まし
い。
なお、本発明の紙塗被用共重合体ラテックスは、2段階
の乳化重合によって好適に製造できる。すなわち、重合
の第1段として、(a)、(b)。
(c)、(d)および(e)から選ばれる少なくとも1
種の、単量体5〜99.5重量部、好ましくは10〜9
5重量部を乳化重合し、第2段と、して、第1段で得ら
れた重合体ラテックスの存在下において(d)の10重
量%以上、好ましくは20重量%以上を含む残りの単量
体を重合する。この重合の第2段において、(d)のア
ミド基含有エチレン系不飽和単量体の使用量がその10
重量%未満であると、本発明の改良効果が得られにくい
本発明の紙塗被用共重合体ラテックスは、紙塗被用組成
物の結合剤として単独で用いることもできるが、以下に
詳述するアルカリ可溶性の共重合体ラテックスと併用す
ることにより、板紙やグラビア印刷紙の塗被用組成物と
してさらに優れた特性を発揮することができる。
本発明のアルカリ不溶性共重合体ラテックス(以下、「
ラテックス(I)jともいう)と併用されるアルカリ可
溶性共重合体ラテックス(以下、ラテックス(II)」
ともいう)の製造に使用されるエチレン系不飽和カルボ
ン酸単量体としては、本発明のラテックス(1)におい
て用いられるものと同様であって、特にアクリル酸およ
び/またはメタクリル酸が好ましく用いられる。エチレ
ン系不飽和カルボン酸単量体は、ラテックスCm)を製
造するための単量体100重量部に対し、10〜60重
量部、好ましくは20〜40重量部である。これを10
重量部未満使用した場合には、高い保水性を有する紙塗
被用組成物が得られない。
またエチレン系不飽和カルボン酸単量体を60重量部を
越えて使用すると、乳化重合時に多量の凝固物が発生す
るばかりでなく、高い保水性を有する紙塗被用組成物が
得られない。
また、ラテックス(II)を重合するためのエチレン系
不飽和カルボン酸エステル単量体としては、例えば炭素
数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アル
キルエステルあるいは炭素数2〜4でかつヒドロキシル
基をもつアルキル基を有する(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキルエステルが好適に用いられる。後者の具体
例としてメタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。これらの化
合物は1種または2種以上用いられる。エチレン系不飽
和カルボン酸エステルの使用割合は単量体100重量部
に対し10〜90重量部、好ましくは20〜80重量部
である。これが10重量部未満であると重合中の重合安
定性が低下し、一方90重量部を越えると高い保水性を
有する紙塗被用組成物が得られない。
ラテックス(n)を重合するための単量体であって、前
記単量体と共重合可能な他のビニル系単量体としては、
スチレン、α−メチルスチレン。
ビニルトルエン、バラメチルスチレンなどの芳香族ビニ
ル化合物;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、N−ブトキシアクリルアミ
ド、ダイア七トンアクリルアミドなどのアミド結合を有
する共重合性不飽和化合物;アクリロニトリル、メタア
クリロニトリルなどのビニルシアン化合物;酢酸ビニル
、ギ酸ビ・ニル、アリルアセテート、メタアリルアセテ
ートなどのモノオレフィン類;メチレンビス(メタ)ア
クリルアミド、ジビニルベンゼン、エチレングリコール
ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタク
リレート、ビニル(メタ)アクリレート、トリビニルベ
ンゼン、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリス
リトールペンタアクリレートなどの多官能性単量体が挙
げられる。
これらの単量体は紙塗被用組成物の保水性、粘度、流動
性を適度に調整するために、1種または2種以上組み合
せて用いられる。
これらの単量体は単量体100重量部に対し0〜80重
量部の範囲で用いられ、好ましくは1〜40重量部、さ
らに好ましくは1〜20重量部である。これを80重量
部を越えて使用した場合は、十分高い保水性を有する紙
塗被用組成物が得られない。
