JPH0220380Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、框に電気錠が内蔵されるとともに、
電気錠解錠用の押釦スイツチが内蔵されたドア枠
において、押釦スイツチを操作するために一端が
室内側に露出した操作用押釦をドア枠に取り付け
る装置に関するものである。

〔背景技術〕

電気錠を備えたドア枠において、ドア枠が木製
である場合には、電気錠などから引き出される配
線がドア枠の表面に露出してドア枠の外観が損な
われないようにする必要がある。このため、ドア
枠の框の室内側面に配線を収める凹溝を形成する
とともに、框の室内側表面へ凹溝を覆うカバープ
レートを着脱自在に取着したものが既に開示され
ている。ところで、電気錠を解錠するための押釦
スイツチを框に内蔵する場合に、押釦スイツチの
操作釦の突出量が一般にカバープレートの厚みよ
りも小さいものであるから、カバープレートを通
して操作釦を押すのが困難であるという問題があ
る。

〔考案の目的〕

本考案は上述の問題点に鑑みて為されたもので
あつて、その主な目的とするところは、カバープ
レートを挿通する操作用押釦を設けることによ
り、框に内蔵された押釦スイツチの操作を容易に
することにあり、他の目的とするところは、操作
用押釦がぐらついたりせずにドア枠に確実に保持
されるようにすることにある。

〔考案の開示〕

本考案においては、ドア枠の框の室内側表面に
着脱自在に取着されたカバープレートに、一端が
カバープレートの室内側表面に露出するとともに
他端が框に内蔵された押釦スイツチに臨む操作軸
を備えた操作用押釦が取着され、操作軸のヘツド
との間に圧縮ばねを保持する取付板が框とカバー
プレートとの間に挾装される形で保持されること
により、押釦スイツチの操作を容易にするととも
に、操作用押釦が確実に保持される装置が開示さ
れる。

本考案の実施例を以下、図面に基づいて説明す
る。本考案に係る電気錠を備えたドア枠への押釦
取付構造は、第１図及び第２図に示すように、框
１に電気錠（図示せず）が内蔵されるとともに、
電気錠解錠用の押釦スイツチ２が框１に内蔵され
たドア枠であつて、電気錠や押釦スイツチから引
き出される配線を収納するために框１の室内側面
に形成された凹溝３を覆うカバープレート４が框
１の室内側表面に着脱自在に取着され、カバープ
レート４には一端がカバープレート４の室内側表
面へ露出するとともに他端が押釦スイツチ２に臨
む操作軸５を備えた操作用押釦６が取着され、操
作用押釦６はカバープレート４の裏面に取着され
る取付板７と操作軸５の室内側の一端に形成され
たヘツド８との間に圧縮ばね９を保持する形に形
成され、取付板７が框１とカバープレート４との
間に挾装された形で保持されるものである。本実
施例にあつては、框１の室外側面に臨むテンキー
部１０を備えたシークレツトスイツチユニツト１
１（以下スイツチユニツトと略称する）の裏面に
押釦スイツチ２の操作釦１２が突出する例を示
す。

