JPH0217881Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はTSS端末機及びワードプロセツサ等
の記録装置として使用する熱転写プリンターの改
良に関する。

(ロ) 従来の技術 従来より各種熱転写型のプリンターが使用され
ているが、印字面の高精度化及び熱転写テープの
カセツト化が要望されていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本願は上記要望に鑑み、印字面が美麗であり、
且つ安価に提供することの可能なプリンターを構
成せんとするもので、加えて熱転写テープのカセ
ツト化を達成せんとするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案では印字面の精度を向上する為に、キヤ
リツジ走行レールをアルミニウム型枠に依つて構
成した。また紙送り機構とヘツド送り機構及びヘ
ツドリリース機構を、直流モータに依つて駆動す
るようにした為、生産コストの引下げが可能と成
つた。更に熱転写テープをカセツト化してテープ
の取扱いを簡単にするものである。

(ヘ) 実施例 以下、本考案の一実施例を図面に従つて説明す
るに、第１図は全体の略平面図、第２図は同カセ
ツトレールを除去した状態の略平面図である。

本考案のプリンターは紙送り機構１、ヘツド送
り機構２、ヘツドリリース機構３及び熱転写テー
プカセツト機構４とから成り、紙送り機構１には
メインローラ軸５が軸受６に対して回動自在に軸
設横架設せしめ、適宜間隔に複数の紙送りローラ
７を軸着すると共に、該メインローラ軸５の一端
にクラツチ機構８，１０を介してそれぞれドライ
ブギヤ９と手動紙送り用摘み１１を軸着して成
る。

上記ドライブギヤ９はタコジエネレータ付き直
流モータ１３に依つて回動するアイドルギヤ１２
と噛合し、クラツチ機構１１を介してメインロー
ラ軸５を紙送り方向にのみ駆動して成る。

上記クラツチ機構８，１０は第３図に示す如く
ドライブギヤ９及び手動紙送り用摘み１１のスリ
ーブ部の内径に形成した段孔部９ａ，１１ａとメ
インローラ軸５の係合軸部５ａ，５ｂに依つて構
成される筒状空間にコイルスプリング１４，１４
を介挿し、一巻端をそれぞれドライブギヤ９と手
動紙送り用摘み１１のスリーブ部と径方向に係合
して構成する。

符号１９は紙送り機構１と平行に横架軸設した
キヤリツジレール１５に跨設し、駆動プーリ２８
とプーリ２９間に捲架した移動ワイヤー３０と結
索されたキヤリツジであり、該キヤリツジ１９の
前面にサーマルヘツド１８を固設すると共に、上
記駆動プーリ２８とギヤー等適宜回動連結機構３
１を介してタコジエネレータ付直流モータ３２を
連結し、キヤリツジ１９がキヤリツジレール１５
上を摺動するように成る。

前記熱転写テープカセツト機構４は上記キヤリ
ツジ１９のサーマルヘツド１８の前方を熱転写テ
ープが一方向に走行するものであり、カセツト筐
体４０の下面に突設したガイド溝４２に対して前
記キヤリツジレール１５の上方に該キヤリツジレ
ール１５と平行に架設したカセツトレール３３を
摺動自在に係合担持して成り、該カセツトレール
３３の端部から挿抜交換可能に成る。

上記カセツトレール３３は両端部に固設したブ
ラケツトに突設したヒンジピン３４を介して取付
ブラケツト３５と揺動範囲Ａを有するように枢着
して成るもので、カセツト筐体４０の前端に形成
した係合凹部４７の両内端を前記キヤリツジ１９
の両端と当接し、該キヤリツジ１９の走行に依つ
て係合移動するように成る。符号４８はカセツト
筐体４０の後部内腔に回動自在に軸設した巻取
軸、符号４９は該巻取軸４８と並設し、回動自在
に軸設した送出軸であり、両軸４８，４９には送
出軸４９側が大径に成るプーリ５０，５１を軸着
すると共に、両プーリ５０，５１に無端ベルト５
２を捲回し、回動連結して成る。

上記係合凹部４７の両端には熱転写テープカセ
ツトを装着したとき前側レベルＬがサーマルヘツ
ド１９の前面を通過する位置にそれぞれ１個ずつ
のガイドローラ５３，５４を回動自在に枢設する
と共に、一方のガイドローラ５４と巻取軸４８の
間にテープ自動巻取機構５５を構成する。

当該テープ自動巻取機構５５は回動自在に軸設
した固定ローラ５６に対してテンシヨンブラケツ
ト５７ａに軸設したテンシヨンローラ５８をコイ
ルスプリング５８の弾性に依つて圧接せしめ、カ
セツト筐体４０に一端を揺動自在に枢着した揺動
子５９ｂの揺動端に対して回動自在に軸着した駆
動軸５９ａのカセツト筐体４０の下面に突出した
一端にワイヤープーリ５９を軸着すると共に、カ
セツト筐体４０内に位置する駆動軸５９ａ端に歯
車６０を軸着し、該歯車６０を上記固定ローラ５
６に軸着した歯車６１と係脱噛合するように成
る。また５７ｂは一端を枢着した上記テンシヨン
ブラケツト５７ａの揺動端に形成したテンシヨン
解除レバーであり、カセツト筐体４０の一端から
突出して成り、矢印Ｂ方向の揺動に依つて固定ロ
ーラ５６に対するテンシヨンローラ５８の圧接を
解除する。

符号６２はカセツト筐体４０内にセツトした熱
転写テープであり、該熱転写テープ６２を捲回し
たボビン６３は送出軸４９に対して着脱可能に外
挿すると共に、該ボビン６３から捲出した熱転写
テープ６２はガイドローラ５３を経て係合凹部４
７においてカセツト筐体４０外に露出すると共
に、ガイドローラ５４を経て固定ローラ５６とテ
ンシヨンローラ５８間に挾持された後、巻取軸４
８に対して挿抜自在に外挿した巻取ボビン６４に
捲回せしめられる。