上記単量体混合物の共重合時には、メチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース等の半合成品のセルロース誘導
体で代表されるセルロース誘導体;ポリアクリル酸のア
ルカリ金属塩が用いられる。ロフト間のばらつきの少な
さ、取り扱いの容易さからヒドロキシエチルセルロース
、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸のアル
カリ金属塩といった半合成品1合成品が好ましく、更に
好ましくはカルボキシメチルセルロースである。
これらセルロース誘導体および/またはポリアクリル酸
アルカリ金属塩を上記単量体混合物の共重合時に使用す
ることで、塗工紙物性を低下させないで、適度な粘度、
適当な流動性、保水性を付与するもので、更に、アルカ
リ可溶性共重合体ラテックス(n)と本発明のアルカリ
不溶性共重合体ラテックス(I)との配合において著し
い安定性が得られる。
セルロース誘導体および/またはポリアクリル酸アルカ
リ金属塩の使用効果を得る好ましい使用量は、単量体混
合物100重量部に対して、0,5〜5重量部、更に好
ましくは0.5〜3重量部である。この使用量が0.5
重量部未満であると上述した効果が得られに<<、一方
5重量部を越えると重合時に多量の凝固物を発生しやす
くなるので好ましくない。
アルカリ可溶性共重合体ラテックス(n)を乳化重合す
る際には、前述のアルカリ不溶性共重合体ラテックス(
1)のところで記述されている公知の乳化剤9重合開始
剤1重合連鎖移動剤、および重合法が用いられる。
前記アルカリ可溶性共重合体ラテックス(n)はカルボ
キシル基の一部または全部がアルカリで中和されたとき
増粘剤として作用し、紙塗被用組成物の粘度を上昇させ
ると共に高い保水性を与えるものであるが、ラテックス
(1)とラテックス(n)との重量比は99.8 : 
0.2〜85:15の範囲で使用することが必要であり
、好ましくは99:1〜90:10である。ラテックス
(1)が前記範囲より多くなると、生成した塗工液の粘
度および保水性が低く、塗工操業中に固形分が上昇し、
安定かつ良好な塗工面が得られない。一方ラテックス(
■)が前記範囲より多くなると、塗工液の増粘効果が著
しくなり操業性に支障をきたす。
本発明の紙塗被用組成物においては、前記ラテックス(
1)およびラテックス(II)あるいはラテックス(1
)単独からなる顔料結合剤を顔料100重量部に対して
好ましくは5〜25重量部、更に好ましくは6〜23重
量部配合して使用される。該使用量が5重量部未満では
紙面強度が低く、また操業性が低下するので好ましくな
い。また該使用量が25重量部を越えると、得られる塗
工紙および塗工板紙の印刷時におけるインク着肉性が劣
り、インクセットが遅くなるだけでなく、またグラビア
印刷時のグラビア印刷適性が劣る等の傾向を示すので好
ましくない。
本発明の共重合体ラテックスと共に紙塗被用組成物を構
成する顔料としては、無機顔料あるいは有機顔料、好ま
しくは無機顔料が用いられる。紙塗被用組成物は、さら
に必要に応じてその他の結合剤を含む水性分散液として
調製される。
ここで、顔料としては、カオリンクレー タルク、硫酸
バリウム、酸化チタン(ルチルアナターゼ)、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイ
トなどの無機顔料、あるいはポリスチレンラテックス、
中空ラテックスのような有機顔料が挙げられ、これらは
単独または混合して使用される。
また、その他の結合剤としては、澱粉、酸化澱粉、大豆
蛋白、カゼインなどの天然バインダーあるいはポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系
ラテックス等の合成ラテックスが使用される。これらの
結合剤は顔料100重量部に対し0〜10重量部、好ま
しくは1〜8重量部使用される。
本発明の共重合体ラテックスを使用1.て紙塗被用組成
物を調製するには、さらにその他の助剤、例えば分散剤
(ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム
、ポリアクリル酸ナトリウムなど)、消泡剤(脂肪酸エ
ステル、リン酸エステル、シリコーンオイルなど)、レ
ベリング剤(ロート油、ジシアンジアミド、尿素など)
、防腐剤。
耐水化剤(メラミン樹脂、ポリアミド系樹脂、尿素樹脂
、グリオキサルなど)、M型剤(ステアリン酸カルシウ