ドア枠は木製であつて、その戸当りとなる框１
に電気錠が内蔵される。框１には電気錠とは異な
る位置で室外側面に凹所１３が形成され、この凹
所１３内にスイツチユニツト１１が収納される。
スイツチユニツト１１は室外側に臨む面にテンキ
ー部１０を有するとともに、その裏面に電気錠解
錠用の押釦スイツチ２の操作釦１２を突出させ
る。上記凹所１３の室外側開口面にはフロントプ
レート１４が配設されてテンキー部１０が覆われ
る。フロントプレート１４の裏面には複数のボス
１５が突設されており、凹所１３の底面から框１
の室内側表面に亘つて貫通する透孔１６に挿通さ
れるジヨイント１７の一端がボス１５に結合され
る。ジヨイント１７の他端は框１の室内側表面に
臨み、ここにねじ１８が螺入される。透孔１６は
室内側の一端部において太径となつており、ここ
に段部１９が形成されているものであつて、上記
ねじ１８に挿通されたワツシヤ２０が段部１９に
係止される。したがつて、フロントプレート１４
は框１の室内側から螺入されるねじ１８によつて
框１に保持されるものである。このとき、ねじ１
８の頭部は透孔１６内に収められており、框１の
室内側面へ突出しないものである。ところで、上
記スイツチユニツト１１の裏面へ突出する操作釦
１２に対応する位置で、凹所１３底面から框１の
室内側表面に貫通して挿通孔２１が形成される。
この挿通孔２１には框１の室内側表面に取着され
るカバープレート４に取り付けられた操作用押釦
６の操作軸５が挿通される。カバープレート４は
框１の室内側表面を略全面に亘つて覆う形で着脱
自在に取着されたものであつて、電気錠やスイツ
チユニツト１１から引き出される配線を収めるた
めに框１の室内側面にその長手方向に沿つて形成
された凹溝３がカバープレート４によつて覆われ
るようにしている。これにより配線が露出するこ
となく優れた外観に仕上げることができるもので
ある。また、カバープレート４は着脱自在である
から、カバープレート４を取り外せば配線の点検
が容易にできるものである。操作用押釦６は、第
４図に示すように、合成樹脂成型品の操作軸５、
操作軸５を復帰方向へばね付勢する圧縮ばね９、
操作軸５のヘツド８との間に圧縮ばね９を保持す
るとともに操作軸５をカバープレート４に固定す
るための取付板７、操作軸５の取付板７からの抜
け止めをするＥリング２２などから構成される。
取付板７には中央部に操作軸５が挿通される通孔
２３が形成されるとともに、通孔２３を挾んで一
対の取付孔２４が形成される。操作軸５は軸部２
５の一端にヘツド８が一体に形成されたものであ
つて、軸部２５の一所にはＥリング２２が嵌着さ
れる溝２６が形成され、またヘツド８の軸部２５
側の一面には軸部２５の周縁に沿つて圧縮ばね９
の一端部が嵌入される保持溝２７が形成される。
しかるに、操作軸５の軸部２５に圧縮ばね９を挿
着するとともに、軸部２５を取付板７の通孔２３
に挿通し、取付板７を挾んでヘツド８とは反対側
の位置で溝２６にＥリング２２を嵌着すれば、操
作軸５が復帰方向へばね付勢される形で取付板７
に取り付けられるものである。こうして形成され
た操作用押釦６は、カバープレート４に形成され
た挿入孔２８に裏面側からヘツド８を挿入し、取
付孔２４を通してカバープレート４に螺入される
木ねじ２９によつて取付板７をカバープレート４
の裏面に固定することにより、カバープレート４
に取り付けられる。カバープレート４の挿入孔２
８の室内側の一端部周縁には化粧リング３０が嵌
着される。カバープレート４の裏面には取付板７
に対応して、取付板７の厚みに略等しい深さを有
した凹所３１が形成されており、カバープレート
４の裏面に取付板７が突出しないようにしてい
る。

本考案は以上のように框とカバープレートとの
間に取付板が挾装される形で取り付けられている
ので、取付板が框とカバープレートとによつて保
持され、操作用押釦ががたついたりすることがな
く、正常な動作が維持できるものである。また、
操作用押釦によつて押釦スイツチの操作釦を延長
した形で使用するので、カバープレートなどの部
材を取り付けることによつて押釦スイツチ自身が
奥の方に配置されていても、それにかかわりなく
容易に押釦スイツチを操作できるものである。な
お、カバープレートに操作用押釦を取り付けるこ
とによつて操作軸がカバープレート裏面に突出す
る形となつているので、框の挿通孔に操作軸を挿
入することでカバープレートの框に対する位置決
めができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すカバープレー
トを外した状態の横断面図、第２図は同上にカバ
ープレートを取り付けた状態の横断面図、第３図
は同上の縦断面図、第４図は同上に用いる操作用
押釦の分解斜視図、第５図は同上に用いる操作用
押釦の縦断面図である。 １は框、２は押釦スイツチ、３は凹溝、４はカ
バープレート、５は操作軸、６は操作用押釦、７
は取付板、８はヘツドである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 框に電気錠を内蔵されるとともに、電気錠解錠
   用の押釦スイツチが框に内蔵されたドア枠であつ
   て、電気錠や押釦スイツチから引き出される配線
   を収納するために框の室内側面に形成された凹溝
   を覆うカバープレートが框の室内側表面に着脱自
   在に取着され、カバープレートには一端がカバー
   プレートの室内側表面へ露出するとともに他端が
   押釦スイツチに臨む操作軸を備えた操作用押釦が
   取着され、操作用押釦はカバープレートの裏面に
   取着される取付板と操作軸の室内側の一端に形成
   されたヘツドとの間に圧縮ばねを保持する形に形
   成され、取付板が框とカバープレートとの間に挟
   装された形で保持される電気錠を備えたドア枠へ
   の押釦取付装置。