また３７は前記カセツトレール３３の前端部両
端の間に張設したカセツト駆動用ワイヤーであ
り、該カセツト駆動用ワイヤー３７の右端にはテ
ンシヨンスプリング３６を介挿すると共に、カセ
ツト筐体４０の下面に突設したワイヤープーリ５
９に対して一周捲回して成る。

上記熱転写テープカセツトの係合凹部４７から
露出した熱転写テープ６２は前記キヤリツジ１９
のサーマルヘツド１８と印字板２０間に位置する
用紙ａ面に当接するように成る。

またヘツドリリース機構３は第４図に示す如く
Ｕ字形断面を構成するアルミニウム製キヤリツジ
レール１５の前縁部の上端に全長に亘つて断面が
Ｃ字状の円周外面を有する係止縁１５ａを構成す
ると共に内角部から斜方に向つて突板１５ｂを構
成し、上記係止縁１５ａの両端に突設したキヤリ
ツジレール１５の突板１５ｂの一部に係合溝２１
ａを形成した係合部材２１を突設すると共に、機
筐側に固設したテンシヨンモータ（トルクモータ
を使用）２２の出力軸に一端を軸着した揺動レバ
ー２３の他端に突設した係合ピン２４を上記係合
溝２１ａと係合して成る。

このようなヘツドリリース機構３によれば、テ
ンシヨンモータ２２の駆動によりそのモータ出力
軸に嵌合固着された揺動レバー２３を第４図の紙
面に対して時計周りに旋回すると、係合ピン２
４、係合部材２１及びキヤリツジレール１５を介
してキヤリツジ１９を印字板２０から離す方向に
移動させ、揺動レバー２３を反時計周りに旋回す
るとキヤリツジ１９は印字板２０に近付ける方向
に移動する。そこで、テンシヨンモータ２２に印
加する電流値を制御することによりキヤリツジ１
９の旋回角度が制御され、キヤリツジ１９に固設
されたサーマルヘツド１８の印字板２０に対する
接触圧が適宜の量に調節される。また、このよう
なキヤリツジ１９の傾倒駆動において、キヤリツ
ジレール１５がアルミニウムのような軽量から剛
性の高い材料を用いてＵ字形断面に構成されたこ
とにより、当該型枠桿体全体としての剛性が高め
られ、上記のようなテンシヨンモータ２２による
キヤリツジ１９の作動誤差が少なくなりサーマル
ヘツド１８の印字板２０に対する接触圧の制御を
高精度に調整することができ、印字面制度の向上
を図ることができる。

また２５，２６はそれぞれ前記突板１５ｂの両
端部に固着したホームポジシヨンセンサーであ
り、それぞれ切欠２５ａに対向してフオトセンサ
２５ｂを固着すると共にキヤリツジ１９の後面に
突設したスリツト板２７が侵入或は退出するよう
に成り、キヤリツジ１９のホームポジシヨンを検
知する。

(ト) 考案の効果 以上述べたように本考案の熱転写プリンター
は、キヤリツジレールをアルミニウム型枠材に依
つて構成することにより、印字面精度の向上を図
ることができると共に、紙送り機構及びヘツド送
り機構を直流モータにすることに依り、低廉化す
ることが可能と成るものである。

また熱転写テープをカセツト化することに依
り、テープの交換がワンタツチでできる等の特徴
を有し本考案実施後の実用的効果は極めて大きい
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案プリンターの一実施例を示すもの
で、第１図は全体の略平面図、第２図は同カセツ
トレールを除去した状態の略平面図、第３図は紙
送り部の一部切欠した正断面図、第４図は第２図
における−線拡大断面図、第５図はカセツト
の平断面図、第６図は第５図における−線断
面図である。 １……紙送り機構、２……ヘツド送り機構、３
……ヘツドリリース機構、４……熱転写テープカ
セツト機構、５……メインローラ軸、７……紙送
りローラ、８，１０……クラツチ機構、１１……
手動紙送り用回動摘み、１３，３２……タコジエ
ネレータ付き直流モータ、１５……キヤリツジレ
ール、１８……サーマルヘツド、１９……キヤリ
ツジ、２０……印字板、２２……テンシヨンモー
タ、３０……ワイヤー、３７……カセツト駆動用
ワイヤ、４０……熱転写テープカセツト、５５…
…テープ自動巻取機構、６２……熱転写テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機筐に対して横架設したメインローラ軸をクラ
   ツチ機構を介してタコジエネレータ付き直流モー
   タと回動連結して成る紙送り機構部と、上記メイ
   ンローラ軸と平行に設けたアルミニウム型枠桿体
   のキヤリツジレールに対してサーマルヘツドを設
   けたキヤリツジを跨設し、該キヤリツジに連繋し
   た移動ワイヤーをタコジエネレータ付き直流モー
   タと回動連結したプーリに捲回して成るヘツド送
   り機構と、上記サーマルヘツドに係合したカセツ
   ト筐体内に収納捲回した熱転写テープの一部を上
   記サーマルヘツドの前面を走行方向に横断するよ
   うに露出して成る熱転写テープカセツト機構とを
   備えたカセツト式熱転写プリンターにおいて、上
   記キヤリツジレールをアルミニウム型枠桿体によ
   り構成するとともに、該キヤリツジレールを走行
   方向と直角方向に傾倒自在に前記機筐に枢設し、
   その傾倒駆動をテンシヨンモータの出力軸の旋回
   角度と連動せしめて成るヘツドリリース機構を有
   することを特徴とするカセツト式熱転写プリンタ
   ー。