ム、パラフィンエマルジョンなど)、螢光染料、カラー
保水性向上剤(カルボキシメチルセルローズ、アルギン
酸ナトリウムなど)が必要に応じて添加される。
本発明の共重合体ラテックスを使用した紙塗被用組成物
を塗工用紙へ塗布する方法は、公知の技術、例えばエア
ナイフコーター、ブレードコータロールコータ−、アプ
リケーターなどの塗布機によって行われる。また、塗布
後、表面を乾燥し、カレンダーリングなどにより仕上げ
る。
[実施例] 以下に、実施例を挙げて本発明の詳細な説明するが、本
発明は実施例に何ら限定されるものではない。なお、実
施例中に用いられる「%」および「部」は「重量%」お
よび「重量部」を意味する。
実施例1 容量100!の耐圧反応容器に、イタコン酸3部、アク
リル酸0.5部、ブタジェン5部、スチレン7部および
メチルメタクリレート5部を仕込み、さらに水150部
、四塩化炭素1.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.2部、過硫酸カリウム1.0部を仕込み、
窒素雰囲気下において温度70℃で2時間重合した(第
1段目重合)。次に、ブタジェン23部、スチレン48
.5部、メチルメタクリレート5部、アクリロニトリル
3部およびN、N−ジメチルアクリルアミド1部からな
る残りの単量体を8時間1乞わたって連続的に添加し、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を5時
間目で一括添加して重合を行った(第2段目重合)。
そのあと、重合を完結するために、3時間にわたって反
応(熟成)を継続し、重合率98%で重合を終了した。
次いで得られたラテックスを水酸化ナトリウムを用いて
pH7に調整した後、水蒸気を吹込んで未反応単量体を
除去し、さらに加熱減圧蒸溜によってラテックスの固形
分濃度を50%とした。このようにして得られたラテッ
クス(1)を「ラテックスA」とする。
実施例2〜12.比較例1〜10 第1表および第2表に示した重合成分1重合条件を用い
た他はラテックスAと同様に重合を行い、共重合体ラテ
ックスC−■を得た。また、共重合体ラテックスBはN
、N−ジメチルアクリルアミド2部を第1段目の重合開
始から10時間目(重合転化率90%)に−括添加した
以外は、ラテックスAと同様に重合を行って得たもので
ある。
なお、共重合体ラテックスA−G、L−Pは実施例の共
重合体ラテックスであり、一方共重合体ラテックスH−
に、Q−Vは比較例の共重合体ラテックスである。これ
らの共重合体ラテックスのゲル含量を第1表および第2
表に併せて示す。
前記ゲル含量は、得られた共重合体ラテックスをpH8
,0に調整した後イソプロパツールで凝固し洗浄乾燥し
た後、所定!(約0.3g)の試料を所定! (1,0
0ml )のトルエンに20時間浸漬した後トルエン不
溶分を測定し、このトルエン不溶分の試料に対する重量
%で示す。
次に、実施例および比較例で得られた共重合体ラテック
スを用いて各種の塗工紙を調製し、以下に示す種々の特
性について評価を行った。
(評価方法) 1)R1ドライビック:接着強度の指標R1印刷機で印
刷した時のピッキングの程度を肉眼で判定し、5段階法
で評価した。点数の高いものほど良好である。判定値は
測定回数6回の平均値で表示した。
2)R1ウエットビックニ耐水性の指標RI印刷機でモ
ルトンロールを用い、湿し水を与えて印刷した時のピッ
キングの程度を肉眼で判定し、5段階法で評価した。点
数の高いものほど良好である。判定値は測定回数6回の
平均値で表示した。
3) ウ、Z−7トラブ(Wet Rub)  ;耐水
性およびロール汚れ耐性の指標 アダムステスターに15秒間試供し、分光光度計にてそ
の時得られる白濁水の透過率を測定した。数値の大きい
方が良好である。
4)着肉性 RI印刷機でモルトンロールを用い、湿し水を与えてピ
ッキングの起きない条件で印刷したときのインキ濃度を
肉眼で判定し、5段階法で評価した。点数の高いもの程
良好である。
5)機械的安定性 紙塗被用組成物液をガムアップテスターを用いてゴムロ
ール間で練り、機械的剪断をかけた状態でゴムロール上
に凝固物が発生するまでの時間を測定する。
評価基準    O:20分以上 Δ:10〜20分 ×:10分以下 凝固物の発生するまでの時間が長い程良好である。
B) 耐ブリスター性 両面塗工(片面の塗工量15g/rrr)した塗工紙を
調湿(約6%)し、加′熱したオイルバスに投げ込み、
ブリスターが発生する時の最低温度を示す。
(紙塗被用組成物の配合処方) 共重合体ラテックスA−Vを用い、下記の処方による紙
塗被用組成物を得た。
配合処方 クレー            80部炭酸カルシウム
         20部(分散剤としてピロリン酸 ナトリウムを0.5部含む) 共重合体ラテックス(固形分換算)12部酸化澱粉  
           4部水        全固形
分が60%になるように相当量を添加 得られた上記紙塗被用組成物液を72g/rrrのコー
ト原紙にコーティング用ブレードを用いて塗工量が15
g/rrfとなるように片面塗工し、塗工紙を得た。
(評価結果) 適用例1〜7、比較適用例1〜4.9.10第1表およ
び第2表の一部に示す共重合体ラテックスを用い、既述
の評価方法で評価した結果を第3表に示した。
適用例1〜7は本発明の範囲の共重合体ラテックスを用
いた例であり、本発明の目的とするものが得られている
比較適用例1,2.4は本発明のアミド基含有エチレン
系不飽和単量体の使用量が本発明の範囲未満の例であり
、接着強度、耐水性、ロール汚れ耐性1着肉性、および
機械的安定性の物性バランスが、適用例1〜7に比べ劣
る。
比較適用例3は、アミド基含有単量体として本発明の範
囲外のアクリルアミドのみを用いた例であり、接着強度
、耐水性および着肉性の物性バランスが適用例1〜7に
比べ劣る。
比較適用例9は、ブタジェン含量が本発明の範囲未満の
例であり、接着強度、耐水性、ロール汚れ耐性に劣る。
比較適用例10はスチレン含量が本発明の範囲未満の例
であり、耐水性、ロール汚れ耐性に劣る。
適用例8〜12.比較適用例5〜8 第2表の一部に示す共重合体ラテックスを用い、既述の
評価方法で評価した結果を第4表に示す。
適用例8〜12は本発明の範囲の共重合体ラテックスを
用いた例であり、本発明の目的とするものが得られてい
る。また、これら適用例の共重合体ラテックスL−Pの
ゲル含有量は、いずれも70%以下であるので、耐ブリ
スター性も良好である。
比較適用例5,6は本発明のアミド基含有エチレン系不
飽和単量体の使用量が本発明の範囲未満の例であり、接
着強度、耐水性1着肉性、耐ブリスター性および機械的
安定性の物性バランスが適用例8〜12に比べ劣る。
比較適用例7はアミド基含有単量体として本発明の範囲
外のアクリルアミドのみを用いた例であり、接着強度、
耐水性1着肉性、耐ブリスター性および機械的安定性の
物性バランスが適用例8〜12に比べ劣る。
比較適用例8はN、N−ジメチルアクリルアミドの使用
量が本発明の範囲を越える例であり、共重合体ラテック
スの粘度が高く、その結果、紙塗被用組成物液の粘度が
高くなり、塗工ができなかった。
[板紙およびグラビア紙の評価] (評価方法) 以下の実施例に用いる評価方法は次のとおりである。
(1)紙塗被用組成物について ■)粘度 BM型粘度計(60rpm、Na4スピンドル)により
初期粘度を測定した。
2)高剪断粘度 バーキュレスψハイシェア・ビスコメータ(4400r
p厘、Eボブ)により肺1定した。
3)保水性 浸透発色法により測定した。具体的には水によって発色
する染料を濾紙の片面にまぶし、その面を上にして、紙
塗被用組成物の表面に静置する。この組成物の水分が毛
管浸透により濾紙上面に達し、染料に触れると染料が発
色する。塗被用組成物の表面に濾紙を置いてから、発色
するまでの時間を計測する。数字の大きいほど保水性が
良好である。
(2)塗工紙について ■)白紙光沢 塗工紙表面を村上式光沢度計を使用し、75°の測定角
で測定した。白紙光沢値は、数値の大きい方が良好であ
る。
2)印刷光沢 RI型印刷機を用い、市販のオフセット印刷用紅インク
を0.4cc使用して、1回ベタ印刷を行い、1昼夜室
温で放置し、この試験紙表面を村上式光沢度計を使用し
、75@の測定角で測定した。印刷光沢値は、数値の大
きい方が良好である。
3)ミスドツト率(グラビア印刷適性の指標)大蔵省印
刷局式グラビア印刷試験機を用いて試験片を印刷する。
図版として網点グラビアを使用する。発生したミスドツ
トの数が、金網点数に占める割合で定義し、%で表示し
た。数値が小さいもの程良好である。
なお、IRドライビック、IRウェットビックの評価は
既述の方式による。
(3)塗工紙、塗工板紙の操業性についてl)水光沢処
理適性 塗工板紙に3%の硫酸亜鉛水溶液をプレートを用いて塗
布し、直ちに温度60℃、線圧75kg/ca+の条件
のスーパーカレンダーを通し、金属ロール表面の汚れ具
合を下記の4段階で評価する。
◎ ・・・ 汚れなし O・・・ 少し汚れる Δ ・・・ 汚れる × ・・・ 汚れがひどい 2)スーパーカレンダーロール汚れ耐性両面塗工した紙
を調湿(約70%)し、アルミシートと重ね合せ、温度
60℃、線圧200kg/cmの高圧スーパーカレンダ
ーを通す。アルミシートを塗工紙より剥離しアルミ表面
の汚れ具合を下記の4段階で評価する。
◎ ・・・ 汚れなし 0 ・・・ 少し汚れる △ ・・・ 汚れる × ・・・ 汚、れがひどい (塗工紙の製造) (1)本発明のアルカリ不溶性 共重合体ラテックス(1)の製造 第5表に示した重合成分1重合条件を用い、得られたラ
テックスを水酸化ナトリウムを用いてpH5,7に調整
する他は実施例1と同様に重合を行い、共重合体ラテッ
クスa −fを得た。
なお、共重合体ラテックスa ”−’ cは実施例の共
重合体ラテックスであり、一方共重合体ラテックスd〜
【は比較例の共重合体ラテックスである。これらの共重
合体ラテックスa〜fのゲル含有量を第5表に併せて示
す。
(2)アルカリ可溶性 共重合体ラテックス(n)の製造 オートクレーブに水250部と、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム2部と、第6表に示した単量体混合物
100部と、セルロース誘導体および/またはポリアク
リル酸アルカリ金属塩に水を加え50部とした水溶液を
仕込んだ。その後オートクレーブを60℃に加熱し過硫
酸ナトリウム0.5部を水に溶解して反応を開始した。
そのまま反応を継続させ、3時間で反応を完結させ、6
種のアルカリ可溶性共重合体ラテックスg〜1を得た。
なお、共重合体ラテックスg−jは実施例に属し、一方
共重合体ラテックスにおよびlは比較例に属する。
この共重合体ラテックスの製造に必要な前記セルロース
誘導体としては、カルボキシメチルセルロース(セロダ
ン−5A;第−工業製薬製)が用いられ、前記ポリアク
リル酸アルカリ金属塩としてはポリアクリル酸ナトリウ
ム(アロンAIO3L;東亜合成化学工業製)を用いた
(3)アルカリ可溶性共重合体ラテックス(I)とアル
カリ不溶性共重合体ラテックス(If)のブレンド調製 前記(1)、(2)で得られた共重合体ラテックス(1
)、  (II)を第7表に示した割合でブレンド調製
し、ブレンド系結合剤1llIIL1〜N11L15を
得た。これを用いて以下の紙塗被用組成物物性、塗工紙
物性および操業性の評価を行った。
(4)紙塗被用組成物の調製 (a)板紙塗被用組成物 (実施例16〜21.比較例14〜21)前記(3)で
ブレンドした共重合体ラテックスを第8表に示すように
用い、下記配合処方によりpH約11の板紙塗被用組成
物を調製した。
配合処方               (部)り  
    し     −              
               55軽質炭酸カルシウ
ム          15二酸化チタン      
    10ジ−クライト          15サ
チンホワイト             5共重合体ラ
テックス(固形分換算量)20分   散   剤  
                 0.2水酸化ナト
リウム           0.25水     (
全固形分が45%になるような相当量を添加) なお、比較例21においては、上記顔料配合に結合剤と
して前記重合体ラテックスのかわりに、カゼイン(アン
モニア水で溶解したもの、固形分換算量)      
   6部 共重合体ラテックス(日本合成ゴム■製審0692)1
4部 を用いて全固形分40%に調整した板紙塗被用組成物を
作成した。
(b)グラビア印刷紙塗被用組成物 (実施例22〜24.比較例22〜24)前記(3)で
ブレンドした共重合体ラテックスを第9表に示すように
用い、下記の配合処方によりグラビア印刷紙塗被用組成
物を調製した。
配合処方               (部)クレー
               100分散剤    
           0.2共重合体ラテックス(固
形分換算jl)  7.0水(固形分60%になるよう
に添加した)その後、これらの塗被用組成物を水酸化ナ
トリウム水溶液でpHを約9.5にした。
(5)塗工板紙、塗工紙の作成 各組成物を塗被原紙上に塗工量が片面15±0.5g/
rrrとなるように電動式ブレードコーター(熊谷理機
社製)で塗工し、ギアーオーブンにて140℃、20秒
で乾燥した。
原紙はそれぞれ270 g / rrrの板紙原紙、5
4g / rrrの中質原紙をグラビア印刷用に用いた
得られた塗工板紙は、3%の硫酸亜鉛水を塗布し、温度
40℃、線圧40kg/cmのスーパーカレンダーを通
し水光沢処理をした後、温度100℃。
線圧50kg/cmの条件のグロスカレンダーを通し、
光沢を付与し、所定の試験を行った。
また、得られた塗工紙は、グラビア印刷用塗工紙の場合
、温度40℃、線圧200kg/cm、オフセット印刷
用塗工紙の場合、温度60℃、線圧160kg/amの
条件のスーパーカレンダーを通し、光沢を付与し所定の
試験を行った。
なお、操業性の評価用の塗工板紙、塗工紙は塗工、乾燥
直後の試料を用いて行った。
(紙塗被用組成物、塗工紙物性評価) 第8表および第9表に実施例2比較例の紙塗被用組成物
、塗工板紙、塗工紙の評価結果を示した。
以下に各実施例、比較例の評価結果について説明する。
(1)′板紙塗被用組成物 実施例16〜18 これらの例はアルカリ不溶性共重合体ラテックス(1)
の単量体組成を本発明の範回で変えたもので、比較例2
1に示したカゼイン配合の水光沢処理と同等の水光沢処
理適性を示す。また塗工紙の品質的にも比較例21より
優れた着肉性および光沢を示す。
実施例19〜20 これらの例はアルカリ可溶性共重合体ラテックス(n)
の単量体組成を本発明の範囲内で変量した場合で、いず
れの場合も優れた水光沢処理適性および塗工紙品質を示
す。
比較例14〜1に れらの例はアルカリ不溶性共重合体ラテックス(1)の
アミド基含有エチレン系不飽和単量体の量および種類が
本発明の範囲に含まれない場合であり、使用量が本発明
の範囲未満の比較例14では、水光沢処理適性が著しく
劣り、また塗工紙品質も接着強度、耐水性、光沢面で劣
っている。
比較例16は、逆に本発明の範囲の使用量を越えて使用
した例であり、ラテックス粘度、塗工液粘度が高くなり
すぎ、エアーナイフ塗工に適さないため、その後の試験
を実施しなかった。
比較例15は、本発明のアミド基含有エチレン系不飽和
単量体と異なるアクリルアミドのみを使用した例であり
、水光沢処理適性1着肉性が劣る。
比較例17.18 比較例17はメタクリル酸が過少であり、粘度ならびに
保水性が不十分である。
比較例18は、メタクリル酸が過多であり、粘度が高い
比較例19.20 共重合体ラテックス(I)、  (II)の混合割合が
本発明の範囲をはずれた場合で、比較例19はラテック
ス(El)が過多の場合であり、塗工液の粘度が高すぎ
る。
比較例20はラテックス(If)が過少の場合であり、
塗工液・の粘度、保水性が劣っている。
(2)グラビア印刷紙用塗工液組成物 実施例22〜24 これらの例はアルカリ不溶性共重合体ラテックス(I)
の単量体組成を本発明の範囲内で変えたもので、優れた
グラビア印刷適性とカレンダーロール汚れ耐性を示す。
比較例22 この例はアルカリ不溶性共重合体ラテックス(1)のア
ミド基含有エチレン系不飽和単量体量が本発明の範囲未
満の例であり、カレンダーロール汚れ耐性が劣る。
比較例23.24 これらの例は共重合体ラテックス(I)。
(II)の混合割合が、本発明の範囲をはずれた場合で
ある。比較例23はラテックス(n)が過多の場合であ
り、塗工液粘度が高すぎ、塗工紙品質においても接着強
度が劣り、また、カレンダーロール汚れ耐性も劣る。比
較例24はラテックス(n)が過少の場合であり、塗工
液の粘度、保水性が劣っている。
[発明の効果コ 上記の通り、本発明の紙塗被用共重合体ラテックスおよ
びその組成物を使用することによって接着強度、耐水性
9着肉性、耐ブリスター性、さらにはグラビア適性など
に優れた塗工紙が得られ、また、本発明の紙塗被用共重
合体ラテックスおよびその組成物は、優れた操業性を有
しており、各種の塗工紙の製造に極めて有用である。
さらには、本発明の紙塗被用組成物は、板紙塗工に用い
た場合には、水光沢処理時の操業性に優れ、グラビア印
刷紙用塗工に用いた場合には、カレンダーロール汚れ耐
性に優れ、オフセット印刷紙用塗工に用いた場合には耐
水性およびロール汚れ耐性に優れ、またで塗工紙品質上
も優れている。
特許出願人 日本合成ゴム株式会社 代理人 弁理士 布 施 美千栄(他2名)2゜ 3゜ 4゜ 手続補正書(自発) 平成2年1月18日 平成1年特許願第22999号 発明の名称 紙塗被用共重合体ラテックス および紙塗被用組成物 補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 東京都中央区築地二丁目11番24号名称  (
417)日本合成ゴム株式会社代表者朝 倉 龍 夫 代  理  人 7、補正の内容 (1)明細書第16頁第3行〜第4行目にかけての「3
−ビニル−2−ピロリドン」を「N−ビニル−3−メチ
ル−2−ピロリドン」に訂正する。
(2)同上第17頁第5行〜第6行目にかけてあ「メタ
クリ酸2−ヒドロ午ジエチル、メタクリ酸グリシジル」
を「メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
グリシジル」に訂正する。
(3)同上第49頁第16行目の「グラビア適性Jを「
グラビア印刷適性」に訂正する。
以  上 5゜ 補正命令の日付 自 発

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) (a)共役ジエン系単量体 20〜60重量部 (b)芳香族ビニル系単量体 10〜79.4重量部 (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.5〜1
    0重量部 (d)アルケニルピロリドン 0.1〜10重量部 (e)その他の共重合可能なビニル系単量体 0〜50
    重量部 からなる単量体100重量部を乳化重合して得られるこ
    とを特徴とする紙塗被用共重合体ラテックス。
  2. (2) (a)共役ジエン系単量体 20〜80重量部 (b)芳香族ビニル系単量体 10〜79.4重量部 (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.5〜1
    0重量部 (d)下記の構造式( I )で示される化合物およびア
    ルケニルピロリドンから選ばれる少なくとも1種のアミ
    ド基含有エチレン系不飽和単量体 0.1〜10重量部 (e)その他の共重合可能なビニル系単量体 0〜50
    重量部 からなる単量体100重量部を用い、 第1段として、(a)、(b)、(c)、(d)および
    (e)から選ばれる少なくとも1種の単量体5〜99.
    5重量部を乳化重合し、 第2段として、得られた重合体ラテックスの存在下にお
    いて、(d)の10重量%以上と残りの単量体とを重合
    して得られることを特徴とする紙塗被用共重合体ラテッ
    クス。 構造式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ 構造式( I )において、 R_1は、水素原子またはメチル基、 R_2、R_3は、水素原子または炭素数1〜4のアル
    キル基であり、R_2、R_3のいずれか一方または両
    方が炭素数1〜4のアルキル基である。
  3. (3)主成分としての顔料ならびに顔料結合剤として下
    記アルカリ不溶性共重合体ラテックス( I )およびア
    ルカリ可溶性共重合体ラテックス(II)とを含有してな
    る紙塗被用組成物であって、前記ラテックス( I )お
    よびラテックス(II)の重量比が99.8:0.2〜8
    5:15であることを特徴とする紙塗被用組成物。 アルカリ不溶性共重合体ラテックス( I ): (a)共役ジエン系単量体 20〜80重量部 (b)芳香族ビニル系単量体 10〜79.4重量部 (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.5〜1
    0重量部 (d)前記構造式( I )で示される化合物およびアル
    ケニルピロリドンから選ばれる少なくとも1種のアミド
    基含有エチレン系不飽和単量体 0.1〜10重量部 (e)その他の共重合可能なビニル系単量体 0〜50
    重量部 からなる単量体100重量部を共重合させた共重合体ラ
    テックス。 アルカリ可溶性共重合体ラテックス(II): エチレン系不飽和カルボン酸単量体 10〜80重量部 エチレン系不飽和カルボン酸エステル単量体 10〜9
    0重量部 その他の共重合可能なビニル系単量体 0〜80重量部 からなる単量体100重量部を共重合させた共重合体ラ
    テックス。
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